JPS6236361B2 - - Google Patents
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- JPS6236361B2 JPS6236361B2 JP55163255A JP16325580A JPS6236361B2 JP S6236361 B2 JPS6236361 B2 JP S6236361B2 JP 55163255 A JP55163255 A JP 55163255A JP 16325580 A JP16325580 A JP 16325580A JP S6236361 B2 JPS6236361 B2 JP S6236361B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
本発明は500℃以上の高温度で使用することの
できるサーミスタ磁器組成物に関するものであ
る。 従来から知られているNi−Co−Mn酸化物系サ
ーミスタ材料は、高温で特性が大きく変動するた
め、300℃を超えるような高温度では使用するこ
とができず、300℃以下の温度で使用されてき
た。 従来の、300℃以上の高温度で使用し得るサー
ミスタ材料としては、ZrO2、希土類酸化物、
Mg、Zn、Cr、Alなどの金属元素を含むスピネル
型構造酸化物などが報告されている。しかし、こ
れらの酸化物材料は、焼成温度が1600℃以上の高
温でなければならず、従つて通常の電気炉(最高
1500℃)を用いたのでは焼成できないものであつ
た。その上、これらの酸化物の焼成された組成物
における抵抗値の経時変化は大きく、きわめて安
定なものでさえ10%(1000時間後)程度であり、
経時安定性に問題があつた。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、比較的低い焼成温度である1500℃以下の温
度で焼成できて、500℃以上の高温度で使用する
ことのできるサーミスタ磁器組成物を提供するこ
とにある。 本願発明者らは、サーミスタの目標を、500℃
以上の高温使用に対して特性(抵抗値)の経時変
化が少ないこと(500℃、1000時間で10%以内)、
1500℃以下で焼成できること、の2点に置き、こ
の目標のサーミスタを多数探索し、また合成して
みたが、目標のものは得られず、この時点で、次
の2点が明らかになつた。 (イ) 1200℃位の低温で焼成できるサーミスタ組成
で、特性が格段に安定しているのは、(a)
MnCoNi0.5Fe0.5O4の組成を中心とする(Mn、
Co、Ni、Fe)3O4系のスピネル材料、(b)
Mn1.5CoNi0.5O4の組成を中心とする(Mn、
Co、Ni)3O4系のスピネル材料。 (ロ) 焼成温度は1500℃以上と高温ではあるが、
500℃以上でも特性が比較的安定で、試作品の
中では最も安定だつたのは、NiAl2O4。 そこで、視点を変え、上記(イ)の材料と(ロ)の材料
の固溶体を作成することにより目標のサーミスタ
が得られるのではないかと考え、 (i) MnCoNi0.5Fe0.5O4−NiAl2O4系固溶体、 および (ii) Mn1.5CoNi0.5O4−NiAl2O4系固溶体 を検討した。その結果、期待どおり、両固溶体系
において、目標のサーミスタを作成でき、その範
囲も特定できた。 次に、サーミスタにおいては、目的に応じて、
それに適した抵抗値やサーミスタ定数を選べる必
要があるため、さらに範囲を広げて (iii) (Mn、Co、Ni、Fe)3O4−NiAl2O4系 (iv) (Mn、Co、Ni)3O4−NiAl2O4系 の固溶体でも検討し、両固溶体系において、目標
のサーミスタを作成できた。 本発明は、上記(iii)系の固溶体からなるサーミス
タ磁器組成物に関するものである。 本発明におけるサーミスタ磁器組成物の特徴と
するところは、 一般式、(NipCoqFerAlsMnt)O4 (式中、0.7≦p≦0.995、 0.01≦q≦0.6、 0.005≦r≦0.3、 0.8≦s≦1.98、 0.01≦t≦0.9、 p+q+r+s+t=3) で示されるスピネル型構造の固溶体よりなること
にある。 上記の固溶体は、含有金属元素であるMn、
Fe、Co、Niの各酸化物の融点が比較的低いた
め、1350〜1500℃という、従来材料と比較して低
い温度で焼成できるといつた利点のあるものであ
る。また、上記の組成範囲におけるものは、その
抵抗値の、500℃、1000時間後の経時変化は約+
7%以下であり、最も安定なものにおいては+1
%以下を達成できるもので、従来の材料と比較し
てきわめて安定な特性を有するものである。 本発明のサーミスタ磁器組成物である
(NipCoqFerAlsMnt)O4におけるCoの量qおよび
Mnの量tを0.01以上としたのは、0.01未満では
