JPS624472A - 自動車外板部の塗装法 - Google Patents

自動車外板部の塗装法

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JPS624472A
JPS624472A JP14256685A JP14256685A JPS624472A JP S624472 A JPS624472 A JP S624472A JP 14256685 A JP14256685 A JP 14256685A JP 14256685 A JP14256685 A JP 14256685A JP S624472 A JPS624472 A JP S624472A
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JP
Japan
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paint
coating
coating film
film
resin
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JP14256685A
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English (en)
Inventor
Tadayoshi Tatsuno
忠義 龍野
Ichiro Tabuchi
田淵 一郎
Komaji Matsui
駒治 松井
Mitsuo Wakimoto
光男 脇本
Seiji Kashiwada
清治 柏田
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は金属部材とプラスチック部材とを組み立ててな
る自動車外板部の塗装法に関する。
これまで殆ど金属材料で構成されていた自動車のバンパ
ー、フエイシア、フェンター、ドアパネル、パネルフー
ド、パネルルーフ、パネルトランクリッドなどの自動車
外板部は、近時、その一部もしくは全部がプラスチック
部材に代替されつつある。例えば、バンパー、フエイシ
アには金属に代って、ポリウレタン、ポリプロピレン、
ポリカーボネートなどのプラスチック類のものが使用さ
れており、また、フェンダ−、ドアパネルなどの下側部
分のみを上記プラスチックに代替したものもある。今後
、自動車外板部においてプラスチックの使用される範囲
がさらに増大されることは必至であり、現に、パネルル
ーフ、パネルトランクリッドなどにその傾向が認められ
る。これは、プラスチックを使用することによって車体
重重を軽くして走行燃費が低減できる、加工が容易であ
るために任意の形状に成型できる、車体の耐食性、耐衝
類性などが向上するなどの効果が認められるためである
ところが、このような現状にもかかわらず、金属部材と
プラスチック部材とを組み立て結合してなる自動車外板
部の塗装法が十分に確立されておらず、従来は、両部材
の物理的、化学的性質などが全く異なっているために単
一の塗料を塗装できず、金属部とプラスチック部にそれ
ぞれに適合した異種の塗料を別々の塗装ラインで塗装し
たのち、両部材を組立てて自動車外板部としていた。こ
のような方法によると、両部材に使用する塗料(特に着
色ペースコート)が異なるために、組み立てて一体化す
る両部材の色調を同一にすることが極めて困雅であり、
しかも各々の塗装工程ならびにその後の両部材の組立工
程などが複雑になるという欠陥を有している。
さらに、自動車の塗装分野では塗膜の耐久性の問題、特
に走行中に跳ね上げた石による塗膜の衝撃剥離、さらに
この衝雅剥離にもとず〈塗膜の耐食性低下、ならびに金
属部材の腐食の進行の問題が重視されつつある。特に、
欧米の寒冷地域等では冬季自動車道路の路面凍結を防止
するために比較的粗粒に粉砕した岩塩を多重に混入した
砂利を敷くことが多く、この種の道路を走行する自動車
はその外面部において車輪で跳ね上げられた岩塩粒子や
小石が塗膜面番こ衝突し、その衝撃により塗膜が局部的
に車体上から全部剥離する衝撃剥離現象、いわゆる1チ
ツピング”を起すことが屡々ある。
この現象により、車体金属部材では被衝撃部の金属面が
露出し、すみやかに発錆すると共に腐食が進行し、プラ
スチック部材でも塗膜が衝撃剥離して美観が著しく低下
する。通常、チッピングによる塗膜の剥離は車体底部お
よび足まわり部に多く発生するが、フードおよびルーフ
にまでも発生し、約半年〜1年で局部的腐食がかなり顕
著になることが知られている。
このチッピングならびにこれを基因する腐食の進行を防
止するため、従来から車体の外板金属部材表面の化成化
処理ならびに電着プライマー、中塗塗料および上塗塗料
について各種の検討が加えられているが、実用的な解決
策を見い出すに至っていない。
そこで本発明者等は、このような状況に鑑み、金属部材
とプラスチック部材とを組み立て結合してなる自動車外
板部を車、簡略化された工程で両部材を同一塗料で仕上
げることができ、しかも耐チッピング性などにすぐれた
塗膜を形成する方法を提供することを目的に鋭意研究を
行なった。その結果、電着塗装した金属部材とプラスチ
ック部材とを組み立てて合体させた後、該両部材に特定
の物理的特性値を有する塗膜を形成しうる有機溶剤系塗
料を塗装し、しかる後、中塗塗料および上塗塗料を塗装
し、その際、中塗塗料および上塗塗料の少なくとも一方
に特定の引張り破断強度伸び率および破断点応力を有す
る塗膜を形成しうる塗料を採用することによって、上記
の欠陥を解消することができ、本発明の上記目的を達成
することができることが見い出された。
しかして、本発明によれば、金属部材とプラスチック部
材とを組立ててなる自動車外板部の塗装法であって、金
属部材に電着塗料をあらかじめ塗装しておき、次いで該
外板部の両部材表面に、引張り破断強度伸び率が150
μ以上で且つ破断点応力が20に9/cIrL2.ll
上である塗膜を形成しうる有機溶剤系塗料を塗装し、[
7かる後、その塗膜面に、中塗塗料および上塗塗料を合
計の硬化膜厚が少なくとも30μとなるように塗装し、
その際、上記中塗塗料および上塗塗料の少なくとも一方
は引張り破断強度伸び率が40チ以下で且つ破断点応力
が300 kg/crIL”μ上である硬化塗膜を形成
しうるものであることを特徴とする自動車外板部の塗装
法が提供される。
本発明の特徴は、金属部材とプラスチック部材とを組立
て合体してなる自動車外板部に中塗塗料ならびに上塗塗
料を塗装するにあたり、中塗塗料を塗装するに先立って
、引張り破断強度伸び率(以下「呻び率」と略称するこ
