JPH0579391B2 - - Google Patents

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JPH0579391B2
JPH0579391B2 JP60143142A JP14314285A JPH0579391B2 JP H0579391 B2 JPH0579391 B2 JP H0579391B2 JP 60143142 A JP60143142 A JP 60143142A JP 14314285 A JP14314285 A JP 14314285A JP H0579391 B2 JPH0579391 B2 JP H0579391B2
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paint
coating
coating film
weight
resin
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JP60143142A
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Tadayoshi Tatsuno
Ichiro Tabuchi
Komaji Matsui
Mitsuo Wakimoto
Seiji Kashiwada
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、鋼材、例えば自動車車体の鋼板部に
耐チツピング性、鋭角部および端面部の防食性お
よび物理的性能などのすぐれた塗膜の形成方法に
関する。 自動車産業分野では塗膜の耐久性の問題、特に
衝撃剥離による塗膜の耐食性低下ならびに鋼材の
腐食の進行の問題が重視されつつある。特に、欧
米の寒冷地域等では冬季自動車道路の路面凍結を
防止するために比較的粗粒に粉砕した岩塩を多量
に混入した砂利を敷くことが多く、この種の道路
を走行する自動車はその外面部において車輪で跳
ね上げられた岩塩粒子や小石が塗膜面に衝突し、
その衝撃により塗膜が局部的に車体(鋼板)上か
ら全部剥離する衝撃剥離現象、いわゆる”チツピ
ング”を起すことが屡々ある。この現象により、
車体外面の被衝撃部の金属面が露出し、すみやか
に発錆すると共に腐食が進行する。通常、チツピ
ングによる塗膜の剥離は車体底部および足まわり
部に多いが、フードおよびルーフにまで発生し、
約半年〜1年で局部的腐食がかなり顕著になるこ
とが知られている。 このチツピングならびにこれに基因する鋼材の
腐食の進行を防止するため、従来から車体の外部
金属基体表面の化成処理ならびに電着塗料、中塗
塗料および上塗塗料について各種の検討が加えら
れた。例えば、化成処理において、結晶形の異な
る燐酸鉄系皮膜および燐酸亜鉛系皮膜の使用が検
討されたが、かかる化成処理によつては被衝撃部
における塗膜の付着性を充分に改善することは困
難である。また、電着塗料および上塗塗料につい
ても該塗料に含有されている樹脂および/または
顔料について種々検討されてきたが、チツピング
に耐え得る充分な付着性改善効果を有するものは
今まで見い出すに至つていない。 また、中塗塗料中に無機箔状顔料、例えば絹雲
母またはタルク粉を含有せしめ、それによつて該
無機箔状顔料による中塗塗膜層内のズリによる衝
撃力の緩和および/または分散を達成し、或いは
中塗塗膜層内または電着塗料塗面と中塗塗膜との
境界面でのみ局部的に剥離を起させるようにし、
かくして電着塗料塗膜の損傷を阻止し、この無キ
ズの電着塗料塗膜が防錆機能を確実に維持するこ
とも提案されているが、車体の外面に加わる衝撃
力は一定でなく、かなり大きい場合もあつて、こ
れらの方法では中塗塗膜層内のズリによる緩和・
分散能力以上の衝撃力が加えられた場合には、そ
の衝撃力を中塗塗膜層のところで阻止しきれず、
被衝撃部が電着塗膜を含むすべての塗膜に及び塗
膜全体が金属基体面より剥離し、その結果その部
位はすみやかに発錆し腐食が進行するという欠点
がある。 さらに、鋼板製品、例えば自動車車体には鋼板
の鋭角部および端面部(以下「端面部等」と略称
する)が多く存在しており(例えば、フエイシ
ア、フエンダー、ドアパネル、パネルフード、パ
ネルルーフ、パネルトランクリツド、ボデイーな
どの側部、下端部、裏面)、この部分は他の平坦
部と異なり先鋭的な形状を有している。したがつ
て、端面部等において、塗着した塗料は加熱硬化
中に溶融流動して平坦部に比べて塗膜が薄くな
り、特に鋭角部の塗膜は極端に薄くなることは不
可避であつた。その結果、鋭角部を含めた端面部
の防食性は平坦部に比べ著しく劣り、端面部等か
ら錆が容易に発生する傾向がみられ、この点に関
する改良も強く望まれている。 そこで本発明者等は、電着塗装−中塗塗装−上
塗塗装からなる複合塗装系における上述の欠陥を
解消し、仕上がり外観、耐候性、耐化学性などを
低下させることなく、耐チツピング性、物理的性
能などにすぐれ、しかも鋼材端面部等の防食性な
どが改善された複合塗膜の形成法について鋭意研
究を重ねた。その結果、顔料を高濃度に配合した
電着塗料を塗装し、そして中塗塗装に先立つて該
電着塗面に引張り破断強度伸び率が大きく、しか
も強靱性を有する特定の塗膜を予め形成するこ
と、ならびに中塗塗装および上塗塗料の少なくと
も一方に、引張り破断強度伸び率はあまり大きく
ないが硬質で強靱な塗膜を形成しうるものを採用
することによつて、上記目的を達成することがで
き、耐チツピング性、物理的性能、端面部等の防
食性などが著しく改善された塗膜を形成すること
に成功したものである。 しかして本発明によれば、鋼材に、顔料を高濃
度に配合した電着塗料を塗装し、次いでその塗面
に引張り破断強度伸び率が150%以上で且つ破断
点応力が20Kg/cm2以上である塗膜を形成しうる有
機溶剤系塗料を塗装し、しかる後、中塗塗料およ
び上塗塗料を合計の硬化膜厚が少なくとも30μと
なるように塗装し、その際、上記中塗塗料および
上塗塗料の少なくとも一方は引張り破断強度伸び
率が40%以下で且つ破断点応力が300Kg/cm2以上
である硬化塗膜を形成しうるものであることを特
徴とする塗膜の形成方法が提供される。 本発明の特徴は、鋼材に電着塗料、中塗塗料お
よび上塗塗料を順次塗装する工程において、電
着塗料として顔料を高濃度に配合したものを使用
し;中塗塗料を塗装するに先立つて、引張り破
断強度伸び率(以下「伸び率」と略称することが
ある)が150%以上で且つ破断点応力が20Kg/cm2
以上である塗膜を形成しうる有機溶剤系塗料(以
下「バリアーコート」と略称することがある)を
該電着塗面に塗装すること;および該バリアー
コート塗面に、中塗塗料および上塗塗料として、
これら両塗料の少なくとも一方が伸び率が40%以
