JPS6251089B2

JPS6251089B2 -

Info

Publication number: JPS6251089B2
Application number: JP59182257A
Authority: JP
Inventors: Osamu Yamada; Hiroichi Makino
Original assignee: AARU PII SHIIRAA KK
Current assignee: AARU PII SHIIRAA KK
Priority date: 1984-08-31
Filing date: 1984-08-31
Publication date: 1987-10-28
Also published as: JPS6158537A

Description

【発明の詳細な説明】

（産業上の利分野）本発明は、コーヒー、ココア、茶等の嗜好飲料
成分を含有するソフトゼラチンカプセルに関す
る。（従来の技術）従来、コーヒー等の嗜好飲料は、熱湯又は温水
に抽出して飲料に供している。しかし、これらの
調製方法は、何れも飲用に至るまでの手間がかか
るという欠点がある。また、インスタント・コーヒーの如き即席用の
粉末製品、あるいはテイー・バツグの如きバツグ
入り製品も近時汎用されている。これらは便利で
はあるが、費用の観点から割高なものであるとい
うことがさけられない。（発明が解釈しようとする問題点）従来公知の各種製品に代え、極めて簡単に例え
ば普通のコツプ一杯分の含有成分割合と同じ嗜好
飲料成分を、ソフトゼラチンカプセル一粒中に含
有せしめ、しかも単に口中にふくむことにより溶
解せしめ、それを賞味するか、あるいは気分の壮
快さをうることを目的とする。（問題点を解決するための手段）本発明は概略的に述べると、ゼラチン外皮とそ
の中に含まれる内容物とからなるものである。該
内容物は、主として嗜好飲料成分を植物油分散媒
に分散懸濁させたものであり、流動性を有するも
のである。本発明においては、かかる内容物をゼ
ラチン中に有してなる、ソフトゼラチンカプセル
を提供するものである。本発明の嗜好飲料成分とは、コーヒー、ココ
ア、茶等の成分を意味し、さらに甘味料、ミル
ク、フレーバー及び着色剤をも含有できる。これ
らは、最終製品の目的に応じて、あるいは個人の
嗜好に応じて、使用する成分及びその使用量を変
えて使用する。甘味成分としては、フルクトース、蔗糖、ソル
ビトール、マルトース、グルコース、アスパルテ
ーム、合成甘味料等が使用できるがフルクトース
が甘味の強さ及び味の良さの点で最も好ましい。フレーバーとしては、クリームエツセンス、レ
モンオイル、オレンジオイル、シンナモンパウダ
ー、ミルクパウダー、テイーエツセンス等を最終
製品の目的に応じて混合する。前記嗜好飲料成分を混合して分散させる分散媒
としては、植物油が使用できるが、中でも油臭さ
がないこと及び味わいの点でトリグリセライドを
主とするものが望ましい。トリグリセライドは食
品用として市販されて居り、一般には、ミグリオ
ール｛ミツバ貿易(株)｝、ココナード｛花王フード
(株)｝、パナセート｛日本油脂(株)｝等の名称で容易
に入手可能である。また、内容物に於いて、嗜好飲料成分が分散媒
介中に均一に分散し、かつその固形成分と抽状成
分が分離しないように、界面活性剤ならびに分離
防止剤例えば硬化油または密ロウが配合される。前記界面活性剤としては、レシチン及び合成界
面活性剤の使用が可能であるが食用に供する目的
のためレシチンの使用が望ましい。硬化油及び密ロウの使用は粉末成分を油状成分
中に均一分散させる為に一般的であるが、本発明
に於いては密ロウの使用は味を阻害するので好ま
しくない。従つてどちらかと云えば硬化油のみの
使用が良い。ソフトゼラチンカプセルのゼラチン外皮の処方
としては、ソフトゼラチンカプセルの基本的配合
としてゼラチン、グリセリン、ソルビトール及び
精製水からなる配合物が使用できる。かかる配合
は前記の嗜好飲料成分の一部又は全部をその中に
混合したものが口中での咀嚼に対して良味を与え
る点で好ましい。さらに着色剤を用いることができる。かかる着
色剤としては、カラメルまたは食用色素などを使
用しうる。ソフトゼラチン外皮は単色又は二色
（ツートンカラー）に着色すれば美観上いつそう
