JPS6251265B2 - - Google Patents

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JPS6251265B2
JPS6251265B2 JP54169463A JP16946379A JPS6251265B2 JP S6251265 B2 JPS6251265 B2 JP S6251265B2 JP 54169463 A JP54169463 A JP 54169463A JP 16946379 A JP16946379 A JP 16946379A JP S6251265 B2 JPS6251265 B2 JP S6251265B2
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JP
Japan
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reaction
hydroxycholest
group
formula
ene
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JP54169463A
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English (en)
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JPS5692266A (en
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Osamu Nishikawa
Kenji Ishimaru
Tooru Takeshita
Hideki Tsuruta
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5692266A publication Critical patent/JPS5692266A/ja
Publication of JPS6251265B2 publication Critical patent/JPS6251265B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は活性型ビタミンD3類の製造法に関す
る。更に詳細には1α−ヒドロキシコレカルシフ
エロール、1α,24−ジヒドロキシコレカルシフ
エロール、1α,25−ジヒドロキシコレカルシフ
エロール等の活性型ビタミンD3類を、その水酸
基が特定の保護基で保護されたヒドロキシコレス
ト−5−エン類を用いて、高収率で効率よく、工
業的に有利に製造する方法に関する。
1α−ヒドロキシコレカルシフエロール、1
α,24−ジヒドロキシコレカルシフエロール等の
化合物は、活性型ビタミンD3類としてよく知ら
れたものである。
かかる活性型ビタミンD3類の製造方法は例え
ば1α−ヒドロキシコレカルシフエロールの製造
法としてその水酸基を保護したヒドロキシコレス
ト−5−エンをアリル位ブロム化剤で処理し、次
いで脱臭化水素剤と反応させて、ヒドロキシコレ
スタ−5,7−ジエンを得、これを紫外線照射、
熱異性化、脱保護せしめて、1α−ヒドロキシコ
レカルシフエロールを製造する方法が知られてい
る。
このように活性型ビタミンD3を製造する場合
に、ヒドロキシコレスト−5−エン類を用いて、
これをアリル位ブロム化、脱臭化水素化して、ヒ
ドロキシコレスタ−5,7−ジエン類とし、これ
を光照射、熱異性化して活性型ビタミンD3を得
る方法によるときには、上記、アリル位ブロム化
並びに脱臭化水素反応の工程において、副反応を
おさえ、収率を向上させるために、その水酸基を
保護したヒドロキシコレスト−5−エン類を用い
て、アリル位ブロム化、脱臭化水素反応を行つ
て、ヒドロキシコレスタ−5,7−ジエン類とし
て、これを光照射、熱異性化、脱保護して活性型
ビタミンD3を製造する必要がある。
しかして、例えば特開昭48−62750号公報、
Tetrahedron Letters No.40、4147〜4750、1972
等には、その水酸基をアセチル基で保護せしめ
た、1α,3β−ジアセトキシコレスト−5−エ
ン、1α,3β,24−トリアセトキシコレスト−
5−エン等のヒドロキシコレスト−5−エン類を
用いて、アリル位ブロム化、脱臭化水素反応し
て、対応するヒドロキシコレスタ−5,7−ジエ
ン類を製造して、これを紫外線照射、熱異性化、
