JPH0249523B2 - - Google Patents

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JPH0249523B2
JPH0249523B2 JP59162118A JP16211884A JPH0249523B2 JP H0249523 B2 JPH0249523 B2 JP H0249523B2 JP 59162118 A JP59162118 A JP 59162118A JP 16211884 A JP16211884 A JP 16211884A JP H0249523 B2 JPH0249523 B2 JP H0249523B2
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Kimitoku Kikuchi
Mitsuhiro Ide
Kenji Shino
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Sanken Electric Co Ltd
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Sanken Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気回路における異常高電圧の吸収
等に使用される電圧非直線抵抗体(以下、バリス
タと呼ぶ)に関し、更に詳細には、酸化物半導体
を主原料とし、これを高温で焼結して得られる酸
化物バリスタに関する。
従来の技術 ZnOを主成分とした酸化物バリスタとして、
ZnOにBi2O3、CoO、MnO、Sb2O3、NiOおよび
SiO2を添加してなるバリスタが例えば特公昭53
−11076号公報で知られている。また、ZnOに
SrO、CoOを添加してなるバリスタ(特公昭48−
6754号公報)、ZnOにBaO、CoOを添加してなる
バリスタ(特公昭48−6755号公報)、ZnOに
BaO、MnO2を添加してなるバリスタ(特公昭48
−6756号公報)なども知られている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、前者のビスマスを使用するバリスタ
は、非直線指数αは非常に大きいという長所を有
しているが、焼成工程において酸化ビスマスが蒸
発するため、焼成された素子が互いに付着した
り、焼成炉の耐火物に付着したり、また耐火物が
割れたりするために素子歩留りが悪いという欠点
を有している。一方、後者の3種類のバリスタ
は、非直線指数αが10〜20程度であり、非直線指
数αを30程度にするためには、ZnOにSrOあるい
はBaOを添加して焼成した焼結体にCoOあるい
はMnO2を塗布して再度焼成しなければならない
という欠点を有している。従つて、本発明の目的
は、非直線指数αが比較的大きく、且つ製造が容
易なバリスタを提供することにある。
問題点を解決するための手段 上記目的を達成するための本発明のバリスタ
は、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、ストロンチウ
ム(Sr)、カルシウム(Ca)、マグネシウム
(Mg)、錫(Sn)、チタン(Ti)、ジルコニウム
(Zr)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、コバ
ルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)、
クロム(Cr)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、
インジウム(In)、ロジウム(Rh)、スカンジウ
ム(Sc)、イツトリウム(Y)、イツテルビウム
(Yb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)を、それ
ぞれの代表的酸化物である酸化亜鉛(ZnO)、酸
化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム
(SrO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシ
ウム(MgO)、酸化錫(SnO2)、酸化チタン
(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ケイ素
(SiO2)、酸化ゲルマニウム(GeO2)、酸化コバル
ト(CoO)、酸化マンガン(MnO)、酸化アンチ
モン(Sb2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化ホウ
素(B2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化イ
ンジウム(In2O3)、酸化ロジウム(Rh2O3)、酸
化スカンジウム(Sc2O3)、酸化イツトリウム
(Y2O3)、酸化イツテルビウム(Yb2O3)、酸化ニ
オブ(Nb2O5)、酸化タンタル(Ta2O5)に換算
した組成比で、ZnO57.0〜99.69モル%、BaO、
SrO、CaOおよびMgOの内の一種以上の第1群
酸化物0.1〜5.0モル%、SnO2、TiO2、ZrO2
SiO2およびGeO2の内の一種以上の第2群酸化物
0.1〜5.0モル%、CoOおよびMnOの内の一種以上
の第3群酸化物0.1〜30モル%、Sb2O3、Cr2O3
B2O3、Al2O3、In2O3、Rh2O3、Sc2O3、Y2O3
Yb2O3、Nb2O5、Ta2O5の内の一種以上の第4群
酸化物0.01〜3.0モル%となるように含む焼結体
から成る。なお、この酸化物バリスタは、ZnO
(主成分)、第1、第2、第3、及び第4群酸化物
の微粉末を十分に混合した後に、加圧成形し、高
温で焼結することにより得られる。
作 用 酸化物バリスタを上記の組成とすれば、取扱い
にくいビスマスを使用しなくとも、電圧Vと電流
Iとの近似的特性式I=kV〓(但し、k、αは定
数)における電圧非直線性を表わす非直線指数α
が例えば20〜85のように大きくなる。また、バリ
スタ電圧V1を容易にコントロールすることが出
来る。
実施例 次に、図面を参照して本発明の実施例について
述べる。本発明の酸化物バリスタを製作するため
に、まず、ZnO57.0〜99.69モル%、BaO、SrO、
CaOおよびMgOの内の一種以上の第1群酸化物
0.1〜5.0モル%、SnO2、TiO2、ZrO2、SiO2およ
びGeO2の内の一種以上の第2群酸化物0.1〜5.0モ
ル%、CoOおよびMnOの内の一種以上の第3群
酸化物0.1〜30モル%、Sb2O3、Cr2O3、B2O3
Al2O3、In2O3、Rh2O3、Sc2O3、Y2O3、Yb2O3
Nb2O5、Ta2O5の内の一種以上の第4群酸化物
0.01〜3.0モル%から成り、これ等の総和が100モ
ル%になる種々の組成の酸化物原料を計量し、こ
れ等をボールミルによつて十分混合した後、ポリ
ビニールアルコールなどの有機結合剤を用いて造
粒した。なお、出発原料として、酸化物の代りに