材料の焼成温度は1500℃以上を必要とすることに
なり、本発明の目的における低温度焼成が出来な
くなる故である。また、q、tの値を、それぞれ
0.6、0.9以下としたのは、それぞれが0.6、0.9を
超えると、組成物固溶体の安定性が急激に悪くな
る故である。また、Niの量pおよびAlの量s
を、それぞれ0.7≦p≦0.995、0.8≦s≦1.98とし
たのは、この範囲を超えると、スピネル型構造が
安定に合成されないためと思われるが、材料の特
性再現性が悪くなる故である。また、Feの量r
を0.005以上としたのは、0.005未満では、サーミ
スタ中でのFeまたはその酸化物を均一に分散さ
せることが困難となることが主因と思われるが、
サーミスタの抵抗値やサーミスタ定数など特性の
ばらつきが増え、特性の制御が難しくなる故であ
り、また、0.3以下としたのは、0.3を超えると特
性の安定性が悪くなる故である。 以下に本発明を、その組成割合が本発明の範囲
内のものと、然らざるものとの多数の例について
の試験例につき、具体的に説明する。 試験例 市販の試薬特級NiO、CoO、Fe2O3、Al2O3お
よびMnO2の各粉末を第1表、第2表、第3表に
示すような組成になるように所定量秤量して配合
し、メノウらいかい機で6時間混合した。そし
て、その混合物を300Kg/cm2の圧力で加圧成型
し、組成に応じて1000〜1100℃で2時間仮焼成し
た。この仮焼成物をメノウらいかい機で6時間粉
砕し、さらに、これにPVA(ポリビニルアルコ
ール)の水溶液を加え、ペースト状にした。これ
を下記に述べるように、いわゆるビード型サーミ
スタの製造方法を用いてサーミスタを作製した。 すなわち、線間隔0.2mmで張つた線径0.1mmの2
本の白金−ロジウム線の上に約5mm間隔に一滴ず
つ上記ペーストを載せ、これを乾燥した。これを
組成に応じて1350〜1600℃で2時間焼成した。焼
成後、白金−ロジウム線を切断し、サーミスタ素
子を一つ一つ分離した。 作製したサーミスタ素子は、電極線間隔が0.2
mmで、外径約1.5mmの球状であつた。また、サー
ミスタ素子には、保護用に、素子表面にガラスを
被覆した。 このようにして作製したサーミスタの抵抗値を
300℃と500℃で測定し、サーミスタ定数(B)を算出
した、その値を第1表、第2表、3表に掲げた。 また、それらのサーミスタの白金−ロジウムの
リード線にニツケル線を溶接し、これにD.C.5V
を印加し、500℃中で高温負荷試験を1000時間行
つた。初期値に対する1000時間後の抵抗値の変化
率を第1表、第2表、第3表中に示した。また、
500℃での抵抗値を第1表、第2表、第3表中に
併記した。表中の値は各組成についての10試料の
測定値の平均値である。
できるサーミスタ磁器組成物に関するものであ
る。 従来から知られているNi−Co−Mn酸化物系サ
ーミスタ材料は、高温で特性が大きく変動するた
め、300℃を超えるような高温度では使用するこ
とができず、300℃以下の温度で使用されてき
た。 従来の、300℃以上の高温度で使用し得るサー
ミスタ材料としては、ZrO2、希土類酸化物、
Mg、Zn、Cr、Alなどの金属元素を含むスピネル
型構造酸化物などが報告されている。しかし、こ
れらの酸化物材料は、焼成温度が1600℃以上の高
温でなければならず、従つて通常の電気炉(最高
1500℃)を用いたのでは焼成できないものであつ
た。その上、これらの酸化物の焼成された組成物
における抵抗値の経時変化は大きく、きわめて安
定なものでさえ10%(1000時間後)程度であり、
経時安定性に問題があつた。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、比較的低い焼成温度である1500℃以下の温
度で焼成できて、500℃以上の高温度で使用する
ことのできるサーミスタ磁器組成物を提供するこ
とにある。 本願発明者らは、サーミスタの目標を、500℃
以上の高温使用に対して特性(抵抗値)の経時変
化が少ないこと(500℃、1000時間で10%以内)、
1500℃以下で焼成できること、の2点に置き、こ
の目標のサーミスタを多数探索し、また合成して
みたが、目標のものは得られず、この時点で、次
の2点が明らかになつた。 (イ) 1200℃位の低温で焼成できるサーミスタ組成
で、特性が格段に安定しているのは、(a)
MnCoNi0.5Fe0.5O4の組成を中心とする(Mn、
Co、Ni、Fe)3O4系のスピネル材料、(b)
Mn1.5CoNi0.5O4の組成を中心とする(Mn、
Co、Ni)3O4系のスピネル材料。 (ロ) 焼成温度は1500℃以上と高温ではあるが、
500℃以上でも特性が比較的安定で、試作品の
中では最も安定だつたのは、NiAl2O4。 そこで、視点を変え、上記(イ)の材料と(ロ)の材料
の固溶体を作成することにより目標のサーミスタ