とがある)が150チ以上で且つ破断点応力が20に9
/α2以上である塗膜を形成しうる有機溶剤系塗料(以
下「バリアーコート」と略称することがちる)を金属部
材およびプラスチック部材の両部材表面に塗装すること
、ならびに該バリアーコート塗面に塗装する中塗塗料お
よび上塗塗料の少なくとも一方に伸び率が40チ以下で
且つ破断点応力が300 kg/crIL”以上である
塗膜を形成しうるものを採用することにある。
本発明で使用する上記バリアーコート塗膜は、自動車外
板部用中塗塗膜および上塗塗膜に比べて柔軟で、特有の
粘弾性を有しているので、かかる物理的性質を有せしめ
たバリアーコート塗膜を自動車外板部の金属部材および
プラスチック部材面と中塗塗膜との層間に施しておくと
、該両部材間における熱伸縮性および柔軟性などの物理
的な差異によって生ずる中塗塗膜および上塗塗膜への「
ヒズミ、ズレ」などを該バリアーコート塗膜内に吸収す
ることができる。その結果、本発明において、自動車外
板部の上記両部材全面に単一の中塗塗料ならびに上塗塗
料を塗装することが可能となり、両部材を同一色調に仕
上げることが可能となったのである。
また、本発明における耐チツピング性向上のための塗膜
の基本的構造は、塗膜内に岩塩粒子などによる衝突エネ
ルギーを吸収するための中間緩衝層を設け、かつ塗膜表
層部に該衝突エネルギーが集中することなくできるだけ
分散するような物性の中塗塗膜・上塗塗膜系を設けたも
のである。具体的には、伸び率が大きくたわみ性(弾力
性)のすぐれた塗膜(バリアーコート塗膜)を中間層に
設けて衝撃エネルギーを吸収しやすくシ、そして岩塩粒
子などが衝突しても表層部にキズ、ワレなどが発生しに
くい靭性と衝突エネルギーを分散しやすい硬度に調整し
た特定の伸び率および破断点応力を有する塗膜を表層部
に形成するものである。
その結果、本発明の方法により形成される複合塗膜は、
岩塩粒子などが塗面に衝突しても、その衝突エネルギー
は塗膜表層部で分散するので、塗膜の単位面積あたりに
受ける衝突エネルギーが小さくなるとともに中間層に設
けたバリアーコート塗膜内に吸収されるため、塗膜が衝
撃剥離することがなく、ワレ、キズなどの発生も殆んど
認められず、金属部材などの表面の露出も皆無となる。
さらに、このように塗膜の耐チッピング性が向上すると
、金属部の腐食、発錆などの問題も当然解消し1それに
加えて本発明の方法によって形成される塗膜自体の防食
性もバリアーコートを介さないものと比べて著しく向上
する。
さらに、本発明により形成される塗膜は、仕上がり外観
、耐候性、耐化学性などの特性も非常に優れている。
以下に、本発明の塗装方法についてさらに具体的に説明
する。
自動車外板部: 金属部材とプラスチック部材とを組立てて合体せしめて
なる自動車外板である。例えば、バンパー、フエイシア
、フェンダ−、ドアパネル、パネルフード、パネルルー
フ、パネルトランクリッドなどの各パーツまたはこれら
を2種以上組み合わせて一体化したものなどである。つ
まり、個々のパーツ自体がプラスチック部と金属部とか
らなるもの、金属部からなるパーツとプラスチック部か
らなるパーツとを組み合せて一体化したものなどがあげ
られる。また、金属部は主として鉄、銅、アルミニウム
、亜鉛またはこれらを含む合金からなることができ、プ
ラスチック部は例えばポリウレタン、ポリプロピレン、
ポリカーボネートなどで構成されていることができる。
そして、本発明において、自動車用外板部の「自動車」
とは、所謂、乗用車のみに限定されず、オートバイ、ト
ラック、サファリカーなども含むと理解すべきである。
上記両部材のうち、金属部材は、電着塗装する前に、必
要に応じて、リン酸亜鉛、リン酸鉄もしくはクロム酸塩
などで常法に従ってあらかじめ化成化処理を行なってお
くことが好ましい。
電着塗料: 上記自動車外板部のうち金属部材に塗装するための電着
塗料としては、それ自体既知のカチオン型またはアニオ
ン型の電着塗料を使用することができる。
まず、カチオン型電着塗料には、塩基性アミン基をもつ
樹脂もしくはオニウム塩樹脂をベースにし、酸で中和、
水溶性化(水分散化)してなる陰極析出型の熱硬化性電
着塗料が包含され、これは上記金属部材(被塗物)を陰
極にして塗装される。
塩基性アミノ基をもつ樹脂は、例えば■ビスフェノール
型エポキシ樹脂、エポキシ基(またはグリシジル基)含
有アクリル樹脂、アルキレングリコールのグリシジルエ
ーテル、エポキシ化ポリブタジェンならびにノボラック
フェノール樹脂のエポキシ化物などのエポキシ基含有樹
脂のエポキシ基(オキシラン環)へのアミンの付加;■
塩基性アミノ基をもつ不飽和化合物(例えば、N、N−
ジメチルアミノエチルメタクリレート、Q”QN、N−
ジエチルアミノエチルアクリレート、N−ビニルピラゾ
ールなど)を単責体として用いる重合;■第3級アミノ
基含有グリコール(例えば、N −メチルジェタノール
アミン)をグリコールの一成分とするグリコール成分と
ポリイソシアネート化合物との反応;の酸無水物とジア
ミンとの反応によるイミノアミンの生成反応による樹脂
へのアミノ基の導入;などによって得られる塩基価が一
般に約20〜約200の範囲の樹脂が適している。
上記■の反応に使用しうるアミンとしては、脂肪族、脂
環族もしくは芳香−脂肪族の第1級アミン、yJ2級ア
ミン及び第3級アミン塩があげられる。また、該アミン
に代えて、第2級スルフィド塩及び第3級ホスフィン塩
などを使用してオニウム塩とすることもできる。
そして、上記塩基性アミノ基を有する樹脂を中和し、水
溶性化(水分散性化)するための中和剤としては、例え
ば、酢酸、ヒドロキシル酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳
酸、グリシンなどの有機酸:硫酸、塩酸、リン酸等の無
機酸が使用できる。中和剤の上記樹脂に対する配合号は
、上記樹脂の塩基価(一般に約20〜約200の範囲)
を基準にして中和当量の約0.1〜0.4倍量の範囲が
適当である。
また、カチオン型電着塗膜を加熱硬化にするために配合
される架橋剤としては、ブロック化したポリイソシアネ
ート化合物を用いるのが一般的であり、これにより、形
成された塗膜を加熱(約100℃以上)するとブロック
剤が解離して、インシアネート基が再生し、上記の如き
カチオン性樹脂中に存在しうる水酸基など゛の活性水素
含有官能基と架橋反応し硬化する。さらに、カチオン型
電着塗料には、顔料(着色顔料、体質顔料、防錆顔料な
ど。顔料の配合lは樹脂固形分100重量部あたり約1
50重量部以下が適している)、親水性溶剤、水、添加