水酸化物や炭酸塩あるいは二元金属酸化物
(BaTiO3、SrTiO3、BaSnO3など)を用いるこ
とも可能である。また、成形焼成後の寸法、特性
のバラツキなどに支障をきたすときは上記原料を
600〜1000℃の空気中で1〜3時間仮焼し、これ
を微粉に粉砕してその後に造粒してもよい。この
ようにして得られた種々の組成の造粒粉を0.5〜
3.0ton/cm2の圧力で加圧成形し、直径15.0mm、厚
さ2.0mmのデイスク型に仕上げ、更に、この成形
物を1000〜1400℃の空気中で1〜3時間焼成し、
最後に、この焼結体の両面にAgペーストの焼付
により電極を形成して種々の組成の酸化物バリス
タの素子を完成させた。
第1図は上述のごとき方法で製作した1つの酸
化物バリスタの断面図である。この酸化物バリス
タのバリスタ作用は導電性微結晶1とこれを包囲
する高抵抗層2によつて生じるものと考えられ
る。従つて、材料組成や焼成条件を変えることに
より、バリスタ電圧や非直線指数を制御すること
ができる。以上のようにバリスタ作用は焼結体内
部で生じているので、電極3の材料や、形成方法
には特に限定はなく、Ag、In、Al、Snなどの蒸
着による電極あるいはNiメツキによる電極など
も同様の結果を得る。
上述の如き方法で製作した種々のバリスタのバ
リスタ電圧V1と非直線指数αとを測定したとこ
ろ、第2図〜第28図に示す結果が得られた。な
お、第2図〜第28図のグラフは多数の試料の特
性に基づいて作成されている。また、代表的な組
成のα値及びV1値を明確に示すために、丸印及
び点印が付けられている。また、各図面には、比
較のために、本発明の範囲外の組成のバリスタの
特性も表示されている。また、バリスタ電圧V1
は第1図の構造のバリスタに1.0mAを流した時
の端子電圧を測定することにより求め、非直線指
数αは電流1.0mAと10mAとにおけるバリスタ
の端子電圧を測定し、その変化分を計算すること
によつて求めたものである。
次に、第2図〜第28図を更に詳しく説明す
る。
第2図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% BaO 0.05〜10モル% SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第2図はBaOの量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。なお、BaOの量が決まれば、
必然的にZnOの量が決まる。以下の第3図〜第2
8図においても、横軸のモル%が決まれば、必然
的にZnOのモル%が決まる。
第3図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% SrO 0.05〜10モル% SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第3図はSrOの量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第4図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% CaO 0.05〜10モル% SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第4図はCaOの量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第5図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% MgO 0.05〜10モル% SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第5図はMgOの量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第6図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% BaO+MgO 0.05〜10モル% SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第6図はBaO+MgO(等モル混合)の量
(モル%)とα及びV1との関係を示す。
第7図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% SnO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第7図はSnO2の量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第8図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% TiO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第8図はTiO2の量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第9図は次の組成のバリスタのV1とαとを示
す。
ZnO 74〜83.95モル% ZrO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第9図はZrO2の量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第10図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 74〜83.95モル% SiO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第10図はSiO2の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第11図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 74〜83.95モル% GeO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第11図はGeO2の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第12図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 74〜83.95モル% SnO3+GeO2 0.05〜10モル% BaO 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第12図はSnO2+GeO2(等モル混合)
の量(モル%)とα及びV1との関係を示す。
第13図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 48.5〜98.45モル% CoO 0.05〜50モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第13図はCoOの量(モル%)とα及び