が得られるのではないかと考え、 (i) MnCoNi0.5Fe0.5O4−NiAl2O4系固溶体、 および (ii) Mn1.5CoNi0.5O4−NiAl2O4系固溶体 を検討した。その結果、期待どおり、両固溶体系
において、目標のサーミスタを作成でき、その範
囲も特定できた。 次に、サーミスタにおいては、目的に応じて、
それに適した抵抗値やサーミスタ定数を選べる必
要があるため、さらに範囲を広げて (iii) (Mn、Co、Ni、Fe)3O4−NiAl2O4系 (iv) (Mn、Co、Ni)3O4−NiAl2O4系 の固溶体でも検討し、両固溶体系において、目標
のサーミスタを作成できた。 本発明は、上記(iii)系の固溶体からなるサーミス
タ磁器組成物に関するものである。 本発明におけるサーミスタ磁器組成物の特徴と
するところは、 一般式、(NipCoqFerAlsMnt)O4 (式中、0.7≦p≦0.995、 0.01≦q≦0.6、 0.005≦r≦0.3、 0.8≦s≦1.98、 0.01≦t≦0.9、 p+q+r+s+t=3) で示されるスピネル型構造の固溶体よりなること
にある。 上記の固溶体は、含有金属元素であるMn、
Fe、Co、Niの各酸化物の融点が比較的低いた
め、1350〜1500℃という、従来材料と比較して低
い温度で焼成できるといつた利点のあるものであ
る。また、上記の組成範囲におけるものは、その
抵抗値の、500℃、1000時間後の経時変化は約+
7%以下であり、最も安定なものにおいては+1
%以下を達成できるもので、従来の材料と比較し
てきわめて安定な特性を有するものである。 本発明のサーミスタ磁器組成物である
(NipCoqFerAlsMnt)O4におけるCoの量qおよび
Mnの量tを0.01以上としたのは、0.01未満では
材料の焼成温度は1500℃以上を必要とすることに
なり、本発明の目的における低温度焼成が出来な
くなる故である。また、q、tの値を、それぞれ
0.6、0.9以下としたのは、それぞれが0.6、0.9を
超えると、組成物固溶体の安定性が急激に悪くな
る故である。また、Niの量pおよびAlの量s
を、それぞれ0.7≦p≦0.995、0.8≦s≦1.98とし
たのは、この範囲を超えると、スピネル型構造が
安定に合成されないためと思われるが、材料の特
性再現性が悪くなる故である。また、Feの量r
を0.005以上としたのは、0.005未満では、サーミ
スタ中でのFeまたはその酸化物を均一に分散さ
せることが困難となることが主因と思われるが、
サーミスタの抵抗値やサーミスタ定数など特性の
ばらつきが増え、特性の制御が難しくなる故であ
り、また、0.3以下としたのは、0.3を超えると特
性の安定性が悪くなる故である。 以下に本発明を、その組成割合が本発明の範囲
内のものと、然らざるものとの多数の例について
の試験例につき、具体的に説明する。 試験例 市販の試薬特級NiO、CoO、Fe2O3、Al2O3お
よびMnO2の各粉末を第1表、第2表、第3表に
示すような組成になるように所定量秤量して配合
し、メノウらいかい機で6時間混合した。そし
て、その混合物を300Kg/cm2の圧力で加圧成型
し、組成に応じて1000〜1100℃で2時間仮焼成し
た。この仮焼成物をメノウらいかい機で6時間粉
砕し、さらに、これにPVA(ポリビニルアルコ
ール)の水溶液を加え、ペースト状にした。これ
を下記に述べるように、いわゆるビード型サーミ
スタの製造方法を用いてサーミスタを作製した。 すなわち、線間隔0.2mmで張つた線径0.1mmの2
本の白金−ロジウム線の上に約5mm間隔に一滴ず
つ上記ペーストを載せ、これを乾燥した。これを
組成に応じて1350〜1600℃で2時間焼成した。焼
成後、白金−ロジウム線を切断し、サーミスタ素
子を一つ一つ分離した。 作製したサーミスタ素子は、電極線間隔が0.2
mmで、外径約1.5mmの球状であつた。また、サー
ミスタ素子には、保護用に、素子表面にガラスを
被覆した。 このようにして作製したサーミスタの抵抗値を
300℃と500℃で測定し、サーミスタ定数(B)を算出
した、その値を第1表、第2表、3表に掲げた。 また、それらのサーミスタの白金−ロジウムの
リード線にニツケル線を溶接し、これにD.C.5V
を印加し、500℃中で高温負荷試験を1000時間行
つた。初期値に対する1000時間後の抵抗値の変化
率を第1表、第2表、第3表中に示した。また、
500℃での抵抗値を第1表、第2表、第3表中に
併記した。表中の値は各組成についての10試料の
測定値の平均値である。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1表、第2表、第3表から解るように、
Ni、Co、Fe、Al、Mnの各成分の組成値を示す
p、q、r、s、tの値が本発明の範囲外である
