JPS6236729A - 磁気記録媒体の表面処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体、特に高出力、高Ｓ／Ｎ。

高信頼性を有する平滑な塗膜面を可能にした高品質な磁
気ディスク、磁気テープ、磁気ドラム等の磁気記録媒体
の表面平滑化処理方法に関するものである。

〔発明の背景〕

従来、磁気デスク、磁気テープ等の塗布後のその表面平
滑化処理方法は他の装置による表面研磨またはプレス、
カレンダロール等の機械的前処理平滑化を行った後、さ
らに超仕上加工やパフ等によって表面平滑化処理をして
いた。その前処理の段階での塗膜粗さは当然平滑化にす
ぐれたものであれば研磨時間も短縮でき、さらにはヘッ
ドの近接浮動特性を向上させることから信頼性を高め。

高密度化可能なＳ／Ｎ　（信号対雑音比）の向上にもつ
ながることから重要な問題の要因であ゛つた。

にもかかわらず、従来法では、磁気塗料に含まれる磁性
粉、４１１脂、溶剤、添加物等の混合２分散化処理技術
等で行っていたため、溶剤等の蒸発、乾燥または硬化中
による内部撹乱によってしばしば表面凹凸粗れが出来る
ためその表面平滑化処理が困難であった。また一部には
表面平滑化として低温波（５０Ｈｚ）の交流を印加し、
印加磁界外に取り出すことによってその後の表面張力で
平滑化する方法（昭和５９年電子通信学会ＮＱ、２０９
）、や高周波（数ＫＨｚ）によって平滑化する方法（特
開昭５４−２９６１１）が知られているが、より簡単で
処理効果の大きいものは見られなかった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、磁性塗膜の形成工程において、未硬化
磁性塗膜に対して偏向脈流磁界中処理を行うことにより
、塗膜表面を平滑化せしめ、高記録密度、高Ｓ／Ｎ、高
信頼化磁性媒体を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は第１図に示すように、片側磁極または両側磁極
を記録媒体の記録方向に相離して設置させ、磁性粉の保
磁力（Ｈｏ）以上の偏向脈流磁界（ＤＣ＋ＡＣの重畳）
を磁性層に印加させることにより、Ｓ／Ｎの良好なかつ
塗布面粗さの小さい磁気ディスクを得ることを特徴とす
るものである。

従来の印加磁界はＤＣ（永久磁石も含む）またはＡＣ磁
界単独であるのに対し、本発明は磁気記録媒体の磁性粉
体微粒子を均一に配向保持する磁界と振動磁界とを重畳
印加することにより均一磁性体の緻密性を向上させるも
のである。

上記の方法により、特に記録媒体が１μｍ前後の薄膜で
、さらに、膜面の凹凸が全面にわたり極めて微小で、表
面平滑性がすぐれ、かつ、電気特性、並びに磁気特性が
すぐれた磁気記録媒体を得ることができる。

一般に、記録再生出力を高めるためには残留磁束を増加
させれば良い。このための一つとしては、塗布膜厚を厚
くすることである。しかし、塗布膜厚を厚くすれば高周
波特性は劣化する。高周波特性を良くするためには塗布
膜厚を簿くすることに加え角形比Ｂｒ／Ｂｍを高くする
かあるいはＳ／Ｎを向上する必要がある。そこで従来技
術では、表面平滑性がすぐれ、かつＢ　ｒ　／　Ｂ　ｍ
またはＳ／Ｎの高い磁気テープ、高密度用磁気ディスク
等の塗布膜厚の低減を実現することは困難であった。

本発明は上記の難点を克服したものである。すなわち、
偏向脈流磁界（ＤＣ＋ＡＣの重Ｊｉ）を印加することに
よって記録媒体の磁性体粒子配置の向上と、さらに磁気
異方性を有効に働かせることにより面アレなく、Ｓ／Ｎ
を大きくならしめる処理方法を見出した。