脱保護して活性型ビタミンD3類を製造する方法
が記載されている。
また、Chem.Pharm.Bull.23、695〜697
(1975)等には、ベンゾイル基で保護したヒドロ
キシコレスト−5−エン類を用いて、アリル位ブ
ロム化、脱臭化水素反応を行つてヒドロキシコレ
スタ−5,7−ジエン類とし、これを紫外線照
射、熱異性化して活性型ビタミンD3を製造する
方法が記載されている。
しかしながらこれらの方法は、ヒドロキシコレ
スト−5−エン類からアリル位ブロム化、脱臭化
水素反応して得られるヒドロキシコレスタ−5,
7−ジエン類の単離収率が15〜30%程度にすぎ
ず、しかもその収率の再現性が悪いという欠点が
あり、また副生成物として、生じるヒドロキシコ
レスタ−4,6−ジエン類の生成割合いが多いと
いう欠点があるため、活性型ビタミンD3類の製
造法として、必ずしも満足すべき方法とは言い難
いものである。
他方、Journal of American Chemical
Society 72、5530〜5536(1950)、Journal of
American Chemical Society 74、3309〜3313
(1952)には、3位の水酸基をエトキシカルボニ
ル基で保護したコール酸誘導体を用いて、これを
酸化する方法が記載されているが、1α,3β−
ジヒドロキシコレスト−5−エン、1α,3β,
25−トリヒドロキシコレスト−5−エン等のヒド
ロキシコレスト−5−エン類の水酸基をエトキシ
カルボニル基で保護することに関しては何らの記
載もされていない。
本発明者らは、1α,3β−ジヒドロキシコレ
スト−5−エン、1α,3β,24−トリヒドロキ
シコレスト−5−エン等のヒドロキシコレスト−
5−エン類を用いて、高収率で、工業的に有利に
活性型ビタミンD3類を製造する方法について検
討したところ、ヒドロキシコレスト−5−エン類
の水酸基を、数多くの保護基のなかでも特に、エ
トキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニ
ル基で保護せしめたヒドロキシコレスト−5−エ
ン類を使用し、これをアリル位ブロム化、脱臭化
水素反応すれば極めて高収率で、副生成物の生成
割合いも低く、ヒドロキシコレスタ−5,7−ジ
エン類が得られ、これを紫外線照射、熱異性化、
脱保護することによつて、工業的に有利に活性型
ビタミンD3類が得られることを見出し本発明に
到達したものである。
すなわち、本発明は下記式〔I〕、 〔式中、R1、R2は低級アルコキシカルボニル基を
表わし、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子また
は低級アルコキシカルボニルオキシ基を表わ
す。〕 で表わされるヒドロキシコレスト−5−エン類を
アリル位ブロム化剤、次いで脱臭化水素剤と反応
せしめて対応するヒドロキシコレスタ−5,7−
ジエン類とし、次いで紫外線照射、熱異性化、脱
保護することを特徴とする下記式〔〕、 〔式中、R3′、R4′はそれぞれ独立に水素原子また
は水酸基を表わす。〕 で表わされる活性型ビタミンD3の製造法であ
る。
本発明で出発原料として用いられる化合物は上
記式〔I〕で表わされるヒドロキシコレスト−5
−エン類である。上記式〔I〕においてR1及び
R2は低級アルコキシカルボニル基であり、R3
R4はそれぞれ独立に水素原子または低級アルコ
キシカルボニルオキシ基である。かかる低級アル
コキシカルボニル基としては、例えばメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシ
カルボニル基、ブトキシカルボニル基等の低級ア
ルコキシカルボニル基が挙げられ、なかでも特に
エトキシカルボニル基が本発明においては好まし
い。このように水酸基を低級アルコキシカルボニ
ル基で保護せしめたヒドロキシコレスト−5−エ
ン類を用いることによつて、極めて高収率で、ヒ
ドロキシコレスタ−5,7−ジエン類を得ること
ができる。
上記式〔I〕で表わされるコレスト−5−エン
類の具体的なものとしては、以下の如きものをあ
げることができる。
(1) 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスト−5−エン、 (2) 1α,3β,24−トリエトキシカルボニルオ
キシコレスト−5−エン、 (3) 1α,3β,25−トリエトキシカルボニルオ
キシコレスト−5−エン、 (4) 1α,3β,24,25−テトラエトキシカルボ
