JPH0814250B2 - 2サイクル内燃機関 - Google Patents

2サイクル内燃機関

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JPH0814250B2
JPH0814250B2 JP62035821A JP3582187A JPH0814250B2 JP H0814250 B2 JPH0814250 B2 JP H0814250B2 JP 62035821 A JP62035821 A JP 62035821A JP 3582187 A JP3582187 A JP 3582187A JP H0814250 B2 JPH0814250 B2 JP H0814250B2
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valve
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徳彦 中村
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    • F02F1/24Cylinder heads
    • F02F1/42Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
    • F02F1/4214Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリンダヘッドに吸気弁と排気弁を設けた2
サイクル内燃機関に関する。
〔従来の技術〕
特公昭60−5770号公報には、吸気弁及び排気弁を有す
るオープンチャンバ型2サイクル内燃機関が開示されて
いる。この2サイクル内燃機関は、ピストンが不死点に
あるときに吸気弁と排気弁とがほぼ同時に開き、吸気弁
から流入した新気は下向きに指向され、ピストン頂面で
反転して、シリンダ内で縦回りのU字状の流れを形成す
るようになっている。新気と排気の境界面は、最初吸気
弁の近くにあり、次いでシリンダの下方中央部になり、
そして排気弁の近くへと移動し、シリンダ内の全体で排
気と新気とが置き換わるようになっている。
しかしながら、このような2サイクル内燃機関は高負
荷域では問題ないが、アイドル時又は軽負荷域での燃焼
に問題がある。アイドル時又は軽負荷域では、供給され
る新気の量が少なくてシリンダ内には多量の排気が残留
するので、新気が残留排気中に分散して薄くなり、新気
をシリンダヘッドの点火プラグの近傍に集めることがで
きない。即ち、シリンダ内で縦回りのU字状の流れで
は、新気の主流はシリンダの下方へ移動してしまうから
である。このため、シリンダヘッドに設けられた点火プ
ラグによる着火や、火炎核の発生が阻害されたり、火炎
伝播速度が低下することにより、失火したり、燃焼変動
が発生し易くなる。
また、吸入空気にシリンダ軸線回りのスワールを形成
させることは従来から公知である。例えば、米国特許45
43928号は対向配置の2つの吸気弁から空気を供給して
シリンダ軸線回りのスワールを形成させるようにしてい
る。排気弁はシリンダの頂部中央に形成された副室に配
置されている。従って、この特許に開示された内燃機関
では、燃焼が副室で開始され、次いで、スワールしてい
るシリンダ内に広がるようになっているものであり、排
気ガスにスワールを発生させたり、残留排気ガスと新気
との間で成層化を行ったりするものではない。
本願の出願人は先に、アイドルを含む低負荷時に、排
気弁の開弁時に排気ポートから排出した排気ガスの一部
を燃焼室にシリンダ軸線の回りにスワールさせつつ再流
入させることによって、ピストン側の残留排気ガスに対
してシリンダヘッド側に新気を集め、成層燃焼を行うこ
とのできる2サイクル内燃機関を提案した(特公平5−
68608号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
2サイクル内燃機関では上記したように掃気によって
排気を行うために排気ガスが燃焼室に残留し、アイドル
や軽負荷域では燃焼室内の残留排気ガスに対する供給新
気の割合が小さくなり、燃焼が不安定になるという問題
があった。本発明は上記先願に記載されているような、