試料No.1、2、5、15、19、26、27、31、32、
43、53、54の12種の材料は、抵抗値の経時変化が
大きかつた。 また、焼成温度については、p、q、r、s、
tの値が本発明の範囲外である試料No.11、および
上記の経時変化の大きかつた材料中のNo.26、27、
43、53、54は、焼成温度が1550℃以上必要であ
り、1500℃以下の焼成温度では、焼成したサーミ
スタをピンセツト等で強くつまむと、くずれてし
まう欠点があり、いずれも実用上好ましくないも
のであつた。 以上に対して、Ni、Co、Fe、Al、Mnの組成値
p、q、r、s、tの値が本発明の範囲内である
残りの試料No.の組成物は、いずれも抵抗値変化率
が約+7%以下であつた。また、それらの試料は
いずれも1500℃以下の温度で焼成できて実用に供
し得るものであることが確認できた。 以上を要約すると、第1表、第2表、第3表か
ら、一般式(NipCoqFerAlsMnt)O4で示されるサ
ーミスタ磁器組成物の組成が、Ni量(p)につ
いては、0.7≦p≦0.995、Co量(q)については
0.01≦q≦0.6、Fe量(r)については、0.005≦
r≦0.3、Al量(s)については、0.8≦s≦
1.98、Mn量(t)については、0.01≦t≦0.9、
であるものは抵抗変化率が少で、しかも低い焼成
温度で焼成できるものである。すなわち、本発明
の効果を立証するものである。 さらに、高温負荷試験を500℃以上600℃まで行
つたが、同様にして本発明になるものは、その抵
抗変化率は従来品に比して著しく小であることが
確認できた。 上記の説明から明らかなように、本発明のサー
ミスタ磁器組成物の最大の利点は、高温における
特性が、従来品に比して極めて安定なことであ
る。上記に述べたように、従来のサーミスタ磁器
組成物は、安定なものでさえ+10%程度の経時変
化があるが、本発明によれば、この値よりもさら
に一桁小である値の経時変化のものまで得ること
ができるのである。このことは、高い信頼性が要
求されている温度測定に最も適した組成物と言う
ことができる。 また、最近は、SiCの膜を用いたサーミスタが
報告され、特性の安定性が高いと言われている
が、本発明サーミスタ磁器組成物は、これと同等
以上の安定性があり、さらに通常の酸化物の焼成
技術を用いているので、製造コストが大幅に安く
できる。さらに、SiC膜のものより、大幅に小型
化できるのも一層の利点である。 本発明サーミスタ磁器組成物の第2の大きな利
点は、希土類等の高価な原料を使用することな
く、しかも、通常の最高使用温度1500℃の電気炉
を用いて焼成できるため、サーミスタの製造コス
トが廉価である点である。比較的低温で焼成でき
ることは、電気量の低減による消費エネルギーコ
ストの低減、炉の設備費および炉の維持費の低減
をも計ることのできるものである。 以上述べたように、本発明サーミスタ磁器組成
物のもたらす利益は極めて大である。
Ni、Co、Fe、Al、Mnの各成分の組成値を示す
p、q、r、s、tの値が本発明の範囲外である
試料No.1、2、5、15、19、26、27、31、32、
43、53、54の12種の材料は、抵抗値の経時変化が
大きかつた。 また、焼成温度については、p、q、r、s、
tの値が本発明の範囲外である試料No.11、および
上記の経時変化の大きかつた材料中のNo.26、27、
43、53、54は、焼成温度が1550℃以上必要であ
り、1500℃以下の焼成温度では、焼成したサーミ
スタをピンセツト等で強くつまむと、くずれてし
まう欠点があり、いずれも実用上好ましくないも
のであつた。 以上に対して、Ni、Co、Fe、Al、Mnの組成値
p、q、r、s、tの値が本発明の範囲内である
残りの試料No.の組成物は、いずれも抵抗値変化率
が約+7%以下であつた。また、それらの試料は
いずれも1500℃以下の温度で焼成できて実用に供
し得るものであることが確認できた。 以上を要約すると、第1表、第2表、第3表か
ら、一般式(NipCoqFerAlsMnt)O4で示されるサ
ーミスタ磁器組成物の組成が、Ni量(p)につ
いては、0.7≦p≦0.995、Co量(q)については
0.01≦q≦0.6、Fe量(r)については、0.005≦
r≦0.3、Al量(s)については、0.8≦s≦
1.98、Mn量(t)については、0.01≦t≦0.9、
であるものは抵抗変化率が少で、しかも低い焼成
温度で焼成できるものである。すなわち、本発明
の効果を立証するものである。 さらに、高温負荷試験を500℃以上600℃まで行
つたが、同様にして本発明になるものは、その抵
抗変化率は従来品に比して著しく小であることが
確認できた。 上記の説明から明らかなように、本発明のサー
ミスタ磁器組成物の最大の利点は、高温における
特性が、従来品に比して極めて安定なことであ
