JPS624912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気録音器におけるテープの位置決め
信号の記録再生装置に関する。

一般に録音テープを再生する場合に、所望する
箇所の録音を再生することが要望されている。し
かしながら、磁気録音テープの位置を検出するた
めのテープ位置信号を記録しても、早送り巻き戻
しテープの速度は時々刻々と変化するので、再生
出力信号は、録音入力信号と異なる信号となり、
そのためテープにおける所望の位置を検出するこ
とは困難である。本考案は上記の点に鑑みて、２
トラツクを用いテープ速度に関係なく位置ぎめ信
号を検出する記録再生装置を提供するにある。

次に本考案の実施例を図面について説明する。

第１図イ，ロは本考案に用いられる信号を示す
もので、信号Ａ，は２トラツクで、同一レベル
で位相が180゜異なる信号を示す。この信号はレ
ベルが同一で、かつ位相が180゜異なるところか
ら、２つの信号を加えると、その合計は零とな
る。すなわち、 Ａ＋＝０ 又、２つの信号Ａ，の中一方の信号を反転せ
しめ、夫々の信号を検波整流し、この整流された
信号の積をとると、所定の大きさの信号がえられ
る。この大きさの信号を１とする。

第２図に示す回路によつて、Ａと信号に処理
を与える。

図中１は２つの信号の和を与える回路で、端子
ａには２つの信号Ａととがあらわれ、０信号が
えられる。２はアンド回路であつて、アンド回路
の入力端子ｂには信号Ａを整流した整流値｜Ａ｜
が加えられ、他の入力端子ｃには信号の位相を
反転し、整流した整流値｜｜が加えられ、アン
ド回路２の入力端子ｄには１信号があらわれる。
３はアンド回路で１方の入力端子にはａよりの出
力を反転した信号が加えられ、他の入力端子には
ｄ端子よりの出力すなわち１信号が加えられるの
で、アンド回路３よりの出力端子ｅには１信号が
あらわれる。すなわち２つのトラツクの夫々に、
一方はＡ信号、他方には信号を録音しておく
と、テープを再生した場合に、テープ速度に関係
なく、検出信号がえられる。この検出信号によつ
て、テープの位置決めを行うことができる。

なお、本考案にあつては信号Ａ，のいずれか
一方の信号を反転した後に両信号の整流値の論理
積をアンド回路２でとるようにしているので、ア
ンド回路２の入力のスレシホールド・レベル以下
のノイズに対してはアンド回路の出力はゼロであ
り、出力が生じることがないので、信号Ａ，の
差をとる等の他の方法に比べて動作が安定である
利点がある。すなわち、信号Ａ，の差をとると
位相差が180゜であることから２倍の振幅の信号
が得られ、その有無をもつて第２図の信号ｄに代
えることも可能であるが、この方法では差をとる
際に両トラツクのノイズが加算されて後続のレベ
ル判定において出力が出てしまうことがある。こ
の点、本考案のような方法では両トラツクから出
るノイズが同時にアンド回路２のスレシホール
ド・レベルを越えない限り出力が出ることがない
ので、ノイズにより誤動作を起こす確率が少ない
ものである。

本考案は叙上のように、２トラツクの一方にテ
ープの位置決め用信号Ａと、他方に信号Ａと同一
レベルで位相が180゜異なる波形を有する信号
とを記録し、これらの再生信号を、そのまゝで合
成する回路１に加え、又これらの再生信号の整流
値の大きさのみの積をとるアンド回路２に加え、
前記の回路１からの信号を反転し、前記のアンド
回路よりの出力はそのままでアンド回路３に加
え、回路３よりの検出信号の有無によりテープの
位置ぎめ信号を検出するように、構成されている
ので、テープ速度に関係なく、一定の信号を検出
し、テープの位置ぎめを行うことができる効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロはテープの位置ぎめ用信号を示
し、第２図は検出回路を示す。 １……合成回路、２，３……アンド回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２トラツクの一方にテープの位置決め用信号Ａ
   と、他方に信号Ａと同一レベルで位相が180゜異
   なる波形を有する信号とを記録し、前記の信号
   が記録されたテープの夫々のトラツクの再生信号
   の和をとる回路１と、信号Ａ，のいずれか一方
   の信号を反転した後に両信号の整流値の論理積を
   とるアンド回路２と、前記の回路１の出力信号を
   反転し、かつ前記のアンド回路２よりの出力信号
   はそのままで入力されるアンド回路３とを備え、
   前記のアンド回路３の出力によりテープの位置決
   め信号の有無を判断することを特徴とする磁気録
   音器におけるテープの位置決め信号の記録再生装
   置。