JPH0249522B2 - - Google Patents
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- JPH0249522B2 JPH0249522B2 JP59137248A JP13724884A JPH0249522B2 JP H0249522 B2 JPH0249522 B2 JP H0249522B2 JP 59137248 A JP59137248 A JP 59137248A JP 13724884 A JP13724884 A JP 13724884A JP H0249522 B2 JPH0249522 B2 JP H0249522B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
この発明は、セラミツクバリスタ、等に酸化亜
鉛セラミツクバリスタに関連する。 一般に、バリスタの電圧−電流特性は、バリス
タ電流をI、印加電圧をV、非直線指数をαとす
ると、 I=kV〓 (kは定数)で表わされる。酸化亜鉛セラミツク
バリスタは、シリコンカーバイドバリスタに比べ
非直線指数αの値が大きく、かつ立上り電圧の制
御が容易であると共に広範囲の特性を選定できる
利点がある。この点に着目して、種々の酸化亜鉛
セラミツクバリスタが開発されたが、従来のこの
種バリスタの製造では、高い特性値を得るため、
例えば特公昭53−11076号に示される通り酸化ビ
スマスを添加したり、或いは特公昭48−6754号に
示される通り酸化ストロンチウムを添加してい
た。 しかし、前者のバリスタでは、10〜100Aの大
電流領域での非直線性は悪く、サージ電圧に対す
る安定性も悪かつた。又、焼成時にイグロス即ち
強熱減量として酸化ビスマスが放出されるので、
この酸化ビスマスのため、炉の耐火物が損傷した
り、炉内で接近して配置された多数のバリスタ素
子が互いに固着することがあるため製造時の歩留
りが悪い欠点があつた。 後者のバリスタでは、非直線指数αのあまり大
きいものが得られず、この対策としてCoOあるい
はMnO2を塗布して再度焼成しなければならない
という欠点があつた。 そこで、この発明は、特定成分比率の2元金属
酸化物を酸化亜鉛原料に添加した混合物を焼成し
て得られるバリスタを提供し、上記欠点を解消す
るものである。 実施例 最初に、所期のセラミツクバリスタを得るた
め、第1表に示す組成の酸化物原料を計量した。
鉛セラミツクバリスタに関連する。 一般に、バリスタの電圧−電流特性は、バリス
タ電流をI、印加電圧をV、非直線指数をαとす
ると、 I=kV〓 (kは定数)で表わされる。酸化亜鉛セラミツク
バリスタは、シリコンカーバイドバリスタに比べ
非直線指数αの値が大きく、かつ立上り電圧の制
御が容易であると共に広範囲の特性を選定できる
利点がある。この点に着目して、種々の酸化亜鉛
セラミツクバリスタが開発されたが、従来のこの
種バリスタの製造では、高い特性値を得るため、
例えば特公昭53−11076号に示される通り酸化ビ
スマスを添加したり、或いは特公昭48−6754号に
示される通り酸化ストロンチウムを添加してい
た。 しかし、前者のバリスタでは、10〜100Aの大
電流領域での非直線性は悪く、サージ電圧に対す
る安定性も悪かつた。又、焼成時にイグロス即ち
強熱減量として酸化ビスマスが放出されるので、
この酸化ビスマスのため、炉の耐火物が損傷した
り、炉内で接近して配置された多数のバリスタ素
子が互いに固着することがあるため製造時の歩留
りが悪い欠点があつた。 後者のバリスタでは、非直線指数αのあまり大
きいものが得られず、この対策としてCoOあるい
はMnO2を塗布して再度焼成しなければならない
という欠点があつた。 そこで、この発明は、特定成分比率の2元金属
酸化物を酸化亜鉛原料に添加した混合物を焼成し
て得られるバリスタを提供し、上記欠点を解消す
るものである。 実施例 最初に、所期のセラミツクバリスタを得るた
め、第1表に示す組成の酸化物原料を計量した。
【表】
【表】
第1表は、添加成分の相違する12種の試料番号
を示す。ここで試料番号1から6までは、
BaSnO3、BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、
