JPS6240505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開閉器用操作機構のインターロツク装
置に関し、特に一台のモータで投入バネ及び遮断
バネを蓄勢する構造の操作機構のインターロツク
装置として有用なものである。

開閉器の投入及び遮断をバネ力により行なう操
作機構の一種として一台のモータで投入バネ及び
遮断バネを同時に付勢しておき、更にこれら投入
バネ及び遮断バネの蓄勢状態を保持するための停
止機構としてキヤツチ部を有し且つ電磁石の励磁
によりキヤツチ部を外して蓄勢エネルギを放出さ
せる構造のものがある。ところがこの構造では投
入バネと遮断バネとを同時に付勢するためモータ
の容量が大となり構造が複雑になるばかりでなく
全体の嵩も大きくなるという欠点がある。

そこでこの欠点を解消する操作機構として一台
のモータで投入バネ及び遮断バネを順次蓄勢する
構造のものが提案されている。かかる構造の操作
機構をその遮断状態及び投入状態で夫々示す第１
図及び第２図に基づき説明しておく。同図に示す
ように、モータ１の軸２にはピニオン３が固着さ
れている。このピニオン３と噛合する平歯車４は
主軸５に貫通保持され主軸５の周囲を自由に回転
できるようになつている。平歯車４の片面にはピ
ン６が主軸５と平行に植設されている。また前記
主軸５の一端にはレバー７の支点部が固着される
とともに該レバー７の腕には投入バネ８の一端が
保持されており、投入バネ８の他端は当該操作機
構の固定部９に係止されている。主軸５に固着さ
れたカム１０は主軸５とともに回転しＴ形の主レ
バー１１の一端に設けたローラ１２と係合するよ
うになつている。また主レバー１１におけるＴ字
の交叉部は当該操作機構の固定部１３に支持され
ている。ロツド状の支軸１４の上部には座金１５
が固着されている。一方該支軸１４に嵌装されて
いるバネ押え１６は支軸１４に沿つて上下に運動
できるとともに主レバー１１の腕にピン１７で支
持されている。遮断バネ１８は支軸１４に貫通し
座金１５とバネ押え１６との間に取り付けられて
いる。当該操作機構の固定部２０にその支点が支
持され回動自在になつているレバー１９の一方の
腕にはピン３０により支軸１４の上部が枢着され
ている。一方該レバー１９の他方の腕にはピン２
１を介してローラ２２が枢着してある。カム２３
は前記主軸５に固着されるとともに、その先端は
前記レバー１９のローラ２２と係合するようにな
つている。真空バルブ２４はその可動極２５がピ
ン２６を介してクランク２７に連結されている。
更にクランク２７は軸２８により当該操作機構の
固定部に枢着されるとともにロツド２９を介して
主レバー１１に連結されている。このロツド２９
は他の相の真空バルブ（図示せず）に対しても連
結され三相同時に操作される。

かかる操作機構において、第１図に示す遮断状
態のときモータ１を回転させると、この回転力は
軸２、ピニオン３を経て平歯車４に伝達され該平
歯車４が主軸５の回りを回転し平歯車４に植設さ
れたピン６に押されてレバー７が時計方向に回転
し投入バネ８がチヤージされる。レバー７が更に
回転して投入バネ８の保持部がデツドポイントを
越えると投入バネ８は元の位置に復帰しようとし
て主軸５に時計方向に回動せしめるので、カム１
０が該主軸５とともに時計方向に回動して主レバ
ー１１を反時計方向に押し下げる。この結果ロツ
ド２９を図中右方へ押すので真空バルブ２４は急
速に投入される。第２図は投入状態を示してい
る。このときカム１０は投入状態位置から図中Ａ
点までが同心円になつているので、主レバー１１
は時計方向の回転ができず投入状態は保持され
る。なお主軸５と平歯車４はピン６とレバー７が
離れているので互いにフリーの状態になつてい
る。第２図に示す状態からモータ１により主軸５
を時計方向に回転させると、カム１０，２３も同
方向に回転し、カム２３によりレバー１９を介し
て支軸１４を押し下げるので遮断バネ１８が圧縮
される。同時にＡ点がローラ１２から外れるの
で、主レバー１１は遮断バネ１８に押されて時計
方向に回転しロツド２７を図中左方へ引張る。こ
の結果真空バルブ２４は急速に遮断されて第１図
の遮断状態に復帰する。

