JPS6245318Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビデオデイスク等のデイスククランプ
装置に関する。

ビデオデイスク等の情報記録担体を再生装置に
クランプする場合においては次の条件を満足する
ことが必要である。すなわちデイスクを水平にす
ること、デイスクの中心をターンテーブルの回転
中心と一致させること、デイスクの再生装置にお
ける静的高さを一定とすることおよびデイスクを
強力に固定すること等である。これらの条件を満
足しないときは、光学的読出装置（レンズ）等が
デイスクと一定の間隔を保持することや、デイス
ク上のトラツクを正確に追従することが困難とな
り、またデイスクが回転中にターンテーブルから
離脱したりするおそれがある。

本考案はこれら多くの条件を満足するクランプ
装置を提供する事を目的としている。

本考案に係る装置は、デイスクの中心合せの為
に設けられたコーン部内に配置する磁束発生手段
を、磁束が巡回する磁気回路を形成するものと
し、さらに当該コーン部はデイスクの回転軸に平
行に移動可能とした事を特徴としている。

以下図面を参照し本考案の実施例を説明する。
１はクランパ、２はクランパ１に固定されたプレ
ートである。３はモータ（図示せず）により回転
されるスピンドル、４はスピンドル３に固定され
たターンテーブル、５はターンテーブル４の内壁
に沿つて摺動可能な移動リング、６はスピンドル
３の外周に沿つて摺動可能なコーン部、８はスピ
ンドル３に固定されたヨーク、７はヨーク８に固
定されたマグネツト、９は移動リング５を上方向
に付勢するスプリング、１０はコーン部６を上方
向に付勢するスプリングであり、１１はデイスク
である。

デイスク１１を再生装置に装着する場合、第１
図に示す如く、先ずデイスク１１を移動リング５
の上に置く。この第１の状態においてデイスク１
１はコーン部６と実質的に接触していないからタ
ーンテーブル４に対して水平に保持される。次に
クランパ１をスピンドル３に挿入すると、クラン
パ１がデイスク１１と移動リング５とをスプリン
グ９に抗して下方に押し下げる。コーン部６は下
方に行くに従つてその外径が大きくなつている円
錐部を有するので、デイスク１１はある程度押し
下げられるとコーン部６と実質的に接触する。ク
ランパ１をさらに押し下げると、デイスク１１は
スプリング１０に抗してコーン部６も押し下げ
る。この場合コーン部６は半径方向には移動でき
ないから、デイスク１１は移動リング５により水
平に保持されつつコーン部６からの反作用により
その中心をスピンドル３の回転中心と一致させる
ように水平（半径）方向に移動する（第２図参
照）。クランパ１、移動リング５およびコーン部
６のデイスク１１と接触する各面は、その表面を
精密に仕上げること等により、摩擦係数を小さく
し、デイスク１１の円滑なすべりを保障すること
ができる。クランパ１がさらに押し下げられる
と、デイスク１１はその中心をスピンドル３の回
転中心と一致させつつ水平に下降しターンテーブ
ル５と接触した位置でとまる。この状態において
マグネツト７、ヨーク８およびプレート２は磁気
回路を構成し、強力にデイスク１１をクランプす
る（第３図参照）。ターンテーブル４のデイスク
１１との接触面は、ゴム等をコーテイングした
り、表面を荒く仕上げたりすること等により、摩
擦係数を大とし、ターンテーブル４とデイスク１
１との間のすべりをおこりにくくすることが可能
である。

以上の如く本案によれば、クランプ力をマグネ
ツト７、ヨーク８およびプレート２とで形成され
る磁気回路を用いて得ている為、マグネツトを磁
気回路を形成しない状態で利用した場合に比べ数
倍の力を得ることができ、小さいマグネツトを狭
いスペースで利用しても十分なクランプ力が得ら
れる。従つて、実施例の様にデイスク１の中心合
せの為に設けられたコーン部の内部に磁気回路を
配置した場合においても強力な磁気吸着力が得ら
れる。また、コーン部６はスピンドル３の外周と
接してスピンドルの軸方向へ平行移動可能な為、
コーン部６の中心とスピンドル３の回転中心とが
ずれる事はない。スピンドル３に垂直な摺動に従
つてデイスク１１の中心合せがなされ、デイスク
１１はスピンドル３に固定したターンテーブル４
と接する位置で最終的に保持されるので、デイス
ク１１の再生装置における静的高さは一定であ
る。従つて読出装置（レンズ）等の再生装置にお
ける高さはデイスク１１のクランプ状態のバラつ
きを考慮せずに決定することができる。

さらに、仮基準面としての移動リング５の作用
により、まずデイスク１１を水平に保持し、しか
る後コーン部６と接触せしめるから、デイスク１
１が傾斜した状態でコーン部６を接することがな
くより正確にその中心をスピンドルの回転中心と
一致させることができる。尚、デイスク１１との
接触面の摩擦係数を変化させることによりデイス
ク１１を正確にクランプする事が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はいずれも本考案に係るデイ
スククランプ装置の断面図を表わす。 １……クランパ、３……スピンドル、４……タ
ーンテーブル、６……コーン部、７……マグネツ
ト、１１……デイスク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円盤状情報記録単体再生装置におけるデイス
   ククランプ装置であつて、デイスクを回転させ
   る為のスピンドルの中心軸に垂直な基準平面を
   規定しかつデイスクとの接触面が摩擦係数の大
   きい部材でコーテイングされているターンテー
   ブルと、磁気ギヤツプを形成する磁束発生手段
   と、上記磁束発生手段による磁気吸着作用によ
   り上記デイスクを上記ターンテーブルに押圧す
   るクランパと、上記ターンテーブルの中心凹部
   内に配置されるとともに上記スピンドルの外周
   と接して摺動自在に保持され、前記デイスクの
   中心孔と嵌合する円錐状の傾斜部を有するコー
   ン部を有し、前記コーン部は前記デイスクとの
   嵌合面が前記ターンテーブルのデイスク接触面
   よりも上方に突出する様バネ手段により附勢さ
   れていることを特徴とするデイスククランプ装
   置。 (2) 上記磁束発生手段は、マグネツトとヨークと
   よりなることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のデイスククランプ装置。 (3) 上記ターンテーブルは、上記スピンドルの外
   周と接して摺動自在にかつ上方にバネ手段によ
   り附勢されている仮基準平面を有する移動リン
   グを含むことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のデイスククランプ装置。