BaZrO3、BaSnO3+BaGeO3の2元金属酸化物の
組成成分を0.05、0.1、0.5、1、5及び10モル%
の6段階にそれぞれ分類して酸化物を計量し、他
の1元金属酸化物CoO、Sb2O3、B2O3及びAl2O3
は、それぞれ一定量、即ち15、1.0、0.5、0.01モ
ル%計量し、73.49〜83.44モル%のZnOと混合し、
6×6=36種の出発原料を作成した。出発原料
は、全て酸化物基準のモル%で表示される。 次に第1表で試料番号7は、Sb2O3、B2O3、
Al2O3及びBaSnO3をそれぞれ1.0、0.5、0.01及び
0.5モル%で一定とし、1元金属酸化物CoOの組
成成分を0.05、0.1、0.5、1、5、10、15、20、
30及び50モル%の10段階にそれぞれ分類して酸化
物を計量し、47.99〜97.94モル%のZnOと混合し、
10×1=10種の出発原料を作つた。 更に、試料番号8と9は、CoO、B2O3又は
Sb2O3、Al2O3及びBaSnO3を15、0.5又は1.0、
0.01及び0.5モル%で一定とし、Sb2O3又はB2O3の
組成成分を、0.01、0.05、0.1、0.5、1、3及び
5モル%の7段階にそれぞれ分類して酸化物を計
量し、78.49〜83.98モル%のZnOと混合し、7×
2=14種の出発原料を作つた。 試料番号10ないし12は、上記と同様に、CoO、
Sb2O3、B2O3及びBaSnO3を15、1.0、0.5及び0.5
モル%で一定とすると共に、Al2O3、In2O3及び
Al2O3+In2O3の組成成分を0.0005、0.001、0.005、
0.01、0.05、0.1及び0.5モル%の7段階にそれぞ
れ分類して酸化物を計量し、82.5〜82.9995モル
%のZnOと混合し、7×3=21種の出発原料を作
つた。 上記のように選定した81種の出発原料をボール
ミルで充分混合したのち、ポリビニールアルコー
ルを有機結合剤として調質し造粒した。出発原料
には、BaSnO3などの2元金属酸化物以外の成分
では、酸化物の代りに水酸化物又は炭酸塩を添加
してもよい。成形時の寸法又は焼成後の特性が不
均一な場合は、600〜1000℃の高温空気雰囲気中
で1〜3時間仮焼した後、微粉砕して造粒した。
得られた造粒粉を0.5〜2.0ton/cm2の圧力で直径
15mm厚さ2mmのデイスク形に成形し、成形後、
1000〜1400℃の高温空気中で1〜3時間焼成し、
焼結体を得た。これらの焼結体の両面にAgペー
ストの焼付けにより電極を形成し、セラミツクバ
リスタを作つた。 第13図は、上記方法で製作したバリスタの断
面図を示し、本発明バリスタの高非直線指数α
は、導電性微結晶1とその結晶粒界を結合する高
抵抗層2に起因するので、成分組成及び焼成条件
を変えることにより立上り電圧及び非直線指数を
容易に制御できることは明白である。しかしこの
ような電気的特性は、電極3の材質や取付方法に
は影響されないため、Ag以外に、In、Al及びSn
等の蒸着電極又はNiメツキ電極等種々の電極を
使用することができる。 第1図ないし第12図は、第1表に示す各組成
について、上述の通り作られたセラミツクバリス
タの立上り電圧即ちバリスタ電圧V1、電圧比R
及び電圧変化率ΔV1を測定した結果を示すグラフ
であり、それぞれ第1表の試料番号1ないし12に
対応する。ここで、端子間電流1.0mAにおける
バリスタ端子電圧を測定して、バリスタ電圧V1
とした。又、端子間電流が1.0mAと25Aでのバ
リスタ端子電圧V1及びV25を測定し、その比
V25/V1の値を電圧比Rとした。従つて電流比R
が小さい程、電流非直線性が優れているといえ
る。電圧変化率ΔV1は、電気学会(JEC)187規
格「インパルス電圧電流試験一般」で規定された
波頭長×波尾長=8×20μsの波形で1000Aの電流
を2回、バリスタに印加し、この電流の2回印加
前後での逆方向バリスタ電圧Va1とVb1とを測定
し、その変化率(Vb1−Va1)/Va1を電圧変化
率ΔV1とした。従つて絶対値での電圧変化率ΔV1
が小さい程、負荷に対する安定性が優れていると
いえる。 第1図ないし第6図のグラフでは、各2元金属
酸化物BaSnO3、BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、
