JPS6241922B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、完成された包装箱においては各々が
接着剤により前記包装箱の他の部分にしつかりと
固定されるのり代あるいは耳部を有する素材で形
成された包装紙より成る直方体の包装箱の形状を
整える装置に関するものである。

［従来の技術］ 本発明は専用というわけではないが、とくに箱
の成形とシガレツトの充填と封止とが同時に行わ
れるシガレツト用包装箱の製造に有用である。包
装箱は紙あるいは箔と紙の積層またはボール紙か
らできており、接着剤には包装箱の部分に点状あ
るいは線状に塗布され、熱によつて活性化するの
りが用いられる。このようなシガレツト包装箱は
通常紙からできているときは軟質包装箱と称せら
れ、硬い積層あるいはポール紙からできていると
きは硬質包装箱と称せられる。

［発明が解決しようとする問題点］ このような包装箱の製造における素材の折り曲
げおよび包装箱の成形は非常な高速で行われ、し
かも成形中の保持が十分でないので、完成した包
装箱の形状は不完全である。

例えば、特開昭49−14700号公報に開示された
たばこ包装体製造装置においては、接着剤を塗布
され、循環する折たたみ突起、固定された折りた
たみそらせ板および折りたたみ指片によつて所望
の直方体に折りたたまれた包装箱は、不十分な保
持の下に、塗布された接着剤を硬化するため比較
的短い時間だけ処理されるに過ぎない。

本発明は、折りたたまれた包装箱を接着剤が硬
化する間所望の形状に弾性的に保持することによ
り、直方体の形状を整える装置を提供することを
目的とする。

［問題点を解決するための手段及び作用］ 本発明によれば、前記の直方体の包装箱の形状
を整える装置は、回転可能なターレツトと、ター
レツトの周縁方向に隣接して設けられた多数の成
形室と、包装箱を輸送しそして前記包装箱を成形
室の中に挿入するための輸送装置と、成形室から
包装箱を排出するための排出装置とを備え、各成
形室は前記ターレツトの軸線方向に開口する前記
室の開放された挿入−排出口に向い合いかつ包装
箱をそののり付け部分が硬化した後排出する排出
装置の押棒に適合する孔を有する端壁部分と、前
記ターレツトの半径方向に互いに向い合う壁面を
有する前記ターレツトの半径方向内外の成形壁部
分と、互いに向い合う前記ターレツトの半径方向
に延びる壁面を有するとともに前記ターレツトの
軸線に直交する断面においてくさび形の成形壁部
分とから構成され、各成形室は各直方体の包装箱
が成形室に挿入されたときその六つの面の中の五
つの面において係合するものであり、前記各成形
室はそれらの縦軸線がターレツトの軸線に平行に
なるようにまたターレツトの軸線を同心的に囲む
円周上にあるようにターレツトに配置され、さら
に、前記半径方向内外の成形壁部分は移動可能で
あつてばね負荷されるとともに包装箱の挿入を許
すための斜截面を備え、成形室内に挿入された包
装箱に対し弾性的圧力を加えて成形室内に挿入さ
れた包装箱をその成形室内への挿入と成形室から
の排出の間の全期間を通じて直方体形に保持する
ことを特徴とするものである。

折曲げ工程を終了しのり付けされた直方体の包
装箱は、輸送装置によりターレツトの成形室の一
つににその軸線方向の開口から送り込まれる。包
装箱は成形室の五つの面と係合し、ターレツトの
半径方向内外の壁によつて弾性的に支持され直方
体の形状を保持したまま、ターレツトがほヾ１回
転した後、糊が硬化した状態で前記開口と反対側
の壁から突出する排出装置の押棒によつて押出さ
れる。

［実施例］ 以下、添付図面に図示された本発明の実施例を
説明する。

図示の装置はシガレツト用包装箱１０の形状を
整える装置である。包装箱は多くの折曲げ工程を
経てすでに出来上がつており、かつシガレツトが
詰められている。前記工程において、包装箱の素
材におけるのり代あるいは耳部はのりを点付けす
る従来の方法により一緒に結合されている。一般
にのりが十分に硬化して装着が有効になるのにあ
る程度の時間の経過が必要とされる。

第１図に示すように、シガレツト包装箱１０は
従来どおりのリフタ１１により中間ターレツト１
２へ供給される。中間ターレツト１２は開閉自在
の室１３を備えており、各室１３は半径方向内方
および外方区域を備えており、前記各区域は一個
のシガレツト包装箱１０を保持することができ
る。各室１３の内方区域中にリフタ１１により一
個づつのシガレツト包装箱が供給される。

中間ターレツト１２は、多数の半径方向に配置
した成形室１５を備えた回転可能なターレツト１
４の形式の移送装置に、前記シガレツト包装箱１
０を輸送する。室１３の内方区域が順に成形室１
５の一つと重なる関係になるとき、各シガレツト
包装箱１０は関連する室１３から軸方向に追出さ
れ、そして成形室１５の中へ挿入される。

