JPS6246630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オートバイの前輪泥除け取着装置
の改良に関する。

オートバイでは、前輪泥除けを合成樹脂を用い
て型成形したものを使用することが多い。その場
合、剛性が不足して、走行中の車体の振動や、走
行によつて受ける風の抵抗によつて、前輪泥除け
が振れるので、前ホークへ取付ける部分には、内
側に鋼板等でプレス成形した保持板を添え、保持
板を前ホークに締着するようにして、強固に取付
けている。

この考案は、保持片を前輪泥除けの外側に出す
と共に、保持片に導風板を一体成形して設け、走
行による風を、エンジンのシリンダーヘツド部分
に向けて流し、冷却の効果が向上できるように改
善したもので、以下本考案を図面に示す実施例に
ついて説明する。

保持片１は、鋼板をプレス成形するか、軽合金
で鋳造して作るもので、後部に上方に跳上つた導
風板２を一体的に成形し、左右両側に左右の前ホ
ークと係合する凹部を形成する。前輪泥除け３
は、中央部を保持片１の下側に添えるように重
ね、ビス、リベツト等で締着する。保持片１は、
前輪４を回転自在に支承した左右の前ホーク５の
間に挿入し、左右の前ホーク５に添えた締着金具
６をビス７で保持片１の両側に締着して前ホーク
５に取着する。なお、上記導風板２は第１図乃至
第３図に示すように保持片１の後部から直ちに上
方に跳上つた形状としてもよく、また第４図に示
すように前輪泥除け３に沿つて延びその後方部が
上方に跳上つた形状としてもよい。

しかして、保持片１の後部には、後方を上方に
跳上げた形状の導風板２が一体的に成形してある
ため、走行による風を導風板２でエンジンの高温
になるシリンダーヘツド方向に向けて流すことが
でき、エンジンの冷却がよくなる。導風板２は、
保持片１に一体成形するので、安価に製作でき
る。また前輪泥除け３は、保持片１を前ホーク５
に取着する前に、保持片１に締着しておくことが
できて、組付けが簡単である。さらに、保持片１
の凹部を左右の前ホーク５にそれぞれ係合し、そ
の保持片１と前ホーク５の外側に添えた締着金具
６を用いてその前ホーク５に締着することによつ
て、保持片１を介して左右の前ホーク５が連結さ
れて、剛性を高くすることができる。

しかも保持片１の締着金具は左右の前ホークの
外側からビス等によつて上記保持片１に固着する
ので、その取付作業を極めて容易に行なうことが
できる。

以上説明したように、この考案は、後方が上方
に跳上つた導風板を後部に一体的に設けた保持片
の下面に、後輪泥除けの中央部を重ねて締着し、
保持片の凹部をそれぞれ左右の前ホークに係合さ
せ、その前ホークの外側に添えた締着金具を上記
保持片に固着したので、保持片に一体成形した導
風板によつて、走行風をエンジンのシリンダーヘ
ツドに当てるように導風できて、エンジンの冷却
効果を高くできる。そして、導風板は、保持片に
一体成形されて取付け部分もなく、安価に製作で
きる。しかも前泥除けは予め保持片に締着でき、
さらに上記保持片の左右の前ホークへの取付けも
各前ホークの外側から行なうことができ、その取
付けを極めて容易に行なうことができる。組付け
が簡単になる。又、左右の前ホークは、保持片に
よつて連結されるため、剛性を高くすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図は側面図、第２図は要部の拡大側面図、第
３図は要部の分解斜視図、第４図は本考案の他の
実施例の側面図である。 １……保持片、２……導風板、３……前輪泥除
け、５……前ホーク、６……締着金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後方が上方に跳上つた導風板を後部に一体的に
   設けるとともに、左右両側に前ホークと係合する
   凹部を形成した保持片の下面に、前輪泥除けの中
   央部を重ねて締着し、その保持片の凹部をそれぞ
   れ左右の前ホークに係合させ、その前ホークの外
   側に添えた締着金具を上記保持片に固着したこと
   を特徴とする、オートバイの前輪泥除け取着装
   置。