下で且つ破断点応力が300Kg/cm2である塗膜を形
成しうるものを採用することにある。 従来の電着塗料における顔料含有量は樹脂固形
分100重量部あたり実用上はせいぜい35重量部ま
でであり、これより多く配合すると塗膜の平滑
性、上塗り鮮映性などが低下するので、上記量よ
り多くを配合することは殆ど行なわれていない。
一方、本発明者等は、鋼材の端面部等に電着塗膜
を肉厚に形成して防食性を向上せしめることにつ
いて検討したところ、顔料を高濃度に配合した電
着塗料を塗装すると、端面部等にも肉厚な塗膜が
形成され、平坦部のみならず端面部等の防食性な
どが向上する傾向があることを見い出した。しか
し顔料を高濃度に配合した電着塗料を塗装する
と、仕上り塗膜の平滑性、鮮映性などが低下する
ことが認められた。 そこで、本発明者等らはさらに、端面部等の防
食性を一層向上せしめ、しかも仕上り塗膜の平滑
性、鮮映性などを改良するために引き続き研究を
行なつた結果、顔料を高濃度に含む電着塗膜面
に、特定の性状を有するバリアーコート、ならび
に中塗塗料および上塗塗料を塗装することによつ
てこれらの欠陥がすべて解消することに成功した
のである。 また、本発明における耐チツピング性向上のた
めの塗膜の基本的構造は、塗膜内に岩塩粒子など
による衝突エネルギーを吸収するための中間緩衝
層を設け、しかも塗膜表層部に該衝突エネルギー
が集中することなくできるだけ分散するような物
性の中塗塗膜・上塗塗膜を設けたものである。具
体的には、伸び率が大きくたわみ性(弾力性)の
すぐれた塗膜(バリアーコート塗膜)を中間層に
設けて塗膜が衝撃エネルギーを吸収しやすくし、
そして表層部に、岩塩粒子などが衝突してもキ
ズ、ワレなどが発生しにくい靱性と衝突エネルギ
ーを分散しやすい硬度に調整した特定の伸び率お
よび破断点応力を有する表層塗膜を形成したもの
である。その結果、本発明の方法により形成され
る塗膜は、岩塩粒子などが塗面に衝突しても、そ
の衝突エネルギーは塗膜表層部で分散するので、
塗膜の単位面積あたりに受ける衝突エネルギーが
小さくなるとともに、中間層に設けたバリアーコ
ート塗膜内に吸収されるため、塗膜が衝撃剥離す
ることがなく、ワレ、キズなどの発生も殆んど認
められず、鋼材表面の露出も殆んど皆無となる。
このように塗膜の耐チツピング性が向上すると、
鋼材の腐食、発錆などの問題も当然解消し、それ
に加えて、本発明の方法によつて形成される塗膜
自体の防食性もバリアーコートを介さないものと
比べて著しく向上する。 さらに、本発明により形成される塗膜は、仕上
がり外観、耐候性、耐化学性などの特性も非常に
すぐれている。 しかも、本発明に従いかかる物理的性質を有す
る塗膜を形成するバリアーコートを前記の平滑
性、仕上り鮮映性などが劣る顔料を多量に含む電
着塗膜面に塗装すると、バリアーコートが端面部
等にも十分塗着し、しかも電着塗膜表面の微小な
凹凸部分にも含浸するので、中塗塗料の吸込みが
少なくなつて、得られる塗膜の平滑性、上塗り鮮
映性、端面部等の防食性などが向上するものと推
察される。 以下、本発明の塗装方法についてさらに具体的
に説明する。 鋼材: 本発明の方法によつて塗膜を形成しうる鋼材
は、導電性被塗物であつて、電着塗装することが
可能な金属表面を有する素材であれば、その種類
は何ら制限を受けない。例えば、鉄、銅、アルミ
ニウム、スズ、亜鉛など、ならびにこれらの金属
を含む合金、およびこれらの金属、合金のメツキ
もしくは蒸着製品などの素材があげられ、具体的
にはこれらの素材を用いてなる乗用車、トラツ
ク、サフアリーカー、オートバイなどの車体、部
品および電気製品、建材などがある。該鋼材は電
着塗料を塗装するに先立つて、あらかじめリン酸
塩もしくはクロム酸塩などで化成処理しておくこ
とが好ましい。 電着塗料: 上記鋼材に塗装するための電着塗料としては、
通常一般に使用されている電着塗料に比べ顔料を
高濃度に配合されていることを除けば、それ自体
既知のカチオン型およびアニオン型電着塗料がい
ずれも使用できる。 まず、カチオン型電着塗料には、塩基性アミノ
基をもつ樹脂をベースにし、酸で中和、水溶性化
(水分散化)してなる陰極析出型の熱硬化性電着
塗料が包含され、これは上記鋼材(被塗物)を陰
極にして塗装される。 塩基性アミノ基をもつ樹脂としては、例えば
ビスフエノール型エポキシ樹脂、エポキシ基(ま
たはグリシジル基)含有アクリル樹脂、アルキレ
ングリコールのグリシジルエーテル、エポキシ化
ポリブタジエン、ノボラツクフエノール樹脂のエ
ポキシ化物などのエポキシ基含有樹脂のエポキシ
基(オキシラン環)へのアミン付加;塩基性ア
ミノ基をもつ不飽和化合物(例えば、N,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチルアクリレート、N−ビニルピ
ラゾールなど)を単量体として用いる重合;第
3級アミノ基含有グリコール(例えば、N−メチ
ルジエタノールアミン)をグリコールの一成分と
するグリコール成分とポリイソシアネート化合物
との反応;酸無水物とジアミンとの反応による
イミノアミンの生成反応による樹脂へのアミノ基
の導入;などによつて得られる塩基価が一般に約
20〜約200の範囲の樹脂が適している。 上記の反応に使用しうるアミンとしては、脂
肪族、脂環族もしくは芳香−脂肪族の第1級アミ
ン、第2級アミン及び第3級アミン塩などがあげ
られる。また該アミンに代えて第2級スルフイド
塩及び第3級ホスフイン塩などから選ばれる少な
くとも1種を上記のエポキシ樹脂に付加させた
ものをカチオン型電着塗料として用いることもで
きる。 そして、上記塩基性アミノ基をもつ樹脂を中和
し、水溶性化(水分散)するための中和剤として
は、例えば、酢酸、ヒドロキシル酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、乳酸、グリシンなどの有機酸;硫
酸、塩酸、リン酸等の無機酸が使用できる。中和
剤の上記樹脂に対する配合量は、上記樹脂の塩基
価(一般に約20〜約200の範囲)を基準にして中
和当量の約0.1〜約0.4倍量の範囲が適当である。 また、カチオン型電着塗膜を加熱硬化性にする
ために配合される架橋剤としては、ブロツク化し
たポリイソシアネート化合物を用いるのが一般的
であり、これにより、形成された塗膜を加熱(通
常、約140℃以上)するとブロツク剤が解離して、
イソシアネート基が再生し、上記の如きカチオン
性樹脂中に存在しうる水酸基などの活性水素含有
官能基と架橋反応し硬化する。さらに、カチオン
型電着塗料には、顔料、親水性溶剤、水、添加剤
などを必要に応じて配合し、固形分濃度が約5〜
約40重量%となるように脱イオン水などで希釈
し、PHを5.5〜8.0の範囲内に調整する。このよう
にして調製されたカチオン型電着塗料を用いての
