JPS6027732Y2 - ミッドマウント型乗用田植機における操向用車輪の駆動部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、固定部に上下軸芯周りで回動自在に支承させ
たケースの下端部に操向用車輪を取付けるとともに、前
記回動ケース内にその回動軸芯と同心状態で支承させた
車輪駆動軸に対する横向き入力軸を軸受具を介して前記
固定部に支持させ、この固定部の後部に、昇降自在な植
付は装置を配設し、かつ左右一対の駆動車輪、エンジン
、ミッションケース、運転席、−操縦ハンドルを備えた
機枠を前記植付は装置の後部に配設して固定部と機枠と
を植付は装置の昇降を許す状態でフレームを介して連結
しであるミツドマウント型乗用田植機における操向用車
輪の駆動部構造の改良に関し、その目的は、前記横向き
入力軸の軸受具支持部の構成改良により、回動ケースの
固定部への支承構造をも含めて、車輪を操向駆動輪にす
るための構造全体を、簡単、軽量、小型であり、しかも
、操向のためのケース回動を長期に亘って円滑に保持で
き、加えて植付は装置による苗の植付は作用状態も居な
がらにして良く観察できるようにぜんとする点にある。

先ず、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図、第２図はミツドマウント型乗用田植機（乗用農
作業車の一例）を示し、第３図、第４図は、この田植機
における操向用車輪の駆動部構造を示す。

田植機は、左右一対の車輪３．３が操向用車輪となるよ
うに、この左右一対の車輪３，３をその下端部に取付け
たケース２を機体横巾中心と車輪３．３の車軸軸芯とを
通る上下軸芯Ｘ周りに回動自在に支承したボックス状の
固定部１の後部に、昇降自在な植付は装置９を配設する
とともに、左右一対の駆動車輪１０．１０、エンジン１
１、ミッションケース１２、運転席、操縦ハンドル１４
を備えた機枠１５を前記植付は装置９の後部に配設し、
かつ、前記固定部１と機枠１５とを、植付は装置９の昇
降を許す状態で植付は装置９の側方周部に位置する平面
視においてループ状のパイプフレーム１６を介して連結
してなる構造をもつ。

前記操向用車輪３，３対は、駆動式であって、前記ミッ
ションケース１２内からこの操向用車輪３．３対への駆
動力伝達系は、前記ループ状パイプフレーム１６に、そ
の一端部を固定部１内の前記ケース回動軸芯Ｘ近くに突
出させる状態で内装させた横向き入力軸５の他端を前記
ミッションケース１２内の伝動機構に連動させるととも
に、前記回動ケース２内にケース回動軸芯Ｘ上に位置す
る状態で支承させた駆動軸４の上端部をベベルギヤ１７
．１８一対を介して前記横向き入力軸５の一端に連動さ
せ、かつ、この駆動軸４の下端を車輪３．３の共通車軸
３Ａにベベルギヤ１９．２０対を介して連動させ、もっ
て、回動ケース２の回動に拘わらず、伝動状態を保持す
べく構威しである。

図中６は、前記横向き入力軸５の一端部を、ケース回動
軸芯Ｘ近くにおいて固定部１に支持させるベアリング（
軸受具）であり、２１は、横向き入力軸５の一端部分を
固定部１の外周壁１Ａに支持させるベアリングであり、
２２．２３は、駆動軸４を回動ケース２に支持させる上
下一対のベアリングである。

前記操縦ハンドル１４の操作力を操向用車輪３．３つま
り、回動ケース２に伝達する機構は、操縦ハンドル１４
に連動する伝動軸２４を、その道端が横向き姿勢で固定
部１内に突出する状態で内装させ、この横向き伝動軸２
４の突出端部にベベルギヤ２５を固着するとともに、前
記固定部１内に突出する回動ケース２の上端部に、前記
ベベルギヤ２５に咬合い連動する環状ベベルギヤ２Ａを
一体連設して構威しである。

図中２６は、前記横向き伝動軸５の突出端を固定部外周
壁ＩＡに支持させるベアリングである。

前記回動ケース２の固定部１への支持構造は、固定部１
に、回動ケース２における前記環状ベベルギヤ２Ａのフ
ランジ部下面を受止める底部ＩＢと回動ケース２の上端
部分に相対回動自在に外嵌する筒部ＩＣとを設けるとと
もに、前記横向き入力軸５の一端部をケース回動軸芯Ｘ
近くで支承する前記ベアリング６を支持すべく固定部１
の土壁から垂設した支持部７をケース回動軸芯Ｘ周りで
環状に構威し、この環状ベアリング支持部７と前記回動
ケース２における環状ベベルギヤ２Ａのフランジ部との
間にスラスト軸受を介装させて構威しである。

前記スラスト軸受は、環状ベベルギヤ２Ａのフランジ部
に周方向に間隔を隔てて複数個の孔２７・・・を設ける
とともに、これら各孔２７・・・にスラスト力受止め用
回転体としてのボール８・・・を収納保持させ、かつ、
前記環状ベアリング支持部７下面に、前記のボール８・
・・群に接当する環状レース２８を設けて構威しである
。

