JPS6242212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバタフライ形制水弁における軸支部密
封装置に関する。

すなわち、中心に弁軸を挿着したバタフライ形
弁体を弁胴内で弁軸中心に回動操作自在にして構
成したバタフライ形制水弁において、弁軸を軸支
する部分から外方に漏水しないよう良好に密封で
きる構造にするとともに、その密封を行なうパツ
キングを接合部に対し程良い圧接状態に外方から
確実容易に調整することができて密封性を確実に
し、簡単な構造にして好適に実施できるよう提供
するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はバタフライ形制水弁の正面図を示し、
水道となる円状弁胴２の内部には円胴状のバタフ
ライ形弁体Ａを開閉自在に装設するが、該弁体Ａ
の直径方向内部には弁軸１を挿入して係止ピン
７，７により係止し、弁体Ａの円周部分で上下に
おける弁軸１の周囲部分には輪状平面部３，３′
をそれぞれ形成し、両平面部３，３′を除く弁体
Ａの円周部分には弁座８を装着し、弁胴２の上下
部分を除く円周内面には弁体Ａの弁座８に接合で
きる弁座９を装着し、上方に延出する弁軸１の上
部を操作機構（図示省略）により回動操作できる
ように装設して構成する。

前記弁胴２の上部には筒状軸支体Ｂの下部が弁
胴２の内周面にのぞむようにして一体に固設し、
軸支体Ｂには筒状軸受体Ｃを軸方向に移動可能に
嵌合するが、該軸受体Ｃの上部寄り中間の外周に
は前記軸支体Ｂの上端面１０に対面できる鍔部１
１を形成し、軸受体Ｃの下部外周には凹部１２を
形成するとともに、該凹部１２と軸支体Ｂの下端
内周面と前記弁体Ａの平面部３に接合するように
環状パツキング４を嵌装して構成する。

また、軸受体Ｃの内部には軸受１３，１４を嵌
合してその内部に弁軸１の上部を嵌挿し、弁軸１
の上部に嵌合した支持体１５をボルト１６により
軸受体Ｃの上端部に固定し、支持体１５と弁軸１
の間にＯリング１７を、支持体１５と軸受体Ｃの
間にＯリング１８を、軸支体Ｂの内周面と軸受体
Ｃの外周面との間にＯリング１９をそれぞれ嵌装
して構成する。

前記軸受体Ｃの鍔部１１には３個の調節ボルト
５と３個の締付ボルト６を第７図示の如く交互に
等配位置にしてそれぞれ装設するが、調節ボルト
５は鍔部１１に形成した貫通のねじ孔２０に螺合
してその先端が軸支体Ｂの上端面１０に当接する
ようにするとともに鍔部１１の上面側で調節ボル
ト５には締付用のナツト２１を螺合し、前記締付
ボルト６は鍔部１１に形成した孔部２２に挿通す
るとともに上端面１０から軸支体Ｂの内部に向け
形成したねじ孔２３に螺挿して構成する。

また、弁胴２の下部には上部における前記構造
と同様に軸支体B′、軸受体C′を装設し、パツキ
ンング４′、Ｏリング２４、軸受２５を同様に介
装し、軸受体C′の鍔部１１′にはねじ孔２０にナ
ツト２１付きの調節ボルト５を螺挿するとともに
軸受体C′に挿通する締付ボルト６を軸支体B′の
ねじ孔２３に螺挿して同様に構成するが、鍔部１
１′は軸受体C′の下端部に形成するとともに鍔部
１１′の内方中心部を貫通状に形成し、軸受体
C′の下端には支持体２６をボルト２７により固
定し、弁軸１の下端側における衝合体２８と支持
体２６上の衝合体２９とを衝合し、締付ナツト３
０を螺合した調節ボルト３１を支持体２６に螺挿
してその上面を衝合体２９に当接し、支持体２６
の下面にはキヤツプ３５を被着してボルト３２に
より固定し、軸受体C′と支持体２６との間にＯ
リング３３を、支持体２６とキヤツプ３５の間に
Ｏリング３４をそれぞれ介装して構成する。

