JPS6250909B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 磁気デイスク記憶装置は年年大容量化され、最
近ではヘツド位置決め方式として、各データトラ
ツクを分割して位置基準信号を記録する、いわゆ
るセクタサーボ方式が用いられ始めている。

この方式では、従来のようにサーボ信号はサー
ボ面だけに記録するのではなく、すべてのデータ
面にもサーボセクタを設け、これにもサーボ信号
が記録されている。そのため、全データ面にもサ
ーボ面と同一の信号品質が要求され、欠陥に対す
る仕様が従来のデータ面よりもきびしくなつてい
る。

通常、セクタサーボ信号は磁気デイスクを回転
軸に固定してから記録されるため、サーボセクタ
部に欠陥が発見された場合は、サーボセクタ用の
サーボ信号すなわち、セクタサーボ信号の再書込
み、あるいは磁気デイスク自体の交換が必要とな
り、生産性が低下する。

本発明は上記の欠点を解消するもので、磁気デ
イスクのセクタサーボ信号に欠陥が発見された場
合、そのセクタサーボ信号部に欠陥が存在するこ
とを、先行するサーボセクタに特定の欠陥信号を
記録しておく。このようにすれば、読出し時に上
記欠陥信号が検出されたとき、例えば後述のサー
ボセクタからのサーボ信号を無効とするようにサ
ーボ回路を動作させることにより目的を達成する
ことができる。

第１図に、セクタサーボ方式を用いた磁気デイ
スク１のデータ面を示す。データ面の記録領域す
なわち図示の同心円２と３の間は楔形状のデータ
記録部（データセクタ４と半径方向の太線で示し
たサーボセクタ５）よりなり、記録情報はデータ
セクタ４に、位置基準情報はサーボセクタ５に記
録される。このサーボセクタ５の位置基準信号
は、対応する記録トラツクに磁気ヘツドを位置決
めするときの基準信号として使用される。なお図
示の矢印は磁気デイスクの回転方向、５ａは後述
する欠陥サーボセクタ、５ｂはその直前のサーボ
セクタを示し、また同図には記載を省略されてい
るが、記録トラツクは磁気デイスクに同心円状に
設けられている。

第２図は上記磁気デイスク１の記録領域の一部
を拡大して示したもので、磁気デイスクの回転に
より、固定されたデータ用およびサーボ用の各磁
気ヘツド（図示せず）に対して記録トラツク６，
７は図示の矢印方向に移動する。データセクタ４
およびサーボセクタ５には、情報データおよび位
置基準情報が次に説明するように、それぞれ細い
垂直線で境界を図示した磁界として記録されてい
る。すなわち、第３図はこれを示すため、さらに
拡大したもので、同図の矢印は記録された磁界の
方向を示す。

ここで第２図に示したように、あるサーボセク
タ５ａに欠陥８があると、そのサーボセクタでは
基準位置信号の示す基準位置が記録トラツク７の
実際の中心位置からずれてしまい、サーボ回路は
磁気ヘツドに位置決め誤差が生じたかのように動
作することになる。

本発明は、このような欠点を解消するため、サ
ーボセクタに位置基準信号を書込んだ後の検査で
欠陥８が発見された場合、その記録トラツク７上
の先行するサーボセクタ５ｂの消去ゾーン９に特
定の欠陥指示信号１０を記録しておく。次いでサ
ーボセクタ信号の再生時にこの欠陥指示信号１０
が検出された場合、そのサーボセクタの次にくる
サーボセクタからの信号では、例えばサーボ回路
が動作しないようにサーボ回路に切換回路を設け
る。かくすることによりサーボ回路の欠陥による
誤動作を避けることができる。

第４図に本発明の実施例の回路を示す。サーボ
ヘツド１０２により磁気デイスクのサーボ面から
読出されたサーボ信号は、前置増幅器２１で増幅
され、位置信号回路２３で位置信号２３ａに変換
されると共に、クロツク信号２３ｂが分離され
る。一方、データヘツド１０１により磁気デイス
クのデータ面から読出されたデータ信号は前置増
幅器１１で増幅され、アナログスイツチ１２に送
られる。