カチオン電着塗装は、通常、浴温15〜35℃、負荷
電圧100〜400Vの条件で被塗物を陰極として行な
うことができる。電着塗装膜厚は特に制限されな
いが、一般的には、硬化塗膜に基いて10〜40μの
範囲が好ましい。また、塗膜の焼付硬化温度は一
般に100〜200℃の範囲が適している。 他方、アニオン型電着塗料は、主としてカルボ
キシル基をもつ樹脂をベースとし、塩基性化合物
で中和、水溶性化(水分散化)してなる陽極析出
型の電着塗料であつて、上記鋼剤(被塗物)を陽
極として塗装される。 カルボキシル基をもつ樹脂には、例えば乾性
油(あまに油、脱水ひまし油、桐油など)に無水
マレイン酸を付加して得られるマレイン化油樹
脂;ポリブタジエン(1,2−型、1,4−型
など)に無水マレイン酸を付加して得られるマレ
イン化ポリブタジエン;エポキシ樹脂の不飽和
脂肪酸エステルに無水マレイン酸を付加して得ら
れる樹脂;高分子量多価アルコール(分子量約
1000以上のもので、エポキシ樹脂の部分エステル
およびスチレン/アリルアルコール共重合体など
も含まれる)に多塩基酸(無水トリメリツト酸、
マレイン化脂肪酸、マレイン化油など)を付加し
て得られる樹脂;カルボキシル基含有ポリエス
テル樹脂(脂肪酸変性したものも含む);カル
ボキシル基含有アクリル樹脂;グリシジル基も
しくは水酸基を含有する重合性不飽和モノマーと
不飽和脂肪酸との反応生成物を用いて形成された
重合体もしくは共重合体に無水マレイン酸などを
付加せしめて得られる樹脂;などがあげられ、カ
ルボキシル基の含有量が酸価に基いて一般に約30
〜約200の範囲のものが適している。 そして、これらカルボキシル基含有樹脂におけ
るカルボキシル基を中和し、上記樹脂を水溶性化
(水分散化)するために用いうる中和剤としては、
例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、ジメチルアミノエタノール、などのアルカ
ノールアミン;ジエチルアミン、トリエチルアミ
ンなどのアルキルアミン;水酸化カリウム、水酸
化ナトリウムなどの無機アルカリなどが使用でき
る。これら中和剤の使用量は、上記樹脂の酸価に
対する理論中和当量の約0.1〜約1.0倍当量(好ま
しくは0.4〜0.8倍当量)の範囲が適当である。 また、上記樹脂を加熱硬化性にするための架橋
剤としては、ヘキサキスメトキシメチルメラミ
ン、ブトキシ化メチルメラミン、エトキシ化メチ
ルメラミンなどの低分子量メラミン樹脂を必要に
応じて使用することができる。 さらに、アニオン型電着塗料には、顔料、親水
性溶剤、水、添加剤などを必要に応じて配合し、
固形分濃度を約5〜約40重量%に脱イオン水など
で調整し、PH7〜9の範囲に保つてアニオン電着
塗装に供することができる。アニオン電着塗装は
常法に従つて行なうことができ、例えば、浴温15
〜35℃、負荷電圧100〜350Vの条件で、被塗物を
陽極として実施することができる。塗装膜厚は特
に制限されないが、通常、硬化塗膜に基いて10〜
40μの範囲とするのが好ましい。 アニオン電着塗膜は原則として100〜200℃、好
ましくは140〜200℃の範囲に加熱して硬化せしめ
られるが、空気乾燥性の不飽和脂肪酸で変性した
樹脂を用いた場合には室温で乾燥させることもで
きる。 本発明の1つの特徴は、上記電着塗料における
顔料の濃度を、通常の濃度(樹脂固形分100重量
部あたりせいぜい35重量部まで)より高濃度とし
た点にある。しかして、本発明で用いる電着塗料
の顔料含有量は、具体的には、樹脂固形分100重
量部あたり、40〜150重量部、好ましくは55〜100
重量部、さらに好ましくは60〜85重量部であるこ
とができる。顔料の含有量が少ないと、前述した
ように、鋼材の端面部等の防食性の充分な改善を
期待することができない。 上記電着塗料に配合しうる顔料としては、それ
自体公知の着色顔料、体質顔料、防錆顔料などが
使用でき特に制限はなく、例えば亜鉛華、アンチ
モン白、塩基性硫酸鉛、塩基性炭酸鉛、チタン
白、リトポン、けい酸鉛、酸化ジルコン、カーボ
ンブラツク、黒鉛、黒酸化鉄、アニリンブラツ
ク、亜酸化銅、カドミウムレツド、クロムバーミ
リオン、ベンガラ、ピグメントレツド、ピグメン
トバイオレツト、ピグメントオレンジ、塩基性ク
ロム酸鉛、黄鉛、オーカー、カドミウム黄、スト
ロンチウムクロメート、チタン黄、リサージ、ピ
クメントエロー、ピグメントグリーン、亜鉛緑、
クロム緑、酸化クロム、フタロシアニングリー
ン、群青、紺青、アタロシアニンブルー、ピグメ
ントブルー、コバルト紫、ピグメントバイオレツ
ト、亜鉛末、酸化亜鉛、鉛丹、鉛シアナミド、鉛
酸カルシウム、ジンクエロー、炭化ケイ素、アル
ミニウム粉、アスベスチン、アルミナ、クレー、
けいそう土、消石灰、石コウ、タルク、炭酸バリ
ウム、沈降性炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、
沈降性硫酸バリウム、バライト、ベントナイト、
ホワイトカーボン、ガラスビーズなどがあげられ
る。これらは単独もしくは2種以上併用すること
ができる。 バリアーコート: バリアーコートは、衝撃エネルギーを吸収する
中間緩衝層として、上記電着塗膜上に塗装される
塗料であつて、本発明では殊に、伸び率が150%
以上で且つ破断点応力が20Kg/cm2以上の物性の塗
膜を形成する有機溶剤系の塗料を使用する。 バリアーコート用の塗料は、ビヒクル成分と有
機溶剤を主成分とし、これにさらに必要に応じ
て、粘性付与剤、防食顔料を除く顔料(例えば、
着色顔料、体質顔料など)、などを適宜配合して
なる有機溶剤を溶媒又は分散媒とする被覆用組成
物である。 上記バリアーコートに用いうるビヒクル成分
は、上記電着塗膜及び後述の中塗塗膜に対する付
着性にすぐれ、且つ伸び率及び破断点応力が上記
範囲にある熱可塑性または熱硬化性樹脂であるこ
とができ、具体的には次のものを例示することが
できる。 酢酸ビニル−エチレン共重合体: 酢酸ビニル約5〜約70重量%、好ましくは15〜
50重量%とエチレン約95〜約30重量%、好ましく
は85〜50重量%とを通常の方法まで共重合せしめ
ることによつて得られる酢酸ビニル−エチレン共
重合体が包含され、その数平均分子量は約5000〜
約500000の範囲にあることが好ましい。 線状飽和ポリエステル樹脂: 1分子中に2個のカルボキシル基を有し且つ重
合性不飽和結合を含まない飽和二塩基酸と重合性
不飽和結合を含まない二価アルコールとを通常の
方法で重縮合反応させることにより得られる実質
的に分枝構造を含まない線状の熱可塑性ポリエス
テル樹脂が包含される。該二塩基酸としては、例
えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、コルク酸、アゼライン酸、ブラシリン酸、