BaZrO3、BaSnO3+BaGeO3の組成含量は、0.1
〜5モル%の範囲外では、電圧比R及び電圧変化
率ΔV1の絶対値が大きいことが明らかである。し
たがつて電圧非直線性に優れ、負荷に対する安定
性の良いバリスタを得るためには、上記0.1〜5
モル%の範囲内でバリスタを作るべきである。こ
の組成範囲は、第1表の各2元金属酸化物の各欄
に括弧内に示される。 上記と同様に、第7図のグラフは、CoOは0.1
ないし30モル%の範囲が電圧比R及び電圧変化率
ΔV1が良好であることを示す。 第8図と第9図のグラフは、1元金属酸化物
Sb2O3とB2O3は、0.05ないし3モル%が良好で、
第10図ないし第12図は、1元金属酸化物
Al2O3、In2O3及びAl2O3+ln2O3の組成範囲が
0.001ないし0.1モル%が良好なことを示す。な
お、B2O3が3モル%を越えると、焼成時にバリ
スタ素子が互いに付着して製造歩留りを低下させ
るという欠点もでてくる。 要約すると、本発明のバリスタは、総合的に、
バリスタ電圧V1;310〜690V、電圧比R;1.45〜
2.50、電圧変化率ΔV1;10%以下の優れた特性を
示す。この場合、添加成分が加えられるZnOの範
囲は、第1表より必然的に58.9〜99.699モル%と
なる。 本発明では、2元金属酸化物の一部を、BaO、
SnO2、TiO2、GeO2、SiO2及びZrO2に代表され
る一元金属酸化物、これらと同等の水酸化物又は
炭酸塩から選択された少くとも1種に代えてバリ
スタを作つても上記と同様の良好な結果を得るこ
とが判明した。 第2表は、試料番号13から23まで上記とは別に
作られたバリスタの出発原料組成を示す。試料番
号13ないし18は、BaSnO3:BaO:SnO2の比率
をモル比で4:1:1の一定とし、BaSnO3への
換算量を0.05〜10.0モル%まで、変化させてい
る。試料番号14ないし17の電圧比Rと電圧変化率
ΔV1は実用範囲内であるが、試料番号13と18は、
絶対値が大きくなり、使用できない。従つて、
BaSnO3の1部がBaOとSnO2に代えられても
BaSnO3に換算して0.1〜5モル%の範囲であれ
ば、本発明とは同一技術範囲である。 試料番号19ないし23では、BaSnO3の換算量
は、一定の0.5モル%であるが、BaSnO3:BaO:
SnO2の比率を段階的に変化させ、BaSnO3は5〜
0モル比の範囲で変化させる。
を示す。ここで試料番号1から6までは、
BaSnO3、BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、
BaZrO3、BaSnO3+BaGeO3の2元金属酸化物の
組成成分を0.05、0.1、0.5、1、5及び10モル%
の6段階にそれぞれ分類して酸化物を計量し、他
の1元金属酸化物CoO、Sb2O3、B2O3及びAl2O3
は、それぞれ一定量、即ち15、1.0、0.5、0.01モ
ル%計量し、73.49〜83.44モル%のZnOと混合し、
6×6=36種の出発原料を作成した。出発原料
は、全て酸化物基準のモル%で表示される。 次に第1表で試料番号7は、Sb2O3、B2O3、
Al2O3及びBaSnO3をそれぞれ1.0、0.5、0.01及び
0.5モル%で一定とし、1元金属酸化物CoOの組
成成分を0.05、0.1、0.5、1、5、10、15、20、
30及び50モル%の10段階にそれぞれ分類して酸化
物を計量し、47.99〜97.94モル%のZnOと混合し、
10×1=10種の出発原料を作つた。 更に、試料番号8と9は、CoO、B2O3又は
Sb2O3、Al2O3及びBaSnO3を15、0.5又は1.0、
0.01及び0.5モル%で一定とし、Sb2O3又はB2O3の
組成成分を、0.01、0.05、0.1、0.5、1、3及び
5モル%の7段階にそれぞれ分類して酸化物を計
量し、78.49〜83.98モル%のZnOと混合し、7×
2=14種の出発原料を作つた。 試料番号10ないし12は、上記と同様に、CoO、
Sb2O3、B2O3及びBaSnO3を15、1.0、0.5及び0.5
モル%で一定とすると共に、Al2O3、In2O3及び
Al2O3+In2O3の組成成分を0.0005、0.001、0.005、