好ましいものとする。次に嗜好飲料成分入りソフトゼラチンカプセル
の一般的製造方法について具体的に述べる。実施例１まず、ゼラチン外皮成分として、重量比でゼラ
チン32.4部、グリセリン20.4部、カラメル1.8部、
ココア末1.2部、コーヒーエキス1.7部、クリーム
エツセンス0.1部、フルクトース2.4部、精製水
40.0部を溶解釜中で混合し、真空下にて温水によ
り、加熱溶解し、均一なゾル溶液にしてソフトカ
プセル外皮形成用のゾル溶液を得る。通常必要な
溶解時間は使用装置の種類にもよるが約１〜４時
間の範囲である。次にカプセルの内容物成分として、植物硬化油
13.0部、ミグリオール30.0部、大豆レシチン0.5
部、ココア末7.0部、コーヒー末13.5部、カフエ
イン1.0部、フルクトース35.0部を撹拌機にて混
合したのち真空下で脱泡し、カプセル内容物溶液
を得る。次いでロータリーダイス打抜方式のソフトカプ
セル製造機のキヤステイングドラム上に上記のゾ
ル溶液をアプリケーターを用いて厚みを均一に調
節しながら流下させ、一定の厚さのフイルムを調
製し、冷・乾空気を吹きつけながらゲル化させ均
一な厚さのフイルムにする。ゲル化したフイルム
二枚を左右対称の回転する金属性の鋳型の間に挟
み、ソフトカプセル外皮となるように成型しなが
ら、薬注ポンプにより上記カプセル内容液をソフ
トカプセル外皮殻中に加圧充填すると同時に鋳型
の回転によりソフトカプセル外皮殻を溶着閉塞し
ながら打抜きソフトカプセルを作る。これを熱風
回転式乾燥機中にて乾燥すると嗜好飲料成分入り
ソフトゼラチンカプセルが製造される。尚、この
場合の内容物充填量は、1410mgである。実施例２内容物として重量比が、ココア末100部、フル
クトース500部、コーヒーエキス220部、植物硬化
油175部、トリグリセライド410部、大豆レシチン
５部よりなる混合液を得た。一方外皮成分として
重量比でゼラチン32.4部、グリセリン20.4部、カ
ラメル1.8部、ココア末1.2部、コーヒーエキス1.7
部、クリームエツセンス0.1部、フルクトース2.4
部、精製水40.0部の割合で、混合溶解したゾル溶
液を得、前記ロータリーダイス方式ソフトゼラチ
ンカプセル製造機を使用して内容量1410mgの嗜好
飲料成分を含有するソフトゼラチンカプセルを製
造した。その製品の品質性能は満足すべきもので
あつた。実施例３内容物として重量比がココア末15.0部、クリー
ム末５部、クリームエツセンス0.2部、ミルクエ
ツセンス0.2部、バニラエツセンス0.2部、ミグリ
オール35.0部、植物硬化油8.0部、フルクトース
35.0部よりなる。混合液と、実施例２に記載する
ゼラチン外皮成分とを使用して、実施例と同様な
方法によりソフトゼラチンカプセルを製造した。
この製品は、ミルクチヨコレートの味覚を有し
た。実施例４ゼラチン外皮成分として、重量比がゼラチン
27.5部、グリセリン11.0部、ソルビトール11.0
部、クリームパウダー1.65部、ミルクエツセンス
1.65部、蔗糖2.2部、精製水45部の割合で、混合
溶解したゾル溶液と実施例２に記載した外皮成分
のゾル溶液の二種のゾル溶液を使用し、実施例２
に記載した内容物を充填して、外皮が二色（ツー
トンカラー）のソフトゼラチンカプセルを製造し
た。この製品は美観上も満足すべきものであつ
た。実施例５外皮成分として重量がゼラチン27.5部、グリセ
リン11.0部、ソルビトール8.2部、ココア末1.1
部、コーヒーエキス1.7部、クリームエツセンス
1.7部、フルクトース2.2部、オレンジオイル0.8
部、オレンジエツセンス0.8部、精製水45.0部を
混合溶解したゾル溶液を用いて実施例２に記載し
た内容物を充填してソフトゼラチンカプセルを製
造した。この製品は、ソフトゼラチンカプセルが
コーヒーオレンジ味であるという特徴を有した。ソフトゼラチンカプセルの崩壊試験実施例２から５までのソフトゼラチンカプセル
製品の崩壊性の程度を知る目的で、日本薬局方第
十改正、一般試験法第33項「崩壊試験法」に記載
されている崩壊試験を行つた。結果を表１に示
す。これらの崩壊時間は本発明のソフトゼラチン
カプセルが実際に食した場合に単に口中で含むだ
けで溶解することを裏づけている。