特にアイドル時や軽負荷域の新気量の少ない運転条件下
において、排気弁の開弁時に排気ポートから排出した排
気ガスの一部を燃焼室にシリンダ軸線の回りにスワール
させつつ再流入させて、新気と残留排気ガスとの成層化
を形成し、かつこの形成された成層化をピストン上昇時
まで維持することのできるようにして、シリンダヘッド
の近傍に形成された濃い混合気の層に点火プラグによっ
て容易に着火できるようにすることを目的とするもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明による2サイクル内燃機関は、過給手段を有す
る新気供給系と、シリンダヘッド部分に設けられた吸気
ポート及び排気ポートを開閉するために、クランク角に
同期して駆動される吸気弁及び排気弁とを有する2サイ
クル内燃機関において、ピストン下降速度の速い時期に
排気弁を吸気弁よりも早く開く弁駆動機構と、排気弁の
開弁時に排気ポートから排出した排気ガスの一部が燃焼
室に逆流する際に該逆流排気ガスにシリンダ軸線の回り
にスワールを与える手段とを有し、吸気弁より供給され
た新気がアイドル時及び低負荷時に該排気スワール上に
ゆるやかに流入するようにするとともに、排気マニホー
ルドを共有する気筒群のバルブタイミングが、或る気筒
の排気弁の開弁期間が他の気筒の排気弁の開弁期間とオ
ーバーラップしないように定められていることを特徴と
するものである。
〔作 お用〕
本発明によれば、少なくともアイドルを含む低負荷域
において、次のようにして成層化が達成される。即ち、
ピストンの下降行程中に排気弁が開くと弱い排気ブロー
ダウンが発生し、排気ポート内に正圧になる。排気ブロ
ーダウンは短時間で終了し、ピストンは引き続いて下降
しているのでシリンダ内が排気ポートに対して負圧にな
り、一旦排出した排気ガスの一部が燃焼室に再流入す
る。本発明においては、この再流入する排気ガスにシリ
ンダ軸線の回りにスワールを与える手段が設けられてお
り、燃焼室内で排気ガスがシリンダ軸線の回りにスワー
ルする。その後で吸気弁が開弁する。アイドル時及び軽
負荷域においては供給新気量は少なく、新気は比較的に
ゆっくりと流入する。従って、ゆっくりと流入する新気
はシリンダ軸線の回りにスワールしている排気ガスの上
にゆっくりと乗り、新気は排気スワールに乗ったままシ
リンダヘッドの近傍に集まっている。従って、シリンダ
ヘッド側に新気があり、ピストン側に残留排気ガスがあ
り、これで成層化が形成される。また、バルブタイミン
グが、或る気筒の排気弁の開弁期間が他の気筒の排気弁
の開弁期間とオーバーラップしないように定められてお
り、掃気中の気筒の排気弁が閉じるまで他の気筒の排気
弁は開弁しない。従って、上のようにして成層化が形成
された掃気中の気筒に、他の気筒の排気圧力、特に排気
弁開弁当初のブローダウン圧力がかかることがなく、従
って、ピストン上昇時まで成層化が乱されることなく維
持され、シリンダヘッドの近傍に集まっている濃い混合
気に点火して容易に着火することができるのである。
〔実施例〕
第1図は第3図の吸気弁と排気弁を通る垂直断面図、
第2図は本発明を適用した6気筒の2サイクル内燃機関
10を示す図、第3図は第2図の1気筒の燃焼室の近傍を
詳細に示す図である。機関本体10はシリンダブロック12
とシリンダヘッド14とにより構成され、ピストン16の上
方に燃焼室18が形成される。シリンダヘッド14には吸気
ポート20と排気ポート22とが対向配置で形成され、それ
ぞれにポペット弁からなる吸気弁24と排気弁26とを有す
るものである。
第3図に示されるように、吸気弁24及び排気弁26はそ
れぞれ2個ずつ設けられ、点火プラグ28が燃焼室18のほ
ぼ中央に設けられる。排気弁26はEsとEで表されてお
り、一方、吸気弁24はFA,FBで表されている。これは吸
気弁24の働きが相互に差があることを示しており、以後
FAで表された吸気弁を低負荷吸気弁と呼び、FBで表され
た吸気弁を高負荷吸気弁と呼ぶことにする。
第2図及び第3図に示されるように、シリンダヘッド
14には2個の吸気マニホールド30,32が取りつけられ
る。一方の吸気マニホールド30の各枝管が低負荷吸気弁
FAの配置された側の吸気ポート20に接続され、他方の吸