剤などを必要に応じて配合し、固形分濃度を約5〜40
重量%となるように脱イオン水などで希釈し、pHを5
.5〜8,0の範囲内に調整する。このようにして調製
されたカチオン型電着塗料を用いてのカチオン電着塗装
は、通常、浴温15〜35℃、負荷!圧100〜400
 V(7)条件で被塗物を陰啄として行なうことができ
る。
電着塗装膜厚は特に制限されないが、硬化塗膜に基いて
10〜40μの範囲が好ましい。また、塗膜の焼付硬化
温度は一般に100〜200℃の範囲が適している。
他方、アニオン型電着塗料は、主としてカルボキシル基
を持つ樹脂をベースとし、塩基性化合物で中和、水溶性
化(水分散化)してなる陽極析出型の電着塗料であって
、上記金属部材(被塗物)を陽極として塗装される。
カルボキシル基を持つ樹脂には、例えば、■乾性油(あ
まに油、脱水ひまし油、桐油なと)に無水マレイン酸を
付加して得られるマレイン化油樹脂;■ポリブタジェン
(l、2−型、1t4型−など)に無水マレイン酸を付
加して得られるマレイン化ポリブタジェン;■エポキシ
樹脂の不飽和脂肪酸エステルに無水マレイン酸を付加し
て得られる樹脂:■高分子量多価アルコール(分子量約
1.000以上のもので、エポキシ樹脂の部分エステル
およびスチレン/アリルアルコール共重合体なども含ま
れる)に多塩基酸(例えば無水トリメリット酸、マレイ
ン化脂肪酸、マレイン化油など)を付加して得られる樹
脂;■カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(脂肪酸変
性したものも含む);■カルボキシル基含有アクリル樹
脂;のグリシジル基もしくは水酸基を含有する重合性不
飽和モノマーと不飽和脂肪酸との反応生成物を用いて形
成された重合体もしくは共重合体に無水マレイン酸など
を付加せしめた樹脂;などがあげられ、カルホキシル基
の含有量が酸価に基いて一般に約30〜約200の範囲
のものが適している。そして、これらカルボキシル基含
有樹脂におけるカルボキシル基を中和し、上記樹脂を水
溶性化(分散性化)するための中和剤としては、例えば
、モノエタノールアミン、ジェタノールアミン、ジメチ
ルアミノエタノール、などのアルカノールアミン:ジエ
チルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン;
水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ
などが使用できる。これら中和剤の使用骨は、上記樹脂
の酸価に対する理論中和当量の約0.1〜約1.0倍当
量(好ましくは0.4〜0,8倍当情)の範囲が適当で
ある。
また、上記樹脂を加熱硬化性にするための架橋剤として
は、ヘキサキスメトキシメチルメラミン、ブトキシ化メ
チルメラミン、エトキシ化メチルメラミンなどの低分子
毫メラミン樹脂を必要に応じて使用することができる。
さらに、アニオン型電着塗料には、顔料(着色顔料、体
質顔料、防錆顔料など。顔料の配合量は樹脂固形分10
0重者部あたり150重量部以下が好ましい)、親水性
溶剤、水、添加剤などを必要に応じて配合し、固形分濃
度を約5〜約40重1%に脱イオン水などで凋“條し、
J)H7〜9の範囲に保ってアニオン型電着塗料に供す
ることができる。アニオン電着塗装は常法に従って行な
うことができ、例えば、浴温15〜35℃、負荷電圧1
00〜350vの条件で、被塗物を陽極として実施する
ことができる。塗装膜厚は特に制限されないが、通常、
硬化塗膜に基いて10〜40μの範囲とするのが好まし
い。
アニオン電着塗膜は原則として100〜200℃、好ま
しくは140〜200℃の範囲に加熱して硬化せしめら
れるが、空気乾燥性の不飽和脂肪酸で変性した脂肪を用
いた場合には室温で乾燥させることもできろ。
金属部材への電着塗装は、この金属部材をプラスチック
部材と組立てる前に行なうことが好ましいが、組み立て
合体した後に行なってもさしつかえない。
一方、プラスチック部は溶剤蒸気脱脂、研摩、酸処理、
コロナ放電などであらかじめ表面処理を行なっておくこ
とが好ましい。
本発明において、上記電着塗装した金属部材とプラスチ
ック部材とを組み立てて一体化して自動直外板部とした
後、該両部材表面にバリアーコートを塗装するのである
バリアーコート: バリアーコートは、衝撃エネルギー、および金属部材と
プラスチック部材とによるヒズミ、ズレなどを吸収する
中間緩衝層として、上記電着塗装した金属部材とプラス
チック部材の両部材上に塗装する塗料であって、本発明
では殊に、伸び率が150%以上で且つ破断点応力が2
0kg/crrL2以上の物性の塗膜を形成する有機溶
剤系の塗料を使用する。
バリアーコート用の塗料は゛、ビヒクル成分と有機溶剤
を主成分とし、これにさらに必要に応じて、粘性付与剤
、防食顔料を除く顔料(例えば、着色顔料、体質顔料な
ど)などを適宜配合してなる有機溶剤を溶媒又は分散媒
とする被覆用組成物である。
上記バリアーコートに用いうるビヒクル成分は、上記電
着塗膜、プラスチック部材、及び後述の中塗塗膜に対す
る付着性にすぐれ、且つ伸び率及び破断点応力が上記範
囲にある熱可塑性または熱硬化性樹脂であることができ
、具体的には次のものを例示することができる。
■ 酢酸ビニル−エチレン共重合体: 酢酸ビニル約5〜約70重t%、好ましくは15〜50
ii量チとエチレン約95〜約30重景チ、好ましくは
85〜50重−+tSとを通常の方法で共重合せしめる
ことによって得られる酢酸ビニル−エチレン共重合体が
包含され、その数平均分子量は約5000〜約5’00
,000の範囲にあることが好ましい。
■ 線状飽和ポリエステル樹脂: 1分子中に2個のカルボキシル基を有し且つ重合性不飽
和結合を含まない飽和二塩基酸と重合性不飽和結合を含
まない二価アルコールとを通常の方法で重縮合反応させ
ることにより得られる実質的に分枝構造を含まない線状
の熱可塑性ポリエステル樹脂が包含される。該二塩基酸
としては、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、ブラシリン酸、
タブシン酸などの炭素原子数4〜34個の脂肪族系飽和
二塩基酸を用いることが好ましく、これらの二塩基酸と
組合わせて芳香族もしくは脂環族系二塩基酸、例えば無
水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸などを併用することもできる。一方、二価
アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1.4.