第９図は他の実施例であるパツキング４ａを示
すが、リング部３６と３７を連結部３８，３８に
より連結して一体に形成し、該パツキング４ａを
前記の軸受体Ｃ，C′に嵌設できるようにして、
リング部３６が弁胴Ａの平面部３，３′に接合し
リング部３７や連結部３８，３８が軸支体Ｂ，
B′の内面に接合するようにして装設できるもので
ある。

したがつて、パツキング４，４′の介装により
弁胴２内の水が弁軸１の軸支部から洩出するのを
防止できて密封することができる。

組付時や、洩水が生じた場合には、各ナツト２
１を弛めて各ボルト２０の先端面がねじ孔２０側
に後退するように操作し、各ボルト６をねじ孔２
３に深く螺挿してボルト２０の先端面が軸支体
Ｂ，B′の上端面１０に接合するようにし、各ナツ
ト２１を締付けておくと、鍔部１１の面と上端面
１０との隙間ｔが第３図に示すように狭くするこ
とができて、軸受体Ｃ，C′によりパツキング
４，４′を弁胴Ａの平面部３，３′側へ強く圧接さ
せることができる。

また、逆に、各ボルト６を弛めておいて、ナツ
ト２１を弛めながらボルト５の先端を突出するよ
う操作しその後に、ボルト５の先端が上端面１０
に接合するまで締めればボルト６は当然突出する
状態となるが続いてボルト６を締付けると、第８
図に示すように隙間ｔを広くしてパツキング４，
４′を平面部３，３′に軽く圧接させるように調節
することができる。

このように本考案は、中心に弁軸を挿着したバ
タフライ形弁体を弁胴内で弁軸中心に回動操作自
在にして構成したバタフライ形制水弁において、
弁体の円周部分における弁軸の周囲部分を輪状平
面部に形成し、弁胴の周囲部分に一体に装設した
筒状軸支体には弁軸に嵌装する筒状軸受体を軸方
向に移動可能に嵌合するとともに、前記平面部お
よび軸支体内面に接合する環状パツキングを軸受
体の先端部に接合し、前記軸支体と軸受体との間
にはパツキングを平面部側へ圧接する調整用の調
節ボルトと固定用の締付ボルトとを外方から操作
できるように装設し構成したから、弁軸の軸支部
から外方に漏水しないよう良好に密封できる構造
にすることができるとともに、外方から調節ボル
トと締付ボルトを操作してパツキングを接合部に
対し程良い圧接状態に確実容易に調整することが
できて密封性を確実にすることができ、簡単な構
造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は制水弁
の正面図、第２図はその平面図、第３図は上方部
分における要部の断面図、第４図は左半分側と右
半分側の断面方向を変えて示す下方部における要
部の断面図、第５図は弁体の正面図、第６図はパ
ツキングの斜視図、第７図は軸受体の上面図、第
８図は説明図、第９図は他の実施例であるパツキ
ングの斜視図を示す。 １……弁軸、２……弁胴、３……平面部、Ａ…
…弁体、Ｂ，B′……軸支体、Ｃ，C′……軸受
体、４……パツキング、５……調節ボルト、６…
…締付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内面を円筒状に形成せる軸受１３，１４、軸支
   持体１５、軸支体Ｂ、筒状軸受体Ｃ等を一体に組
   合わせて成る軸受機構に、中心に弁軸１を挿着し
   たバタフライ形弁体Ａを弁胴２内で弁軸中心に回
   動自在となる様弁軸端部を嵌挿する様なしたバタ
   フライ形制水弁において、弁軸１を嵌装する筒状
   軸支体Ｃは軸方向に移動可能に嵌合せしめると共
   に、弁軸１を嵌装する前記軸受機構の軸支持体１
   ５における弁軸１に接する内面に環状パツキン１
   ７、筒状軸受体Ｃと接する軸支持体１５の外面に
   パツキン１８、及び軸支体Ｂと接する面となる筒
   状軸受体Ｃの外面にパツキン１９を夫々介装し、
   更に上記筒状軸受体Ｃには外方へ張り出す鍔部１
   １を形設しこれに環状パツキン４を弁体Ａの輪状
   平面部３側へ圧接する調節ボルト５ならびに締付
   ボルト６、ナツト２１を設けてなるバタフライ形
   制水弁における軸支部密封装置。