JPS6237803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、上端側を操縦部側に傾けた傾斜姿勢
のハンドル側回転軸と軸芯を上下方向に姿勢させ
た車輪側回転軸との夫々をミツシヨンケースに取
付けると共に、前記車輪側回転軸に取付けた平ギ
アを、前記ハンドル側回転軸に連動させた減速用
ギア機構に咬合させた湿田用移動農機の操向装置
に関する。

上記湿田用移動農機の操向装置においては、車
輪側回転軸に対してハンドル側回転軸が傾斜して
いることから、例えば、特公昭54−11045号公報
に示される如く、車輪側回転軸とハンドル側回転
軸とが一直線上に配設されている場合のように、
車輪側回転軸とハンドル側回転軸とを突き合わせ
嵌合して、前記車輪側回転軸のミツシヨンケース
に対する上昇を前記ハンドル側回転軸によつて阻
止することができず、従つて、一般には、スナツ
プリング等の専用のストツパーを設けて前記車輪
側回転軸のミツシヨンケースに対する上昇を阻止
する手段が採用されるのであるが、斯かる場合に
は、スナツプリング等の使用によつて操向装置の
組付けや分解を能率よく行えない欠点を有する。

本考案は、操向装置の本来構成を有効に利用し
て、別途専用のストツパーを設けず、前記車輪側
回転軸のミツシヨンケースに対する上昇を阻止す
ることを目的とする。

上記目的を達成する為の本考案の特徴構成は、
前記ハンドル側回転軸の下端を、軸芯を上下方向
に姿勢させた前記車輪側回転軸の上端面に近接配
置して、かつ、ハンドル側回転軸の下端を円錐面
に形成して前記車輪側回転軸の対ミツシヨンケー
ス上昇に対するストツパーに兼用構成した点にあ
る。

上記構成によれば、ハンドル側回転軸の配設位
置の設定、及び、前記ハンドル側回転軸下端部の
円錐加工によつて、機体振動等のために車輪側回
転軸が上昇移動して平ギアが減速用ギア機構から
外れる等のトラブルを、前記車輪輪回転軸の上端
が、前記ハンドル側回転軸の円錐面に接当して、
前記車輪側回転軸のミツシヨンケースに対する上
昇が抑制され、これによつて、車輪側回転軸を着
脱するに際し、専用のストツパー構成が設けられ
ていた従来のようにそれを着脱するための特別な
手間を掛ける必要がなく、操向装置の組付けや分
解を能率よく行えるようにできた。

次に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、左右一対の駆動前車輪１
ａ，１ｂ及び駆動後車輪２ａ，２ｂを有する走行
機体の後部に、苗植付装置３を流体圧シリンダ４
による上下揺動操作が可能なリンク機構５により
昇降操作自在に建設すると共に、走行機体から苗
植付装置３に回転動力を伝達するように構成し、
もつて、４条植え可能な乗用田植機を構成してあ
る。

機体の操向操作を可能にするに、第２図に示す
ように、前記前車輪１ａ又は１ｂを支持させてあ
る伝動ケース６ａ又は６ｂを、機体を構成させて
ある走行用ギアミツシヨンケース７の左右に延び
る車輪用伝動ケース部分７ａ又は７ｂの延出端部
に縦軸芯周りで揺動自在に取付けると共に、前記
両車輪側伝動ケース６ａ，６ｂに連動させた操向
用ハンドル８を、前記ミツシヨンケース７上に回
動操作自在に立設してある。

前記車輪側伝動ケース６ａ，６ｂとハンドル８
を連動させるに、第２図及び第３図に示すよう
に、前記両車輪側伝動ケース６ａ，６ｂ夫々にナ
ツクルアーム９ａ又は９ｂを一体揺動自在に取付
けると共に、これらナツクルアーム９ａ，９ｂ
夫々に押し引きロツド１０ａ，１０ｂにより連動
させたピツトマンアーム１１を、前記ギアミツシ
ヨンケース７に縦向きで取付けてある回転軸１２
のミツシヨンケース７底面側への突出部に一体回
動自在に取付け、一方、前記ハンドル８に対して
ハンドルポスト１３に内装してある回転軸１４よ
り連動させた回転軸１５を、この回転軸１５の下
端が前記前輪側回転軸１２の対ミツシヨンケース
７上昇に対するストツパーになるように車輪側回
転軸１２の上端面に近接した箇所に位置する状態
で、且つ、その下端を円錐面に形成してミツシヨ
ンケース７に軸支させ、そして、入力ギア１６
と、このギア１６より小径の出力ギア１７とそれ
らの回転支軸１８により一体回動可能に連動させ
て成る減速用ギア機構１９の入力ギア１６を、前
記ハンドル側回転軸１５のギア２０に咬合させ、
かつ、前記出力ギア１７を、前記車輪側回転軸１
２に取付けた平ギア２１に咬合させて、ハンドル
側回転軸１５と車輪側回転軸１２を連動させてあ
る。

前記ハンドル側回転軸５は、第４図に示すよう
に、上端部を、前記回転軸１４の下端に連結され
た筒体２２にスプライン係合させて回転軸１４に
連動させてある。又、同図に示すように、前記筒
体２２に外嵌係止させたスナツプリング２３と、
ハンドルポスト１３のミツシヨンケース７への取
付台部１３ａとの当り、並びに、ハンドル側回転
軸１５に外嵌係止させたスナツプリング２４と、
前記筒体２２、及び、リング２５との当り夫々に
より、両回転軸１４，１５のミツシヨンケース７
に対する変位の防止を図つてある。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る湿田用移動農機の操向装置
の実施例を示し、第１図は乗用田植機の側面図、
第２図は車輪取付部の平面図、第３図は回転軸取
付部の一部切欠側面図、第４図はハンドル側回転
軸の取付部を示す断面図である。 ７……ミツシヨンケース、１２……車輪側回転
軸、１５……ハンドル側回転軸、１９……減速ギ
ア機構、２１……平ギア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端側を操縦部側に傾けた傾斜姿勢のハンドル
   側回転軸１５と軸芯を上下方向に姿勢させた車輪
   側回転軸１２との夫々をミツシヨンケース７に取
   付けると共に、前記車輪側回転軸１２に取付けた
   平ギア２１を、前記ハンドル側回転軸１５に連動
   させた減速用ギア機構１９に咬合させた湿田用移
   動農機の操向装置であつて、前記ハンドル側回転
   軸１５の下端を、軸芯を上下方向に姿勢させた前
   記車輪側回転軸１２の上端面に近接配置して、か
   つ、ハンドル側回転軸１５の下端を円錐面に形成
   して前記車輪側回転軸１２の対ミツシヨンケース
   ７上昇に対するストツパーに兼用構成してある事
   を特徴とする湿田用移動農機の操向装置。