V1との関係を示す。
第14図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 48.5〜98.45モル% MnO 0.05〜50モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第14図はMnOの量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第15図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 48.5〜98.45モル% CoO+MnO 0.05〜50モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 Sb2O3 0.5モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第15図はCoO+MnO(等モル混合)の
量(モル%)とα及びV1との関係を示す。
第16図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Sb2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第16図はSb2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第17図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Cr2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第17図はCr2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第18図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% B2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第18図はB2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第19図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Al2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第19図はAl2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第20図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% In2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第20図はIn2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第21図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Rh2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第21図はRh2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第22図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Sc2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第22図はSc2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第23図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Y2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第23図はY2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第24図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Yb2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第24図はYb2O3の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第25図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Nb2O5 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第25図はNb2O5の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第26図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Ta2O5 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第26図はTa2O5の量(モル%)とα及
びV1との関係を示す。
第27図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Sb2O3+B2O3+Al2O3 0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第27図はSb2O3+B2O3+Al2O3(等モ
ル混合)の量(モル%)とα及びV1との関係を
示す。
第28図は次の組成のバリスタのV1とαとを
示す。
ZnO 79〜83.995モル% Sc2O3+Sb2O3+B2O3+Nb2O3
0.005〜5モル% BaO 0.5モル%一定 SnO2 0.5モル%一定 CoO 15モル%一定 合 計 100モル% 即ち、第28図はSc2O3+Sb2O3+B2O3
Nb2O3(等モル混合)の量(モル%)とα及びV1
との関係を示す。
次に、各成分の限定理由について述べる。
第2図において、BaOが5モル%を越えたも
のはαが小さい。一方、BaOが0.1モル%より少
ないものは、焼結が不十分で特性が不安定であ
り、且つαも小さい。これに対して、BaOが0.1
〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モ
ル%ではαが80、0.2〜2モル%ではαが60以上
となる。従つて、BaOの好ましい範囲は0.1〜5
モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モル
%である。
第3図において、SrOが5モル%を越えたもの
はαが小さい。一方、SrOが0.1モル%より少な
いものは、焼結が不十分で特性が不安定であり、
且つαも小さい。これに対して、SrOが0.1〜5
モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%
