JPS6246581Y2

JPS6246581Y2 -

Info

Publication number: JPS6246581Y2
Application number: JP1982158855U
Authority: JP
Priority date: 1982-10-20
Filing date: 1982-10-20
Publication date: 1987-12-17
Also published as: JPS5962032U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、トラクタの主変速装置における主
変速レバー及び係合ピン間の有角斜傾状の取付構
造に関するものである。

従来、トラクタの主変速装置において、主変速
レバーとフオーク軸摺動用の係合ピンとがなす角
度は、係合ピンが主変速装置の枢支横杆に直角状
に取付けられていたために、主変速レバーを操作
する際、係合ピンによるフオーク軸及びフオーク
を介してのギアの摺動が固かつた。

この考案では係合ピンを、係合ピンを固着する
枢支横杆に直交状態よりやや主変速レバー側内寄
りに構成し、係合ピンが主変速レバー外側方に傾
斜する場合に直交状態より外側方へ傾斜しないよ
うに構成し、主変速レバーと係合ピンとの内側角
を可及的に小ならしめて、主変速レバーの操作に
より、係合ピンによるフオーク及びギア摺動がス
ムースに行ない得るように構成した主変速レバー
及び係合ピン間の有角斜傾状の取付構造を提供せ
んとするものである。

本考案の実施例を図面に基づき詳説すれば、第
１図はトラクタの側面図である。トラクタＡに
は、機体ａの上部に原動機１を設け、同原動機１
の前部にフアン２及びラジエター３を配設してい
る。また、上部にはエアークリーナー４を、後部
には冷却用水の補助タンク５及び燃料タンク６を
配設している。７はハンドルであり、８は運転席
である。９はミツシヨンケースである。運転席８
の側方には主変速レバー１０が配設されミツシヨ
ンケース９内の変速機構に連動連結すべく構成し
ている。

第２図は本考案の側面図である。主変速レバー
１０には取付ロツド１１が連設され、Ｌ字状の取
付部材１２を介して枢支横杆１３が横設されてお
り、左右に摺動し得るべく構成している。同枢支
横杆１３の左右両端部にはボス部材１４及び１
４′が嵌装され、枢支横杆１３を回動自在或は摺
動自在となるべく構成している。また、枢支横杆
１３にはボス部材１４及び１４′の両端部におい
て、管体１５，１５′及び係合ピン支持ボス部材
１６、及び管体１７が固設されている。係合ピン
支持ボス部材１６はピン１８により前記枢支横杆
１３に固設されており、係合ピン１９が固着され
ている。また、ジヤバラ状ブーツ２０が管体１５
及びボス部材１４にその両端部を固着されて、ま
た、ジヤバラ状ブーツ２０′がボス部材１４及び
管体１５′にその両端部を固着されて、また、ジ
ヤバラ状ブーツ２１が係合ピン支持ボス部材１６
及びボス部材１４′にその両端部を固着されて、
また、ジヤバラ状ブーツ２１′がボス部材１４′及
び管体１７にその両端部を固着されて、枢支横杆
１３を囲繞すべく覆設されている。ジヤバラ状ブ
ーツ２０，２０′及び２１，２１′のほぼ中央下部
の凸部にエアー抜き孔構造体２２，２２，２２，
２２が突設されている。同エアー抜き孔構造体２
２は、ジヤバラ状ブーツ２０，２０′，２１，２
１′に溶着されて一体的に構成されているもので
ある。

係合ピン支持ボス部材１６とボス部材１４′と
の間にはスプリング２３が介設され、枢支横杆１
３を左側方へ付勢している。

第３図は、本考案の要部詳細図である。フエン
ダー２４に付設された変速銘板２５に穿設された
型の案内溝に沿つて主変速レバー１０を動かすこ
とによつて変速操作を行なうものであるが、主変
速レバー１０及び係合ピン１９の回動支点たる枢
支横杆１３まわりの主変速レバー１０及び係合ピ
ン１９とがなす角（内側角）αは、従来のものよ
り小となつている。即ち、主変速レバー１０が変
速銘板２５内で最下方へ傾斜したとき、係合ピン
１９は、右側方へ最大限首を振り、この時の係合
ピン１９とフオーク軸２６とのなす角が直角であ
る。係合ピン１９は、その先端を曲面により形成
し、シフトブロツク２７の凹部へ係合して同凹部
壁面と曲面部とが当接して滑動する際の動きをス
ムースにすべく構成している。シフトブロツク２
７はフオーク軸２６に固着され、同フオーク軸２
６は前後動すべく構成されており、フオーク２８
が固設され、摺動ギヤに連動すべく構成されてい
るものである。