0.01、0.05、0.1及び0.5モル%の7段階にそれぞ
れ分類して酸化物を計量し、82.5〜82.9995モル
%のZnOと混合し、7×3=21種の出発原料を作
つた。 上記のように選定した81種の出発原料をボール
ミルで充分混合したのち、ポリビニールアルコー
ルを有機結合剤として調質し造粒した。出発原料
には、BaSnO3などの2元金属酸化物以外の成分
では、酸化物の代りに水酸化物又は炭酸塩を添加
してもよい。成形時の寸法又は焼成後の特性が不
均一な場合は、600〜1000℃の高温空気雰囲気中
で1〜3時間仮焼した後、微粉砕して造粒した。
得られた造粒粉を0.5〜2.0ton/cm2の圧力で直径
15mm厚さ2mmのデイスク形に成形し、成形後、
1000〜1400℃の高温空気中で1〜3時間焼成し、
焼結体を得た。これらの焼結体の両面にAgペー
ストの焼付けにより電極を形成し、セラミツクバ
リスタを作つた。 第13図は、上記方法で製作したバリスタの断
面図を示し、本発明バリスタの高非直線指数α
は、導電性微結晶1とその結晶粒界を結合する高
抵抗層2に起因するので、成分組成及び焼成条件
を変えることにより立上り電圧及び非直線指数を
容易に制御できることは明白である。しかしこの
ような電気的特性は、電極3の材質や取付方法に
は影響されないため、Ag以外に、In、Al及びSn
等の蒸着電極又はNiメツキ電極等種々の電極を
使用することができる。 第1図ないし第12図は、第1表に示す各組成
について、上述の通り作られたセラミツクバリス
タの立上り電圧即ちバリスタ電圧V1、電圧比R
及び電圧変化率ΔV1を測定した結果を示すグラフ
であり、それぞれ第1表の試料番号1ないし12に
対応する。ここで、端子間電流1.0mAにおける
バリスタ端子電圧を測定して、バリスタ電圧V1
とした。又、端子間電流が1.0mAと25Aでのバ
リスタ端子電圧V1及びV25を測定し、その比
V25/V1の値を電圧比Rとした。従つて電流比R
が小さい程、電流非直線性が優れているといえ
る。電圧変化率ΔV1は、電気学会(JEC)187規
格「インパルス電圧電流試験一般」で規定された
波頭長×波尾長=8×20μsの波形で1000Aの電流
を2回、バリスタに印加し、この電流の2回印加
前後での逆方向バリスタ電圧Va1とVb1とを測定
し、その変化率(Vb1−Va1)/Va1を電圧変化
率ΔV1とした。従つて絶対値での電圧変化率ΔV1
が小さい程、負荷に対する安定性が優れていると
いえる。 第1図ないし第6図のグラフでは、各2元金属
酸化物BaSnO3、BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、
BaZrO3、BaSnO3+BaGeO3の組成含量は、0.1
〜5モル%の範囲外では、電圧比R及び電圧変化
率ΔV1の絶対値が大きいことが明らかである。し
たがつて電圧非直線性に優れ、負荷に対する安定
性の良いバリスタを得るためには、上記0.1〜5
モル%の範囲内でバリスタを作るべきである。こ
の組成範囲は、第1表の各2元金属酸化物の各欄
に括弧内に示される。 上記と同様に、第7図のグラフは、CoOは0.1
ないし30モル%の範囲が電圧比R及び電圧変化率
ΔV1が良好であることを示す。 第8図と第9図のグラフは、1元金属酸化物
Sb2O3とB2O3は、0.05ないし3モル%が良好で、
第10図ないし第12図は、1元金属酸化物
Al2O3、In2O3及びAl2O3+ln2O3の組成範囲が
0.001ないし0.1モル%が良好なことを示す。な
お、B2O3が3モル%を越えると、焼成時にバリ
スタ素子が互いに付着して製造歩留りを低下させ
るという欠点もでてくる。 要約すると、本発明のバリスタは、総合的に、
バリスタ電圧V1;310〜690V、電圧比R;1.45〜
2.50、電圧変化率ΔV1;10%以下の優れた特性を
示す。この場合、添加成分が加えられるZnOの範
囲は、第1表より必然的に58.9〜99.699モル%と
なる。 本発明では、2元金属酸化物の一部を、BaO、
SnO2、TiO2、GeO2、SiO2及びZrO2に代表され
る一元金属酸化物、これらと同等の水酸化物又は
炭酸塩から選択された少くとも1種に代えてバリ
スタを作つても上記と同様の良好な結果を得るこ
