JPS6236134B2 - - Google Patents
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- JPS6236134B2 JPS6236134B2 JP54119816A JP11981679A JPS6236134B2 JP S6236134 B2 JPS6236134 B2 JP S6236134B2 JP 54119816 A JP54119816 A JP 54119816A JP 11981679 A JP11981679 A JP 11981679A JP S6236134 B2 JPS6236134 B2 JP S6236134B2
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- JP
- Japan
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- combustion chamber
- exhaust
- valve
- intake
- opening
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- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 66
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 20
- 239000000446 fuel Substances 0.000 claims description 19
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 3
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 3
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 3
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 2
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 1
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 1
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ピストンに対向してシリンダヘツド
に形成した燃焼室の内壁に吸気ポート及び排気ポ
ートを開口すると共に、それらの開口部に吸気弁
及び排気弁をそれぞれ設けた4サイクル内燃機関
における混合気の燃焼改善装置に関する。
に形成した燃焼室の内壁に吸気ポート及び排気ポ
ートを開口すると共に、それらの開口部に吸気弁
及び排気弁をそれぞれ設けた4サイクル内燃機関
における混合気の燃焼改善装置に関する。
自動車用4サイクル内燃機関において、高負荷
運転時に高出力を得る手段として例えば吸、排気
弁の開弁期間をオーバラツプさせること、即ちピ
ストンの上昇する排気行程の終了直前から吸入弁
を開弁し始め、次のピストンの下降する吸入行程
の途中まで排気弁を開弁させることが知られてい
るが、このように吸、排気弁の開弁期間をオーバ
ラツプさせると、機関の高負荷運転域では吸入空
気量が多いので、吸入混合気の燃焼に問題はなく
吸入効率を高めて所期の高出力を得ることができ
るが、一方、機関の低負荷運転域では気化器の絞
り弁開度は当然に小さく吸入空気量の絶対量が少
ないので、機関の一サイクル当りのシリンダ内の
新混合気の吸入量に対する残留ガス量の割合が高
く(シリンダ容積に対する新混合気量20〜40
%)、着火が不安定となるばかりでなく、ピスト
ンの往復やスキツシユ等によつて生じる吸入混合
気の乱れや旋回流の発生も少なくなり、燃焼火炎
の伝播も遅くなつて燃焼効率の低下を招くことが
あり、その結果、排ガス中のHC、CO等の未燃有
害成分の発生量が多くなる不都合を生じる。そし
てこのような現象は当然に前記の吸、排気弁のオ
ーバラツプ期間が長い高出力型になるほど、その
傾向が大きくなる。したがつて機関を高出力型に
すると、低負荷運転域での燃焼効率を低下させ、
排ガス中のHC、CO等の未燃有害成分の発生量が
多くなるという問題が発生する。
運転時に高出力を得る手段として例えば吸、排気
弁の開弁期間をオーバラツプさせること、即ちピ