ところでかかる操作機構ではカム１０が同一方
向に回動して順次投入・遮断を行なう構造である
ため、何らかの原因でモータ１が停止しない場
合、投入・遮断をいつまでも反復する状態となり
操作機構の動作の信頼性が低下するだけでなくモ
ータ１をはじめ当該機構を破損する虞れがある。

そこで本考案は上述の如き操作機構において、
モータが停止しない場合でも次の動作に移行する
のを防止し得るインターロツク装置を提供するこ
とを目的とする。

以下本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明
する。なお、従来技術と同一部分には同一番号を
付し重複する説明は省略する。

第３図及び第４図に示すように、先端部に段部
である引掛け部３２ａを有する操作レバー３２に
は、一端部が固定されている引張りバネである投
入バネ３１の他端部が懸架してあり、この結果操
作レバー３２にはこのレバー３２を図中右下方向
に引張る力が付与される。この結果、従来技術と
同様に、モータ１の回転による平歯車４の回転に
伴ない、この平歯車４に植設されているピン６に
押されて操作レバー３２が時計方向に回転し投入
バネ３１の蓄勢及びこの蓄勢エネルギの放出と遮
断バネ１８の蓄勢及びこの蓄勢エネルギの放出と
を順次行なうようになつている。遮断鎖錠レバー
３３は手動操作レバー３７と共通の軸３９に回動
自在に支持されており、コイル３４の励磁により
バネ３３ａを圧縮しつつ時計方向に回動するよう
になつている。この結果、コイル３４の消勢時に
はバネ３３ａに押されて操作レバー３２の回転に
伴ないこの操作レバー３２の引掛け部３２ａが遮
断鎖錠レバー３３の先端部に当接して操作レバー
３２の回転が阻止されるようになつており、開閉
器の遮断動作を阻止する。したがつて遮断鎖錠レ
バー３３は操作レバー３２の回転方向に沿う開閉
器の投入時における操作レバー３２の位置と遮断
時における操作レバー３２の位置との途中で操作
レバー３２が描く軌道内に占位する。投入鎖錠レ
バー３５は軸３８に回動自在に支持されており、
コイル３６の励磁によりバネ３５ａを圧縮しつつ
時計方向に回動するようになつている。この結
果、コイル３６の消勢時にはバネ３５ａに押され
て操作レバー３２の回転に伴ないこのレバー３２
の引掛け部３２ａが投入鎖錠レバー３５に当接し
て操作レバー３２の回転が阻止されるようになつ
ており、開閉器の投入動作を阻止する。したがつ
て投入鎖錠レバー３５は操作レバー３２の回転方
向に沿う開閉器の遮断時における操作レバー３２
の位置と投入時における操作レバー３２の位置と
の途中で操作レバー３２が描く軌道内に占位す
る。これら遮断鎖錠レバー３３及び投入鎖錠レバ
ー３５は手動操作レバー３７によつても回動せし
め得る。即ち、手動操作レバー３７の先端部には
遮断ピン３７ａ及び投入ピン３７ｂが植設されて
おり、軸３９を回動中心とする時計方向への回動
により遮断鎖錠レバー３３を、反時計方向への回
動により投入鎖錠レバー３５を夫々回動せしめ
る。この手動操作レバー３７の回動は手動操作ロ
ツド４０を押し上げるか若しくは引張ることによ
り行なう。