ではαが70、0.2〜2モル%ではαが40以上とな
る。従つて、SrOの好ましい範囲は、0.1〜5モ
ル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モル%
である。
第4図において、CaOが5モル%を越えたもの
はαが小さい。一方、CaOが0.1モル%より少な
いものは、焼結が不十分で特性が不安定であり、
且つαも小さい。これに対して、CaOが0.1〜5
モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%
ではαが65、0.2〜2モル%ではαが40以上とな
る。従つて、CaOの好ましい範囲は0.1〜5モル
%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モル%で
ある。
第5図において、MgOが5モル%を越えたも
のはαが小さい。一方、MgOが0.1モル%より少
ないものは、焼結が不十分で特性が不安定であ
り、且つαも小さい。これに対して、MgOが0.1
〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モ
ル%ではαが40、0.2〜2モル%ではαが30以上
となる。従つて、MgOの好ましい範囲は0.1〜5
モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モル
%である。
第6図において、BaOとMgOとの合計が5モ
ル%を越えたものはαが小さい。一方、上記合計
が0.1モル%より少ないものは、焼結が不十分で
特性が不安定であり、且つαも小さい。これに対
して、上記合計が0.1〜5モル%の範囲ではαが
20以上となり、0.5モル%ではαが75、0.2〜2モ
ル%ではαが50以上となる。従つて、BaO+
MgOの好ましい範囲は0.1〜5モル%であり、よ
り好ましい範囲は0.2〜2モル%である。
第7図において、SnO2が0.1モル%より少ない
ものはαが小さい。一方、SnO2が5モル%を越
えたものはバリスタ電圧V1が高くなり、特性が
不安定であり、且つαも小さい。これに対して、
SnO2が0.1〜5モル%の範囲ではαが20以上とな
り、0.5モル%ではαが80、0.2〜2モル%ではα
が60以上となる。従つて、SnO2の好ましい範囲
は0.1〜5モル%であり、より好ましい範囲は0.2
〜2モル%である。
第8図において、TiO2が5モル%を越えたも
のはαが小さい。一方、TiO2が0.1モル%より少
ないものはαが小さい。これに対して、TiO2
0.1〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5
モル%ではαが60、0.2〜2モル%ではαが40以
上となる。従つて、TiO2の好ましい範囲は0.1〜
5モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モ
ル%である。
第9図において、ZrOが5モル%を越えたもの
はαが小さい。ZrOが0.1モル%より少ないもの
も同様にαが小さい。これに対して、ZrOが0.1
〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モ
ル%ではαが40、0.2〜2モル%ではαが30以上
となる。従つて、ZrOの好ましい範囲は0.1〜5
モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2モル
%である。
第10図において、SiO2が5モル%を越えた
ものはαが小さい。SiO2が0.1モル%より少ない
ものも同様にαが小さい。これに対して、SiO2
が0.1〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、
0.5モル%ではαが50、0.2〜2モル%ではαが30
以上となる。従つて、SiO2の好ましい範囲は0.1
〜5モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2
モル%である。
第11図において、GeO2が5モル%を越えた
ものはαが小さい。GeO2が0.1モル%より少ない
ものも同様にαが小さい。これに対して、GeO2
が0.1〜5モル%の範囲ではαが20以上となり、
0.5モル%ではαが45、0.2〜2モル%ではαが30
以上となる。従つて、GeO2の好ましい範囲は0.1
〜5モル%であり、より好ましい範囲は0.2〜2
モル%である。
第12図において、SnO2とGeO2の合計が5モ
ル%を越えたものはαが小さい。上記合計が0.1
モル%より少ないものも同様にαが小さい。これ
に対して、上記合計が0.1〜5モル%の範囲では
αが20以上となり、0.5モル%ではαが75、0.2〜
2モル%ではαが50以上となる。従つて、上記合
計の好ましい範囲は0.1〜5モル%であり、より
好ましい範囲は0.2〜2モル%である。
第13図において、CoOが30モル%を越えたも
のはαが小さく且つ特性が不安定である。一方、
CoOが0.1モル%より少ないものは、焼結が不十
分で特性が不安定であり、且つαも小さい。これ
に対して、CoOが0.1〜30モル%の範囲ではαが
20以上となり、10モル%ではαが80以上、1.0〜
15モル%ではαが30以上となる。従つて、CoOの
好ましい範囲は0.1〜30モル%であり、より好ま
しい範囲は1.0〜15モル%である。
第14図において、MnOが30モル%を越えた
ものはαが小さく且つ特性が不安定である。一
方、MnOが0.1モル%より少ないものは、焼結が
不十分で特性が不安定であり、且つαも小さい。
これに対して、MnOが0.1〜30モル%の範囲では
αが20以上となり、10モル%ではαが40、1.0〜
15モル%ではαが30以上となる。従つて、MnO
の好ましい範囲は0.1〜30モル%であり、より好
ましい範囲は1.0〜15モル%である。
第15図において、CoOとMnOとの合計が30
モル%を越えたものはαが小さく且つ特性が不安
定である。一方、上記合計が0.1モル%より少な
いものは、焼結が不十分で特性が不安定であり、
且つαも小さい。これに対して、上記合計が0.1
〜30モル%の範囲ではαが20以上となり、10モル
%ではαが75、1.0〜15モル%ではαが60以上と
なる。従つて、上記合計の好ましい範囲は0.1〜
30モル%であり、より好ましい範囲は1.0〜15モ
ル%である。
第16図において、Sb2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、Sb2O3が0.01モル%よ
り少ないものは、αが小さく、特性も不安定であ
る。これに対して、Sb2O3が0.01〜3モル%の範
囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではαが80、
0.1〜1.0モル%ではαが70以上となる。従つて、
Sb2O3の好ましい範囲は0.01〜3モル%であり、