ストンの上昇する排気行程の終了直前から吸入弁
を開弁し始め、次のピストンの下降する吸入行程
の途中まで排気弁を開弁させることが知られてい
るが、このように吸、排気弁の開弁期間をオーバ
ラツプさせると、機関の高負荷運転域では吸入空
気量が多いので、吸入混合気の燃焼に問題はなく
吸入効率を高めて所期の高出力を得ることができ
るが、一方、機関の低負荷運転域では気化器の絞
り弁開度は当然に小さく吸入空気量の絶対量が少
ないので、機関の一サイクル当りのシリンダ内の
新混合気の吸入量に対する残留ガス量の割合が高
く(シリンダ容積に対する新混合気量20〜40
%)、着火が不安定となるばかりでなく、ピスト
ンの往復やスキツシユ等によつて生じる吸入混合
気の乱れや旋回流の発生も少なくなり、燃焼火炎
の伝播も遅くなつて燃焼効率の低下を招くことが
あり、その結果、排ガス中のHC、CO等の未燃有
害成分の発生量が多くなる不都合を生じる。そし
てこのような現象は当然に前記の吸、排気弁のオ
ーバラツプ期間が長い高出力型になるほど、その
傾向が大きくなる。したがつて機関を高出力型に
すると、低負荷運転域での燃焼効率を低下させ、
排ガス中のHC、CO等の未燃有害成分の発生量が
多くなるという問題が発生する。
而してかかる問題を解決すべく、たとえば吸気
通路を螺旋状に形成したり、吸気弁に羽根を形成
したり、また吸気弁の周囲に案内壁を形成したり
する等の手段を講じて燃焼室内の混合気に旋回流
や乱れを生起させ燃焼を改善する技術手段が種々
提案されているが、このようにすると機関の高負
荷運転域において、それらが吸入抵抗となつて吸
入効率の低下を招き、出力増加を妨げ高負荷時に
所期の高出力が得られなくなるという別の不都合
を生じる。
通路を螺旋状に形成したり、吸気弁に羽根を形成
したり、また吸気弁の周囲に案内壁を形成したり
する等の手段を講じて燃焼室内の混合気に旋回流
や乱れを生起させ燃焼を改善する技術手段が種々
提案されているが、このようにすると機関の高負
荷運転域において、それらが吸入抵抗となつて吸
入効率の低下を招き、出力増加を妨げ高負荷時に
所期の高出力が得られなくなるという別の不都合
を生じる。
また機関の減速運転域では、機関が高回転して
いるにも拘らず絞り弁がアイドル開度にあるため
新混合気の吸入量がきわめて少なくなり、シリン
ダ内での新混合気に対する残留ガス量の割合がき
わめて高くなり、吸入系に前述のような新混合気
に旋回流や乱れを生ぜしめるような手段を講じる
程度では満足な燃焼改善は難しい。
いるにも拘らず絞り弁がアイドル開度にあるため
新混合気の吸入量がきわめて少なくなり、シリン
ダ内での新混合気に対する残留ガス量の割合がき
わめて高くなり、吸入系に前述のような新混合気
に旋回流や乱れを生ぜしめるような手段を講じる
程度では満足な燃焼改善は難しい。
本発明は、以上の諸点に鑑み提案されたもので
あつて、機関の特に低負荷運転域で排気ポートか
ら燃焼室に逆流する既燃ガスの流動エネルギを有
効に利用して、燃焼室内の導入混合気に強力な旋
回流を生じさせてそれを急速且つ確実に燃焼させ
ることができるようにし、これにより前記不具合
をすべて解消した前記装置を提供することを目的
とする。
あつて、機関の特に低負荷運転域で排気ポートか
ら燃焼室に逆流する既燃ガスの流動エネルギを有
効に利用して、燃焼室内の導入混合気に強力な旋
回流を生じさせてそれを急速且つ確実に燃焼させ
ることができるようにし、これにより前記不具合
をすべて解消した前記装置を提供することを目的
とする。
そして上記目的を達成するために本発明は、ピ
ストンに対向してシリンダヘツドに形成した燃焼
室の内壁に吸気ポート及び排気ポートを開口する
と共に、それらの開口部に吸気弁及び排気弁をそ
れぞれ設けた4サイクル内燃機関において、前記
排気弁の開弁期間を吸気弁のそれとオーバラツプ
させ、そのオーバラツプ時に前記排気ポートから
燃焼室へ逆流する既燃ガスが該燃焼室内でその周
方向に沿う旋回流を生じるように、該排気ポート
の開口部を前記燃焼室の中心に対し偏心した方向
に指向させ、さらに前記燃焼室の内壁には前記排
気ポートの開口部近傍において、前記旋回流を案
内するための旋回流案内壁を設けたことを特徴と
する。
ストンに対向してシリンダヘツドに形成した燃焼
室の内壁に吸気ポート及び排気ポートを開口する
と共に、それらの開口部に吸気弁及び排気弁をそ
れぞれ設けた4サイクル内燃機関において、前記
排気弁の開弁期間を吸気弁のそれとオーバラツプ