以上要するに、本考案によるミツドマウント型乗用田植
機における操向用車輪の駆動部構造は、冒頭で説明した
ものにおいて、前記入力軸５の軸受具支持部７を、前記
回動軸芯周りで環状に構威し、この環状の軸受具支持部
７と前記回動ケース２に連なる環状部２Ａとの間にスラ
スト力受止め用回転面体８を介在させであることを特徴
とするが故に、次の利点を有する。

即ち、操向用車輪を駆動するための横向き入力軸の軸受
具支持部を環状に構成することによって、この環状の軸
受具支持部７を、本来の横向き入力軸に対する軸受具支
持部として働かせるのみならず、機体走行時、操向用車
輪および回動ケースを介して固定部１に作用する大きな
、そして、衝撃的なスラスト荷重の受止め部材として、
ならびに、回動ケース２を、スラスト荷重作用下におい
ても円滑な回動作用状態に維持するための回転面体の受
止めレースとしても有効に利用できるから、つまりミ操
向用車輪を駆動輪とするための必須の構成部材に簡単な
構造改良を加えてこれを有効利用することにより、全体
を構造簡単、小型、軽量に構成しながらも、回動ケース
の円滑な回動作用による良好な操向性能および耐久性向
上を図り得るに至った。

又、ミツドマウント型の田植機において、固定部１と機
枠５とを植付は装置９の側方周部に位置する平面視ルー
プ状のフレームで連結し、このフレーム内に操向用車輪
３への駆動力入力軸５と操向バンドルの操向力を回動ケ
ース２に伝える伝動軸とを嵌挿しであるために、植付は
装置９を居ながらにして監視しやすく、良好な植付は作
業を行ない易い利点がある。

特に、回動ケース２に連らなる環状部２Ａを車輪操向用
の被駆動ベベルギヤに構成させた場合には、操向操作系
との間でも構造部の兼用化を図って、一層、前記の利点
を勝れたものにできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るミツドマウント型乗用田植機におけ
る操向用車輪の駆動部構造の実施例を示し、第１図、第
２図はミツドマウント型乗用田植機全体の側面図と平面
図、第３図は要部の拡大縦断正面図、第４図は第３図で
のＩＶ−ＩＶ線拡大断面図である。 １・・・・・・固定部、２・・・・・・ケース、３・・
・・・・操向用車輪、４・・・・・・車輪駆動軸、５・
・・・・・横向き入力軸、６・・・・・・軸受具、７・
・・・・・軸受具支持部、２Ａ・・・・・・環状部、８
・・・・・・スラスト力受止め用回転面体、９・・・・
・・植付は装置、１０・・・・・・駆動車輪、１１・・
・・・・エンジン、１２・・・・・・ミッションケース
、１３・・・・・・運転席、１４・・・・・・操縦バン
ドル、１５・・・・・・機枠、１６・・・・・・フレー
ム、２４・・・・・・伝動軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 固定部１に上下軸芯周りで回動自在に支承させたケ
   ース２の下端部に操向用車輪３を取付けるとともに、前
   記回動ケース２内にその回動軸芯と同心状態で支承させ
   た車輪駆動軸４に対する横向き入力軸５を軸受具６を介
   して前記固定部１に支持させ、この固定部１の後部に、
   昇降自在な植付は装置９を配設し、かつ左右一対の駆動
   車輪１０．１０、エンジン１１、ミッションケース１２
   、運転席１３、操縦バンドル１４を備えた機枠１５を前
   記植付は装置９の後部に配設して固定部１と機枠１５と
   を植付は装置９の昇降を許す状態でフレーム１６を介し
   て連結しであるミツドマウント型乗用田植機における操
   向用車輪の駆動部構造において、前記フレーム１６を植
   付は装置９の側方周部に位置する平面視においてループ
   状に形成してこのループ状フレーム１６の左右いずれか
   一方のフレーム内には他端をミッションケース１２内の
   伝動機構に連動させて横向き入力軸５を嵌挿すると共に
   他方のフレーム内には操縦バンドル１４に連動連結した
   伝動軸２４を嵌挿し、両軸５，２４の遊端を夫々固定部
   １内に互いに相対向する状態で横向き姿勢で突出させ、
   入力軸５の突出端は回動ケース２内のケース回動軸芯Ｘ
   上に位置させて支承した操向用車輪３への駆動軸４の上
   端に連動連結させると共に伝動軸２４の突出端は回動ケ
   ース２の上端部に連なる環状部２Ａに連動連結させ、且
   つ前記固定部１内の入力軸５の軸受具支持部７を、前記
   ケース回動軸芯周りで環状に構威し、この環状の軸受具
   支持部７と前記回動ケース２の上端に連なる環状部２Ａ
   との間にスラストカ受止め用回転面体８を介在させであ
   ることを特徴とするミツドマウント型乗用田植機におけ
   る操向用車輪の駆動部構造。 ■ 前記回動ケース２に連なる環状部２Ａが車輪操向用
   の被駆動ベベルギヤである実用新案登録請求の範囲第■
   項に記載のミツドマウント型乗用田植機における操向用
   車輪の駆動部構造。