JPS6242697B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス硬化性の粘着剤を含有した鋳物砂
を使用して鋳型を造型するのに好適なガス鋳型用
模型に関する。

本願発明の出願人は、最近、模型のキヤビテイ
部にガス硬化性の粘着剤を含有した鋳物砂を充填
したあと、該模型の下方から負圧作用を及ぼして
硬化ガスを該キヤビテイ部の鋳物砂中に吸引通気
せしめて、該鋳物砂を硬化造型する鋳型造型方法
について出願している。しかし、これによると、
縦に細長い鋳型の場合、硬化ガスは通気しにく
く、硬化時間が長くかかるといつた問題があつ
た。本発明はこれらの問題点に鑑みて成されたも
のであつて、縦に細長い鋳型でも短時間で容易に
硬化可能なガス鋳型用模型を提供することを目的
とするものである。以下に、本発明の構成を実施
例に基づいて説明する。

１は内部に仕切壁１ａで区画された２つの減圧
室２を備えると共に、上面に各減圧室２に連通し
て通気孔３を備えた模型台で、該模型台１上面に
は、上・下に貫通した通し孔４を背部にそれぞれ
備えた左型５ａと右型５ｂから成る一対の合せ模
型５が該通し孔４を通気孔３に連通して載置して
ある。型合わせされた該合せ模型５の内部には、
上部に鋳物砂の供給口６ａを備えたキヤビテイ部
６が形成され、該キヤビテイ面には、複数の細孔
７が通孔４に連通して穿設してあつて、該キヤビ
テイ部６は細孔７、通し孔４及び通気孔３を介し
て減圧室２に連通するようにしてある。また、各
減圧室２の側面には、それぞれ吸引口８が設けて
あつて、該吸引口８には、導管９ａが連通接続し
てあり、該導管９ａは開閉弁１０及び導管９ｂを
介して一端を図示されない真空ポンプに連通接続
された主導管９に連通接続してある。１１はフラ
ンジ部１１ａ付の鋳物砂供給管で、該供給管１１
は合せ模型５上面に載置されていて、通し孔４を
フランジ部１１ａで閉鎖しかつ供給管１１をキヤ
ビテイ部６に連通した状態で置かれている。該供
給管１１には、ガス硬化性の粘着剤を含有した鋳
物砂Ｓを貯留したホツパ１２が開閉弁１３を介し
て連通接続してある。１４は可撓性のフイルム
で、合せ模型５の外周面に、模型台１及びフラン
ジ部１１ａとの合せ面から空気漏れがないように
被せてある。また、第２図には、ガス供給孔１５
ａを備えた蓋部材１５が合せ模型５上面に該供給
孔１５ａを通し孔４に一致して載置すると共に、
蓋部材１５上面には、逆Ｕ字状のキヤツプ１６が
ガス供給孔１５ａにフイルム１７に穿つた連通孔
１７ａを介して連通して載置してあつて、該キヤ
ツプ１６には、硬化ガスを貯留したガス発生装置
１８が導管１９を介して連通接続してある。

次に、このように構成されたものの使用方法に
ついて説明する。先ず、模型台１上に合せ模型５
を型合せした状態で載置し、該合せ模型５上面
に、鋳物砂供給管１１、開閉弁１３と共にホツパ
１２を載置し、さらにフイルム１４を被せ、それ
ぞれの開閉弁１０，１３を閉じた第１図の状態に
おいて図示されない真空ポンプを作動し開閉弁１
０を開くと、キヤビテイ部６は減圧室２、通気孔
３、通し孔４及び細孔７を介して負圧化され、そ
してフイルム１４は模型台１と模型５の合せ面の
隙間からの吸引によつて合せ模型５外周面に実線
のように吸着される。次で、開閉弁１３を開く
と、ホツパ１２内の鋳物砂Ｓは開閉弁１３、鋳物
砂供給管１１を介してキヤビテイ部６に吸引充填
される。その後、図示されない真空ポンプを停止
しホツパ１２と共にフイルム１４を除去してキヤ
ビテイ部６への鋳物砂の充填を完了する。次い
で、第２図に示す如く、合せ模型５上面にガス供
給孔１５ａを通し孔４に一致させて蓋部材１５を
載置すると共に、合せ模型５にフイルム１７を被
せ、また、蓋部材１５上面に、一端を導管１９を
介してガス発生装置１８に連通接続したキヤツプ
１６を連通孔１７ａ及びガス供給孔１５ａに連通
して載置する。その後、再び真空ポンプ（図示せ
ず）を作動し、一方の左型５ａに近い側の開閉弁
１０は閉じたままにしておき、他方の右型５ｂに
近い側の開閉弁１０を開くと、ガス発生装置１８
内の硬化ガスは導管１９、キヤツプ１６、連通孔
１７ａガス供給孔１５ａ、通し孔４、細孔７を経
てキヤビテイ部６の鋳物砂中を通つて、右型５ｂ
の細孔７から通し孔４、通気孔３、吸引口８、導
管９ａ、開閉弁１０、導管９ｂ及び主導管９を経
て図示されない脱臭装置に吸収除去される。この
ようにして、所定時間、硬化ガスをキヤビテイ部
６内の鋳物砂中を通過させると、鋳物砂は所定硬
度に硬化造型される。硬化後、キヤツプ１６を取
り去ると共に、引続いて真空ポンプ（図示せず）
を作動して鋳物砂中に残留した硬化ガスの除去清
掃を行う。その後、合せ模型５を開いて、硬化鋳
型を取り出し、造型操作を完了する。以後、前記
操作を繰返す。

本発明は、上記の如くであるからで、細長い鋳
型でも短時間で容易に硬化し、生産性の向上に役
立つなど優れた効果を有し、その種の業界にもた
らす効果は著大である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第２図は本発明の実施例を示す工程
図である。 ４：通し孔、５ａ：左型、５ｂ：右型、７：細
孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内部を仕切壁により左右に区画された２つの
   減圧室を備えると共に上面に各減圧室に連通する
   通気孔を備え、かつ各減圧室の側面には真空ポン
   プに連通する開閉弁付導管を連通接続した模型台
   と； 前記模型台上に垂直型合せ載置されて前記通気
   孔に連通して上部に貫通する通し孔を備え、かつ
   キヤビテイ面に複数の細孔を該通し孔に連通して
   穿設した左型と右型とで構成する合せ模型と； 型合せされた前記合せ模型の上部に載置され
   て、前記合せ模型のキヤビテイ上端開口と前記２
   つの通し孔のうちの一方の上端開口とを塞ぐと共
   に前記２つの通し孔のうちの他方の上端開口にガ
   ス供給孔を連通させる蓋部材と； から成るガス鋳型用模型。