させ、そのオーバラツプ時に前記排気ポートから
燃焼室へ逆流する既燃ガスが該燃焼室内でその周
方向に沿う旋回流を生じるように、該排気ポート
の開口部を前記燃焼室の中心に対し偏心した方向
に指向させ、さらに前記燃焼室の内壁には前記排
気ポートの開口部近傍において、前記旋回流を案
内するための旋回流案内壁を設けたことを特徴と
する。
以下、図面により本発明の一実施例について説
明する。
明する。
第1図において、内燃機関のシリンダヘツドH
には、図示しないピストンに対向して燃焼室Cが
形成され、この燃焼室Cの内壁1中央部には点火
栓19の電極が臨ませてある。前記内壁1には、
シリンダヘツドHに形成した一対の吸気ポート
5,6の下流端が前記点火栓19の一側において
それぞれ開口しており、それらの開口部2,3に
は、図示しない動弁機構によつて開閉作動される
一対の吸気弁7,8が設けられる。前記一対の吸
気ポート5,6は上流側で1本に集合されてシリ
ンダヘツドHの外面に開口され、図示しない吸気
系に接続される。
には、図示しないピストンに対向して燃焼室Cが
形成され、この燃焼室Cの内壁1中央部には点火
栓19の電極が臨ませてある。前記内壁1には、
シリンダヘツドHに形成した一対の吸気ポート
5,6の下流端が前記点火栓19の一側において
それぞれ開口しており、それらの開口部2,3に
は、図示しない動弁機構によつて開閉作動される
一対の吸気弁7,8が設けられる。前記一対の吸
気ポート5,6は上流側で1本に集合されてシリ
ンダヘツドHの外面に開口され、図示しない吸気
系に接続される。
また燃焼室Cの内壁1には、シリンダヘツドH
に形成した一対の排気ポート11,12の上流端
が前記点火栓19の他側においてそれぞれ開口し
ており、それらの開口部9,10には、図示しな
い動弁機構によつて開閉作動される一対の排気弁
14,15が設けられる。前記一対の排気ポート
11,12は下流側で1本に集合されてシリンダ
ヘツドHの外面に開口され、図示しない排気系に
接続される。
に形成した一対の排気ポート11,12の上流端
が前記点火栓19の他側においてそれぞれ開口し
ており、それらの開口部9,10には、図示しな
い動弁機構によつて開閉作動される一対の排気弁
14,15が設けられる。前記一対の排気ポート
11,12は下流側で1本に集合されてシリンダ
ヘツドHの外面に開口され、図示しない排気系に
接続される。
前記一対の排気ポート11,12のうち特に第
1排気ポート12の開口部10は、燃焼室Cの中
心に対して偏心した方向即ち接線方向に指向させ
て形成されており、このため、後述するバルブオ
ーバラツプ時に第1排気ポート12を経て燃焼室
C内へ逆流する既燃ガスは、矢印Aにより示すよ
うに燃焼室Cの周方向に沿つた旋回流を生起す
る。而して排気ポート11,12を特に一対設け
ることにより、それらポート11,12の開口部
9,10の面積を、排気ポートが1個だけの場合
の開口部面積と比べて小さくすることができるか
ら、その分だけ一方の排気ポート12の開口部1
0を燃焼室Cの中心に対してより偏心した位置に
指向させることができ、その結果、逆流既燃ガス
の旋回流の生成が一層容易となるものである。
1排気ポート12の開口部10は、燃焼室Cの中
心に対して偏心した方向即ち接線方向に指向させ
て形成されており、このため、後述するバルブオ
ーバラツプ時に第1排気ポート12を経て燃焼室
C内へ逆流する既燃ガスは、矢印Aにより示すよ
うに燃焼室Cの周方向に沿つた旋回流を生起す
る。而して排気ポート11,12を特に一対設け
ることにより、それらポート11,12の開口部
9,10の面積を、排気ポートが1個だけの場合
の開口部面積と比べて小さくすることができるか
ら、その分だけ一方の排気ポート12の開口部1
0を燃焼室Cの中心に対してより偏心した位置に
指向させることができ、その結果、逆流既燃ガス
の旋回流の生成が一層容易となるものである。
また燃焼室Cの内壁1には、第1排気ポート1
2から燃焼室C内へ逆流する前記既燃ガスを衝突
させてこれにシリンダの周方向に向かう旋回流を
より確実に生成させるための旋回流案内壁16
が、第1排気ポート12の開口部10近傍におい
て燃焼室C内へ向けて突設されている。旋回流案
内壁16は燃焼室Cの周縁部から第1排気ポート
12の開口部10に沿つて燃焼室Cの中央に向け
て弧状に延設され、外周面17と、内周面18
と、これら外周面17および内周面18に接続す