タブシン酸などの炭素原子数4〜34個の脂肪族系
飽和二塩基酸を用いることが好ましく、これらの
二塩基酸と組合わせて芳香族もしくは脂環族系二
塩基酸、例えば無水フタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などを併用
することもできる。一方、二価アルコールとして
は、例えばエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,4− ブ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコー
ルなどの直鎖状脂肪族系アルコールが特に好まし
く使用され、さらに必要に応じて、2,3−プロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,2−ブチレングリコールなども使用できる。
該ポリエステル樹脂は一般に約10000〜約100000
の範囲の数平均分子量を有することが好ましく、
また、ガラス転移温度は10℃以下であることが適
している。 熱可塑性ポリウレタンエラストマー: 両末端に水酸基をもつ分子量が約500〜約4000
の範囲にあるジオール化合物にジイソシアネート
化合物を反応させることによつてジオール化合物
の鎖長を2〜50倍に延長して得られる樹脂が包含
される。該ジオール化合物としては、例えば上記
において記載した二塩基酸と二価アルコールと
のOH末端エステル化物;ポリプロピレングリコ
ール;トリオール(例えば、グリセリン、ヘキサ
ントリオール、トリメチロールプロパンなど)に
プロピレンオキサイドを付加重合させたもの;エ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合物;ポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコールなどがあげられ、一方、該ジイ
ソシアネート化合物としては例えばトリレンジイ
ソシアネート、ジフエニルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、1,3−(イソシアナートメチル)シク
ロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが好
適に用いられる。 ポリブタジエン含有架橋硬化性樹脂組成物: アミノ基、水酸基およびカルボキシ基から選ば
れる官能基が両末端に導入された数平均分子量が
約10000〜約1000000の範囲のポリブタジエンまた
はアクリロニトリルの含量が約1〜約50重量%で
且つ数平均分子量が約10000〜約1000000の範囲の
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体と、架橋
剤としてのエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂及びメラミン樹脂から選ばれる少なく
とも1種の樹脂との混合物からなる架橋硬化性樹
脂組成物が包含される。該混合物における上記ポ
リブタジエンまたはブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体と架橋剤との混合割合は厳密に制限さ
れるものではないが、一般に、前者100重量部あ
たり後者の架橋剤を約10〜約60重量部の範囲で用
いるのが適している。上記混合物は架橋剤の種類
によつて常温でまたは加熱によつて架橋反応が生
じ硬化する。しかして、上記樹脂組成物を用いて
バリアーコートを調製する場合、ポリブタジエン
もしくはその共重合体の分子量、架橋剤の種類と
配合量などを適宜選択することによつて前記特性
値を持つバリアーコート塗膜が容易に形成でき
る。 熱硬化性ポリエステル樹脂組成物: 上記において例示した如き脂肪族二塩基酸を
主成分とする酸成分と上記において例示した如
き直鎖状二価アルコールおよび少量の3価もしく
は4価アルコール(例えばグリセリン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトールからなるア
ルコール成分とのエステル化によつて得られる比
較的低分子量(分子量:約500〜約10000)のポリ
エステルの鎖長を、上記において例示した如き
ジイソシアネート化合物と反応せしめて2〜50倍
に延長してなるウレタン変性ポリエステル樹脂と
ブロツクポリイソシアネート化合物との混合物か
らなるものが包含される。該ウレタン変性ポリエ
ステル樹脂は一般に水酸基価が約20〜約100の範
囲にあるのが適している。また、ブロツクポリイ
ソシアネート化合物は前記において例示した如
きジイソシアネート化合物にメタノール、フエノ
ール、カテコールなどの水酸基を含有するブロツ
ク剤(活性水素化合物)を付加させたものである
ことができる。該組成物は、該ブロツクポリイソ
シアネート化合物のブロツク剤の解離温度以上の
温度(通常約100℃以上)に加熱すると、ジイソ
シアネート化合物が再生してウレタン変性ポリエ
ステル樹脂と架橋反応を起し硬化する。硬化被膜
の伸び率および破断点応力の調整はポリエステル
樹脂の組成、鎖長、水酸基含有量(すなわち水酸
基価)、ブロツクポリイソシアネート化合物の配
合量などによつて任意に行ないうる。 スチレン−ブタジエン系共重合体: スチレン1〜80重量%、好ましくは10〜40重量
%とブタジエン99〜20重量%、好ましくは90〜60
重量%との共重合によつて得られる共重合体;ま
たはスチレンおよびブタジエンにさらにビニルピ
リジンなどをスチレンとブタジエンの合計量に基
いて約1〜約20重量%共重合させることにより得
られる共重合体があげられる。これらの共重合体
は一般に約10000〜約500000の範囲の数平均分子
量を有しているのが好適である。 ポリブタジエン: シス−1,4−ポリブタジエンを主成分とし、
さらに場合によりトランス−1,4−結合やビニ
ル結合などを含有しうる樹脂であり、その数平均
分子量は約10000〜約500000の範囲にあることが
適当である。 アクリロニトリル−ブタジエン共重合体: アクリロニトリル10〜55重量%、好ましくは10
〜40重量%とブタジエン90〜45重量%、好ましく
は90〜80重量%の共重合によつて得られる共重合
体であり、さらに必要に応じて、第3成分として
スチレン、アクリル酸、メタクリル酸およびビニ
ルピリジンなどをアクリロニトリルおよびブタジ
エンの合計量を基準にして0.5〜35重量%共重合
させて付着性を向上させた共重合体も包含され
る。これらの共重合体は好ましくは10000〜
500000の範囲の数平均分子量を有することができ
る。 ブチルゴム: イソブチレンと少量(共重合体の重量を基準に