かかる構成のインターロツク装置を有する開閉
器を第３図及び第５図に示す遮断状態位置から投
入する場合、モータ１を駆動すると同時にコイル
３６を励磁するか、若しくは手動操作ロツド４０
を下向きに引張つて手動操作レバー３７を反時計
方向に回動せしめることにより投入鎖錠レバー３
５を操作レバー３２の運動スペースから退避させ
る。モータ１によつて平歯車４のピン６に押され
て操作レバー３２が時計方向に回転しデツドポイ
ントを越すと、投入バネ３１に蓄積された投入エ
ネルギによつて操作レバー３２は主軸５を支点と
して急速に時計方向に回転するので、主軸５を介
して投入用のカム１０が回転し投入動作が行なわ
れ第４図に示す状態となる。このとき遮断鎖錠レ
バー３３は、コイル３４が励磁されていないの
で、操作レバー３２の運動スペース内にあり、万
一モータ１が回り続けても操作レバー３２が更に
回転を続けようとしても、操作レバー３２は遮断
鎖錠レバー３３に鎖錠されそれ以上回転すること
はできない。この状態を第６図に示す。一方、第
４図及び第７図に示す投入位置から開閉器を遮断
する場合、モータ１を駆動すると同時にコイル３
４を励磁するか、若しくは手動操作ロツド４０を
上向きに押し上げて手動操作レバー３７を時計方
向に回動せしめることにより遮断鎖錠レバー３３
を操作レバー３２の運動スペースから退避させる
と、ピン６に押されて操作レバー３２には第４図
に示す位置から第３図に示す位置迄時計方向に回
転する。このときの操作レバー３２の回転に伴な
い主軸５も回転するので遮断用のカム２３が回動
し遮断操作が行なわれる。このとき投入鎖錠レバ
ー３５は、コイル３６が励磁されていないので、
操作レバー３２の運動スペース内にあり、万一モ
ータ１が回り続けて操作レバー３２が更に回転を
続けようとしても、操作レバー３２は投入鎖錠レ
バー３５に鎖錠されそれ以上回転することはでき
ない。この状態を第８図に示す。またこのとき投
入バネ３１は引張られて投入エネルギ放出が蓄積
される。

以上実施例とともに具体的に説明したように、
本考案によれば投入動作及び遮断動作の終了後は
更にモータが回動しても開閉器を投入状態及び遮
断状態に保持し得るので、投入・遮断の繰返し動
作を防止し得、操作の信頼性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来技術に係る開閉器用操
作機構を開閉器とともに示す説明図、第３図及び
第４図は本考案の実施例に係るインターロツク装
置を開閉器及びその操作機構とともに示す説明
図、第５図，第６図，第７図，第８図は開閉器の
状態及びレバーの位置に対する前記インターロツ
ク装置状態を夫々示す斜視図である。 図面中、５は主軸、１０，２３はカム、１８は
遮断バネ、３１は投入バネ、３２は操作レバー、
３３は遮断鎖錠レバー、３３ａはバネ、３４，３
６はコイル、３５は投入鎖錠レバー、３５ａはバ
ネ、３７は手動操作レバー、３７ａは遮断ピン、
３７ｂは投入ピン、４０は手動操作ロツドであ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 主軸に投入用のカム、遮断用のカム及び操作レ
   バーを夫々固着し、操作レバーの回転に伴ない一
   方向へ主軸が回転するとともに、この回転に伴な
   い投入バネの蓄勢及びエネルギ放出と遮断バネの
   蓄勢及びエネルギ放出とを順次行なうようになつ
   ている開閉器用操作機構のインターロツク装置で
   あつて、 操作レバーの回転方向に沿う開閉器の投入時に
   おけるこの操作レバーの位置と遮断時における操
   作レバーの位置との途中で操作レバーが描く軌道
   内にバネにより占位せしめられるとともに軸に回
   動自在に支持されている遮断鎖錠レバーと、 操作レバーの回転方向に沿う開閉器の遮断時に
   おけるこの操作レバーの位置と投入時における操
   作レバーの位置との途中で操作レバーが描く軌道
   内にバネにより占位せしめられるとともに軸に回
   動自在に支持されている投入鎖錠レバーと、 励磁によりバネ力に抗して遮断鎖錠レバー及び
   投入鎖錠レバーを前記軌道外に夫々回動せしめる
   コイルと、 軸に支持され手動操作ロツドを押すこと及び引
   張ることにより時計方向及び反時計方向に回動す
   るとともに前記回動に伴ない前記遮断鎖錠レバー
   及び投入鎖錠レバーに夫々当接しバネ力に抗して
   遮断鎖錠レバー及び投入鎖錠レバーを前記軌道外
   に夫々回動せしめる遮断ピン及び投入ピンが先端
   部に夫々植設された手動操作レバーとを有するこ
   とを特徴とする開閉器用操作機構のインターロツ
   ク装置。