る頂面とを有している。この旋回流案内壁16の
作用により、第1排気ポート12から燃焼室C内
へ逆流する既燃ガスの矢印A方向への旋回流が一
層強力に助長されるものである。
2から燃焼室C内へ逆流する前記既燃ガスを衝突
させてこれにシリンダの周方向に向かう旋回流を
より確実に生成させるための旋回流案内壁16
が、第1排気ポート12の開口部10近傍におい
て燃焼室C内へ向けて突設されている。旋回流案
内壁16は燃焼室Cの周縁部から第1排気ポート
12の開口部10に沿つて燃焼室Cの中央に向け
て弧状に延設され、外周面17と、内周面18
と、これら外周面17および内周面18に接続す
る頂面とを有している。この旋回流案内壁16の
作用により、第1排気ポート12から燃焼室C内
へ逆流する既燃ガスの矢印A方向への旋回流が一
層強力に助長されるものである。
第2図には、縦軸にバルブの開度を示すバルブ
リフト量を、また横軸に順次爆発行程、排気行
程、吸入行程および圧縮行程の時間的経緯を示す
クランク角度をとつたときの、排気弁14の開度
曲線a、排気弁15の開度曲線bおよび両吸気弁
7,8の開度曲線cの各一例が示されている。こ
の第2図に例示されているように、一対の排気弁
14,15のうち第1排気ポート12側の第1排
気弁15の開弁時期を、他方の排気弁即ち第2排
気弁14の開弁時期よりも遅くなるように両排気
弁14,15の開弁期間が互いにずらされるとと
もに、両排気弁14,15の開弁期間が両吸気弁
7,8の開弁期間とオーバラツプするように各排
気弁14,15および吸気弁7,8の作動が制御
される。
リフト量を、また横軸に順次爆発行程、排気行
程、吸入行程および圧縮行程の時間的経緯を示す
クランク角度をとつたときの、排気弁14の開度
曲線a、排気弁15の開度曲線bおよび両吸気弁
7,8の開度曲線cの各一例が示されている。こ
の第2図に例示されているように、一対の排気弁
14,15のうち第1排気ポート12側の第1排
気弁15の開弁時期を、他方の排気弁即ち第2排
気弁14の開弁時期よりも遅くなるように両排気
弁14,15の開弁期間が互いにずらされるとと
もに、両排気弁14,15の開弁期間が両吸気弁
7,8の開弁期間とオーバラツプするように各排
気弁14,15および吸気弁7,8の作動が制御
される。
以上のように構成されているので、機関の爆発
行程の初期においては各吸気弁7,8および各排
気弁14,15はそれぞれ閉じた状態であり、爆
発行程の完了前にまず第1排気弁14が開き始
め、続いて第2排気弁15が開き始める。そして
機関は排気行程に移り、燃焼室C内の既燃ガスは
各排気ポート11,12を経てその下流側で合流
した後、図示しない排気系へ排出される。排気行
程の完了前において各吸気弁7,8が開き始め、
各排気弁14,15が完全に閉じ切らないうちに
機関は吸入行程に移行する。尚、機関が吸入行程
に移行する時点で第2排気弁14を完全に閉じ切
るようにしてもよい。いずれにしても、吸入行程
の初期においては一対の排気弁14,15のうち
少なくとも第1排気弁15が未だ開いているの
で、一旦第1排気ポート12へ向けて排出された
既燃ガスの一部は燃焼室C内へ逆流する。この場
合、機関が低負荷運転域にあるときは絞り弁の開
度が小さいので、既燃ガスの燃焼室C内への逆流
量はより多くなる。
行程の初期においては各吸気弁7,8および各排
気弁14,15はそれぞれ閉じた状態であり、爆
発行程の完了前にまず第1排気弁14が開き始
め、続いて第2排気弁15が開き始める。そして
機関は排気行程に移り、燃焼室C内の既燃ガスは
各排気ポート11,12を経てその下流側で合流
した後、図示しない排気系へ排出される。排気行
程の完了前において各吸気弁7,8が開き始め、
各排気弁14,15が完全に閉じ切らないうちに
機関は吸入行程に移行する。尚、機関が吸入行程
に移行する時点で第2排気弁14を完全に閉じ切
るようにしてもよい。いずれにしても、吸入行程
の初期においては一対の排気弁14,15のうち
少なくとも第1排気弁15が未だ開いているの
で、一旦第1排気ポート12へ向けて排出された
既燃ガスの一部は燃焼室C内へ逆流する。この場
合、機関が低負荷運転域にあるときは絞り弁の開
度が小さいので、既燃ガスの燃焼室C内への逆流
量はより多くなる。
第2排気弁14の開弁時期は第1排気弁15の
開弁時期よりも早いので、第2排気弁14がまず
閉じ、その後に第1排気弁15が閉じるように構
成されているが、第2排気弁14が閉じた後の吸
