JPS624596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マンホール蓋の無用開放を阻止する
ためのマンホール蓋の施錠装置に関す。

マンホール蓋はマンホールの入口内周に設けた
支持枠に下端外周を載置して付設されるが、かか
るマンホール蓋がいたずら等で無用者により開放
されると、開口されたマンホール内に人が落ちる
危険があつて絶対に避けなければならない。

本考案は、マンホール蓋の施錠を確実かつ簡易
に施し、前記した無用者の開蓋操作を防止する施
錠装置の提供を目的とするものであつて、マンホ
ールの入口内周に付設した支持枠に乗載するマン
ホール蓋に、解錠工具の挿入を可能とする挿入溝
を上面に形成し、かつ該溝下面に一定間隙を置い
て乗載板を横成し、該乗載板上に上部に支持台面
を有する回動規制突起を形成するとともに、前記
間隙内に、支持枠下面に上下方向で係合可能とな
る係止爪片を外周から突成した筒状回動係止体を
介装し、前記回動係止体の下面に前記回動規制突
起が嵌入してその回動を拘束される嵌入溝を形成
し、さらに前記回動係止体の内周面に前記支持台
面に下端を支持して回転する解錠工具の横杆が下
方から当接して前記嵌入溝が規制突起を脱出する
位置への浮上と、かつ浮上位置での回動とを案内
する案内カム面を形成してなるものであつて、前
記工具を挿入溝から支持台面に下端が当接する位
置まで挿入し、これを回転すると、案内カム面に
横杆が接触してその案内作用により係止体が浮上
して係合溝と規制突起との係合が解除され、さら
に回転すると、浮上位置で係止体が回転してその
係止爪片が支持枠下面位置から脱出するように
し、かかる操作によりはじめてマンホール蓋の開
放を可能とするようにしたものである。

本考案の一実施例を添付図面について説明す
る。

第１図において、１は入口内周に環状の支持枠
２を設けたマンホールであつて、該支持枠２は外
周壁３から内方に乗載溝４を置いて内壁５を立設
してある。

７はマンホール蓋であつて、その外径は前記外
周壁３の内径と略等しい円盤状をしていて、その
下面外周部に形成した環状周壁８を前記乗載溝４
内に載置し、かつ内壁５の上端に嵌着した緩衝材
６に下面を支持されて前記支持枠２の乗載され
る。また該マンホール蓋７の上面突は把手９，９
が対称位置に形成される。

本考案の要部を第２〜６図について説明する。

１０，１０はマンホール蓋７の左右対称位置に
形成した上面に開口する円形の蓋溝であつて、該
蓋溝１０下面に第１図に示される縦溝の中央部に
円孔を穿設してなる挿入溝１２が形成され、第２
図上部に示す左右に横杆４１を突成した杆状の解
錠工具４０を上方から挿通することを可能として
いる。前記蓋溝１０内にはマンホール蓋７の閉鎖
状態で円形蓋１１が螺子によつて固結している。

前記マンホール蓋７の下面からは足片１３が垂
下し、その下端から前記挿入溝１２の直下位置へ
乗載板１４が横設され、前記マンホール蓋７と乗
載板１４間に装着間隙Ｓが形成される。前記乗載
板１４には、挿入溝１２の直下に形成した円孔に
第６図に示す規制部体１５が、その円弧状下壁１
６を嵌着することにより固結されている。前記規
制部体１５は、前記円弧状下壁１６上に細板状の
回動規制突起１７を突成し、さらにその上部には
上面を支持台面１９とする小円柱状の乗載部１８
を連成してなるものであつて、前記嵌装状態で乗
載板１４上面から回動規制突起１７をマンホール
蓋７の半径方向に沿つて少し突出するようにして
いる。

２０は、前記間隙Ｓ内に収納される回動係止体
であつて、前記間隙Ｓ内で少なくとも前記回動規
制突起１７の乗載板１４上からの上方突出分に相
当する上下移動を可能とする高さの筒状をしてい
て、その下端周部に後記する規制部体１５との嵌
合位置で支持枠２の下面に突出する係止爪片２１
を突設している。さらに前記回動係止体２０の筒
内の下部には前記回動規制突起１７が嵌入する係
止爪片２１の突出方向に沿つた縦条の嵌入溝２２
と、前記乗載部１８が挿通する円溝２３とを連成
した底壁２４が設けられてあり、かつその上部周
壁に下面に案内カム面２７が形成した円弧状突起
２６，２６が前記解錠工具４０の横杆４１先端の
回転軌跡内に突出するように対称位置に二箇所突
成されている。前記案内カム面２７は、下方に傾
斜する傾斜案内面２８と、その傾斜下端から垂直
に降下する係合面２９とからなるものであつて、
後記する回動係止体２０が回動規制突起１７に嵌
着した状態において、支持台面１９から前記傾斜
下端までの高さを、解錠工具４０の下端から横杆
４１までの高さよりも前記規制突起１７の突出分
以上低くなつている。