−7’チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
1.5−ヘンタンジオール、プロピレングリコールなど
の直鎖状脂肪族系アルコールが特に好ましく使用され、
さらに必要に応じて、2,3−プロピレングリコール、
ネオペンチルクリコール、1.2−ブチレングリコール
なども使用できる。
該ポリエステル樹脂は一般に約10,000〜約100
.000の範囲の数平均分子量を有することが好ましく
、また、ガラス転移温度は10℃以下であることが適し
ている。
■ 熱可塑性ポリウレタンエラストマー:両末端に水酸
基をもつ分子量が約500〜約4000の範囲にあるジ
オール化合物にジイソシアネート化合物を反応させるこ
とによってジオール化合物の鎖長を2〜50倍に延長し
て得られる樹脂が包含される。該ジオール化合物として
は、例えば上記■において記載した二塩基酸と二価アル
コールとのOH末端エステル化物;ポリプロピレングリ
コール:トリオール(例えば、グリセリン、ヘキサント
リオール、トリメチロールプロパンなど)にプロピレン
オキサイドを付加重合させたもの;エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドとの共重合物;ポリエチレング
リコール、ポリテトラメチレングリコールなどがあげら
れ、一方、該ジイソシアネート化合物としては例えばト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジインシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチ
ルへキサメチレンジイソシアネート、4.4’−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1#3−(
イソシアナートメチル)シクロヘキサン、インホロンジ
イソシアネート、トリメチルへキサメチレンジイソシア
ネートなどが好適に用いられる。
■ ポリブタジェン含有架橋硬化性樹脂組成物ニアミノ
基、水酸基およびカルボキシル基から選ばれる官能基が
両末端に導入された数平均分子量が約10,000〜約
1,000,000の範囲のポリブタジェンまたはアク
リロニトリルの含量が約1〜約50重量%で巨つ数平均
分子量が約10,000〜約1.000.000の範囲
のブタジェン−アクリロニトリル共重合体と、架橋剤と
してのエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂
及びメラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂と
の混合物からなる架橋硬化性樹脂組成物が包含される。
該混合物にぢける上記ポリブタジェンまたはブタジェン
−アクリロニトリル共重合体と架橋剤との混合割合は厳
密に制限されるものではないが、一般に1前者100重
量部あたり後者の架橋剤を約10〜約60重号部の範囲
で用いるのが適している。上記混合物は架橋剤の種類に
よって常温でまたは加熱によって架橋反応が生じ硬化す
る。しかして、上記樹脂組成物を用いてバリアーコート
を調製する場合、ポリブタジェンもしくはその共重合体
の分子量、架橋剤の種類と配合寸などを適宜選択するこ
とによって前記特性値を持つバリアーコート塗膜が容易
に形成できる。
■ 熱硬化性ポリエステル樹脂組成物:上記■において
例示した如き脂肪族二塩基酸を主成分とする酸成分と上
記■において例示した如き直鎖状二価アルコールおよび
少量の3価もしくは4価アルコール(例えばグリセリン
、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールカラナ
ルアルコール成分とのエステル化によって得られる比較
的低分子令(分子量:約500〜約10,000)のポ
リエステルの鎖長を、上記■において例示した如きジイ
ソシアネート化合物と反応せしめて2〜50#rに延長
してなるウレタン変性ポリエステル樹脂とブロックポリ
イソシアネート化合物との混合物からなるものが包含さ
れる。該ウレタン変性ポリエステル樹脂は一般に水酸基
価が約20〜約10.0の範囲にあるのが適している。
また、ブロックポリイソシアネート化合物は前記■にお
いて例示した如きジインシアネート化合物にメタノール
、フェノール、カテコールなどの水酸基を含有するブロ
ック剤(活性水素化合物)を付加させたものであること
ができる。該組成物は、該ブロックポリイソシアネート
化合物のブロック剤の解離温度以上の温度(通常約10
0℃以上)に加熱すると、ジイソシアネート化合物が再
生してウレタン変性ポリエステル樹脂と架橋反応を起し
硬化する。硬化被膜の伸び率および破断点応力の調整は
ポリエステル樹脂の組成、鎖長、水酸基含有量(すなわ
ち水酸基価)、ブロックポリイソシアネート化合物の配
合量などによって任意に行ないつる。
■ スチレン−ブタジェン系共重合体:スチレン1〜8
0重−渣チ、好ましくは10〜400〜40重量%ェン
99〜20重量%、好ましくは90〜60M′腎チとの
共重合によって得られる共重合体:またはスチレンおよ
びブタジェンにさらにビニルピリジンなどをスチレンと
ブタジェンの合計量に基いて約1〜約20重を係共重合
させることにより得られる共重合体があげられる。
これらの共重合体は一般に約10,000〜約500.
000の範囲の数平均分子量を有しているのが好適であ
る。
■ ポリブタジェン: シス−1,4−ポリブタジェンを主成分とし、さらに場
合によりトランス−1,4−結合やビニル結合などを含
有しうる樹脂であり、その数平均分子量は約10. O
OO〜約500.000の範囲にあることが適当である
■ アクリロニトリル−ブタジェン共重合体:アクリロ
ニトリル10〜55重量%、好ましくは10〜40重t
チとブタジェン90〜45重量%、好ましくは9.0〜
80重量%の共重合によって得られる共重合体であり、
さらに必要に応じて、第3成分としてスチレン、アクリ
ル酸、メタクリル酸およびビニルピリジンなどをアクリ
ロニトリルおよびブタジェンの合計lを基準にして0.