入行程においては、燃焼室C内へ逆流する既燃ガ
スは第1排気ポート12のみを経て逆流するた
め、この排気ポート12を通過する過程で既燃ガ
スは増速され、しかも第1排気ポート12は燃焼
室Cの中心に対して偏心した方向に向けて形成さ
れているので、該第1排気ポート12の開口部1
0から燃焼室C内へ流入する既燃ガスは、第1図
の矢印Aにより示されるように燃焼室Cの周方向
に沿う旋回流を生成し、さらに第1排気ポート1
2の開口部10の周囲部には旋回流の生成を促進
するようにして旋回流案内壁16が形成されてい
るので、この旋回流案内壁16の作用により既燃
ガスの旋回流はより強力なものとなる。そして、
各吸気ポート5,6の開口部2,3を経て燃焼室
C内に吸入される新混合気は、逆流既燃ガスの旋
回流よりも流動エネルギが小さいため、その旋回
流の影響を受け易く、その結果、全体として逆流
既燃ガスと新混合気との総合気流も強力な旋回流
となつて燃焼室C内を流れる。
開弁時期よりも早いので、第2排気弁14がまず
閉じ、その後に第1排気弁15が閉じるように構
成されているが、第2排気弁14が閉じた後の吸
入行程においては、燃焼室C内へ逆流する既燃ガ
スは第1排気ポート12のみを経て逆流するた
め、この排気ポート12を通過する過程で既燃ガ
スは増速され、しかも第1排気ポート12は燃焼
室Cの中心に対して偏心した方向に向けて形成さ
れているので、該第1排気ポート12の開口部1
0から燃焼室C内へ流入する既燃ガスは、第1図
の矢印Aにより示されるように燃焼室Cの周方向
に沿う旋回流を生成し、さらに第1排気ポート1
2の開口部10の周囲部には旋回流の生成を促進
するようにして旋回流案内壁16が形成されてい
るので、この旋回流案内壁16の作用により既燃
ガスの旋回流はより強力なものとなる。そして、
各吸気ポート5,6の開口部2,3を経て燃焼室
C内に吸入される新混合気は、逆流既燃ガスの旋
回流よりも流動エネルギが小さいため、その旋回
流の影響を受け易く、その結果、全体として逆流
既燃ガスと新混合気との総合気流も強力な旋回流
となつて燃焼室C内を流れる。
第1排気弁15が閉じた後、各吸気弁7,8が
最大開度の状態に達するが、その後、各吸気弁
7,8が未だ閉じ切つていない状態で、機関は圧
縮行程に移行する。そして、圧縮行程の終了直前
の、ピストンの上死点近傍で点火栓19による火
花点火が行われると、前記旋回流によつて混合気
の流動速度が増速され且つその燃焼速度も速めら
れることから燃焼室C内の火炎は強力かつ急速に
成長する。
最大開度の状態に達するが、その後、各吸気弁
7,8が未だ閉じ切つていない状態で、機関は圧
縮行程に移行する。そして、圧縮行程の終了直前
の、ピストンの上死点近傍で点火栓19による火
花点火が行われると、前記旋回流によつて混合気
の流動速度が増速され且つその燃焼速度も速めら
れることから燃焼室C内の火炎は強力かつ急速に
成長する。
したがつて特に空燃比を変えなくとも火炎の成
長が強力かつ確実になり、燃焼効率が著しく向上
し、剥離されたクエンチング層のHCをも難なく
燃焼させることができ、特に吸入新混合気が少な
い低負荷運転域や減速運転域においても全吸入混
合気を確実に燃焼させることができる。
長が強力かつ確実になり、燃焼効率が著しく向上
し、剥離されたクエンチング層のHCをも難なく
燃焼させることができ、特に吸入新混合気が少な
い低負荷運転域や減速運転域においても全吸入混
合気を確実に燃焼させることができる。
以上のように本発明によれば、排気弁の開弁期
間を吸気弁のそれとオーバラツプさせ、そのオー
バラツプ時に排気ポートから燃焼室へ逆流する既
燃ガスが該燃焼室内でその周方向に沿う旋回流を
生じるように、該排気ポートの開口部を前記燃焼
室の中心に対し偏心した方向に指向させ、さらに
前記燃焼室の内壁には前記排気ポートの開口部近
傍において、前記旋回流を案内するための旋回流
案内壁を設けたので、上記オーバラツプ時におい
て排気ポートから燃焼室に逆流する既燃ガスに強
力な旋回流を確実に生起させることができ、従つ
て機関が低負荷運転域或は減速運転域にあつて燃
焼室内への混合気の流入量が少なく且つその流速
も低いような場合でも、その吸入混合気に上記逆
流既燃ガスによつて旋回流を生起させることがで
きて、これを急速且つ確実に燃焼させることがで
き、以上の結果、上記オーバラツプ期間の比較的
長い高出力型機関の低負荷或は減速運転域におい
ても、吸入混合気の燃焼効率を著しく向上させる