して通常は1〜10重量%)のイソプレンとの共重
合体で、数平均分子量が約10000〜約500000の範
囲にあるものが好ましい。 アクリル系樹脂: アクリル酸エステルおよび(または)メタクリ
ル酸エステルを主成分とし、さらに必要に応じて
アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート
などの官能性モノマーおよび(または)その他の
重合性不飽和モノマーからなるビニルモノマー成
分を重合することによつて得られるものが包含さ
れる。上記アクリル酸エステルとしては、例えば
エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレー
ト、3−ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリ
レート、2−ヘプチルアクリレート、オクチルア
クリレート、2−オクチルアクリレート、ノニル
アクリレート、ラウリルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、2−エチルブチルアク
リレートなどのアクリル酸のC118アルキルエス
テルが特に好適であり、メタクリル酸エステルと
しては、例えばペンチルメタクリレート、ヘキシ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、デシルメタクリレート、ラウリルメタク
リレート、ステアリルメタクリレートなどのメタ
クリル酸のC518アルキルエステルが特に好まし
い。ここに例示したこれらのアクリル酸エステル
およびメタクリル酸エステルから誘導される単独
重合体の静的ガラス転移温度はいずれも0℃であ
つて、これらのモノマーから選ばれる1種もしく
は2種以上のアクリル酸エステルおよびメタクリ
ル酸エステルは上記アクリル系樹脂を形成するた
めのモノマーとして好適である。該アクリル系樹
脂は通常5000〜1000000の範囲の数平均分子量を
もつことができる。 さらに、上記〜に例示したものの他、ク
ロロプレンゴム、クロルスルホン化ポリエチレ
ン、アルキルジハライド(例えば、二塩化エチ
レン、二塩化エチレンフオルマール、二塩化プ
ロピレンなど)と多硫化ソーダとの反応生成
物、ケイ素ゴム(例えば、ジメチルケイ素ゴ
ム、メチルフエニルケイ素ゴム、メチルビニル
ケイ素ゴム、フツ化アルキルメチルケイ素ゴ
ム、シアノアルキルケイ素ゴムなど)、エチレ
ン−プロピレンゴム、プロピレンオキサイドゴ
ム、エポキシ樹脂−ポリアミド系組成物などが
あげられる。 本発明で用いるビヒクル成分としては上記〜
に例示したものの中から選ばれる1種もしくは
2種以上があげられ、このうち特に上記〜お
よびから選ばれたものを使用することが特に好
ましい。しかしながら、上記に例示されていない
ものであつても、前記の性能ならびに特性値を有
する塗膜を与える有機溶剤系樹脂であれば同様に
使用しうることを理解すべきである。 該ヒビクル成分は有機溶剤に溶解または分散せ
しめた状態で電着塗面に塗装される。該有機溶剤
としては、例えば炭化水素系(脂肪族、芳香族、
脂環族など)、アルコール系、エステル系、ケト
ン系、エーテル系などから選ばれる上記ビヒクル
成分を溶解または分散しうる任意の溶剤を使用す
ることができる。 前述のビヒクル成分と上記有機溶剤から基本的
になるバリアーコートによつて形成される塗膜
は、伸び率(+20℃、引張速度20mm/分)が150
%以上、好ましくは180〜1500%、さらに好まし
くは200〜850%の範囲にあり、しかも破断点応力
(+20℃、引張速度20mm/分)が20Kg/cm2以上、
好ましくは30〜700Kg/cm2、さらに好ましくは40
〜500Kg/cm2の範囲の特性値を有していることが
重要である。なぜならば、伸び率が150%よりも
小さくなると、チツピング時の衝撃エネルギーを
十分に吸収できず、他方、破断点応力が20Kg/cm2
より小さくなると、チツピング時の小石などの衝
撃によつてバリアーコート塗膜が損傷を受けやす
く電着塗膜が衝撃剥離しやすくなるからである。 なお、本明細書におけるバリアーコート塗膜の
伸び率および破断点応力の値は、恒温槽付万能引
張試験機(島津製作所オートグラフS−D型)を
用い、長さ20mmの試料につき、+20℃において引
張速度20mm/分で測定したときの値であり、これ
らの測定に使用する試料は、該バリアーコートを
形成塗膜にもとづいて60μの膜厚になるようにブ
リキ板に塗装し、120℃で30分焼付けたのち、水
銀アマルガム法により単離したものである。 本発明では、上記ビヒクル成分が上記範囲内の
伸び率及び破断点応力を有していれば、それ自体
でバリアーコートに使用できるが、上記範囲から
逸脱している場合あるいは範囲内であつても伸び
率及び/または破断点応力を微調整したい場合な
どにおいて、必要に応じて粘性付与剤を配合する
ことができる。該粘性付与剤としては、上記ビヒ
クルとの相溶性が良好な樹脂、例えば、ロジン、
石油樹脂(クロロン樹脂)、エステルガム、低分
子量脂肪族エポキシ樹脂、低分子量脂肪族ビスフ
エノールタイプエポキシ樹脂、ポリオキシテトラ
メチレングリコールなどがあげられ、これらの配
合量は上記ビヒクル100重量部あたり1〜50重量
部の範囲が好ましい。また、本発明によるバリア
ーコートには、さらに必要に応じて、着色顔料
(例えば、チタン白、カーボンブラツクなど)、体
質顔料(例えば、アスベスト、タルク、クレーな
ど)、可塑剤(例えば、ジオクチルフタレート、
トリクレシルホスフエート、セバシン酸ジブチル
など)、タレ止メ剤(例えば、アルミニウムステ
アレート、シリカゲルなど)を通常使われている
適宜量で配合することもできる。 さらに、上記バリアーコートによつて形成され
る塗膜は、電着塗膜及び後述する中塗塗膜との付
着性に優れていることも重要なフアクターであ
り、それぞれの塗膜に対する付着力は少なくとも
25Kg/cm2以上であることが望ましい。ここで付着
力は、電着塗面に塗装したバリアーコート塗面も
しくはさらに中塗塗装した塗面にアタツチメント
を固着し、抗張力測定装置で該アタツチメントを
剥離するのに要したエネルギー(Kg/cm2)であ
る。すなわち、各塗料を所定の条件で塗装し、硬
化させた後、バリアーコート塗面および中塗塗面
に、該塗面との接触面が直径5mmの円形であるア
タツチメントをエポキシ樹脂系二液形接着剤で固
着し、次いで、該アタツチメントを、ショツパー
式抗張力測定装置(上島製作所製)で、20℃にお
いて、引つ張り速度50mm/分で各塗膜から垂直方
向に剥離するのに要する動力(Kg/cm2)を測定す
る。 該バリアーコート塗膜における上記特性値の調
節は主としてビヒクル成分の種類、組成などの選
択によつて行なわれるが、さらに粘性付与剤の添
