JPS62395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は三重サツシにおいて最も室内側に配設
される最室内枠の下枠取付装置に関するものであ
る。

従来より、寒冷地方においては充分な断熱性と
気密性を企図して各種の二重サツシが使用されて
いるが、従来の二重サツシによつては寒冷地方に
おいて充分な断熱性あるいは気密性を保持するこ
とは困難であつた。

そこで寒冷地方ではいわゆる三重サツシが使用
されている。

ところで三重サツシの取付に際しては最も室内
側に配設される最室内枠の下枠の取付けが重要で
ある。すなわち該下枠には人がたえず触れる可能
性があり、そのため取付強度をたとえ人がすがつ
ても耐え得るものとしなければならないからであ
る。

また三重サツシの取付けに際しては、建屋特に
室内の美的審美性を考慮して行なわなければなら
ない。よつて外部から可視できる取付ビスを極力
少なくする要請がある。

さらに三重サツシの取付けにおける問題点は、
最も室内側に配設されることになる最室内枠が室
内側に突出して取付けられるため、人がこの最室
内枠に衝突するおそれがあるという点である。そ
のため最室内枠の外周面はなるべくアールをつけ
て安全性を高める必要がある。

かくして本考案はこれら種々の問題点に対処す
べく案出されたものであつて以下本考案を図面に
示す実施例に基いて説明する。

第１図は本考案による三重サツシにおける最室
内枠の下枠下枠取付装置を示す縦断面図、第２図
はその横断面図である。

建物躯体Ａの開口部内には前記建物躯体Ａの室
外側に最室外枠１があらかじめ取付けられてい
る。該最室外枠１は略Ｌ字状の取付片２を建物躯
体Ａの室外側コーナー部３に当接させビス４止め
することにより取付けられる。

そしてこの最室外枠１内には引違い状の戸Ｂ，
Ｂが装着されている。

また建物躯体Ａの開口部内には、その開口部内
周に添接するようにして内周枠５が取付けられて
いる。該内周枠５はアルミ等の金属製型材で形成
してもよいが、断熱性を考慮して樹脂で形成する
のが好ましい。

この内周枠５のうち内周下枠５ａはその室内側
に、後述する補助アタツチメント６の第１係止部
７及び第２係止部８に掛合可能な立上り片状の第
１掛合部９及び凹溝状の第２掛合部１０を有して
いる。

なお前記内周枠５内において引違い状の戸Ｂ，
Ｂが装着されている。

ところで符号６は補助アタツチメントを示す
が、該補助アタツチメント６は中空部Ｃを持つた
断面方形状の基部１１と、該基部１１の室外側に
設けられた第１係止部７及び第２係止部８と、建
物躯体Ａの室内側面Ｄに取付けられる取付垂下舌
片１２とを有すると共に、この取付垂下舌片１２
の先端にはさらに後述する最室内枠１３の下枠１
３ａの下部係止片１４を係止する凹溝状の第４係
止部１５とを有すると共に、前記最室内下枠１３
ａと補助アタツチメント６とを連結する連結ビス
１６を締結する締結部２５を備えている。さらに
締結部２５の近傍位置には下枠１３ａの上部係止
片２６を係止する凹溝状の第４係止部２７を有し
ている。

ところで符号１３は最室内枠であり、建物躯体
Ａの室内側に取付けられる。該最室内枠１３は、
前記補助アタツチメント６の第４係止部１５に係
止する下部係止片１４と、前記補助アタツチメン
ト６の第３係止部２７に係止する上部係止片２６
とを備え、かつ最室内枠１３の下枠１３ａの基片
１７には連結ビス１６螺挿用の透孔１８が穿設さ
れている。

また最室内枠１３の下枠１３ａは引違い状の戸
Ｂ，Ｂ用のレール部１９を有すると共に、その外
周部２０はアールをもたせ外観審美性と安全性を
考慮している。

なお、最室内枠１３内には引違い状の戸Ｂ，Ｂ
が装着されるが、第２図に示すようにその召合せ
部２１に各々当接可能な鉤片２２を突設し、かつ
室外側戸Ｂに突設片３０を形成することにより、
当該戸Ｂ，Ｂを一度の操作で閉鎖できるように
し、三重サツシにおける戸の開閉操作の煩雑さを
防止している。