ことができ、HC、CO等の未燃有害成分の発生を
可及的に抑えることができる。しかも吸気系に
は、吸入混合気に旋回流や乱流を生じさせるため
の案内壁その他の手段を特別に設ける必要はない
から、構造が簡単である上、機関の高負荷運転時
に吸入抵抗が特別に増大する心配もない。
間を吸気弁のそれとオーバラツプさせ、そのオー
バラツプ時に排気ポートから燃焼室へ逆流する既
燃ガスが該燃焼室内でその周方向に沿う旋回流を
生じるように、該排気ポートの開口部を前記燃焼
室の中心に対し偏心した方向に指向させ、さらに
前記燃焼室の内壁には前記排気ポートの開口部近
傍において、前記旋回流を案内するための旋回流
案内壁を設けたので、上記オーバラツプ時におい
て排気ポートから燃焼室に逆流する既燃ガスに強
力な旋回流を確実に生起させることができ、従つ
て機関が低負荷運転域或は減速運転域にあつて燃
焼室内への混合気の流入量が少なく且つその流速
も低いような場合でも、その吸入混合気に上記逆
流既燃ガスによつて旋回流を生起させることがで
きて、これを急速且つ確実に燃焼させることがで
き、以上の結果、上記オーバラツプ期間の比較的
長い高出力型機関の低負荷或は減速運転域におい
ても、吸入混合気の燃焼効率を著しく向上させる
ことができ、HC、CO等の未燃有害成分の発生を
可及的に抑えることができる。しかも吸気系に
は、吸入混合気に旋回流や乱流を生じさせるため
の案内壁その他の手段を特別に設ける必要はない
から、構造が簡単である上、機関の高負荷運転時
に吸入抵抗が特別に増大する心配もない。
第1図は本発明の一実施例に基づく4サイクル
内燃機関のシリンダヘツドを燃焼室側より見た底
面図、第2図は本発明に基づく各排気弁および吸
気弁の開弁期間の一例を示すグラフである。 C……燃焼室、H……シリンダヘツド、1……
内壁、2,3……開口部、5,6……吸気ポー
ト、7,8……吸気弁、10……開口部、12…
…排気ポート、15……排気弁、16……旋回流
案内壁。
内燃機関のシリンダヘツドを燃焼室側より見た底
面図、第2図は本発明に基づく各排気弁および吸
気弁の開弁期間の一例を示すグラフである。 C……燃焼室、H……シリンダヘツド、1……
内壁、2,3……開口部、5,6……吸気ポー
ト、7,8……吸気弁、10……開口部、12…
…排気ポート、15……排気弁、16……旋回流
案内壁。
Claims (1)
- 1 ピストンに対向してシリンダヘツドに形成し
た燃焼室の内壁に吸気ポート及び排気ポートを開
口すると共に、それらの開口部に吸気弁及び排気
弁をそれぞれ設けた4サイクル内燃機関におい
て、前記排気弁の開弁期間を吸気弁のそれとオー
バラツプさせ、そのオーバラツプ時に前記排気ポ
ートから燃焼室へ逆流する既燃ガスが該燃焼室内
でその周方向に沿う旋回流を生じるように、該排
気ポートの開口部を前記燃焼室の中心に対し偏心
した方向に指向させ、さらに前記燃焼室の内壁に
は前記排気ポートの開口部近傍において、前記旋
回流を案内するための旋回流案内壁を設けてな
る、4サイクル内燃機関における混合気の燃焼改
善装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11981679A JPS5644404A (en) | 1979-09-18 | 1979-09-18 | Device for improving combustion of mixture in four-cycle internal combustion engine |
US06/157,188 US4354463A (en) | 1979-06-09 | 1980-06-06 | Device for improving combustion efficiency of mixture in four cycle internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11981679A JPS5644404A (en) | 1979-09-18 | 1979-09-18 | Device for improving combustion of mixture in four-cycle internal combustion engine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5644404A JPS5644404A (en) | 1981-04-23 |