前記した構成からなる施錠装置の施錠及び解錠
操作を第２〜５図について説明する。

第２，３図は施錠状態を示し、間隙Ｓ内におい
て前記回動係止体２０の円溝２３に乗載部１８が
嵌入し、回動規制突起１７が嵌入溝２２から上方
突出している。この位置で前記係止爪片２１を前
記支持枠２の下面において円弧状枠片４３によつ
てコンクリートの流入を防いで形成した嵌入溝４
４内にその先端が突出している。而てこの位置に
おいて、マンホール蓋７を上方に持上げても支持
枠２下面と、係止爪片２１とが係合して、その脱
出を阻止され、支持枠２の施錠がなされる。

マンホール蓋７の解錠操作を説明すると、蓋溝
１０から円形蓋１１を螺子外し操作によつて除去
してから解錠工具４０を挿入溝１２から間隔Ｓ内
に挿入し、その下端を支持台面１９に当接し、時
計方向に回転する。この回転操作により、横杆４
１が第２図イ位置のように傾斜案内面２８に接触
する。この位置からさらに回転させると、回動係
止体２０は円溝２３と回動規制突起１７との嵌合
によつて回転不能となつているから横杆４１が傾
斜案内面２８を滑つて回転し、このため前記回動
係止体２０は案内カム面２７の案内作用により上
昇し、第４図のように横杆４１が係合面２９に当
接した位置ロで嵌入溝２２は、回動規制突起１７
から脱出する。この位置でさらに回転すると横杆
４１が係合面２９を押し、このため回動係止体２
０が解錠工具４０の回転に追動して時計方向に回
転して第５図の係止爪片２１が嵌入溝４４から脱
出した位置に移動する。この位置で、係止爪片２
１と、支持枠２下面の当接が不能となり、把手
９，９を利用して持上げ、マンホール蓋７をマン
ホール１から上方脱出することが可能となる。

前記マンホール蓋７を再び施錠するには、マン
ホール蓋７を支持枠２に乗載した後、挿入溝１２
に解錠工具４０を挿入して先端を支持台面１９に
当接した位置で反時計方向に回転する。而て、横
杆４１が円弧状突起２６の側面に形成した当接面
３０に接触してこれを押し、回動係止体２０の反
時計方向回転が生じ、円溝２３と回動規制突起１
７とが一致して落下し、第２，３図の係止爪片２
１が嵌入溝４４内に突出する施錠位置に復帰す
る。

本考案は前記の説明によつて明らかにしたよう
に、マンホール蓋７に形成した挿入溝１２の直下
に、間隙Ｓを置いて突出した乗載板１４上に、回
動規制突起１７を形成するとともに、前記間隙Ｓ
内に、筒状回動係止体２０を装着し、該回動係止
体２０に、前記回動規制突起１７が嵌入して回動
を拘束される嵌入溝２２を形成し、前記挿入溝１
２から挿入して回転する解錠工具４０の横杆４１
が下方から当接して前記嵌入溝が規制突起を脱出
する位置への浮上と、かつ浮上位置での回動を案
内する案内カム面２７を形成し、さらに支持枠下
面に係合可能な係止爪片２１を突成して、前記工
具４０を回転することによりまず案内カム面２７
に横杆４１が接触して係止体２０を浮上し、係合
溝２２と回動規制突起１７との係合を解除し、さ
らに回転すると浮上位置で係止体２０が回転し
て、その係止爪片２１が支持枠２の下面位置から
脱出するようにしたから、かかる接作によつての
みマンホール蓋の開放を可能となりマンホール蓋
７の無用者による開放を簡易確実に防止すること
ができる優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示し第１図はマ
ンホール蓋７の一部切欠平面図、第２図は施錠状
態を示す要部の縦断側面図、第３図は第２図Ａ−
Ａ線断面図、第４図は回動係止体２０の浮上状態
を示す要部の縦断側面図、第５図は第２図Ａ−Ａ
線位置で切断して示す解錠状態の横断平面図、第
６図は規制突起１５の斜視図である。 １；マンホール、２；支持枠、７；マンホール
蓋、１４；乗載板、１５；規制部体、１７；回動
規制突起、１９；支持台面、２０；回動係止体、
２１；係止爪片、２２；嵌入溝、３；円溝、２
７；案内カム面、２８；傾斜案内面、４０；解錠
工具、４１；横杆、４４；嵌入溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マンホールの入口内周に付設した支持枠に乗載
   するマンホール蓋に、解錠工具の挿入を可能とす
   る挿入溝を上面に形成し、かつ該溝下面に一定間
   隙を置いて乗載板を横成し、該乗載板上に上部に
   支持台面を有する回動規制突起を形成するととも
   に、前記間隙内に、支持枠下面に上下方向で係合
   可能となる係止爪片を外周から突成した筒状回動
   係止体を介装し、前記回動係止体の下面に前記回
   動規制突起が嵌入してその回動を拘束される嵌入
   溝を形成し、さらに前記回動係止体の内周面に前
   記支持台面に下端を支持して回転する解錠工具の
   横杆が下方から当接して前記嵌入溝が規制突起を
   脱出する位置への浮上と、かつ浮上位置での回動
   とを案内する案内カム面を形成したことを特徴と
   するマンホール蓋の施錠装置。