加、顔料(防食顔料を除く)の配合などによつて
も可能である。 本発明において、バリアーコートは、前記電着
塗膜を加熱硬化した後もしくは未硬化の状態のい
ずれかで、望ましくは予め硬化させた後に塗装す
ることができる。その塗装方法は特に限定され
ず、例えばスプレー塗装、ハケ塗り、浸漬塗装、
静電塗装などを用いることができ、また塗装膜厚
は形成塗膜にもとづいて1〜20μ、特に5〜10μ
とするのが好ましい。 バリアーコート塗膜面に中塗り塗料を塗装する
にあたり、該バリアーコートは予め焼付けておく
ことが好ましいが、焼付けることなくウエツトオ
ンウエツトで中塗り塗料を塗装してもさしつかえ
ない。焼付温度は一般に80〜160℃、時に80〜140
℃の範囲が適している。 中塗塗料: 上記バリアーコート塗面に塗装される中塗塗料
としては、付着性、平滑性、鮮映性、耐オーバー
ベイク性、耐候性などにすぐれたそれ自体既知の
中塗塗料が使用できる。具体的には、油長が30%
以下の短油もしくは超短油アルキド樹脂またはオ
イルフリーポリエステル樹脂とアミノ樹脂とをビ
ヒクル主成分とする熱硬化性中塗塗料があげられ
る。これらのアルキド樹脂およびポリエステル樹
脂は、水酸基価60〜140および酸価5〜200で、し
かも変性油として不飽和油(もしくは不飽和脂肪
酸)を用いたものが好ましく、また、アミノ樹脂
は、アルキル(好ましくは炭素数1〜5個のも
の)エーテル化したメラミン樹脂、尿素樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂などが適している。これら両
樹脂の配合比は、固形分重量に基いて、アルキド
樹脂および(または)オイルフリーポリエステル
樹脂65〜85%、特に70〜80%、アミノ樹脂35〜15
%、特に30〜20%であることが好ましい。さら
に、上記アミノ樹脂の少なくとも一部をポリイソ
シアネート化合物やブロツク化ポリイソシアネー
ト化合物に代えることができる。 また、該中塗塗料の形態は、有機溶液型が最も
好ましいが、上記ビヒクル成分を用いた非水分散
液型、ハイソリツド型、水溶液型、水分散液型、
粉体型などであつてもさしつかえない。さらに、
該中塗塗料には、体質顔料、着色顔料、その他の
塗料用添加剤などを必要に応じて配合することが
できる。 本発明において、上記バリアーコート塗膜面へ
の中塗塗料の塗装は、前記バリアーコートと同様
な方法で行なうことができ、塗装膜厚は硬化後の
塗膜に基いて10〜50μの範囲とするのが好まし
く、塗膜の硬化温度はビヒクル成分によつて異な
り、加熱硬化する場合は80〜170℃、特に120〜
150℃の範囲の温度で加熱することが好ましい。 上塗塗料: 前記中塗塗面に塗装される上塗塗料は、被塗物
に美粧性を付与するものである。具体的には、仕
上り外観(鮮映性、平滑性、光沢など)、耐候性
(光沢保持特性、保色性、耐白亜化性など)、耐薬
品性、耐水性、耐湿性、硬化性などのすぐれた塗
膜を形成するそれ自体既知の塗料が使用でき、例
えば、アミノ−アクリル系樹脂、アミノ−アルキ
ド系樹脂、アミノ−ポリエステル系樹脂などをビ
ヒクル主成分とする塗料があげられる。これらの
塗料の形態は特に制限されず、有機溶液型、非水
分散液型、水溶(分散)液型、粉体型、ハイソリ
ツド型など任意の形態のものが使用できる。塗膜
の乾燥または硬化は、常温乾燥、加熱乾燥、活性
エネルギー線照射などによつて行なわれる。 本発明において用いる上塗塗料は、上記のビヒ
クルを主成分とする塗料にメタリツク顔料および
(または)着色顔料を配合したエナメル塗料と、
これらの顔料を全くもしくは殆んど含まないクリ
ヤー塗料のいずれのタイプのものであつてもよ
い。そして、これらの塗料を用いて上塗塗膜を形
成する方法として、例えば次の方法があげられ
る: メタリツク顔料、必要に応じて着色顔料を配
合してなるメタリツク塗料、または着色顔料を
配合してなるソリツドカラー塗料を塗装し、加
熱硬化する方法(1コート1ペーク方式による
メタリツクまたはソリツドカラー仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、加熱硬化した後、さらにクリヤー塗料
を塗装し、再度加熱硬化する方法(2コート2
ペーク方式によるメタリツクまたはソリツドカ
ラー仕上げ)。 メタリツク塗料またはソリツドカラー塗料を
塗装し、続いてクリヤー塗料を塗装した後、加
熱して該両塗膜を同時に硬化する方法(2コー
ト1ペーク方式によるメタリツクまたはソリツ
ドカラー仕上げ)。 これらの上塗り塗料は、スプレー塗装、静電塗
装などで塗装することが好ましい。また、塗装膜
厚は、乾燥塗膜に基いて、上記では25〜40μの
範囲、上記およびでは、メタリツク塗料なら
びにソリツドカラー塗料は10〜30μの範囲、クリ
ヤー塗料は25〜50μの範囲がそれぞれ好ましい。
硬化条件はビヒクル成分によつて任意に採択でき
るが、一般には80〜170℃、特に120〜150℃で10
〜40分間加熱するのが好ましい。 本発明の方法に従いバリアーコート塗膜面上に
形成せしめられる中塗塗膜および上塗塗膜は、両
塗膜の合計の厚さが硬化塗膜に基いて一般に30μ
以上、好ましくは40〜100μ、さらに好ましくは
45〜85μの範囲になるようにするのが望ましく、
その際の中塗塗膜と上塗塗膜の厚さの比率は、通
常、中塗塗膜が20〜60%、好ましくは25〜45%、
上塗塗膜が80〜40%、好ましくは75〜55%の範囲
にあるのが好都合である。中塗塗膜と上塗塗膜の
合計膜厚が30μより小さくなると、一般に仕上が
り外観が低下し、耐チツピング性の顕著な改良が
望めない可能性がある。 また、中塗塗膜と上塗塗膜の少なくとも一方
は、硬化後において、伸び率が40%以下、好まし
くは5〜30%、さらに好ましくは5〜20%の範囲
にあり、しかも破断点応力が300Kg/cm2以上、好
ましくは350〜1000Kg/cm2、さらに好ましくは450
〜900Kg/cm2の範囲にあることが重要であり、伸
び率が40%より大きくなると、一般に塗膜の硬
さ、耐溶剤性の点で車体外板用塗膜として不十分
でり、また破断点応力が300Kg/cm2より小さくな
ると耐チツピング性の十分向上が望めない。本発
明においては、特に、中塗塗膜および上塗塗膜の
両方がともに上記伸び率および破断点応力の範囲
内にあるのが好適である。 中塗塗膜および上塗塗膜の伸び率及び破断点応
力の測定は、前記バリアーコート塗膜におけると
同様にして行なえる。 前記中塗塗料および上塗塗料を用いて形成され
る中塗塗膜および上塗塗膜の伸び率および破断点
応力を調整する方法として、例えば、ビヒクル成
分がポリエステル樹脂、アルキド樹脂からなる中
塗塗料および/または上塗塗料を用いる場合に