JPS6236134B2 true JPS6236134B2 (ja) | 1987-08-05 |
Family
ID=14770942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11981679A Granted JPS5644404A (en) | 1979-06-09 | 1979-09-18 | Device for improving combustion of mixture in four-cycle internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5644404A (ja) |
Families Citing this family (12)
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---|---|---|---|---|
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JPS5946310A (ja) * | 1982-09-10 | 1984-03-15 | Mazda Motor Corp | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
JPS5946309A (ja) * | 1982-09-10 | 1984-03-15 | Mazda Motor Corp | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
EP0178663B1 (en) * | 1984-10-17 | 1991-12-18 | Nissan Motor Co., Ltd. | Induction port arrangement for internal combustion engine having multiple inlet valves per combustion chamber |
JP2521715B2 (ja) * | 1986-05-26 | 1996-08-07 | 多摩川精機株式会社 | 太陽反射角自動修正装置 |
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JPH0814250B2 (ja) * | 1987-02-20 | 1996-02-14 | トヨタ自動車株式会社 | 2サイクル内燃機関 |
CN101495736B (zh) | 2006-07-25 | 2011-02-16 | 雅马哈发动机株式会社 | 四冲程内燃机 |
JP2013160182A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
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JP6258653B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2018-01-10 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5115719A (en) * | 1974-07-30 | 1976-02-07 | Daihatsu Motor Co Ltd | Haikigasuhannono sokushinhoho |
JPS5423815A (en) * | 1977-07-22 | 1979-02-22 | Nissan Diesel Motor Co Ltd | Direct-injection diesel engine |
-
1979
- 1979-09-18 JP JP11981679A patent/JPS5644404A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5115719A (en) * | 1974-07-30 | 1976-02-07 | Daihatsu Motor Co Ltd | Haikigasuhannono sokushinhoho |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5644404A (en) | 1981-04-23 |
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