ニルオキシコレスト−5−エン。
このような上記式〔I〕で表わされるヒドロキ
シコレスト−5−エン類を製造するには、例えば
遊離の水酸基を有するヒドロキシコレスト−5−
エン類をエチルクロロホルメートと、4−ジメチ
ルアミノピリジンの如き第3級アミン触媒の存在
下に反応せしめることにより容易に製造すること
ができる。反応は室温〜80℃で進行する。なおエ
チルクロロホルメートは低沸点であることに起因
して注意して反応を行う必要があり、通常20〜30
時間かけて行うのが望ましい。
かくして得られる、低級アルコキシカルボニル
基で保護された水酸基を有するヒドロキシコレス
ト−5−エン類をアリル位ブロム化剤、次いで脱
臭化水素剤と反応せしめることによつて、ヒドロ
キシコレスタ−5,7−ジエン類が得られる。
本発明においてアリル位ブロム化剤としては、
通常アリル位のブロム化に使用されるものであれ
ばよく、例えばN−ブロモサクシノイミド、1,
3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、
N−ブロモカプロラクタム等が好ましく用いられ
る。これらのアリル位ブロム化剤は、原料である
前記一般式〔〕のヒドロキシコレスト−5−エ
ン類に対して、好ましくは0.5〜2当量倍の割合
で通常使用される。
反応は、先ず一般式〔〕のヒドロキシコレス
ト−5−エン類を、アリル位ブロム化剤と不活性
有機溶媒中で反応せしめるのであるが、その際反
応は室温〜140℃の温度で行なうことが適当であ
る。
不活性有機溶媒としては、アリル位ブロム化剤
と反応しないものが用いられる。例えばヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、リグロイン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ブロムベンゼン、
クロルベンゼン、ニトロベンゼン、四塩化炭素、
1,2−ジクロルエタン、1,2−ジブロモエタ
ン等の炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素が有
利に用いられる。
また、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メチルセロソルブ、フエニルセロソ
ルブ等のエーテル系溶媒等も用いられる。
これらの不活性有機溶媒は、単独でも混合物と
しても用いられる。
また、反応は上記の如き温度で進行するが、そ
の際赤外線〜紫外線の波長を有する活性光線を照
射せしめてもよい。この場合には、反応によつて
は室温より低い温度においても反応が進行する。
さらにアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキシド、シクロヘキセニルハイドロパーオ
キシド等のラジカル発生剤を少量添加してもよ
い。
上記反応により得られたヒドロキシコレスト−
5−エン類のブロム体は、次いで、脱臭化水素剤
と反応せしめることによりヒドロキシコレスタ−
5,7−ジエン類に変換される。
この反応には、反応溶媒の存在は必ずしも必要
ではない。なぜなら、脱臭化水素剤をそのまま反
応溶媒として作用せしめることもできるからであ
る。反応溶媒を用いる場合には、好適な反応溶媒
は先の臭素化反応の溶媒と必ずしも一致するもの
が少ないため、先の反応の反応溶媒を追い出した
のち、この反応に好適な反応溶媒を新たに加えて
反応を行う方法が通常採用される。
しかして、好適な反応溶媒の例としては、例え
ば、キシレン、ブロムベンゼン、クロルベンゼ
ン、ヘキサメチルホスホルアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等があげられ
る。
また、脱臭化水素剤としては、例えば、トリメ
チルホスフアイト、S−コリジン、ジエチルアニ
リン等が特に好ましく用いられる。これらは、併
用して用いることも可能であり、理論的には先の
臭素化反応で生成したブロム体に対し等モルあれ
ば反応は充分に進行するが、反応速度あるいは反
応収率等を好ましいものとするため通常該ブロム
体に対し約2モル倍以上の割合で用いるのが好ま
しい。上記した通り、脱臭化水素剤は一方では反
応溶媒としても作用するものであるため使用量に
は特に上限はない。
反応は、通常、100〜180℃の温度で好適に進行
する。反応時間は、使用する脱臭化水素剤あるい
は反応溶媒等によつて変わるが、例えば、キシレ
ン−S−コリジン系で還流下に実施した好ましい