とが判明した。 第2表は、試料番号13から23まで上記とは別に
作られたバリスタの出発原料組成を示す。試料番
号13ないし18は、BaSnO3:BaO:SnO2の比率
をモル比で4:1:1の一定とし、BaSnO3への
換算量を0.05〜10.0モル%まで、変化させてい
る。試料番号14ないし17の電圧比Rと電圧変化率
ΔV1は実用範囲内であるが、試料番号13と18は、
絶対値が大きくなり、使用できない。従つて、
BaSnO3の1部がBaOとSnO2に代えられても
BaSnO3に換算して0.1〜5モル%の範囲であれ
ば、本発明とは同一技術範囲である。 試料番号19ないし23では、BaSnO3の換算量
は、一定の0.5モル%であるが、BaSnO3:BaO:
SnO2の比率を段階的に変化させ、BaSnO3は5〜
0モル比の範囲で変化させる。
【表】
(単位:モル%)
試料番号19と20は、21ないし23より電圧変化率
ΔV1は小さく極めて優れている。従つて2元と1
元の混合金属酸化物では、試料番号15、19及び20
から、2元金属酸化物は2元と1元の混合金属酸
化物の中にある割合で40モル%以上名包含されて
いれば、小さな電圧変化率ΔV1が得られることが
明白である。 試料番号23は、2元金属酸化物が全く包含され
ないバリスタであり、電圧変化率ΔV1が極めて大
きい。添加される1元金属酸化物は、強熱減量を
考えればBaO、SnO2、TiO2、GeO2、SiO2及び
ZrO2の水酸化物又は炭酸化物でも良いが、添加
量は、60モル%未満である。いずれにしても2元
金属酸化物の混合物金属酸化物は全体で0.1〜5
モル%の範囲である。 上述の通り本発明では、酸化ビスマスを使用す
ることなく、2元金属酸化物の添加により低い電
圧比R及び電圧変化率ΔV1を有するバリスタが得
られ、すなわち電圧非直線性と負荷に対する安定
性の良好なバリスタが得られ、組成原料の取扱い
も容易であるため、バリスタ技術の向上に大きく
寄与するものと期待される。
(単位:モル%)
試料番号19と20は、21ないし23より電圧変化率
ΔV1は小さく極めて優れている。従つて2元と1
元の混合金属酸化物では、試料番号15、19及び20
から、2元金属酸化物は2元と1元の混合金属酸
化物の中にある割合で40モル%以上名包含されて
いれば、小さな電圧変化率ΔV1が得られることが
明白である。 試料番号23は、2元金属酸化物が全く包含され
ないバリスタであり、電圧変化率ΔV1が極めて大
きい。添加される1元金属酸化物は、強熱減量を
考えればBaO、SnO2、TiO2、GeO2、SiO2及び
ZrO2の水酸化物又は炭酸化物でも良いが、添加
量は、60モル%未満である。いずれにしても2元
金属酸化物の混合物金属酸化物は全体で0.1〜5
モル%の範囲である。 上述の通り本発明では、酸化ビスマスを使用す
ることなく、2元金属酸化物の添加により低い電
圧比R及び電圧変化率ΔV1を有するバリスタが得
られ、すなわち電圧非直線性と負荷に対する安定
性の良好なバリスタが得られ、組成原料の取扱い
も容易であるため、バリスタ技術の向上に大きく
寄与するものと期待される。
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図、第
6図、第7図、第8図、第9図、第10図、第1
1図、第12図は、本発明によるバリスタの電圧
比R、電圧変化率ΔV1及びバリスタ電圧V1と各
組成成分との関係を示すグラフで;第13図は、
本発明によるバリスタの断面図である。 1……導電性微結晶、2……高抵抗層、3……
電極。
6図、第7図、第8図、第9図、第10図、第1
1図、第12図は、本発明によるバリスタの電圧
比R、電圧変化率ΔV1及びバリスタ電圧V1と各
組成成分との関係を示すグラフで;第13図は、
本発明によるバリスタの断面図である。 1……導電性微結晶、2……高抵抗層、3……
電極。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Zn、Ba、Sn、Ti、Ge、Si、Zr、Co、Sb、
B、Al、Inを、代表的な1元または2元の金属
酸化物であるZnO、BaSnO3、BaTiO3、
BaGeO3、BaSiO3、BaZrO3、CoO、Sb2O3、
