JPS624787B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビデオデイスク等の情報記録円盤のク
ランプ機構に関する。

従来、例えば第１図に示すような情報記録円盤
のクランプ機構には、センタリングカツプ２によ
り情報記録円盤１の下面から心出しし、該情報記
録円盤１の上面にアダプター３を当接し押圧する
方式のものが提案されている。このアダプター３
の固定方法としては、マグネツト方式、バネ方式
等のものがある。これらのクランプ機構は、いず
れも機構が複雑であり高価となり、上記アダプタ
ー３が取外し方式のものであり紛失し易い。また
上記アダプター３は、例えば外周部に凹部を設け
たモータのスピンドルにアダプターの円筒状開口
を挿入し、該凹部に係合する部材にて固定するも
のであるから、情報記録円盤を装着する毎に固
定、取外しを繰り返す必要があり上記モータのス
ピンドルは損傷し易くなる。また第２図に示す両
面デイスク４のようにデイスクが貼り合わされて
いる場合、該両面デイスク４の中心孔５におい
て、２枚のデイスクの接合部６が完全には一致し
ないのが通常である。その結果該両面デイスクを
上面または下面から見た中心が一致しなくなり、
デイスクの上方から（第１図における矢印方向）
信号を記録または再生する情報記録再生装置にお
いては、装着された情報記録円盤の偏心が大きく
なる欠点があつた。

本発明は上記欠点を除去し、両面デイスクの上
方から信号を記録再生する情報記録再生装置にお
いても簡単な構成で偏心が少なくかつ確実にデイ
スクをクランプすることができる取外し不要なク
ランプ機構を提供することを目的とする。

以下図面とともに本発明の一実施例について説
明する。第３図は本発明のクランプ機構の外観を
示し、第４図は情報記録円盤１をクランプした状
態を表わす。第４図に示されるように本発明に係
るクランプ機構は、情報記録円盤１の中央部を支
持し、中心に凹部８を有するスピンドル１７に固
定したターンテーブル７と、該凹部内周面に止め
輪９を介して固定した情報記録円盤１の中心孔５
と係合する例えば研摩等により一様な厚さを持つ
ゴム等の弾性体よりなる弾性リング１０と、該弾
性リング１０と摺接するテーパ部１１を有する同
心度良く加工されたセンタリングカツプ１２と、
該センタリングカツプ１２を該ターンテーブル方
向に附勢するバネ１３と、該センタリングカツプ
１２に圧入し、該センタリングカツプ１２と一体
化した樹脂等よりなるホルダー１２′と、該ホル
ダー１２′の上端の突設部１４と係合する爪部１
５を有する樹脂等の弾性体で成形されたリテーナ
１６と、該リテーナを該スピンドル１７に固定せ
しめるリテーナ押え１８とから構成されており、
上記センタリングカツプ１２の外径及び無負荷時
の上記弾性リング１０の外径は上記情報記録円盤
１の中心孔の内径よりもわずかに小さく形成され
ている。

上記のように構成されたクランプ機構において
情報記録円盤１を装着する場合、第５図に示され
るようにホルダー１２′の上端の突設部１４とリ
テーナ１６の爪部１５が係合し、センタリングカ
ツプ１２が係止された状態において、該センタリ
ングカツプ１２と弾性リング１０の外径は情報記
録円盤１の中心孔よりわずかに小さく設定されて
いるので容易にターンテーブル７上に情報記録円
盤１を装着できる。第５図に示す状態においてリ
テーナ１６をその弾性力に抗して矢印ａ方向に押
圧すると上記ホルダー１２′とリテーナ１６の係
合が解除され、バネ１３により上記センタリング
カツプ１２が下方に押圧され、上記弾性リング１
０内に圧入するとテーパ部１１は該弾性リング１
０を外方向に押し広げる。すなわち第４図に示す
状態となる。このとき外方向に押し広げられた該
弾性リング１０が上記情報記録円盤１の中心孔を
圧接しクランプすることができる。この場合テー
パ部１１が弾性リング１０を介して中心孔の上端
と圧接するため、情報記録円盤１の上方（情報読
出側）から見た中心はスピンドル１７の中心と正
確に一致し、偏心がない状態となる。すなわち上
方から心出しが行なわれる。また情報記録円盤１
を脱着する場合、第４図において上記ホルダー１
２′をバネ１３の附勢力に抗して矢印ｂ方向に押
し上げ、第５図に示されるように該ホルダー１
２′の上端の突起部１４とリテーナ１６の爪部１
５が係合した状態にすれば、弾性リング１０はそ
の弾性により元の状態に復帰するので情報記録円
盤１の脱着が容易に行なえる。

以上説明したように本発明に係る情報記録円盤
のクランプ機構は、機構が非常に簡単であり、タ
ーンテーブルと一体に構成してあるので、クラン
プ機構を取外す必要なく、迅速にしかも容易に情
報記録円盤の脱着が行なえる。また情報記録円盤
をゴム等の弾性リングで圧接し、固定するので情
報記録円盤のスリツプが少ない。さらに情報記録
円盤の上面の心出しを行なつているので情報記録
円盤上方より信号を読取る方式のプレーヤーに適
していてかつ偏心が少なく、確実に情報記録円盤
をクランプできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のクランプ機構を表わす部分断面
図、第２図は両面デイスクの偏心を表わす図であ
る。第３図は本発明に係るクランプ機構の外観を
表わす図、第４図は情報記録円盤をクランプした
状態を示す部分断面図、第５図は情報記録円盤を
取外すときの状態を示す部分断面図である。 １…情報記録円盤、２…センタリングカツプ、
３…アダプター、４…両面デイスク、５…デイス
ク中心孔、６…接合部、７…ターンテーブル、８
…ターンテーブル中心の凹部、９…止め輪、１０
…弾性リング、１１…センタリングカツプのテー
パ部、１２…センタリングカツプ、１２′…セン
タリングカツプのホルダー、１３…バネ、１４…
センタリングカツプのホルダーの突設部、１５…
リテーナの爪部、１６…リテーナ、１７…スピン
ドル、１８…リテーナ押え。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中心孔をもつ情報記録円盤のクランプ機構に
   おいて、情報記録円盤の中央部を支持し回転中心
   部に凹部を備えスピンドルに固定したターンテー
   ブルと、該凹部内に固定され該中心孔の内径より
   わずかに小さい外径を有する弾性リングと、該弾
   性リングと摺接するテーパ部を有し、スピンドル
   に対して摺動可能なセンタリングカツプと、該セ
   ンタリングカツプを該ターンテーブル方向に附勢
   する附勢手段と、該センタリングカツプを附勢力
   に抗して係止可能な爪部を有し該スピンドルに固
   定されたリテーナとを備え、上記附勢力により上
   記センタリングカツプを上記弾性リング内に圧入
   せしめて上記テーパ部をして弾性リングを変形さ
   せ、上記弾性リングを上記中心孔に圧接せしめる
   ことにより、上記情報記録円盤をクランプし、上
   記附勢力に抗して引き上げ上記爪部で係止するこ
   とにより、上記クランプ状態を解除することを特
   徴とする情報記録円盤のクランプ機構。