シガレツト包装箱１０は、この場合未だのり付
け点の硬化が不十分であるから、のり付けが硬化
してシガレツト包装箱１０の形が安定するまでタ
ーレツト１４の成形室１５内にとどまる。本実施
例においては、シガレツト包装箱１０はターレツ
ト１４がほヾ１回転する間成形室１５内にとどま
る。各成形室が順に中間ターレツト１２の室の外
方区域に重なり合うとき、シガレツト包装箱１０
は成形室１５から軸方向へ取出され、各室１３の
外方区域へ導入される。この排出作業は二つのヘ
ツド１７，１８を有する二本の押棒１６（第３，
４図）によつてなされ、ヘツド１７，１８は成形
室１５に入つてシガレツト包装箱１０を排出す
る。

二本の押棒１６は、作動腕（第１図）に取付け
られ、一方、この作動腕１９はターレツト１４と
同心に取付けられた押棒２０によりターレツト１
４の軸線方向に動かされる。

成形室１５は包装箱１０を理想的直方体に近付
けるように形成されており、そして、各成形室１
５はその中にある包装箱１０の六つの面の少なく
とも五つの面と係合する成形壁部分を備えてい
る。すなわち、第２，３および４図に示すよう
に、移動可能でばね負荷された包装箱１０の狭い
側面を押圧する成形壁部分２６，２７および、包
装箱１０の広い方の側面と係合する成形壁部分３
４（第２図）および端壁部分２１が設けられる。
端壁部分２１は２本の押棒１６のヘツド１７，１
８の通る開口２２，２３を有する。

支持部分２４，２５は端壁部分２１と一体であ
り、それらはすべてターレツト１４の支持フレー
ム部分となつている。移動可能な成形壁部分２６
および２７はこの支持フレーム上に設けられてい
る。これら可動成形壁部分２６，２７は例えば合
成樹脂とすることができる。

可動成形壁部分２６，２７は圧縮ばね３２（第
４図）により負荷され、支持部分２４および２５
内のくぼみ３１内において案内されるヘツド３０
を備えた押棒２８および２９によつて支持されて
いる。また押棒２８および２９は圧縮ばね２８に
よる移動を制限するための止めとして作用する停
止片３３を備えている。このようにして、成形壁
部分２６および２７はたとえ装置に種々の寸法の
包装箱が入つてくることがあつても正確な平行位
置に保持される。

成形壁部分２６，２７を弾性的に設けることに
より、それらをシガレツト包装箱１０の側面とつ
ねに確実に接触せしめる。止め用ヘツド３３は成
形壁部分２６，２７のもつとも内側の終端位置を
限定する。支持ヘツド３０は異なつた包装箱の大
きさに適合するために異なる寸法のものとするこ
とができる（第２図参照）。

成形室１５は、ターレツト１４の周縁方向にお
いて丈夫な半径方向へ向かう成形壁部分３４によ
つて制限されている（第２図）。成形壁部分３４
はターレツトの軸線に直交する断面においてくさ
び形をなしており、互いに周囲方向に連続して配
置された二つの成形室１５の間を仕切つている。
成形壁部分３４はシガレツト包装箱１０の二つの
広い方の面（それぞれ前面および後面）と係合す
る。

なるべく合成樹脂材料から個々別々に製造され
る成形壁部分３４はターレツト１４に交換可能に
挿入される。この目的のために、ターレツト１４
の周囲方向と同心にのびる支持部分２４および２
５は軸方向に設けられた溝３５を有する。成形壁
部分３４は適当に形成された端部３６によつて軸
方向へ前記の溝内に挿入される（第２図）。

成形室１５の直ぐ近くに、成形壁部分３４は断
面くさび状の開幅部材３７を有する。そこで直方
体の形状をした成形室１５を形成する面が各成形
壁部分３４の両側に形成される。これら開幅部材
３７の大きさすなわち厚さは加工すべきシガレツ
ト包装箱の必要とする大きさに従つて選択し得る
（第２図）。

成形室１５を限定しかつシガレツト包装箱１０
と接触する成形壁部分２６，２７，３４は包装箱
の挿入側に面する縁に供給用斜截面３８または３
９を有する（第３，４図）。これらの供給用斜截
面３８または３９によりシガレツト包装箱１０の
成形室１５内への挿入が容易になる。

成形壁部分２６，２７，３４はまた、シガレツ
ト包装箱１０の隅および縁にその大部分をこれら
の成形室１５の壁部分が直接接触しないように設
計配置されている。その結果、この区域では漏れ
たのりが成形室１５の壁を汚すことがない。

［発明の効果］ 本発明の装置は、折り曲げられた包装箱を、そ
の理想的な形状に適合しそしてすべての側面また
は実質的にすべての側面を包囲する成形室内にお
いて、成形室に対する相対的変位なしに接着剤が
硬化するまで保持するため、正確なすなわち所望
の寸法、形状を有する直方体の包装箱を得ること
ができる。本発明の装置は、それぞれ随時包装箱
を受け入れるように設計された多数の隣接する成
形室をその周縁に有する回転可能なターレツトを
含み、このターレツトの成形室に続いて挿入され
る包装箱は、ターレツトの実質的に完全な一回転
の間成形室に止まり、のりを硬化せしめる。した
がつて、包装機械の高速運転に対しても各室は十
分な成形時間を確実に利用することができる。