気マニホールド32の各枝管が高負荷吸気弁FBの配置され
た側の吸気ポート20に接続される。両吸気ポート20は機
関の長手軸線とほぼ直角方向に相互にほぼ平行に延び、
且つ機関の長手軸線とほぼ直角方向の気筒の中心線の両
側にあり、少なくとも低負荷吸気弁FAの配置された側の
吸気ポート20は燃焼室18に接線方向に開口する。そし
て、吸気ポート20または吸気マニホールド30,32の各枝
管にはそれぞれ燃料噴射弁34が配置される。また、燃料
噴射弁34の上流にはリードバルブからなる逆止弁36が配
置される。
第2図に示されるように、空気はエアクリーナ38から
取り入れられ、スロットル弁40で流量制御され、そして
過給機42で過給されるようになっている。過給機42の下
流にはインタークーラ44が配置され、前記2つの吸気マ
ニホールド30,32は共にこのインタークーラ44に接続さ
れる。過給機42はルーツポンプ等の機関の出力により駆
動される機械式過給機を利用することができる。また、
スロットル弁40の上流にはエアフローメータ46が配置さ
れる。
高負荷側の吸気マニホールド32の集合部にはバタフラ
イ式吸気制御弁48が配置される。吸気弁24及び排気弁26
がカム軸によって機関のクランクシャフトと同期して駆
動されるのに対し、この吸気制御弁48は機関の負荷及び
回転数に応じて開閉されるものである。吸気制御弁48は
少なくとも機関アルドル時を含む低負荷時に閉じられ、
従って、このときには空気は低負荷側の吸気マニホール
ド30からのみ供給されることになる。吸気制御弁48は機
関中高負荷時に開かれ、従って、このときには空気は高
負荷側の吸気マニホールド32及び低負荷側の吸気マニホ
ールド30の双方を通って供給される。
第2図に示されるように、6気筒に対して2つの排気
マニホールド50が設けられ、一方の排気マニホールド50
は第1,2,3気筒に接続され、他方の排気マニホールド50
は第4,5,6気筒に接続される。各排気マニホールド50の
集合部にはそれぞれに触媒52が配置され、各排気マニホ
ールド50はさらにマフラー54を通って相互に独立して終
端する。この場合、点火順序は、第1,6,2,4,3,5気筒の
順である。各排気マニホールド50は3つの枝管を有し、
従って、1つの枝管が1気筒分の排気ポート22に接続さ
れることになる。
第3図はそのような枝管の1つ50aを示しており、枝
管50aは機関の長手軸線に対してほぼ直角に取りつけら
れる。ところで、各気筒には2つの排気ポート22があ
り、これらの2つの排気ポート22はシリンダヘッド14内
で1つのポートに合流される。Esを付けて示される排気
弁26を配置した方の排気ポート22は上記枝管50aと一直
線を成すように機関の長手軸線に対してほぼ直角に形成
され、且つ燃焼室18に接線方向に開口する。他方の排気
ポート22は機関の長手軸線に対してほぼ直角に形成され
た側の排気ポート22に或る角度をつけて合流される。こ
の排気ポート22の構成は、2つの排気弁26をもつことに
よって排気ガスの排出速度を高めることができることに
あり、そして、排気ガスが排気ポート22及び排気マニホ
ールド50に排出され、その一部が燃焼室18に再流入する
ときに、一直線上に流れる慣性の効果によって、角度を
付けた側の排気ポート22からの再流入はほとんどなく、
Esを付けて示される排気弁26を配置した方の排気ポート
22を主に通り、この再流入排気ガスがシリンダ軸線の周
りのスワールSを形成することができるようにしたもの
である。
このスワールSは第3図で見て時計回り方向である。
そして、このスワールSを形成させる(Es側の)排気ポ
ート22は、高負荷側の吸気弁FBを有する吸気ポート20と
一直線上で向き合い、低負荷側の吸気弁FAを有する吸気
ポート20とは中心線を挟んでオフセットして向き合うよ
うになっている。従って、低負荷時に低負荷側の吸気弁
FAを有する吸気ポート20から供給された新気がそれ自体
でスワールを生成する場合には、そのスワールは再流入
排気ガスのスワールSと同じ時計回り方向になる。低負
荷時には、吸気制御弁48が閉じられるのでスワールSを
形成させる排気ポート22と向き合った高負荷側の吸気ポ
ート20からの新気の流れはなく、再流入排気ガスのスワ