【表】（発明の効果）本発明の嗜好飲料成分を含有するソフトゼラチ
ンカプセルは単にカプセルを口中で咀嚼するだけ
で、極めて簡便にコーヒー等の味を賞味できる。
更に各種成分を配合して出来上つた製品において
は単にコーヒー等の嗜好飲料の味を賞味するにと
どまらず、特にフレーバー入りのものは、同時に
口中を壮快にする働きを兼ね備えている。

Claims

【特許請求の範囲】１内容物とゼラチン外皮からなり、かつ該内容
物は嗜好飲料成分と植物油分散媒とからなること
を特徴とするソフトゼラチンカプセル。２植物油分散媒が、トリグリセライドを主成分
とするものであることを特徴とする特許請求の範
囲第１項記載のソフトゼラチンカプセル。３植物油分散媒が、界面活性剤を含むことを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載のソフトゼラ
チンカプセル。４界面活性剤が、レシチンであることを特徴と
する特許請求の範囲第３項記載のソフトゼラチン
カプセル。５嗜好飲料成分が、コーヒー、ココア、茶の少
なくとも一つであることを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載のソフトゼラチンカプセル。６嗜好飲料成分が、さらに甘味料、ミルク、フ
レーバー、着色剤の少なくとも一つを含むことを
特徴とする特許請求の範囲第５項記載のソフトゼ
ラチンカプセル。７甘味料が、フルクトース、蔗糖、ソルビトー
ル、マルトース、グルコース、アスパルテーム合
成甘味料よりなる群から選ばれる少なくとも一つ
であることを特徴とする特許請求の範囲第６項記
載のソフトゼラチンカプセル。８フレーバー成分が、クリームエツセンス、レ
モンオイル、オレンジオイル、シンナモンオイ
ル、ミントフレーバー、メロンフレーバーよりな
る群から選ばれる少なくとも一つであることを特
徴とする特許請求の範囲第６項記載のソフトゼラ
チンカプセル。９着色剤が、カラメルまたは食用色素またはそ
れらの混合物であることを特徴とする特許請求の
範囲第６項記載のソフトゼラチンカプセル。１０内容物が嗜好飲料成分と植物油分散媒との
分離防止剤を含むことを特徴とする特許請求の範
囲第１項記載のソフトゼラチンカプセル。１１分離防止剤が、硬化油、密ロウの少なくと
も一つを含むことを特徴とする特許請求の範囲第
１０項記載のソフトゼラチンカプセル。１２ゼラチン外皮がグリセリン、ソルビトール
の少なくとも一つを含むことを特徴とする特許請
求の範囲第１項記載のソフトゼラチンカプセル。１３ゼラチン外皮が嗜好飲料成分、着色剤の少
なくとも一つを含むことを特徴とする特許請求の
範囲第１２項記載のソフトゼラチンカプセル。１４ゼラチン外皮が単色又は２色に着色してい
ることを特徴とする特許請求の範囲第１３項記載
のソフトゼラチンカプセル。１５内容物が重量比で、コーヒー末０〜20部、
ココア末０〜15部、カフエイン０〜10部、甘味料
０〜40部、コーヒーエキス０〜10部、フレーバー
０〜５部、界面活性剤０〜10部、植物油又はトリ
グリセライド20〜50部、硬化油５〜15部であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項〜１４項の
いずれか１項記載のソフトゼラチンカプセル。１６ゼラチン外皮が重量比で、ゼラチン20〜60
部、グリセリン10〜40部、ソルビトール５〜30
部、ココア末０〜10部、コーヒー末０〜10部、コ
ーヒーエキス０〜10部、甘味料０〜10部、フレー
バー０〜10部、着色料０〜10部、精製水20〜60部
であることを特徴とする特許請求の範囲第１項〜
１５項のいずれか１項記載のソフトゼラチンカプ
セル。