る。上記に述べたように、従来のサーミスタ磁器
組成物は、安定なものでさえ+10%程度の経時変
化があるが、本発明によれば、この値よりもさら
に一桁小である値の経時変化のものまで得ること
ができるのである。このことは、高い信頼性が要
求されている温度測定に最も適した組成物と言う
ことができる。 また、最近は、SiCの膜を用いたサーミスタが
報告され、特性の安定性が高いと言われている
が、本発明サーミスタ磁器組成物は、これと同等
以上の安定性があり、さらに通常の酸化物の焼成
技術を用いているので、製造コストが大幅に安く
できる。さらに、SiC膜のものより、大幅に小型
化できるのも一層の利点である。 本発明サーミスタ磁器組成物の第2の大きな利
点は、希土類等の高価な原料を使用することな
く、しかも、通常の最高使用温度1500℃の電気炉
を用いて焼成できるため、サーミスタの製造コス
トが廉価である点である。比較的低温で焼成でき
ることは、電気量の低減による消費エネルギーコ
ストの低減、炉の設備費および炉の維持費の低減
をも計ることのできるものである。 以上述べたように、本発明サーミスタ磁器組成
物のもたらす利益は極めて大である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (NipCoqFerAlsMnt)O4 (式中、0.7≦p≦0.995、 0.01≦q≦0.6、 0.005≦r≦0.3、 0.8≦s≦1.98、 0.01≦t≦0.9、 p+q+r+s+t=3) で示されるスピネル型構造の固溶体よりなること
を特徴とするサーミスタ磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55163255A JPS5788702A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Thermistor porcelain composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55163255A JPS5788702A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Thermistor porcelain composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5788702A JPS5788702A (en) | 1982-06-02 |
JPS6236361B2 true JPS6236361B2 (ja) | 1987-08-06 |
Family
ID=15770312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55163255A Granted JPS5788702A (en) | 1980-11-21 | 1980-11-21 | Thermistor porcelain composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5788702A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02106657A (ja) * | 1988-10-17 | 1990-04-18 | Gastar Corp | 給湯器付自動風呂装置における給湯流制御装置 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4993142A (en) * | 1989-06-19 | 1991-02-19 | Dale Electronics, Inc. | Method of making a thermistor |
JPH0729569Y2 (ja) * | 1992-08-31 | 1995-07-05 | メトロ電気工業株式会社 | 耐熱電球 |
JP4492235B2 (ja) * | 2004-07-21 | 2010-06-30 | Tdk株式会社 | サーミスタ組成物及びサーミスタ素子 |
-
1980
- 1980-11-21 JP JP55163255A patent/JPS5788702A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02106657A (ja) * | 1988-10-17 | 1990-04-18 | Gastar Corp | 給湯器付自動風呂装置における給湯流制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5788702A (en) | 1982-06-02 |
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