従来、例えば遠心塗布法により１μｍ前後の磁性薄膜を
アルミニウム円板面等に形成せしめた場合、膜厚が小さ
いことによる出力低下を補うために、磁場配向や磁性粉
含率の増加等が行われている。但し、従来採用されてい
る磁場配向は単に磁性体を記録再生方向に配置（Ｂｒ／
８ｍで０．６５〜０．７５）させることを目的としてい
るため、表面の平滑性による機械的な信頼性に欠ける。

また、磁性粉含率の増加は分解能の低下や機械的強度の
低下をきたすため、これには限界があり、一般にディス
ク等では磁性粉含率を５０％前後、磁気テープ等では７
０％前後にしている。

近年高記録密度化とともに、塗布膜Ｈの薄膜化が進みそ
れにつれて機械的強度の低下、電気信号の出力低下、高
周波での分解能不足が一段と問題となってきた。したが
って高出力でしかも分解能にすぐれ、かつ信頼性の高い
磁気記録媒体を得るためにはより高度のＳ／Ｎの高い技
術が必要となった。

例えば、記録密度２５０００　Ｂ　Ｐ　Ｉの磁気ディス
クを得る場合１回転塗布法により円板の内周部で０．０
５±０．１０．ｃｉｍ、外周部で約０．８０　±０．１
μｍの磁性塗膜を形成せしめ、これを加熱硬化後、内周
部で約０．３５±０．０５μｍ、外周部で約０．６５±
０．０５μｍになるように研削する。この際、Ｓ／Ｎに
関する塗布硬化後の表面粗さくＲａ）がｏ、ｏｓｏμｍ
以下にすることがのぞましい、つまり、膜厚の１／１０
以下にするのがのぞましい、こうすることによって機械
的な信頼性、ディスクに対するヘッドの浮動特性さらに
高周波での分解能がすぐれた高密度記録媒体を得ること
が可能となる。

本発明は薄塗布におけるこれらの問題点を解決するもの
で、記録面の全面にわたり、表面平滑性を有した高信頼
性の塗膜、かつ電気特性および磁気特性のすぐれた磁気
記録媒体を得ることを可能にしたものである。

すなわち、本発明者らは、例えば第１図に示すように単
数の磁極２または一対の磁極（２本ずつ対をなした磁極
２ａ、２ｂでも可）と、アルミニウム円板１または磁気
テープ１′の上面、背面または対に設置し、そのアルミ
ニウム円板上に回転塗布法（またはロール塗布）で強磁
性体微粉末を高分子結合剤溶液中に分散せしめた磁性塗
料を塗布し、塗膜中の磁性体粒子を偏向脈流磁界（ＤＣ
＋ＡＣの重畳）で処理することにより、地割れがなく、
しかも表面平滑性を有した高信頼性塗膜が従来より一段
とすぐれ、かつ電気特性のすぐれた磁気ディスクを得る
ことができることを見出した。

第１図は本発明に用いた動作の概念を示したものである
。図において１はディスク基板、１′はテープで、共に
未乾燥の磁性塗膜が塗布され移動されている状態をＡ、
Ｂ、Ｃ，またはり、Ｅ、Ｆとして示したものである。第
１図にはディスク表面及び裏面における磁極の配置例、
すなわち単数の磁極２、一対の磁極２ａ、２ｂを示した
。