5〜35重−1チ共重合させて付着性を向上させた共重
合体も包含される。これらの共重合体は好ましくは10
,000〜500,000の範囲の数平均分子量を有す
ることができる。
■ ブチルゴム: インブチレンと少t(共重合体の1毫を基準にして通常
は1〜10重t%)のインプレンとの共重合体で、数平
均分子量が約10,000〜約500、000の範囲に
あるものが好ましい。
[相] アクリル系樹脂ニ アクリル酸エステルおよび(または)メタクリル酸エス
テルを主成分とし、さらに必要に応じてアクリル酸、メ
タクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルメタクリレートなどの官能性モノマーおよび
(または)その他の重合性不飽和モノマーからなるビニ
ルモノマー成分を重合することによって得られるものが
包含される。上記アクリル酸エステルとしては、例えば
エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ロープチ
ルアクリレート、1so−ブチルアクリレート、3−ペ
ンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−へブ
チルアクリレート、オクチルアクリレート、2−オクチ
ルアクリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリ
レート、2−エチルへキシルアクリレート、2−エチル
ブチルアクリレートなどのアクリル酸のCl−1mアル
キルエステルが特に好適であり、メタクリル酸エステル
としては、例えばペンチルメタクリレート、ヘキシルメ
タクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、デ
シルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステア
リルメタクリレートなどのメタクリル酸のC3〜18ア
ルキルエステルが特に好ましい。ここに例示したこれら
のアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルから
誘導される単独重合体の静的ガラス転移温度はいずれも
0℃であって、これらのモノマーから選ばれる1種もし
くは2種以上のアクリル酸エステルおよびメタクリル酸
エステルは上記アクリル系樹脂を形成するためのモノマ
ーとして好適である。該アクリル系樹脂は通常5.00
0〜1,000,000の範囲の数平均分子量をもつこ
とができる。
■ さらに、上記■〜[相]に例示したものの他、クロ
ロブレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、アルキ
ルシバライド(例えば、二塩化エチレン、二塩化エチレ
ンフォルマール、二塩化プロピレンなど)と多硫化ソー
ダとの反応生成物、ケイ素ゴム(例えば、ジメチルケイ
素ゴム、メチルフェニルケイ素ゴム、メチルビニルケイ
素ゴム、フッ化アルキルメチルケイ素ゴム、シアノアル
キルケイ素ゴムなど)、エチレン−プロピレンゴム、プ
ロピレンオキサイドゴム、エポキシ樹脂−ポリアミド系
組成物などがあげられる。
本発明で用いるビヒクル成分としては上記■〜Oに例示
したものの中から選ばれる1種もしくは2種以上があげ
られ、このうち特に上記■〜■および[有]から選ばれ
たものを使用することが特に好ましい。しかしながら、
上記に例示されていないものであっても、前記の性能な
らびに特性値を有する塗膜を与える有機溶剤系樹脂であ
れば同様に使用しうることを理解ナベきである。
該ビヒクル成分は有機溶剤に溶解または分散せしめた状
態で塗装に供される。該有機溶剤としては、例えば炭化
水素系(脂肪族、芳香族、脂環族など)、アルコール系
、エステル系、ケトン系、エーテル系などから選ばれる
上記ビヒクル成分を溶解または分散しうる任意の溶剤を
使用することができる。
前述のビヒクル成分と上記有機溶剤から基本的になるバ
リアーコートによって形成される塗膜は、伸び率(+2
0℃、引張速度20u/分)が150チ以上、好ましく
は180〜1500%、さらに好ましくは200〜85
0%の範囲にあり、しかも破断点応力(+20℃、引張
速度20u/分)が20kg/cIrL2以上、好まし
・〈は30〜700klil(m”、さらに好ましくは
40〜500ゆ/α2の範囲の特性値を有していること
が重要である。なぜならば、伸び率が1504よりも小
さくなると、チッピング時の衝撃エネルギーやヒズミ、
ズレなどを十分に吸収できず、他方、破断点応力が20
kl?/crrt”より小さくなると、チッピング時の
小石などの衝撃によってバリアーコート塗膜が損傷を受
けやすく電着塗膜が膏撃剥離しやすくなるからである。
なお、本明細書におけるバリアーコート塗膜の伸び率お
よび破断点応力の値は、恒温槽付万能引張試験機(高車
製作所オートグラフS−D型)を用い、長さ20WJ1
の試料につき、+20℃において引張速度20關/分で
測定したときの値であり、これらの測定に使用する試料
は、該バリアーコートを形成塗膜にもとずいて60μの
膜厚になるようにブリキ板に塗装し、120℃で30分
焼付けたのち、水銀アマルガム法により単離したもので
ある。
本発明では、上記ビヒクル成分が上記範囲内の伸び率及
び破断点応力を有していれば、それ自体でバリアーコー
トに使用できるが、上記範囲から逸脱してい°る場合あ
るいは範囲内であっても伸び率及び/または破断点応力
を微調整したい場合などにおいて、必要に応じて粘性付
与剤を配合することができる。該粘性付与剤としては、
上記ビヒクルとの相溶性が良好な樹脂、例えば、ロジン
、石油樹脂(クマロン樹脂)、エステルガム、低分子量
脂肪族エポキシ樹脂、低分子量脂肪族ビスフェノールタ
イプエポキシ樹脂、ポリオキシテトラメチレングリコー
ルなどがあげられ、これらの配合量は上記ビヒクル10
01景部あたり1〜50重量部の範囲が好ましい。また
、本発明によるバリアーコートには、さらに必要に応じ
て、着色顔料(例えば、チタン白、力°−ボンブラック
など)体質顔料(例えば、アスベスト、メルク、クレー
など)、可塑剤(例えば、ジオクチルフタレート、トリ
クレジルホスフェート、セパシン酸シフチルなど)、タ
レ市メ剤(例えば、アルミニウムステアレート、シリカ
ゲルなど)を通常側われている適宜量で配合することも
できる。
さらに、上記バリアーコートによって形成される塗膜は
、プラスチック部材、電着塗膜及び後述する中塗塗膜と
の付着性に優れていることも重要なファクターであり、
それぞれに対するバリアーコートの付着力は少なくとも
25 ’#/cm ”以上であることが望ましい。ここ
で付着力は、プラスチック部材面および電着塗面に塗装
したバリアーコート塗面、さらに中塗塗装した塗面の各
々にアタッチメントを固着し、抗張力測定装置で該アタ
ッチメントを剥離するのに要したエネルギー(kg/c
IrL2)である。すなわち、上記バリアーコート塗面