なお第２図に示すように、最室内枠１３の開口
巾は建物躯体Ａの開口巾より広く形成し、すなわ
ち最室内枠１３内に戸袋部を形成し室内の採光を
充分採れるよう考慮してある。

さらに最室内枠１３における竪枠と横枠との連
結は、竪枠の端部から取付ビス２３を横枠のビス
ホールに螺合することにより行われるがこの取付
ビス２３を及びビス４をも被覆するため最室内枠
１３の竪枠についてはアールを有する装着カバー
２４を各々取付けるものとする。

以上の構成において、最室内枠１３、特に最室
内枠１３の下枠１３ａの取付けにつき説明する。

先ず、補助アタツチメント６の第１係止片７と
第２係止片８を内周枠５の第１掛合部９と第２掛
合部１０に掛合させる。また補助アタツチメント
６の取付垂下舌片１２を建物躯体Ａの室内側面Ｄ
に添接させビス４を締結して固定する。

次に最室内枠１３の下枠１３ａを、その上部係
止片２６を補助アタツチメント６の第３係止部２
７に係止させると共に、下部係止片１４を補助ア
タツチメント６の第４係止部１５に係止させ、補
助アタツチメント６に保持させる。

さらに最室内枠１３の下枠１３ａの基片１７側
より連結ビス１６を螺挿し、補助アタツチメント
６の締結部２５内に締結する。なお、図示する実
施例では該締結部２５を凹溝状に形成してあるが
これに限定されるものでなく、連結ビス１６が締
結可能な形状であればよい。

また、下枠１３ａの基片１７における連結ビス
１６用の透孔１８は室内から可視できないように
換言すれば、装着された戸Ｂのレール部１９に隠
れるような位置に穿設するのが好ましい。このよ
うにすれば連結ビス１６のビス頭は隠れることに
なる。

しかして上述したように最室内枠１３の下枠は
第４係止部１５との係止、下部係止片１４と補助
アタツチメント６の基片１７における連結ビス１
６による固定及び上部係止片２６と補助アタツチ
メント６の第３係止片２７との係止により取付け
られているが、外部より可視可能な連結部、すな
わち可視可能なビス頭は一箇所だけであり、美的
外観の面からも好ましいものである。

かくして本考案は以上の構成よりなる。そして
本考案による三重サツシにおける最室内枠の下枠
取付装置であれば、等該最室内枠の下枠に人がす
がつても充分耐えうる強度をもつた取付装置を提
供できると共に、安全性及び審美性を充分考慮し
た取付装置を提供できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による三重サツシの取付装置の
縦断面図、第２図は横断面図である。 Ａ……建物躯体、Ｃ……中空部、６……補助ア
タツチメント、７……第１係止部、８……第２係
止部、１１……補助アタツチメントの基部、１２
……取付垂下舌片、１３……最室内枠、１４……
下部係止片、１３ａ……最室内枠の下部、１５…
…第４係止部、１６……連結ビス、２５……締結
部、２６……上部係止片、２７……第３係止部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建物躯体Ａに取付けられた既設二重サツシの室
   内側に、中空部Ｃを持つた断面略方形状の基部１
   １を有し前記二重サツシに係合する第１係止部７
   と第２係止部８を備えてなると共に建物躯体Ａの
   室内側面に添接する取付垂下舌片１２を有し、か
   つ室内側には最室内枠１３の下枠１３ａにおける
   上部係止片２６と下部係止片１４が係合する第３
   係止部２７及び第４係止部１５と、前記下枠１３
   ａの基片１７が固定される締結部２５を備えてな
   る補助アタツチメント６を取付け、 該補助アタツチメント６の第３係止部２７及び
   第４係止部１５に前記下枠１３ａの上部係止片２
   ６及び下部係止片１５を係止させ、下枠１３ａの
   基片１７から締結部２５に連結ビス１６を螺挿し
   固定して最室内枠１３の下枠１３ａを取付けてな
   ることを特徴とする三重サツシにおける最室内枠
   の下枠取付装置。