JPS6224446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、脱穀機の２番還元装置に関し２番
物の扱室内への還元送給を円滑にして扱室内での
処理物の詰り、停滞を防止することを目的とする
ものである。

このため、次の如き技術的手段を講じた。

即ち、扱軸１により回転自在に軸架された扱胴
２を扱室３内へ設けると共に、該扱室３の一側部
にあつて扱軸１方向に沿つて扱胴２排出口４側か
ら供給口５側に向けて２番物を扱室３内へ還元送
給する２番還元通路６を設け、上記扱室３及び２
番還元通路６の上面部を開閉可能に構成した扱室
カバー７の内周面部に、この扱室カバー７の閉鎖
時には２番還元通路６の扱胴２側に接近して還元
２番物の扱胴２上部イ側への飛散を規制し、扱室
カバー７の開口時には２番還元通路６から離間す
るべく規制案内体８を設けてなる脱穀機における
２番還元装置の構成とする。

以下、この考案の一実施例を説明する。

扱胴２は、扱室３内に扱軸１により矢印ハ方向
へ回転可能に軸架され、その外周面には多数の扱
歯９を設けて構成している。

１０は受網、１１は揺動選別棚で、扱軸１方向
に沿つて揺動可能に設けられ、受網１０から漏下
した穀粒やわら屑等の処理物を受けて揺動選別す
るべく構成している。１２は圧風フアン、１３は
１番物（穀粒）移送螺旋、１４は２番物移送螺
旋、１５は吸引フアン、１６は扱胴２排塵口であ
る。１７はフイードチエン扱軸１方向に形成した
扱口１８に沿つて回動自在に巻回張設している。
２番還元通路６は、フイードチエン１７とは反対
側の扱室３の一側に扱室３の略々全巾に亘つて扱
室３と連通する開口部ロを形成している。１８は
２番スロワーで、基部を２番物移送螺旋１４の移
送終端部に設け、先端部を２番還元通路６に連通
させて設け、２番物を回転羽根１９により還元通
路６へ送給するべく構成している。

扱室カバー７は、扱胴２の排出口４側部を扱軸
１と直交する横軸２０に取付け、この横軸２０を
中心に扱胴２の供給口５側が上下動（開閉）する
べく構成している。

規制案内体８は、扱胴カバー７の２番還元通路
６の開口部ロに対応する内周面部分に、該開口部
ロの上部を一部塞ぐ状態で立設して一体的に取付
けられ、この立設面８ａで、２番物の扱胴２上部
イ側への飛散を規制すべく構成している。尚、こ
の規制案内体８は、その立設面８ａが開口部ロの
全巾つまり還元巾全巾に亘つて設けられ２番物を
その立設面８ａにより規制しながら扱室３内へ向
けて案内すべく設けられており、扱室３内にのぞ
んで扱室３内の処理物を上方へ向けて案内する案
内ガイド２１を一体的に設けて構成している。２
５は仕切体で扱室カバー７内周面に設けられてい
る。

尚、第５図に示す如く、２番還元通路６には、
上記した扱室３内へ連通する開口部ロを設ける他
に、揺動選別棚１１へ連通する連通路２２を設け
ると共に、下部枢支点２３を中心に上部が左右方
向（矢印）に回動して２番物を扱室３内へ送給す
る状態ニと、揺動選別棚１１へ送給する状態ホと
に切替えることができる切替体２３を設けて構成
してもよい。

上例の構成において、 扱胴２の供給口５に送り込まれた穀稈は、その
株元側がフイードチエン１７により挾持され穂先
側が扱室３内へ入り該チエン１７で移送される間
に扱胴２により脱穀処理され排稈となつて扱胴２
排出口４より機外へ排出される。

一方、扱室３内の穀粒やわら屑等の処理物は、
受網１０及び排塵口１６から下方の揺動選別棚１
１上へ落下し、ここで圧風フアン１２、吸引フア
ン１５で惹起される選別風と共に選別処理され、
１番物は移送螺旋１３へ、２番物は２番移送螺旋
１４へ落下し夫々処理される。この２番物は、２
番スロワー１８により２番還元通路６へ送給され
て開口部ロを通じて扱室３内へ還元される。この
とき、この２番物は、規制案内体８の立設面８ａ
により扱胴２上部イ側への飛散を規制されながら
開口部ロを通じて扱室３下方へと案内されるか
ら、円滑に整然と２番物を扱室３内へ送給できる
ことになり、開口部ロ付近での処理物（２番物を
含む）の詰りや停滞等を少なくできる。

しかも、この規制案内体８は、開閉可能な扱室
カバー７に一体的に取付けられているから、この
扱室カバー７を開口させると、２番還元通路６か
ら離間するので開口部ロの空間を広くして、この
還元通路６の清掃や点検等を規制案内体８により
邪魔されることなく容易に行え、しかも、規制案
内体８を一々取外すといつた面倒な手間も要さ
ず、きわめて能率的に脱穀機内部の清掃、点検作
業が行えるものである。

この考案は、前記の如く技術的手段を講じたか
ら、２番還元通路に送給されてきた２番物は、扱
室内へ送り込まれる際、規制案内体により扱胴上
部側への飛散を規制されて整然と円滑に扱室内へ
送り込まれて扱室内での処理物の詰り等を防止で
きながらも、この規制案内体は開閉自在な扱室カ
バーに設けられているから、扱室カバーを開口す
ると、２番還元通路から離間して、この２番還元
通路、あるいは扱室内の清掃、点検作業等が規制
案内体に邪魔されることなく容易に行え、しか
も、規制案内体を一々取外すといつた面倒な作業
も必要でなく、能率的な扱室等の清掃、点検作業
が行える効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は側断面図、第２図及び第３図は一部断面の正面
図、第４図は一部平断面図、第５図は他の実施例
を示した一部断面の正面図を示す。 図中、符号１は扱軸、２は扱胴、３は扱室、４
は扱胴排出口、５は扱胴供給口、６は２番還元通
路、７は扱室カバー、８は規制案内体を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱軸１により回転自在に軸架された扱胴２を扱
   室３内へ設けると共に、該扱室３の一側部にあつ
   て扱軸１方向に沿つて扱胴２排出口４側から供給
   口５側に向けて２番物を扱室３内へ環元送給する
   ２番還元通路６を設け、上記扱室３及び２番還元
   通路６の上面部を開閉可能に構成した扱室カバー
   ７の内周面部に、この扱室カバー７の閉鎖時には
   ２番還元通路６の扱胴２側に接近して還元２番物
   の扱胴２上部イ側への飛散を規制し、扱室カバー
   ７の開口時には２番還元通路６から離間するべく
   規制案内体８を設けてなる脱穀機における２番還
   元装置。