係合ピン１９は第２図、及び、第３図に図示す
るように、シフトブロツク２７に対して前後左右
いずれの方向へも傾斜状に構成されており、主変
速レバー１０の操作によつて係合ピン１９の先端
が前後方向に首振り運動をする際に、或は、左右
方向にシフトブロツク２７内を摺動する際に、頭
部の曲面部及び首部のくびれ部の形状と相俟つ
て、シフトブロツク２７の上縁に触れないよう
に、また、滑動及び摺動を円滑にすべく構成され
ているものである。

本考案の実施例は上記のように構成されている
ものであり、トラクタＡを使用して作業する際
に、主変速レバー１０の操作を行なうが、主変速
レバー１０を操作すると、取付ロツド１１及び取
付部材１２を介して枢支横杆１３が摺動あるいは
回動し、係合ピン１９が横方向に摺動移行あるい
は前後方向に首振り運動を行なう。係合ピン１９
の先端部はシフトブロツク２７の凹部に係合され
ているので、係合ピン１９の先端の動きに伴つて
同シフトブロツク２７は前は前後動し、フオーク
軸２６を介してフオーク２８を前後動させるもの
である。主変速レバー１０は変速銘板２５内のＨ
型の案内溝に沿つて動き、同レバー１０が左右動
するときは枢支横杆１３がボス部材１４，１４′
に嵌合された状態で左右方向へ摺動し、このと
き、係合ピン１９の先端は、シフトブロツク２７
の一方から他方へ摺動移行する。なお、このと
き、ジヤバラ状ブーツ１９，２０及び１９′，２
０′は伸縮し、エアー抜き孔構造体２２，２２，
２２，２２を通して各ジヤバラ状ブーツ１９，１
９′，２０，２０′内の空気は或は流出し或は流入
して枢支横杆１３の摺動を支障なからしめてい
る。

主変速レバー１０を前後動操作するときは、枢
支横杆１３はボス部材１４，１４′に枢支された
まま回動するものであり、このとき、第３図に図
示するごとく、係合ピン１９はシフトブロツク２
７を前後方向に動かすが、同係合ピン１９が第３
図に図示するようにやや斜傾状に構成されている
ので、同係合ピン１９の先端の球面状、及び、く
びれ部の形状と相俟つて、同係合ピン１９がシフ
トブロツク２７の上縁に触れることがなく、しか
も、係合ピン１９の頭部とシフトブロツク２７の
溝部との接触滑動部の滑動を円滑ならしめてい
る。また、主変速レバー１０を前方の最下部位置
へ操作したときに係合ピン１９はフオーク軸２６
と直交する位置となるべく構成し、主変速レバー
１０と係合ピン１９とでなす内側角は従来のもの
より可及的に小ならしめて構成しており、係合ピ
ン１９とシフトブロツク２７との滑動をスムース
になさしめ、従つて摺動ギヤの操作を容易にして
いる。

本考案によると、係合ピンを前方向へ斜傾状に
構成し、主変速レバーと係合ピンとのなす内側角
を可及的小ならしめ、係合ピンの後方への最大首
振り位置をフオーク軸と直交する状態に構成した
から、主変速レバーによる操作がスムースに行な
え、また、係合ピンとシフトブロツクとの接触面
の摩耗が少ないという効果を有する。

また、主変速レバーを枢支横杆に直結してお
り、複雑な構成を有する中間連結部材を不要とし
ているので、変速レバー操作をさらに円滑に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はトラクタの側面図、第２図は本考案の
側面図、第３図は本考案の要部詳細図。９……ミツシヨンケース、１０……主変速レバ
ー、１３……枢支横杆、１４，１４′……ボス部
材、１６……係合ピン支持ボス部材、１８……ピ
ン、１９……係合ピン、２３……スプリング、２
５……変速銘板、２６……フオーク軸、２７……
シフトブロツク、２８……フオーク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

トラクタの主変速装置の主変速レバー１０を枢
支横杆１３に直結し、同枢支横杆１３に固設され
たシフトブロツク１６に固設する係合ピン１９を
前方へ可及的に傾斜させて固設し、枢支横杆１３
を支点に後方へ回動首振りする最大位置におい
て、係合ピン１９が垂直状態になるように構成
し、主変速レバー１０と係合ピン１９とのなす内
側角αを可及的に小ならしめてなるトラクタの変
速装置における主変速レバー及び係合ピン間の有
角傾斜状取付構造。