より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
第17図において、Cr2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さく且つV1が大きくて特性が不安
定である。一方、Cr2O3が0.01モル%より少ない
ものは、αが小さく且つ特性が不安定である。こ
れに対して、Cr2O3が0.01〜3モル%の範囲では
αが20以上となり、0.5モル%ではαが70、0.1〜
1.0モル%ではαが60以上となる。従つて、Cr2O3
の好ましい範囲は0.01〜3モル%であり、より好
ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
第18図において、B2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さく且つ特性が不安定で、焼成時の
素子同志の付着も生じる。一方、B2O3が0.01モ
ル%より少ないものは、αが小さく且つ特性が不
安定である。これに対して、B2O3が0.01〜3モ
ル%の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%で
はαが65、0.1〜1.0モル%ではαが50以上とな
る。従つて、B2O3の好ましい範囲は0.01〜3モ
ル%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%
である。
第19図において、Al2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さく且つV1が大きくて特性が不安
定である。一方、Al2O3が0.01モル%より少ない
ものは、αが小さく且つ特性が不安定である。こ
れに対して、Al2O3が0.01〜3モル%の範囲では
αが20以上となり、0.5モル%ではαが65以上、
0.1〜1.0モル%ではαが60以上となる。従つて、
Al2O3の好ましい範囲は0.01〜3モル%であり、
より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
第20図において、In2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さく且つV1が高く、特性が不安定
である。一方、In2O3が0.01モル%より少ないも
のは、αが小さく、且つ特性が不安定である。こ
れに対して、In2O3が0.01〜3モル%の範囲では
αが20以上となり、0.5モル%ではαが65、0.1〜
1.0モル%ではαが50以上となる。従つて、In2O3
の好ましい範囲は0.01〜3モル%であり、より好
ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
第21図において、Rh2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、Rh2O3が0.01モル%よ
り少ないものは、αが小さく、特性も不安定であ
る。これに対して、Rh2O3が0.01〜3モル%の範
囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではαが50、
0.1〜1.0モル%ではαが40以上となる。従つて、
この成分の好ましい範囲は0.01〜3モル%であ
り、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
第22図において、Sc2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、Sc2O3が0.01モル%よ
り少ないものは、αが小さく、特性も不安定であ
る。これに対して、この成分が0.01〜3モル%の
範囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではαが
60以上、0.1〜1.0モル%ではαが60以上となる。
従つて、この成分の好ましい範囲は0.01〜3モル
%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%で
ある。
第23図において、Y2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、この成分が0.01モル%
より少ないものは、αが小さく、特性も不安定で
ある。これに対して、この成分が0.01〜3モル%
の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではα
が70以上、0.1〜1.0モル%ではαが60以上とな
る。従つて、この成分の好ましい範囲は0.01〜3
モル%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル
%である。
第24図において、Yb2O3が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、この成分が0.01モル%
より少ないものは、αが小さく、特性も不安定で
ある。これに対して、この成分が0.01〜3モル%
の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではα
が70以上、0.1〜1.0モル%ではαが60以上とな
る。従つて、この成分の好ましい範囲は0.01〜3
モル%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル
%である。
第25図において、Nb2O5が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、この成分が0.01モル%
より少ないものは、αが小さく、特性も不安定で
ある。これに対して、この成分が0.01〜3モル%
の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではα
が70以上、0.1〜1.0モル%ではαが60以上とな
る。従つて、この成分の好ましい範囲は0.01〜3
モル%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル
%である。
第26図において、Ta2O5が3モル%を越えた
ものはαが小さい。一方、この成分が0.01モル%
より少ないものは、αが小さく、特性も不安定で
ある。これに対して、この成分が0.01〜3モル%
の範囲ではαが20以上となり、0.5モル%ではα
が70以上、0.1〜1.0モル%ではαが60以上とな
る。従つて、この成分の好ましい範囲は0.01〜3
モル%であり、より好ましい範囲は0.1〜1.0モル
%である。
第27図において、Sb2O3とB2O3とAl2O3との
合計が3モル%を越えたものはαが小さい。一
方、この合計が0.01モル%より少ないものは、α
が小さく、特性も不安定である。これに対して、
この合計が0.01〜3モル%の範囲ではαが20以上
となり、0.5モル%ではαが80以上、0.1〜1.0モル