態様では約20分程度の短時間で反応は終了する。
反応終了後、反応生成物であるヒドロキシコレ
スタ−5,7−ジエン類の分離精製は、例えば反
応溶媒を追い出してのち、再結晶等をすることに
より容易に行われる。
本発明の如く、水酸基を低級アルコキシカルボ
ニル基で保護したヒドロキシコレスト−5−エン
類を用いて、ヒドロキシコレスタ−5,7−ジエ
ン類を製造する場合には、従来の方法に比較して
収率が高く、また副生成物として生じるヒドロキ
シコレスタ−4,6−ジエン類の生成割合が低
く、更に加えて、低級アルコキシカルボニル基の
保護基がその目的物の結晶性を高めるという効果
があるために、前述したアリル位ブロム化、脱臭
化水素反応後に得られるヒドロキシコレスタ−
5,7−ジエン類の単離精製を再結晶法という極
めて簡便な方法で高純度で単離し得る利点を有し
ている。
ここで再結晶を行うには、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、メトキシエタノール、
n−ヘキサノール等の低級脂肪族アルコールと、
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン等の低級脂肪族エ
ーテルとの混合溶媒を用いて、公知の方法で再結
晶するのが好ましい。
かくして得られる、水酸基が低級アルコキシカ
ルボニル基で保護されたヒドロキシコレスタ−
5,7−ジエン類を次いで紫外線照射、熱異性
化、脱保護することによつて、活性型ビタミン
D3類が製造される。
ヒドロキシコレスタ−5,7−ジエン類は、先
ず紫外線の照射を受けて、下記式〔〕 〔式中、R1、R2、R3及びR4は前記定義に同じ〕 で表わされるプレビタミンD3類に変換される。
この変換反応はヒドロキシコレスタ−5,7−ジ
エン類の9,10位炭素−炭素結合の開裂反応であ
り、水酸基の保護基の如何は反応に直接的な影響
を及ぼさない。
紫外線としては、約200〜360nmのもの、好ま
しくは260〜310nmのものが用いられる。
この変換反応は、不活性有機溶媒中において好
適に行なわれる。例えば、ヘキサン、ヘプタン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼ
ン、四塩化炭素の如き炭化水素もしくはハロゲン
化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンの如きエーテル類あるいはメタ
ノール、エタノール、プロパノールの如きアルコ
ールが好適に用いられる。
又、変換反応に対し、反応温度はあまり重要な
意味は持たないが、通常−20℃〜120℃特に−10
〜20℃で行なわれるので工業的にさして問題はな
い。
次いで、上記の如くして製造された上記式
〔〕で表わされるプレビタミンD3類は、熱エネ
ルギーによりビタミンD3型に異性化される。こ
の異性化反応は、上記式〔〕のプレビタミン
D3類とビタミンD3類との平衡反応であり、両者
の平衡値は、反応温度によつて異るものである。
このようなビタミンD3とプレビタミンD3との熱
による平衡関係は古くから知られている事実であ
る。一般に、異性化反応温度が高くなるほどプレ
ビタミンD3からビタミンD3への異性化反応速度
は早くなるが、平衡値はビタミンD3が減少する
側へ移行する傾向がある。
本発明においては、このような事情を考え、異
性化反応は20〜120℃、好ましくは40〜100℃で行
なわれる。又、この異性化反応は、上記変換反応
で用いられた不活性有機溶媒中でそのまま充分に
進行する。
それ故、例えば、上記プレビタミンD3類を製
造する変換反応を例えば、40℃で実施した場合等
においては、変換反応の進行と同時に生成したプ
レビタミンD3類が反応系中において除々にビタ
ミンD3類に異性化する反応が起ることになる。
活性型ビタミンD3類を得るには上記紫外線によ
る変換反応および熱エネルギーによる異性化反応
に引きつづき、水酸基の保護基を除去する必要が
ある。この脱離反応は、それ自体公知の反応であ
り、低級アルコキシカルボニル基の保護基は、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
と接触することによつて容易に除去することがで
き、目的とする活性型ビタミンD3類が得られ
る。
以上に説明したように、低級アルコキシカルボ
ニル基で保護した、ヒドロキシコレスト−5−エ
ン類を用いることによつて、対応するヒドロキシ
コレスタ−5,7−ジエン類を極めて高収率で効