は、該樹脂の原料成分である多塩基酸としてフタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリツ
ト酸またはこれらの無水物などのような芳香族系
のものを使用することにより、ビヒクル成分に硬
さと強靱性をもたせる方法;ビヒクル成分がアク
リル系樹脂からなる中塗塗料および/または上塗
塗料を用いる場合には、該アクリル系樹脂として
ガラス転移温度の高いものを選ぶ方法等が挙げら
れる。また、ビヒクル成分として、分子量が比較
的大きく且つ架橋性官能基含量の多い樹脂を使用
し、さらに触媒(内部または外部触媒)の量、種
類および/または架橋剤(もしくは硬化剤)の種
類、量等を適当にコントロールすることにより、
該ビヒクル成分を用いて形成される塗膜の三次元
架橋密度、すなわち伸び率および破断点応力等の
物性を調節することも可能である。 しかし、いずれにしても用いる中塗塗料および
上塗塗料によつて形成される塗膜の正確な物性
は、これら塗料の少量を用いて実際に塗膜サンプ
ルを形成し、前述の方法で伸び率および破断点応
力を測定することによつて知ることができ、これ
によつて本発明の方法に適合する塗料を選択する
ことができる。 以上に述べた本発明の方法に従い、鋼材に電着
塗装−バリアーコート塗装−中塗塗装−上塗塗装
によつて形成した塗膜の性能は、バリアーコート
塗装を省略して形成した塗膜に比べて、仕上り外
観(例えば、平滑性、光沢、鮮映性など)、耐水
性、耐候性などは少なくとも同等であるが、耐チ
ツピング性、鋼材端面部等の防食性、物理的性質
などが著しく改良されるという特徴がある。 次に、本発明に関する実施例および比較例につ
いて説明する。 試料の調製 (1) 鋼材: ボンデライト#3030(日本パーカーライジング
(株)製、リン酸亜鉛系金属表面処理剤)で化成処理
した鋼板(大きさ300×90×0.8mm)のほぼ中央部
を基点に180°折り曲げたもの。 (2) 電着塗料: (A) カチオン型電着塗料:ポリアミド変性エポキ
シ樹脂/ブロツクイソシアネート化合物をビヒ
クル成分とし、酢酸で中和し、そして該ビヒク
ル成分100重量部(固形分)あたり、顔料(チ
タン白:カーボン黒:クレ=30:1.5:30(重量
比)を63重量部、有機鉛を2重量部、有機錫を
3重量部配合してなる不揮発分含有率が20重量
%、PHが6.5のカチオン電着塗料。この電着塗
料の単独塗膜は平滑性が劣つていた。 (B) カチオン型電着塗料:上記(A)における顔料の
配合量を80重量部に代えた塗料。 (C) カチオン型電着塗料(比較例用):上記(A)に
おける顔料の配合量を10重量部に代えた塗料。 (D) アニオン型電着塗料:マイレン化ポリブタジ
エンを主要ビヒクル成分とし、モノエタノール
アミンで中和し、そして該ビヒクル成分100重
量部(固形分)あたり上記Aの顔料を65重量部
配合してなる不揮発分含有率が20重量%、PHが
8.1のアニオン型電着塗料。 (E) アニオン型電着塗料:上記(D)における顔料の
配合量を78重量部に代えた塗料。 (3) バリアーコート (A) 酢酸ビニル−エチレン共重合体(数平均分子
量:約10000、伸び率:700%、破断点応力:
120Kg/cm2)の有機溶剤(トルエン)溶液。 (B) バイロン30p(東洋紡績(株)製、熱可塑性高分
子量線状飽和ポリエステル樹脂;伸び率:800
%、破断点応力:40Kg/cm2、数平均分子量:約
18000〜約20000)の有機溶剤〔トルエン/メチ
ルエチルケトン(8/2)〕溶液。 (C) エラストランE390(日本エラストラン(株)製、
熱可塑性ポリウレタンエラストマー;伸び率:
500%、破断点応力:420Kg/cm2)の有機溶剤
(テトラヒドロフラン)溶液。 (D) HYCAR CTBN 1300×13(宇部興産(株)製、
カルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニト
リル系共重合体)とエピコート828(シエル化学
(株)製、エポキシ樹脂)との混合系(形成塗膜の
破断点応力:50Kg/cm2、伸び率:400%)。 (E) 熱硬化性ポリエステル樹脂組成物 アジピン酸、1,6−ヘキサンジオールおよび
トリメチロールプロパンからなる低分子量ポリエ
ステル(分子量:約800)にヘキサメチレンジイ
ソシアネートを反応させたウレタン変性ポリエス
テル樹脂(水酸基価:約80、分子量:約6000)
に、ヘキサメチレンジイソシアネートをフエノー
ルでブツロクしたブロツクイソシアネート化合物
を加えてなる組成物(形成塗膜の破断点応力:約
300Kg/cm2、伸び率:約250%)。 (F) アクリル系樹脂 エチルアクリレートおよびヘキシルアクリレー
トと少量のアクリル酸およびヒドロキシエチルア
クリレートとの共重合体(数平均分子量:約
25000)の有機溶剤(トルエン/キシレン)溶液
(形成塗膜の破断点応力:100Kg/cm2、伸び率:
600%)。 (G) 熱硬化ポリエステル樹脂組成物(比較例用) 短油ポリエステル樹脂(油長:20%、水酸基
価:80、酸価:10)とブタノール変性メチル化メ
ラミン樹脂とからなる組成物の有機溶剤(トルエ
ン)溶液(形成塗膜の破断点応力:100Kg/cm2
伸び率:100%)。 (H) 熱硬化ポリエステル樹脂(比較例用) 短油性ポリエステル樹脂(油長:20、水酸基
価:120、酸価:15)とブタノール変性メラミン
樹脂とからなる組成物の有機溶剤(トルエン)溶
液(形成塗膜の破断点応力:15Kg/cm2、伸び率:
250%)。 (4) 中塗塗料: (A) 短油性アルキド樹脂系塗料 多塩基酸成分として無水フタル酸、テレフタル
酸を主に用いた大豆油変性アルキド樹脂(油長:
15%、水酸基価:80、酸価:15)75重量%とブチ
ルエーテル化メチルメラミン樹脂25重量%(固形
分比)とからなるビヒクル成分100重量部あたり、
顔料(チタン白、バリタ)を100重量部配合して
なる中塗塗料(形成塗膜の破断点応力:450Kg/
cm2、伸び率:20%)。 (B) オイルフリーアルキド樹脂系塗料 多塩基酸成分として無水フタル酸、無水トリメ
リツト酸を主に用いたオイルフリーアルキド樹脂
(水酸基価:80、酸価:10)70重量%とブチルエ
ーテル化メチルメラミン樹脂30重量%とからなる
ビヒクル成分100重量部あたり顔料(チタン白、
バリタ)を100重量部配合してなる中塗塗料(形
成塗膜の破断点応力:500Kg/cm2、伸び率:10
%)。 (5) 上塗塗料: (A) アクリル樹脂系粉体塗料 グリシジルメタクリレートを30重量%含有する
アクリル系樹脂(数平均分子量:約25000、ガラ
ス転移温度:75℃)100重量部あたり、ドデカン
二酸20重量部、チタン白顔料30重量部および塗面
調整例(モダフロー)1部を配合してなるソリツ
ドカラー仕上げ用粉体塗料(形成塗膜の破断点応
