JPS6218540Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ハンドルの基端側ケースを本機に対
して上下軸芯周りに回動自在に枢支し、ハンドル
側に取付けた操作レバーの操作に基づいて本機側
部材に対して係合する姿勢と係合を解除する姿勢
とに切換可能な係合ピンを、前記基端側ケース内
に取付け、ハンドルを回動させて係合ピンの本機
側部材に対する係合位置を変更することにより、
ハンドルを本機に対して回動方向複数位置で固定
できるように構成してある歩行側移動農機のハン
ドル取付構造に関する。

冒記した歩行型移動農機のハンドル取付構造と
しては、例えば実公昭52−57051号公報に記載さ
れているように、操作レバーの操作に基づいて係
合ピンをハンドルの回動軸芯とほぼ平行な軸芯に
沿つて上下に作動させ、この係合ピンを本機側部
材に形成した複数の孔に択一的に係合させて、ハ
ンドルを本機に対して回動方向複数位置で固定で
きるように構成したものが知られている。

かかるハンドル取付構造によれば、本機側部材
に形成する孔の軸芯位置と係合ピンの上下軸芯位
置とが一致しない場合、係合ピンが孔に係合しな
くなるおそれがある。

このような事態を回避するために、孔の径を係
合ピンの径よりも比較的大径に形成する手段が考
えられるが、ハンドル固定状態におけるハンドル
のがたつきが大きくなる問題が新たに生じるた
め、必然的に加工、組立精度を高める必要があつ
た。

本考案は上記実情に鑑みて為されたものであつ
て、係合ピンの作動方法を工夫することによつ
て、がたつきが生じにくい状態で確実にハンドル
を固定できるものでありながら、加工、組立が容
易なハンドル取付構造を提供することを目的とす
る。

上記目的を達成するための本考案の特徴構成
は、冒記した歩行型移動農機のハンドル取付構造
において、前記基端側ケース内の前記上下軸芯か
ら外れた位置に、前記係合ピンの基端部を連設し
てある横姿勢の回転軸を軸架して、係合ピンの遊
端側を前記回転軸の軸芯まわりで揺動可能に構成
するとともに、前記係合ピンの揺動径路内に位置
する本機側部材に、係合ピンの揺動方向に沿う方
向の長孔をハンドルの回動方向に沿つて複数個形
成し、前記係合ピンを前記長孔に係合させる側に
揺動するよう付勢して、この付勢力に抗する操作
レバーの操作に基づいて係合ピンの長孔に対する
係合を解除するように構成してある点にあり、か
かる構成から次の作用効果を奏する。

即ち、ハンドルの基端側ケースの内部空間を有
効利用して、この内部空間内において係合ピンを
揺動させ、本機側部材と係合させてハンドルを固
定するものであるから、係合ピンが不測に他物と
接当して損傷するおそれが少ない。

そして、係合ピンは従来のようにピン軸芯方向
に沿つて移動させるものではなく、ケース内に軸
架してある回転軸の軸芯まわりに揺動させるもの
であるから、係合ピンと係合ピンを係合させるた
めの本機側部材に形成する長孔との相対位置が多
少ずれても、がたつきが生じにくい状態で確実に
ハンドルを固定できる。

つまり、係合ピンの遊端部の揺動軌跡は回転軸
の軸芯を中心とする円弧面であり、この円弧面の
一部が入り込むに足る長孔であれば良いから、長
孔の形成位置に多少のずれが生じても、長孔の短
径さえ係合ピンの径に合致するものであれば、が
たつきの少ない状態で確実にハンドルを固定でき
る。

従つて、加工、組立に高い精度を要さず、容易
に製作できるに至つた。

次に本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図に示すように、前部エンジン１、それか
らの出力がベルト伝動される走行用ミツシヨンケ
ース２、車輪３、ヒツチ４、ハンドル５等を設
け、もつて、前記ヒツチ４を用いて連結した作業
装置や車輪３に代えて取付けた作業装置により、
機体進行に伴い作業する歩行型移動農機を構成し
てある。

前記ハンドル５を本機に取付けるに、前記ミツ
シヨンケース２の上部に、前後方向視形状逆Ｕ字
状の取付台６をボルト止着し、ハンドル５の基端
側ケースの一例としての筒状基端部５ａを、取付
台６に対して、枢支ボルト７を用いて上下軸芯Ｘ
周りに回動自在に枢支し、回転軸８を、ハンドル
筒状基端部５ａに横向き姿勢で貫通支承し、筒状
基端部５ａを回動方向複数位置で固定すべく取付
台６に係合するピン９を、上下揺動により係合姿
勢と係合解除姿勢とに切換えできるよう前記回転
軸８の筒状基端部５ａ内に位置する部分に固着
し、前記係合ピン９を下方係合姿勢がわに付勢す
るつる巻スプリング１０を設け、本機側部材の一
例としての前記取付台６の前方がわ部分及び後方
がわ部分の夫々に、３個のピン係合用の長孔１１
を周方向適当間隔おきに形成し、前記ピン９に対
する操作レバー１２を、杆体の屈曲により回転軸
８と一体形成した状態で、且つ、ハンドル筒状基
端部５ａの横外側に沿わせる状態で設け、もつ
て、操作レバー１２の上下揺動により係合ピン９
を操作しながら、ハンドル５の向きを左右方向に
３段に変更可能な状態で前後に向き変更させるこ
とができるようにしてある。

尚、本考案を実施するに、操作レバー１２を、
ハンドル筒状基端部５ａの上外側や下外側に沿わ
せる状態で設けてもよい。

又、操作レバー１２と回転軸８とを形成する
に、一体形成する他、各別に形成してもよい。

前記回転軸８を設けるに、筒状基端部５ａに片
持状に支承させてそれの内部に突出させてもよ
い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型移動農機のハンドル
取付構造の実施例を示し、第１図は歩行型移動農
機の側面図、第２図はハンドル取付構造の一部切
欠き側面図、第３図は同構造の一部展開縦断正面
図、第４図は取付台の平面図である。 ５……ハンドル、５ａ……基端側ケース、６…
…本機側部材、８……回転軸、９……係合ピン、
１１……長孔、Ｘ……上下軸芯、１２……操作レ
バー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドル５の基端側ケース５ａを本機に対して
   上下軸芯Ｘ周りに回動自在に枢支し、ハンドル５
   側に取付けた操作レバー１２の操作に基づいて本
   機側部材６に対して係合する姿勢と係合を解除す
   る姿勢とに切換可能な係合ピン９を、前記基端側
   ケース５ａ内に取付け、ハンドル５を回動させて
   係合ピン９の本機側部材６に対する係合位置を変
   更することにより、ハンドル５を本機に対して回
   動方向複数位置で固定できるように構成してある
   歩行側移動農機のハンドル取付構造において、前
   記基端側ケース５ａ内の前記上下軸芯Ｘから外れ
   た位置に、前記係合ピン９の基端部を連設してあ
   る横姿勢の回転軸８を軸架して、係合ピン９の遊
   端側を前記回転軸８の軸芯まわりで揺動可能に構
   成するとともに、前記係合ピン９の揺動径路内に
   位置する本機側部材６に、係合ピン９の揺動方向
   に沿う方向の長孔１１…をハンドル５の回動方向
   に沿つて複数個形成し、前記係合ピン９を前記長
   孔１１…に係合させる側に揺動するよう付勢し
   て、この付勢力に抗する操作レバー１２の操作に
   基づいて係合ピン９の長孔１１…に対する係合を
   解除するように構成してあることを特徴とする歩
   行型移動農機のハンドル取付構造。