B2O3、Al2O3及びIn2O3に換算して、 ZnO 58.9〜99.699モル% BaSnO3、BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、BaZrO3
から選択された少なくとも1種 0.1〜5モル% CoO 0.1〜30モル% Sb2O3 0.05〜3モル% B2O3 0.05〜3モル% Al2O3とIn2O3から選択された少なくとも1種
0.001〜0.1モル% の比率となるように含み、かつBaSnO3、
BaTiO3、BaGeO3、BaSiO3、BaZrO3に代表さ
れるSn、Ti、Ge、Si、ZrのいずれかとBaとの2
元金属酸化物が原料として添加された混合物を焼
結して得られることを特徴とする酸化物セラミツ
クバリスタ。 2 上記特許請求の範囲第1項において、Ba、
Sn、Ti、Ge、Si及びZrが前記2元金属酸化物と
1元金属酸化物の両方を原料として添加されてお
り、前記2元金属酸化物を前記代表的2元金属酸
化物に換算し、前記1元金属酸化物を代表的1元
金属酸化物であるBaO、SnO2、TiO2、GeO2、
SiO2、ZrO2に換算したとき、原料として、前記
2元金属酸化物が前記2元金属酸化物と前記1元
金属酸化物の合計に対して40モル%以上である酸
化物セラミツクバリスタ。 3 上記特許請求の範囲第2項において、前記1
元金属酸化物がこれと同等の1元金属水酸化物お
よび1元金属炭酸塩を含む酸化物セラミツクバリ
スタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59137248A JPS6118101A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 酸化物セラミツクバリスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59137248A JPS6118101A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 酸化物セラミツクバリスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6118101A JPS6118101A (ja) | 1986-01-27 |
JPH0249522B2 true JPH0249522B2 (ja) | 1990-10-30 |
Family
ID=15194228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59137248A Granted JPS6118101A (ja) | 1984-07-04 | 1984-07-04 | 酸化物セラミツクバリスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6118101A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0622513B2 (ja) * | 1990-11-30 | 1994-03-30 | 新明和リビテック株式会社 | 救急自動車におけるベッドの防振装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0719485B2 (ja) * | 1987-12-16 | 1995-03-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 誘電体磁器及びその製造方法 |
-
1984
- 1984-07-04 JP JP59137248A patent/JPS6118101A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0622513B2 (ja) * | 1990-11-30 | 1994-03-30 | 新明和リビテック株式会社 | 救急自動車におけるベッドの防振装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6118101A (ja) | 1986-01-27 |
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