および中塗塗面に、該塗面との接触面が直径5Uの円形
であるアタッチメントをエポキシ樹脂系二液形接着剤で
固着し、次いで、該アタッチメントを、ショツパ一式抗
張力測定装置(1島製作所製)で、20℃において、引
っ張り送度50w/分で各塗膜から垂直方向に剥離する
のに要する動力(kg/cm”)を測定する。
該バリアーコート塗膜における上記特性値の調節は主と
してビヒクル成分の種類、組成などの選択によって行な
われるが、さらに粘性付与剤の添加、顔料の配合などに
よっても可能である。
本発明において、バリアーコートは、前記電着塗膜を加
熱硬化した後もしくは未硬化の状態のいずれかで、望ま
しくはあらかじめ硬化させた後に塗装することができる
。その塗装方法は特に限定されず、例えばスプレー塗装
、へケ塗り、浸漬塗装、静電塗装などを用いることがで
き、また塗装膜厚は形成塗膜にもとすいて1〜20μ、
特に5〜lOμとするのが好ましい。
バリアーコート塗膜面番こ中塗り塗料を塗装するにあた
り、該バリアーコートはあらかじめ焼付けておくことが
好ましいが、焼付けることなくウェットオンウェットで
中塗り塗料を塗装してもさしつかえない。焼付温度は、
プラスチック部材の変形温度以下であればよく、一般に
約60〜約150℃、特に80〜120℃の範囲が適し
ている。
中塗塗料: 上記プラスチック部材面および電着塗装した金属部材に
形成したバリアーコート塗面に塗装される中塗塗料とし
ては、付着性、平滑性、鮮映性、耐オーバーベイク性、
耐候性などにすぐれたそれ自体既知の中塗塗料が使用で
きる。具体的には、油長が30チ以下の短波もしくは超
短波アルキド樹脂またはオイルフリーポリエステル樹脂
とアミノ樹脂とをビヒクル主成分とする熱硬化性中塗塗
料があげられる。これらのアルキド樹脂およびポリエス
テル樹脂は、水酸基価60〜140および酸価5〜20
Qで、しかも変性油として不飽和油(もしくは不飽和脂
肪酸)を用いたものが好ましく、また、アミノ樹脂は、
アルキル(好マシくハ炭素数1〜5個のもの)エーテル
化したメラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂
などが適している。これら両樹脂の配合比は固形分重電
に基いてアルキド樹脂および(または)オイルフリーポ
リエステル樹脂65〜85チ、特に70〜80’lA、
アミノ樹脂35〜15 ’1、特に30〜20%である
ことが好ましい。さらに、上記アミノ樹脂の少なくとも
一部をポリインシアネート化合物やブロック化ポリイソ
シアネート化合物に代えることができる。
また、該中塗塗料の形態は、有機溶液型が最も好ましい
が、上記ビヒクル成分を用いた非水分散液型、バインリ
ッド型、水溶液型、水分散液型、粉体型などであっても
さしつかえない。さらに、核中塗塗料には、体質顔料、
着色顔料、その他の塗料用添加剤などを必要に応じてへ
合することができる。
本発明において、これらの中塗塗料は、プラスチック部
材と金属部材とのバリアーコート塗膜面に単一の塗料で
塗装でき、その塗装は、前記バリアーコートと同様な方
法で行なうことができ、塗装膜厚は硬化後の塗膜に基い
て10〜50μの範囲とするのが好ましく、塗膜の硬化
温度はビヒクル成分によって異なり、加熱硬化する場合
は、プラスチック部材の変形温度以下であり、一般に約
60〜約150℃、特に80〜120tl:の範囲の温
度で加熱することが好ましい。
上塗塗料: 前記中塗塗面に塗装される上塗塗料は、被塗物に美粧性
を付与するものである。具体的には、仕上り外観(鮮映
性、平滑性、光沢など)、耐候性(光沢保持特性、保色
性、耐白亜化性など)、耐薬品性、耐水性、耐湿性、硬
化性などのすぐれた塗膜を形成するそれ自体既知の塗料
が使用でき、例えば、アミノ−アクリル系樹脂、アミノ
−アルキド系樹脂、アミノ−ポリエステル系樹脂などを
ビヒクル主成分とする塗料があげられる。これらの塗料
の形態は特に制限されず、有機溶液型1非水分散液型、
水溶(分散)液泡、ノ1イソリッド型など任意の形態の
ものが使用できる。塗膜の乾燥または硬化は、常温乾燥
、加熱乾燥、活性エネルギー線照射などによって行なわ
れる。
本発明にぢいて用いる上塗塗料は、上記のビヒクルを主
成分とする塗料にメタリック顔料および(または)着色
顔料を配合したエナメル塗料と、これらの顔料を全くも
しくは殆んど含まないクリヤー塗料のいずれのタイプの
ものであってもよい。
そして、これらの塗料を用いて上塗塗膜を形成する方法
として、例えば次の方法があげられる:■メタリック顔
料、必要に応じて着色顔料を配合してなるメタリック塗
料、または着色顔料を配合してなるソリッドカラー塗料
を塗装し、加熱硬化する方法(1コート1々−夕方式に
よるメタリックまたはソリッドカラー仕上げ)。
■メタリック塗料またはソリッドカラー塗料を塗装し、
加熱硬化した後、さらにクリヤー塗料を塗装し、再度加
熱硬化する方法(2コート2べ−り方式によるメタリッ
クまたはソリッドカラー仕上げ)。
■メタリック塗料またはソリッドカラー塗料を塗装し、
続いてクリヤー塗料を塗装した後、加熱して該両塗膜を
同時に硬化する方法(2コ一ト1ベーク方式によるメタ
リックまたはソリッドカラー仕上げ)。
これらの上塗り塗料は、スプレー塗装、静電塗装などで
塗装することが好ましい。また、塗装膜厚は、乾燥塗膜
に基いて、上記■では25〜40μの範囲、上記■およ
び■では、メタリック塗料ならびにソリッドカラー塗料
は10〜30μの範囲、クリヤー塗料は25〜50μの
範囲がそれぞれ好ましい。硬化条件はビヒクル成分によ
って任意に採択できるが、一般には60〜150℃、特
に80〜120℃で10〜40分間加熱するのが好まし
い。
本発明の方法に従いバリアーコート塗膜面上に形成せし
められる中塗塗膜および上塗塗膜は、′両塗膜の合計の
厚さが硬化塗膜に基いて一般に30μ以上、好ましくは
40〜100μ、さらに好ましくは45〜85μの範囲
になるようにするのが望ましく、その際の中塗塗膜と上
塗塗膜の厚さの比率は、通常、中塗塗膜が20〜60チ
、好ましくは25〜45チ、上塗塗膜が80〜40チ、
好ましくは75〜55チの範囲にあるのが好都合である
。中塗塗膜と上塗塗膜の合計膜厚が30μより小さくな
ると、一般に仕上がり外観が低下し、耐チッピング性の
顕著な改良が望めない可能性がある。
また、中塗塗膜と上塗塗膜の少なくとも一方は、硬化後
において、伸び率が40チ以下、好ましくは5〜30%
、さらに好ましくは5〜20チの範囲にあり、しかも破
断点応力がaooky/cm’以上、好ましくハ350
〜1000に9/ffi” 、さらに好ましくは450
〜900kp/α!の範囲にあることが重要であり、伸
び率が40俤より大きくなると、一般に塗膜の硬さ、耐
溶剤性の点で車体外板用塗膜として不十分であり、また
破断点応力が300ゆ/crIL!より小さくなると耐
チッピング性の十分向上が望めない。本発明においては
、特に、中塗塗膜および上塗塗膜の両方がともに上記伸