さらに、回転可能なターレツトを用いたこと
は、小型の装置を得ることを可能にし、しかも前
記装置で移送の間各包装箱を成形室において所望
の形状に保持することを可能にし、その成形室へ
の挿入と成形室からの排出の間の全移送期間は包
装箱が接着剤の硬化を完了するのに十分であり、
そして各成形室はその中の包装箱の六つの面の中
の少なくとも五つの面に対して接触、保持する壁
部分を備えることを可能にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるターレツトを備えた総合
的包装機械の一部分の概略断面図、第２図はター
レツトの周囲部分にある区画部分を一部断面で示
す拡大側面図、第３図は個々の成形室の区画部分
における半径方向断面の他の拡大断面図、第４図
は第３図における成形室の軸方向断面図。 １０……シガレツト用包装箱、１４……ターレ
ツト、１５……成形室、１７，１８……ヘツド、
２１……端壁部分、２６，２７，３４，３７……
成形壁部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 完成された包装箱１０においては各々が接着
   剤により前記包装箱の他の部分にしつかりと固定
   されるのり代あるいは耳部を有する素材で形成さ
   れた包装紙より成る直方体の包装箱１０の形状を
   整える装置において、回転可能なターレツト１４
   と、ターレツト１４の周縁方向に隣接して設けら
   れた多数の成形室１５と、包装箱１０を輸送しそ
   して前記包装箱１０を成形室１５の中に挿入する
   ための輸送装置１１，１２と、成形室１５から包
   装箱１０を排出するための排出装置１６，１７，
   １８，１９，２０とを備え、各成形室１５は前記
   ターレツトの軸線方向に開口する前記室の開放さ
   れた挿入−排出口に向い合いかつ包装箱をそのの
   り付け部分が硬化した後排出する排出装置の押棒
   １６に適合する孔２２，２３を有する端壁部分２
   １と、前記ターレツトの半径方向に互いに向い合
   う壁面を有する前記ターレツトの半径方向内外の
   成形壁部分２６，２７と、互いに向い合う前記タ
   ーレツトの半径方向に延びる壁面を有するととも
   に前記ターレツトの軸線に直交する断面において
   くさび形の成形壁部分３４とから構成され、各成
   形室は各直方体の包装箱が成形室に挿入されたと
   きその六つの面の中の五つの面において係合する
   ものであり、前記各成形室はそれらの縦軸線がタ
   ーレツトの軸線に平行になるようにまたターレツ
   トの軸線を同心的に囲む円周上にあるようにター
   レツト１４に配置され、さらに、前記半径方向内
   外の成形壁部分２６，２７は移動可能であつてば
   ね負荷されるとともに包装箱の挿入を許すための
   斜截面３８，３９を備え、成形室１５内に挿入さ
   れた包装箱１０に対し弾性的圧力を加えて成形室
   内に挿入された包装箱１０をその成形室１５内へ
   の挿入と成形室１５からの排出の間の全期間を通
   じて直方体形に保持することを特徴とする直方体
   の包装箱の形状を整える装置。 ２ 前記断面くさび形の成形壁部分３４，３７は
   前記ターレツトに対して着脱可能であり、ターレ
   ツト１４の周縁方向に相互に隣接した成形室１５
   に共通である特許請求の範囲第１項に記載の直方
   体の包装箱の形状を整える装置。 ３ 各成形室１５の前記二対の向い合う成形壁部
   分２６，２７，３４が、成形室１５内の包装箱１
   ０のターレツトの半径方向に延びる前面、後面お
   よびターレツトの半径方向内外の二つの狭い側面
   に係合するように設けられ、さらに端壁部分２１
   が包装箱の端面に向い合うように設けられた特許
   請求の範囲第１項に記載の直方体の包装箱の形状
   を整える装置。 ４ ターレツト１４の半径方向内外の支持部分２
   ４，２５はターレツト１４の周縁方向に延び、か
   つ押棒２８，２９を支持し、前記押棒２８，２９
   は圧縮ばね３２により負荷された各成形室１５の
   前記半径方向内外の成形壁部分２６，２７を移動
   可能に支持する特許請求の範囲第１項ないし第３
   項のいずれか１項に記載の直方体の包装箱の形状
   を整える装置。 ５ 成形室の壁部分を形成する前記断面くさび形
   の各成形壁部分３４，３７は、ターレツトの半径
   方向内外の支持部分２４，２５の間でターレツト
   １４の中に、個々の断面くさび形成形壁部分３
   ４，３７の着脱自在の挿入を許す端部を備えた特
   許請求の範囲第４項に記載の直方体の包装箱の形
   状を整える装置。 ６ 個々の成形室１５の中央に向つて移動自在な
   成形壁部分２６，２７の移動を制限するための止
   め用ヘツドがさらに設けられた特許請求の範囲第
   ４項または第５項に記載の直方体の包装箱の形状
   を整える装置。