本発明の特徴はそれらの磁極に偏向脈流磁界を印加する
ことである。

〔発明の実施例〕

以下実施例に基づき本発明の詳細な説明する。

実施例 針状Ｃｏ−Ｅ　ｐ　ｉ　−ｙ−Ｆｅ、Ｏ，（平均粒径０
．３５Ｘ０．０５ｐｍ、保磁力５４４０ｅ）３００ｇ、
主としてエポキシ樹脂とフェノール樹脂よりなる混合バ
インダー３００ｇ、及びシクロヘキサノンとトルエンよ
りなる混合溶剤８５０とよりなる塗料をボールミルを用
いて製造した。この塗料をさらにイソホロンで粘度調整
して粘度１００ｃｐにしたものをアルミニウム基板（内
径１７０ｍ、外径３５６■、厚さ２■）に遠心力を用い
て塗布（塗布回転数１２００　ｒｐａ＋で２０秒間、乾
燥時塗布収厚約０．７５μ−の塗膜になるように）し、
第１図に示すような平滑化方法で処理を行った。処理時
の回転数は１２ｒｐ−とし、単一磁極の塗膜での磁界１
１０００ｅ（約２　Ｈｃ　）、また、磁極対を１，５０
０〜３００００　ｅとした。いずれも同時処理で印加時
間は１分とした。すなわち、第１図Ａ、Ｂ、Ｃに示す方
法で、まだ塗膜が乾燥する前に、電磁石２より直流電流
（ＤＣ）と交流電流（ＡＣ）とを重畳する偏向脈流磁界
（直流分による偏向磁界約１２０００ｅ、交流分による
脈流磁界約３６００ｅとを重畳）を印加した、Ｂ図は片
面から、０面は両面から印加したものである（いずれも
ＤＣ＋３０％ＡＣ重畳）。

また、第１図り、Ｅ、Ｆに示す磁気テープ等ではポリイ
ミドまたはポリエチレンテレフタレートフィルム（平均
速度１２　ｃｓ　／ｓｅｅ　）に、ロール。

ナイフェツジ、ドクターブレード等で約１．２μｍにな
るように塗布してなる塗膜に、その塗膜がまだ乾燥する
前に、前記同様電磁石により偏向脈流磁界を印加せしめ
た。Ｅは片面から、Ｆは両面から印加したものである。

なお、上記の電磁石へ印加せしめる電流波形を第２図に
示す、すなわち、（ａ）は直流電流波形（ＤＣ）、（ｂ
）は交流電流波形（ＡＣ）、（ｃ）は本発明の直流電流
波形に交流電流波形を重畳してなる偏向脈流磁界（ＤＣ
＋Ａ（？、重畳）を得るための電流波形をそれぞれ示し
たものである。それらの電流波形と粗さの結果を第１表
に示した。

第１表 いずれも、未処理の表面アラサと、従来から行われてい
る（ａ）処理方法または（ｂ）処理方法の表面と、本発
明の（ｃ）処理方法とでは明らかに相違がみられた。

即ち、未処理よりも（ａ）もしくは（ｂ）処理、さらに
本発明の（ｃ）処理の順に塗膜の表面平滑性（表面アラ
サ）と内部の磁性体の磁気的配置がより望ましいものに
なっていることが明らかである。〔発明の効果〕 このようにして得られた塗膜は電磁気特性がすぐれ、磁
気ディスクまたは磁気テープとして実用上問題がなかっ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明塗膜の平滑化処理方法を説明するための
概略平面図および断面図、第２図は本発明方法と従来方
法とにおける印加磁場の波形図である・　　　　　　　
　　　　　　　　　　　乙（゛ 代理人　弁理士　小川勝馬゛′・・ 第　　２　　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 強磁性体微粉末を高分子結合剤中に分散せしめこれを非
   磁性支持体上に塗布することにより磁気記録層を設ける
   磁気記録媒体の製造過程で、磁気記録媒体移動中に少な
   くとも磁性粉の保磁力以上の印加磁界になるように片側
   磁極の電磁石、両側磁極の電磁石またはそれらの電磁石
   対を設置せしめ、形成した未乾燥の磁性層にその電磁石
   に直流電流（Ｄ、Ｃ）と交流電流（Ａ、Ｃ）とを重畳し
   てなる直流・交流（Ｄ、Ｃ＋Ａ、Ｃ）を有する偏向脈流
   磁界中で処理することを特徴とする磁気記録媒体の表面
   処理方法。