び率および破断点応力の範囲内にあるのが好適である。
中塗塗膜および上塗塗膜の伸び率及び破断点応力の測定
は、前記バリアーコート塗膜におけると同様にして行な
える。
前記中塗塗料および上塗塗料を用いて形成される中塗塗
膜および上塗塗膜の伸び率および破断点応力を調整する
方法として、例えば、ビヒクル成分がポリエステル樹脂
、アルキド樹脂からなる中塗塗料および/または上塗塗
料を用いる場合には、該樹脂の原料成分である多塩基酸
としてフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸またはこれらの無水物などのような芳香族系の
ものを使用することにより、ビヒクル成分に硬さと強靭
性をもたせる方法;ビヒクル成分がアクリル系樹脂から
なる中塗塗料および/または上塗塗料を用いる場合には
、該アクリル系樹脂としてガラス転移温度の高いものを
選ぶ方法等が挙げられる。
また、ビヒクル成分として、分子量が比較的大きく且つ
架橋性官能基含量の多い樹脂を使用し、さらに触媒(内
部または外部触媒)の量、種類および/または架橋剤(
もしくは硬化剤)の種類、量等を適当にコントロールす
ることにより、該ビヒクル成分を用いて形成される塗膜
の三次元架橋常置、すなわち伸び率および破断点応力等
の物性を調節することも可能である。
しかし、いずれにしても用いる中塗塗料および上塗塗料
によって形成される塗膜の正確な物性は、これら塗料の
少量を用いて実際に塗膜サンプルを形成し、前述の方法
で伸び率および破断点応力を測定することによって知る
ことができ、これによって本発明の方法に適合する塗料
を選択することができる。
以上述′べた本発明の方法に従い、金属部材に電着塗装
し、これとプラスチック部材と組立ててなる自動車外板
部に、バリアーコート塗装−中塗塗装−上塗塗装によっ
て形成した複層塗膜の性能は、バリアーコート塗装を省
略して形成した塗膜に比べて、仕上り外観(例えば、平
滑性、光沢、鮮映性など)、耐水性、耐候性などが良好
で、特に耐チッピング性、防食性、物理的性質などが著
しく改良されるという特徴がある。また、本発明の方法
によれば、金属部材部分およびプラスチック部分を単一
の中塗塗料および上塗塗料で塗装ネることが可能となる
ので、両部材間の色の不一致が解消されるという利点も
ある。
次(こ、本発明に関する実施例および比較例について説
明する。
■、  試料の調製 (1)  金属部材: ボンデライト÷3030(日本ツマ−カーライジング(
株)裏、リン酸亜鉛系金属表面処理剤)で化成処理した
鋼板(大きさ300X90X0.8mg)。
(功 プラスチック部材ニ トリクロルエタンで蒸気脱脂したポリアミド樹脂板(大
きさ300X90X0.8藺)。
(3)電着塗料: (A)カチオン型電着塗料:ニレクロン◆9200(関
西ペイント(株)製、エポキシポリアミド系カチオン型
電着塗料、グレー色)。
(B)アニオン型電着塗料:ニレクロン÷7200(関
西ペイント(株)11!!、ポリ、ブタジェン系アニオ
ン型電着塗料)。
(4)  バリアーコート: (A)酢酸ビニル−エチレン共重合体(数平均分子蚤:
約io、ooo、呻び率ニア00%、破断点応カニx2
okg/α2)の有機溶剤〔トルエン〕溶液。
(B)バイロン30p(東洋紡績(株)製、熱可塑性高
分子量線状飽和ポリエステル樹脂:伸び率:800%、
破断点心カニ 40kg/cIIL”、数平均分子量:
約18,000〜約20,000)の有機溶剤〔トルエ
ン/メチルエチルケトン(8/2 )]溶液。゛ (C)エラストランE390(8木エラストラン(株)
製、熱可塑性ポリウレタンエラストマー;坤び率:50
0%、破断点心カニ 420 kl?/crrL2)の
有様溶剤(テトラヒドロフラン)溶液。
(D)HYCARCTBN  1300X13(宇部興
度(株)製、カルボキシル基含有ブタジェン−アクリロ
ニトリル系共重合体)とエピコート828(シェル化学
(株)製、エポキシ樹脂)との混合系(形成塗膜の破断
点心カニ 50 ’に9/crrL2、伸び率:400
チ)。
(E)熱硬化性ポリエステル樹脂組成物アジピン酸、1
,6−ヘキサンジオールおよびトリメチロールプロバン
カ)らなる低分子量ポリエステル(分子量約800)に
ヘキサメチレンジイソシアネートを反応させたウレタン
変性ポリエステル樹脂(水酸基価:約80、分子量:約
6.000)に、ヘキサメテレンジインシアネートをフ
ェノールでブロックしたブロックインシアネート化合物
を加えてなる組成物(形成塗膜の破断点応カニ約300
 kg/art ”、伸び率:約250%)。
(F)アクリル系樹脂 エチルアクリレートおよびヘキシルアクリレートと少量
のアクリル酸およびヒドロキシエチルアクリレートとの
共重合体(数平均分子竜:約25.000)の有機溶剤
(トルエン/キシレン)溶液(形成塗膜の破断点心カニ
 100 kg /crn ”、伸び率=600チ)。
(G)熱硬化ポリエステル樹脂組成物 短波ポリエステル樹脂(油長:20%、水酸基価=80
、酸価:10)とブタノール変性メチル化メラミン樹脂
とからなる組成物の有機溶剤(トルエン)溶液(形成塗
膜の破断点心カニ100kg/lZ’fi”、坤び率:
 100%)。
(H)熱硬化ポリエステル樹脂 短波性ポリエステル樹脂(油長:20、水酸基価:12
0.酸価:15)とブタノール変性メラミン樹脂とから
なる組成物の有機溶剤(トルエン)溶液(形成塗膜の破
1所点応力=15kg/crIL2、伸び率:250チ
)。
(4)中塗塗料: (A)短波性アルキド樹脂系塗料 多塩基酸成分として無水フタル酸、テレフタル酸を主に
用いた大豆油変性アルキド樹脂(油長:15チ、水酸基
価:80、酸価:15)75重量%とブチルエーテル化
メチルメラミン樹脂25重t%(固形分比)とからなる
ビヒクル成分100重量部あたり、顔料(チタン白、バ
リタ)を100重量部配合してなる中塗塗料(形成塗膜
の破断点心カニ 450kg/Cm2、伸び率: 20
%)。
(B)  オイルフリーアルキド樹脂系塗料多塩基酸成
分として無水フタル酸、無水トリメリット酸を主に用い
たオイルフリーアルキド樹脂(水酸基価=80、酸価:
10)70重tチとブチルエーテル化メチルメラミン樹
脂30重量係とからなるビヒクル成分100重量部あた
り顔料(チタン白、バリタ)を100重量部配合してな
る中塗塗料(形成塗膜の破断点心カニ500kg/CI
!L2、伸び率:10%)。
(5)上塗塗料: (A)  アクリル樹脂系ソリッドカラー塗料n−ブチ
ルメタクリレート、スチレン、シクロへキシルメタクリ
レートおよびヒドロキシエチルメタクリレートからなる
共重合体(数平均分子量:約40,000、水酸基値:
 80 )70重量部とブチル化メラミン樹脂30重量
部とからなるビヒクル成分に顔料(チタン白)を加えて
なる有機溶液型ソリッドカラー塗料(形成塗膜の破断点
応力=600kg/crIL” 、伸び率: 10%)