率よく得ることができ、引き続きこれを紫外線照
射、熱異性化、脱保護反応を行うことによつて、
工業的に極めて効率よく、高収率で活性型ビタミ
ンD3類を製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
実施例 1 (1) 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスト−5−エンの合成; 1α−ヒドロキシコレステロール10grと4−
ジメチルアミノピリジン12grを塩化メチレン
100mlに加え、窒素雰囲気下に撹拌して溶解
し、次いで氷水冷却下にクロル炭酸エチル47.5
mlを滴下した。
滴下後、バス温60℃で加熱し28時間撹拌し
た。得られた反応混合物を氷水中に注ぎ塩化メ
チレンで抽出を行つた。塩化メチレン抽出液を
2N−塩酸次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、過、減圧濃縮を行い、13.34gr
の残渣を得た。
この残渣をシリカゲル300gr充填したカラム
クロマトグラフイー(溶媒ベンゼン−酢エチ
系)に付すことにより、1α,3β−ジエトキ
シカルボニルオキシコレスト−5−エン12.6gr
(93%)を得た。
(2) 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスタ−5,7−ジエンの合成; 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスト−5−エン5.46gr(10mmol)をn−ヘ
キサン(Na乾燥)100mlに加え、95℃の油浴中
で加熱し、撹拌下に1,3−ジブロモー5,5
−ジメチルヒダントイン1.716gr(6mmol)を
加え赤外線照射下に15分撹拌した。
室温に放冷した後、析出物を過し、n−ヘ
キサンで洗浄した。n−ヘキサン液および洗
液を40℃で減圧濃縮し、濃縮残渣を得た。
キシレン(Na乾燥)33mlに溶解したS−コ
リジン25mlを170℃の油浴中で加熱し、撹拌下
に上記濃縮残渣(粗ブロム体)をキシレンに溶
解した溶液を滴下し(滴下に用いた滴下ロート
を更にキシレンで洗浄した)、20分間加熱還流
を行つた。室温に放冷後、析出物を別しキシ
レンで洗浄した。
キシレン液および洗液を40℃で減圧下に濃
縮し、濃縮残渣(主成分ジエン体)を得た。
このものを酢酸エチル200mlに溶解し、1N塩
酸100mlで3回洗浄した。更に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液および水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、過、減圧濃縮し、粗
生成物6.68grを得た。
(3) 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスタ−5,7−ジエンの単離; 上記(2)で得られた粗生成物6.68grの全量をメ
タノール170mlとエーテル16mlの混合溶液中
に、バス温80℃で加熱還流し溶解した。室温に
放冷2時間半後、冷暗所(5℃)に1晩放置し
た。析出した白色針状晶を取し、−20℃の冷
メタノールで洗浄し、暗所で減圧乾燥すること
により下記性状を示す1α,3β−ジエトキシ
カルボニルオキシコレスタ−5,7−ジエン
3.41gr(収率=62.5%)を得た。
融点(℃):140.5〜142(エーテル−メタノ
ール再結) IR(KBr、cm-1): 2950、2860、1740、1465、1370 NMR(CDCl3、δ(ppm)): 0.62(3H、s、C−18−CH3) 0.86(6H、d、C−26−27−CH3) 1.31(6H、t、C−1&3−エトキシカル
ボニル基CH3×2) 4.20(4H、q、C−1&3−エトキシカル
ボニル基CH2×2) 4.86(2H、b、C−1&3−H×2) 5.37および5.67(2H、b、C−6&7−H×
2) U.V(エタノール、λmax、nm): 293(ε=6760)、281(ε=11530) 271(ε=10800)、262(シヨルダーε=
7580) U.V(エーテル、λmax、nm): 293(ε=7710)、281(ε=13010) 271(ε=12360)、 262(シヨルダーε=8910) (4) 1α−エトキシカルボニルオキシプレコレカ
ルシフエロール−3β−エトキシカルボネート
の合成; 1α,3β−ジエトキシカルボニルオキシコ