力:750Kg/cm2、伸び率:8%)。 (B) アクリル樹脂系メタリツク塗料 メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレートおよびヒドロキシ
エチルメタクリレートからなる共重合体(数平均
分子量:約30000、水酸基価:100)75重量%とブ
チル化メラミン樹脂25重量%とからなるビヒクル
成分にアルミニウム粉末ペーストを添加してなる
有機溶液型メタリツク塗料(形成塗膜の破断点応
力:450Kg/cm2、伸び率:5%)。 (C) アクリル樹脂系クリヤー塗料 エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、スチレンおよびヒドロキシエチルアクリレ
ートからなる共重合体(数平均分子量:約15000、
水酸基価:100)70重量%とブチル化メラミン樹
脂30重量%とを主成分とする有機溶液型クリヤー
塗料(形成塗膜の破断点応力:450Kg/cm2、伸び
率:8%)。 実施例、比較例 上記で調製した試料を用いて鋼材に電着塗
料、バリアーコート、中塗塗料および上塗塗料を
後記の第1表に示す工程で塗装した。 第1表において、 カチオン電着塗装条件:浴固形分濃度20重量
%、浴温度28℃、負荷電圧約250V、180秒間通
電。 アニオン電着塗装条件:浴固形分濃度20重量
%、浴温度30℃、負荷電圧約200V、180秒間通
電。 上記いずれもの場合も電着塗装後水洗する。 バリアーコートはエアスプレー機で塗装し、膜
厚は乾燥焼付後の塗膜に基いて平坦部および端面
部(折り曲げ部分)とも8〜10μであつた。 中塗および上塗塗料はいずれも静電塗装機で吹
付塗装したものであり、中塗塗料の膜厚は硬化塗
膜に基いて25μである。 上塗塗装において、「1C1B」は上塗塗料Aを塗
装後、140℃で30分焼付けた1コート1ベイク塗
装システムであり、「2C1B」は上塗塗料Bおよび
Cをウエツトオンウエツトで塗り重ねた後、140
℃で30分焼付けて該両塗膜を硬化せしめる2コー
ト1ベイク塗装システムである。 性能試験結果 上記の実施例および比較例において塗装した塗
板を用いて塗膜性能試験を行なつた。その結果を
後記の第2表に示す。 〔試験方法〕 (*1) 耐チツピング性: 試験機器:Q−G−Rグラベロメーター(Q
パネル会社製品) 吹付けられる石:直径約15〜20m/mの砕石 吹付けられる石の容量:約500ml 吹付けエアー圧力:約4Kg/cm2 試験時の温度:約20℃ 試験片を試験片保持台にとりつけ、約4Kg/cm2
の吹付けエアー圧力で約500mlの砕石粒を試験片
に発射せしめた後、その塗面状態および耐塩水噴
霧性を評価した。塗面状態は砕石粒発射終了後の
塗面を目視観察した結果であり、下記の基準で評
価し、また、耐塩水噴霧性は試験片をさらにJIS
Z2371よつて960時間、塩水噴霧試験を行ない、
次いで塗面に粘着したセロハンテープ粘着し、急
激に剥離した後の被衝撃部からの発錆の有無、腐
食状態、塗膜ハガレなどを観察する。 塗面状態 ◎(良):上塗塗膜の一部に砕石粒の衝撃によ
るギスが極く僅か認められる程度で、電着塗膜の
剥離は全く認められない。 △(やや不良):上塗および中塗塗膜に砕石粒
の衝撃によるキズが多く認められ、しかも電着塗
膜の剥れも散見される。 ×(不良):上塗および中塗塗膜の大部分が剥離
し、被衝撃部およびその周辺を含めた被衝撃部の
電着塗料が剥離。 耐塩水噴霧性 ◎: 発錆、腐食、塗膜ハガレなどは認められ
ない。 ○: 錆、腐食および塗膜ハガレがわずか認め
られる。 △: 錆、腐食および塗膜ハガレがやや多く発
生。 ×:錆、腐食および塗膜ハガレが著しく発生。 (*2) 耐衝撃性: JIS K5400−1979 6.13.3B法に準じて、0℃の
雰囲気下において行なう。重さk500gのおもり
を50cmの高さから落下して塗膜の損傷を調べる。 (*3) 付着性: JIS K5400−1979 6.15に準じて塗膜に大きさ
1mm×1mmのゴバン目を100個作り、その表面に
粘着セロハンテープを粘着し、急激に剥した後の
塗面を評価する。 (*4) 耐水性: 40℃の水に10日間浸漬した後の塗面を評価す
る。 (*5) 平滑性: 目視により判定する。 (*6) 端面防食性: 前記(*1)と同様にして塩水噴霧試験を960
時間行ない、鋼板端面部における塗面の状態を目
視により判定する。 (*7) 耐糸サビ性: 塗膜をカツターで素地に達するように2本の対
角線状にカツトを入れ、JIS Z2371による塩水噴
霧試験器に48時間入れた後、脱イオン水で塗面を
洗浄してから恒温恒室ボツクス(温度40±2℃、
湿度85±2%)に480時間入れた後の糸サビ発生
状況を調べる。 糸サビの平均長さおよび密度を記録し、カツト
部の長さ10mm以内に糸サビが 2〜3本以下・・・F 5〜6本内外・・・M 10本以上・・・D を目安として評価する。 (*8) 耐スキヤブ性:40℃の温水に120時間
浸漬し、次いで20℃で4時間乾燥したのち、6号
砕石300gを4Kg/cm2でチツピング(直線カツト
も併用)せしめた塗板について、〔5%食塩水
(30℃)に2時間浸漬→−20℃で1時間放置→屋
外で45時間暴露〕を週3回行い、これを1サイク
ルして10サイクル実施した後の塗面状態(特にサ
ビ、フクレなどについて)を調べる。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鋼材に、顔料を樹脂固形分100重量部あたり
    40〜150重量部配合した電着塗料を塗装し、次い
    でその塗面に引張り破断強度伸び率が150%以上
    で且つ破断点応力が20Kg/cm2以上である塗膜を形
    成しうる有機溶剤系塗料を塗装し、しかる後、中
    塗塗料および上塗塗料を合計の硬化膜厚が少くと
    も30μとなるように塗装し、その際、上記中塗塗
    料および上塗塗料の少なくとも一方は引張り破断
    強度伸び率が40%以下で且つ破断点応力が300
    Kg/cm2以上である硬化塗膜を形成しうるものであ
    ることを特徴とする塗膜の形成方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5473836A (en) * 1977-11-22 1979-06-13 Dainippon Toryo Co Ltd Film formation
JPS5768176A (en) * 1980-10-16 1982-04-26 Nippon Paint Co Ltd Formation of protective paint film

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