%ではαが70以上となる。従つて、この合計の好
ましい範囲は0.01〜3モル%であり、より好まし
い範囲は0.1〜1.0モル%である。
第28図において、Sc2O3とSb2O3とB2O3
Nb2O5との合計が3モル%を越えたものはαが小
さい。一方、この合計が0.01モル%より少ないも
のは、αが小さく、特性も不安定である。これに
対して、この合計が0.01〜3モル%の範囲ではα
が20以上となり、0.5モル%ではαが80以上、0.1
〜1.0モル%ではαが70以上となる。従つて、こ
の合計の好ましい範囲は0.01〜3モル%であり、
より好ましい範囲は0.1〜1.0モル%である。
上述の如く、ZnOを除く他の成分の範囲が決ま
れば、ZnOの量(モル%)は残部であるので、必
然的に57.0〜99.69モル%である。なお、第2図
〜第28図において、固定した成分の量(モル
%)を変えても同様な傾向が得られる。第1〜第
4群酸化物の中の酸化物の種類を変えても、同一
群の酸化物はほぼ同一の働きをなすので、同様な
傾向を示す。
発明の効果 上述から明らかな如く、本発明によれば、比較
的高いα値(20〜85)を有するバリスタを取扱い
が困難なビスマスを使用しないで得ることが出来
る。また、バリスタ電圧V1のコントロールを容
易に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる酸化物電圧非直線抵抗
体の焼結結晶粒子の配列を模型的に示す断面図、
第2図はBaO(モル%)の変化に対するバリスタ
電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第
3図はSrO(モル%)の変化に対するバリスタ電
圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第4
図はCaO(モル%)の変化に対するバリスタ電圧
V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第5図
はMgO(モル%)の変化に対するバリスタ電圧
V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第6図
はBaO、MgOの合計(モル%)の変化に対する
バリスタ電圧V1、非直線指数αの変化を示す特
性図、第7図はSnO2(モル%)の変化に対するバ
リスタ電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性
図、第8図はTiO2(モル%)の変化に対するバリ
スタ電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、
第9図はZrO2(モル%)の変化に対するバリスタ
電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第
10図はSiO2(モル%)の変化に対するバリスタ
電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第
11図はGeO2(モル%)の変化に対するバリスタ
電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図、第
12図はSnO2、GeO2の合計(モル%)の変化に
対するバリスタ電圧V1、非直線指数αの変化を
示す特性図、第13図はCoO(モル%)の変化に
対するバリスタ電圧V1、非直線指数αの変化を
示す特性図、第14図はMnO(モル%)の変化に
対するバリスタ電圧V1、非直線指数αの変化を
示す特性図、第15図はCoO、MnOの合計(モ
ル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直線
指数αの変化を示す特性図、第16図はSb2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第17図はCr2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第18図はB2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第19図はAl2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第20図はIn2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第21図はRh2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線係数αの変化を示す特性図、第22図はSc2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線係数αの変化を示す特性図、第23図はY2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第24図はYb2O3
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第25図はNb2O5
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第26図はTa2O5
(モル%)の変化に対するバリスタ電圧V1、非直
線指数αの変化を示す特性図、第27図は
Sb2O3、B2O3、Al2O3の合計(モル%)の変化に
対するバリスタ電圧V1、非直線係数αの変化を
示す特性図、第28図はSc2O3、Sb2O3、B2O3
Nb2O5の合計(モル%)の変化に対するバリスタ
電圧V1、非直線指数αの変化を示す特性図であ
る。 1……結晶、2……高抵抗層、3……電極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Zn、Ba、Sr、Ca、Mg、Sn、Ti、Zr、Si、
    Ge、Co、Mn、Sb、Cr、B、Al、In、Rh、Sc、
    Y、Yb、Nb、Taを、それぞれの代表的酸化物
    であるZnO、BaO、SrO、CaO、MgO、SnO2
    TiO2、ZrO2、SiO2、GeO2、CoO、MnO、
    Sb2O3、Cr2O3、B2O3、Al2O3、In2O3、Rh2O3
    Sc2O3、Y2O3、Yb2O3、Nb2O5、Ta2O5に換算し
    た組成で、 ZnO57.0〜99.69モル%、 BaO、SrO、CaOおよびMgOの内の一種以上
    の酸化物0.1〜5モル%、 SnO2、TiO2、ZrO2、SiO2およびGeO2の内の
    一種以上の酸化物0.1〜5モル% CoOおよびMnOの内の一種以上の酸化物0.1〜
    30モル%、 Sb2O3、Cr2O3、B2O3、Al2O3、In2O3
    Rh2O3、Sc2O3、Y2O3、Yb2O3、Nb2O5および
    Ta2O5の内の一種以上の酸化物0.01〜3モル% となるように含む焼結体から成る酸化物電圧非直
    線抵抗体。
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