レスタ−5,7−ジエン272mg(0.5mmol)の
エーテル600ml溶液を冷却後、アルゴン下に
200wハノビア水銀灯を用いバイコールフイル
ターを通して、12分間照射した。反応終了後、
溶媒を室温において減圧下にて除去した。上記
と同じ条件下で更に1α,3β−ジエトキシカ
ルボニルオキシコレスタ−5,7−ジエン
8.436g(15.5mmol)を31バツチに分けて反応
を行つた。得られた1α−エトキシカルボニル
オキシプレコレカルシフエロール−3β−エト
キシカルボネートを含む残渣は精製せずに原料
化合物として用いた。
(5) 1α−エトキシカルボニルオキシコレカルシ
フエロール−3β−エトキシカルボネートの合
成; 上記(4)で得られた粗1α−エトキシカルボニ
ルオキシプレコレカルシフエロール−3β−エ
トキシカルボネートのベンゼン1溶液をアル
ゴン雰囲気下にてバス温60℃で7時間加熱し
た。
反応終了後反応液を25℃で減圧下濃縮する事
により、1α−エトキシカルボニルオキシコレ
カルシフエロール−3β−エトキシカルボネー
トを含む粘性油を得た。粗1α−エトキシカル
ボニルオキシコレカルシフエロール−3β−エ
トキシカルボネートは精製せずに原料化合物と
して用いた。
(6) 1α−ヒドロキシコレカルシフエロールの合
成; 上記(5)で得られた粗1α−エトキシカルボニ
ルオキシコレカルシフエロール−3β−エトキ
シカルボネートをメタノール:ベンゼン(1:
1)320ml混合液に溶解し、この混合溶液に室
温撹拌下2N−水酸化カリウム−メタノール溶
液160mlを滴下し、滴下後55℃で1時間加熱撹
拌した。
反応終了後、反応液を25℃で減圧下濃縮し
た。得られた残渣に水400ml及び酢酸エチル400
mlを加え分液し、更に水溶液を酢酸エチルで3
回抽出した。有機分液と酢酸エチル抽出液を合
わせ、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄後無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、過後濃縮することにより1α−
ヒドロキシコレカルシフエロールを含む粘性油
7.06grを得た。
得られた残渣7.06grをシリカゲル(ワコーゲ
ルC−200)5.30grを充填したカラムクロマト
グラフイーに付す(溶媒 ベンゼン−アセトン
系)ことによつて、1α−ヒドロキシコレカル
シフエロール1.277g(収率20%;1α,3β−
ジエトキシカルボニルオキシコレスター5,7
−ジエン8.708grを基準にして)を得た。この
ものの物性値は次の通りであつた。
融点:142〜142.5℃(エーテル−ペンタン再
結:針状晶) U.V(エタノール、λmax、nm): 265(ε17800) また他の物性値は従来から知られている1α
−ヒドロキシコレカルシフエロールのそれと一
致した。
比較例 (1) 1α,3β−ジアセトキシコレスタ−5,7
−ジエンの合成; 1α,3β−ジアセトキシコレスト−5,7
−エン22.1g(45.5mmol)を、550mlのn−ヘ
キサンに溶解し、95℃(バス温)で撹拌下に
1.3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイ
ン7.1g(24.8mmol)を加え、赤外線照射下に
20分間撹拌した。
得られた反応混合物を室温に放冷後、析出物
を別しn−ヘキサンで洗浄した。液および
洗液を一緒にし、40℃で減圧濃縮して残渣(粗
ブロム体)を得た。
キシレン300mlにs−コリジン(114.4ml)を
溶解した溶液を170℃(バス温)に加熱し、こ
れに撹拌下に上記粗ブロム体をキシレン200ml
に溶解した溶液を滴下し(滴下ロートを更にキ
シレン50mlで洗浄した)25分間加熱還流した。
室温に放冷後、析出物を別することなしに60
℃で減圧濃縮した。
この残渣に150mlのジメチルホルムアミドを
加えて180℃(バス温)に加熱し、15分間撹拌
した。室温に放冷後、60℃で減圧濃縮した。残
渣にベンゼン500mlを加え析出物(主成分、s
−コリジン・HBr)を別し、液を減圧濃縮
して、1α,3β−ジアセトキシコレスタ−
5,7−ジエン、1α,3β−ジアセトキシコ
レスタ−4,6−ジエン、1α,3β−ジアセ
トキシコレスト−5−エンおよび1α,−アセ
トキシコレスタ−2,4,6−トリエンを含む
残渣を得た。
(2) 1α,3β−ジアセトキシコレスタ−5,7