アナログスイツチ１２はタイミング回路２２か
ら加えられた切換信号により切換動作を行ない、
データ面の回転につれて、データ部からのデータ
読出信号はデータ処理回路（図示せず）へ送られ
る。また、欠陥表示部すなわち前記第２図におけ
る消去ゾーン９からの読出信号は欠陥表示検出回
路１６へ送られると共に、位置基準信号は位置信
号回路１３へ送られる。位置信号回路１３におい
て、データ面からの位置基準情報は、データヘツ
ドの位置ずれ量に比例した位置信号に変換され、
引算器１４へ送られる。

引算器１４では、データヘツド１０１からの位
置信号と、データヘツド１０２からの位置信号２
３ａとの差を求め、サンプルホールド回路１５へ
送られる。サンプルホールド回路１５では引算器
１４の出力が、ゲート１８を通過した書換信号に
より保持、書換えられる。

欠陥表示検出回路１６は、欠陥表示信号を検出
するとタイミング回路２２からの信号に対応し
て、欠陥のあるサーボセクタではゲート１８を閉
じる信号をインバータ１７に送り、欠陥のあるサ
ーボセクタではサンプルホールド回路１５が書換
えられないようにする。

サンプルホールド回路１５の出力は加算器２４
に送られ、サーボヘツド１０２からの位置信号２
３ａと加算されてサーボ増幅器２５へ送られ、ボ
イスコイルモータ２６を駆動する。かくして、欠
陥のあるサーボセクタからのサーボ信号でボイス
コイルモータが誤つて駆動されるおそれはなく、
常に正しい位置決めを行なうことができる。

以上説明したように、本発明においてはサーボ
セクタに欠陥があるときは、先行するサーボセク
タに、後続のサーボセクタに欠陥があることを表
示し、信号処理回路では、この欠陥表示を受けて
対応するサーボセクタからの読出し信号を無効と
し、この読出し信号ではボイスコイルモータが動
作しないようにすることにより、欠陥サーボセク
タによる作動を防止するものである。これによ
り、従来のようにサーボセクタの書込みし直し、
あるいは磁気デイスクの交換が不要となり、磁気
デイスクの生産性の向上、製造原価の低減が可能
となり、磁気デイスクその他記録媒体におけるト
ラツク追従方法として、その効果は大きいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は磁気デイスクのデータ面を示す平面
図、第２図はその一部を拡大してデータセクタと
サーボセクタを示す平面図、第３図はデータセク
タを示す拡大平面図、第４図は本発明の実施例の
回路を示すブロツク図である。 １……磁気デイスク、２，３……同心円、４…
…データセクタ、５……サーボセクタ、５ａ……
欠陥サーボセクタ、５ｂ……直前のサーボセク
タ、６，７……記録トラツク、８……欠陥部、１
０……欠陥部指示信号。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 情報の記録又は再生を行なうための記録トラ
   ツクの位置を定める複数のサーボセクタが所定の
   間隔をおいて配置された記録媒体において、前記
   サーボセクタに欠陥が存在する場合に、該サーボ
   セクタに先行する他のサーボセクタに前記欠陥サ
   ーボセクタの位置信号の誤りを示す信号が記憶さ
   れていることを特徴とする記録媒体。 ２ 情報の記録又は再生を行なうための記録トラ
   ツクの位置を定める複数のサーボセクタが所定間
   隔をおいて配置され、前記サーボセクタに欠陥が
   存在する場合に、該サーボセクタに先行するサー
   ボセクタに前記欠陥サーボセクタの位置信号の誤
   りを示す信号が記憶されている記録媒体におい
   て、前記サーボセクタからの位置信号を信号読出
   手段により逐次読取より、前記誤りを示す信号が
   検出されたとき、対応する欠陥サーボセクタの位
   置信号を無効とすることにより、欠陥サーボセク
   タの位置信号による誤動作を防止し、前記信号読
   出手段を前記記録トラツクに追従させることを特
   徴とする記録媒体のトラツク追従方法。