(B) アクリル樹脂系メタリック塗料メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレ
ートおよびヒドロキシエチルアクリレートからなる共重
合体(数平均分子t:約30,000、水酸基価:10
0)75重量%とブチル化メラミン樹脂25重量%とか
らなるビヒクル成分にアルミニウム粉末ペーストを添加
してなる有機溶液型メタリック塗料(形成塗膜の破断点
心カニ 450 kl!/cat”、伸び率:5チ)。
(C)  アクリ化樹脂系クリヤー塗料エチルメタクリ
レート、インブチルメタクリレート、スチレンおよびヒ
ドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(数平均
分子!=約15.000.水酸基価:100)70重量
%とブチル化メラミン樹脂30重を俤とを主成分とする
有機溶液型クリヤー塗料(形成塗膜の破断点応力=45
0 kg/cm ”、伸び率二8チ)。
上記■で準備した金属部材に電着塗料を下記の条件で塗
装し、170℃で30分間焼付けて塗膜を硬化させた。
カチオン電着塗装条件:浴固形分濃度19重量係、浴温
度28℃、pH6,5、負荷電圧約250V、180秒
間通電。
アニオン電着塗装条件;浴固形分濃度12重奇チ、浴温
度30℃、pH7,8、負荷電圧約200V、180秒
間通電。
上記いずれもの場合も電着塗装後水洗する。塗装膜厚は
硬化塗膜に基いて20μである。
次に、このように電着塗料を塗装した金属部材に前記プ
ラスチック部材を組み合わせてなる被塗物の両部材表面
に、バリアーコートをエアースプレー法により、そして
中塗、り塗料および上塗り塗料を静電塗装法によりそれ
ぞれ後記第1表に示す条件で塗装した。なお、模厚はい
ずれも硬化塗膜を基準にしたものである。
上塗り塗装において、「ICIB」は上塗り塗料人を塗
装後、120℃で30分焼付けた塗装システムであり、
「2CIB」は上塗り塗料BならびにCをウェットオン
ウェットで塗り重ねた後、120℃で30分焼付けて該
両塗膜を同時に硬化せしめるシステムである。
比較例9 金属部材に、電着塗料(ト)、中塗り塗料(ト)、上塗
り塗料(ロ)、または0を前記と同様にして塗装し、一
方、プラスチック部材にプラスチック用塗料(5)、(
ト)または0を常法に従って塗装したのち、該両部材を
組み立てた。
プラスチック用塗料: (A)  ソフレツクス◆2500ブライマー(関西ペ
イント(株)製、プラスチック用下塗り塗料、ポリオレ
フィン−ウレタン系) (B)  ソフレツクス◆1400シルバーメタリック
(関西ペイント(株)製、プラスチック用メタリック塗
料、アミノポリエステル系)(C)  ソフレツクスナ
500クリヤー(関西ペイント(株)製、プラスチック
用クリヤー塗料、ウレタンアクリル系) 1、性能試験結果 上記の実施例および比較例において塗装した塗板を用い
て塗膜性能試験を行なった。その結果を後記第2表に示
す。
〔試験方法〕
(*l)耐チッピング性: ■試験機器:Q−G−Rグラベロメーター(Qパネル会
社製品) ■吹付けられる石:直径約15〜’20m / mの砕
石 ■吹付けられる石の容量:約500j1j■吹付はエア
ー圧カニ約4ゆ/cm ”■試験時の温度:約20℃ 試験板を試験片保持台にとりつけ、約4kll/art
”の吹付はエアー圧力で約5007の砕石を試験板の両
部材の上塗塗膜に発射せしめた後、その塗面状態および
耐塩水噴霧性を評価した。塗面状態は目視観察し下記の
基準で評価し、耐塩水噴霧性は試験片をJIS  Z2
371によって960時間、塩水噴霧試験を行ない、次
いで塗面に粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥離し
た後の被衝撃部からの発端の有声、腐食状態、塗膜ハガ
レなど■ 塗面状態 ■(良)二上塗り塗膜の一部に衝撃によるキズが極〈僅
か認められる程度で、電着塗膜の剥離は全く認められな
い。
Δ(やや不良):上塗りおよび中塗り塗膜に衝撃による
キズ、剥れが多く認められ、し力)も電着塗膜にも剥れ
が散見される。
×(不良):上塗りおよび中塗り塗膜の大部分が剥離し
、被衝撃部およびその周辺を含めた被衝撃部の電着塗膜
が剥離。
■耐塩水噴霧性 ◎;発錆、腐食、塗膜ハガレなどは認められない。
0: 踏、腐食および塗膜ハガレが少し認められる。
Δ:@、腐食および塗膜ハガレがやや多く認められる。
×:錆、腐食および塗膜ハガレが著しく発生。
(*2)耐衝撃性: JISK5400−1979 6.13.3B法に準じ
て、0℃の雰囲気下において行なう。重さ500gのお
もりを50cmの高さから落下して塗膜の損傷を調べる
(*3)付着性: JIS ’に5400−1979  ai5に準じて塗
膜に大きさlX1mmゴバン目を100個作り、その表
面に粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥した後の塗
面を評価する。
(*4)耐水性: 40℃の水に1o日間浸漬した後の塗面を評価する。
(*5)色差: JIS  Z8730に準じて、金属部材とプラスチッ
ク部材との色差を測定した。
なお、表中、Sは金属部材、Pはプラスチック部材にそ
れぞれ形成した塗膜の性能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 金属部材とプラスチック部材とを組立ててなる自動車外
    板部の塗装法であつて、金属部材に電着塗料をあらかじ
    め塗装しておき、次いで該外板部の両部材表面に、引張
    り破断強度伸び率が150%以上で且つ破断点応力が2
    0kg/cm^2以上である塗膜を形成しうる有機溶剤
    系塗料を塗装し、しかる後、この塗膜面に、中塗塗料お
    よび上塗塗料を合計の硬化膜厚が少なくとも30μとな
    るように塗装し、その際、上記中塗塗料および上塗塗料
    の少なくとも一方は引張り破断強度伸び率が40%以下
    で且つ破断点応力が300kg/cm^2以上である硬
    化塗膜を形成しうるものであることを特徴とする自動車
    外板部の塗装法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5425947A (en) * 1977-07-29 1979-02-27 Daihatsu Motor Co Ltd Coating method for automobile body
JPS5473836A (en) * 1977-11-22 1979-06-13 Dainippon Toryo Co Ltd Film formation
JPS58273A (ja) * 1981-06-25 1983-01-05 Nissan Motor Co Ltd 耐チツピング性塗膜形成体およびその製法

Patent Citations (3)

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