−ジエンの単離; 200gのシリカゲルを充填剤としたカラムを
調製し(充填溶媒、ベンゼン)、展開溶媒とし
てベンゼン−酢酸エチルを用い上記残渣をクロ
マトグラフイーにかけた。主成分として、1
α,3β−ジアセトキシコレスタ−5,7−ジ
エン、1α,3β−ジアセトキシコレスタ−
4,6−ジエンおよび1α,3β−ジアセトキ
シコレスト−5−エンを含む15.5gの取得物を
得た。
このものを、更に、エタノール100mlに50℃
(バス温)で加熱溶解し、冷暗所に24時間放置
した。
析出物を別後、冷ユタノールで洗浄した。
融点113〜115℃(エタノール)を示す1α,3
β−ジアセトキシコレスタ−5,7−ジエン
7.6g(収率=34.4%;1α,3β−ジアセトキ
シコレスト−5−ユンを基準として)が得られ
た。
(3) 1α−アセトキシプレコレカルシフエロール
−3β−アセテートの合成; 1α,3β−ジアセトキシコレスタ−5,7
−ジエン24.2mg(0.5mmol)のベンゼン600ml
溶液を冷却後、アルゴン下に200wハノビア水
銀灯を用いバイコールフイルターを通して、22
分間照射した。
反応終了後、溶媒を25℃で減圧下にて除去し
た。上記と同じ条件下で更に1α,3β−ジア
セトキシコレスタ−5,7−ジエン1.21g
(2.5mmol)を5バツチに分けて反応を行つ
た。得られた1α−アセトキシプレコレカルシ
フエロール−3β−アセテートを含む残渣は精
製せずに原料化合物として用いた。
(4) 1α−アセトキシコレカルシフエロール−3
β−アセテート; 上記(4)で得られた粗1α−アセトキシプレコ
レカルシフエロール−3β−アセテートのベン
ゼン800ml溶液をアルゴン雰囲気下にてバス温
80℃で2.5時間加熱した。
反応終了後反応液を25℃で減圧下濃縮する事
により、1α−アセトキシコレカルシフエロー
ル−3β−アセテートを含む粘性油を得た。粗
1α−アセトキシコレカルシフエロール−3β
−アセテートは精製せずに原料化合物として用
いた。
(5) 1α−ヒドロキシコレカルシフエロール; 上記(5)で得られた粗1α−アセトキシコレカ
ルシフエロール−3β−アセテートをメタノー
ル45mlに溶解し、室温撹拌下2.5%水酸化カリ
ウムメタノール溶液11.2mlを滴下した。滴下後
室温で2時間加熱撹拌した。反応終了後、反応
液を25℃で減圧下濃縮した。得られた残渣に水
62ml及びエーテル120ml加え分液し、更に溶液
をエーテルで2回抽出した。有機分液とエーテ
ル抽出液を合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、過後濃縮することに
より1α−ヒドロキシコレカルシフエロールを
含む粘性油2.1gを得た。得られた残渣2.1gをシ
リカゲル(ワコーゲルC−200)75grを充填し
たカラムクロマトグラフイーに付す(溶媒ベン
ゼン−酢エチ系)ことによつて1α−ヒドロキ
シコレカルシフエロール233mg(収率19.5%;
1α,3β−ジアセトキシコレスタ−5,7−
ジエン1.452gを基準として)を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式〔I〕 〔式中、R1、R2は低級アルコキシカルボニル基を
    表わし、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子また
    は低級アルコキシカルボニルオキシ基を表わ
    す。〕 で表わされるヒドロキシコレスト−5−エン類を
    アリル位ブロム化剤次いで脱臭化水素剤と反応せ
    しめて対応するヒドロキシコレスタ−5,7−ジ
    エン類とし、次いで紫外線照射、熱異性化、脱保
    護することを特徴とする下記式〔〕、 〔式中、R3′、R4′はそれぞれ独立に水素原子また
    は水酸基を表わす。〕 で表わされる活性型ビタミンD3類の製造法。 2 上記式〔I〕で表わされるヒドロキシコレス
    ト−5−エン類におけるR1およびR2がエトキシ
    カルボニル基である特許請求の範囲第1項記載の
    活性型ビタミンD3類の製造法。 3 上記式〔I〕で表わされるヒドロキシコレス
    ト−5−エン類におけるR3、R4がそれぞれ独立
    に水素原子またはエトキシカルボニルオキシ基で
    ある特許請求の範囲第1項又は第2項記載の活性
    型ビタミンD3類の製造法。
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