ールSを妨げるものがなく、かくして、スワールSが保
持されることができる。
第3図に示されるように、シリンダヘッド14の内壁、
即ち燃焼室18の上壁には、マスク56が形成される。この
マスク56は機関の長手軸線とほぼ平行に燃焼室18を横断
し、中央の大部分は鋭い立ち上がりの台地状隆起で形成
され、側縁部においては傾斜が緩やかになっている。点
火プラグ28は吸気弁24側にくるようになっている。この
マスク56もスワールSの形成を助けるものである。即
ち、排気弁(E)26からの再流入排気ガスは前述したよ
うにほとんどないばかりでなく、流入があったとしても
マスク56に遮られる。排気弁Esからの再流入排気ガスは
前述したようにそれ自体でスワールしようとし、さら
に、スワールから外れて燃焼室18の中心方向への流れが
あればこれもマスク56に遮られる。従って、排気弁Esか
らの再流入排気ガスはマスク56の側縁部の傾斜の緩やか
な領域を通る他なく、ますます、燃焼室18及びシリンダ
の円筒面に沿って流れるようになるのである。また、高
負荷時には、2つの吸気ポート20から平行に供給される
新気がマスク56に当たり、下向きに流れを向けられ、排
気ポート22に吹き抜けるのが防止される。点火プラグ28
は吸気弁24側にあるので低負荷時でもより濃い混合気に
接することができるのである。
ここで排気ガスの圧力について説明すると、機関低負
荷時、排気弁26が開かれた直後に弱い排気ブローダウン
があって排気ポート内は正圧になり、燃焼室18の排気圧
力は急激に低下する。ピストン16の下降運動によって燃
焼室18の圧力が排気ポートの圧力よりも低下すると、排
気ブローダウンによって燃焼室から排出された排気ガス
の一部は、排気ポート22と燃焼室18の圧力差によって燃
焼室18に再流入(逆流)するようになる。
このように、機関低負荷時には弱い排気ブローダウン
の直後に排気ガスの燃焼室への逆流がある。本発明にお
いては、燃焼室へ逆流する排気ガスが、第1図及び第3
図に示されるように、燃焼室18内でシリンダ軸線の回り
のスワールSを形成するようになっている。従来、吸気
ポートから吸入された吸入空気にスワールを発生させる
ことはかなり提案されているが、逆流する排気にスワー
ルを発生させることは本発明の大きな特徴である。
第4図はクランクシャフトと同期して駆動される吸気
弁24の開弁期間(FO)と排気弁26の開弁期間(EO)とを
示した図である。2サイクル内燃機関では、ピストン16
が上死点TDCから下死点BDCへ下降していく膨張行程と、
下死点BDCから上死点TDCへ上昇していく圧縮行程の2行
程しかなく、排気と吸入はこれらの2行程の間に下死点
BDCの近くで行われ、基本的には過給機42で押し込まれ
た新気が排気ガスを押し出しつつガス交換を行う掃気を
含んでいる。高負荷時には新気量及び燃料量が多く、従
って、シリンダ内に残留する排気ガスは少ないので、燃
焼上の問題は少ないが、アイドル時及び低負荷時には新
気量及び燃料量が少なく、残留排気ガスが多い中で燃焼
を行わなければならず、新気と排気が混合すると空燃比
が薄くなり、着火燃焼が非常に困難になるのである。
本発明においては、排気弁26は下死点BDC前80度の時
点で開き、このときにはピストン16の下降速度が速いの
で、アイドル時及び低負荷時の弱い排気ブローダウン後
に燃焼室18の圧力は下がり、排気ポート22の背圧と燃焼
室18の負圧とによって排気ガスの逆流が確実に生じるよ
うになっている。排気弁26は圧縮行程のあまり進まない
下死点BDC後40度の時点で閉じる。また、吸気弁24は排
気弁26が開いた後で排気ガスの逆流が生じたような時
点、例えば下死点BDC前50度の時点で開き、排気弁26の
閉弁後の下死点BDC後70度の時点で閉じる。
第5図はアイドル時及び低負荷時の排気ガスの逆流及
びスワールの生成、及びそれによって生じる新気と残留
排気ガスの成層化を説明する図である。このときには、
吸気制御弁48は閉じられ、新気の供給は低負荷吸気弁
(FA)20側からのみとなる。この新気の供給は、量自体
が少なく且つ過給圧も低いのでゆっくりしたものであ
る。第5図(a)に示されるように、下死点BDC前80度
になると排気弁26が開き、圧力Pの弱い排気ブローダウ
ンが生じる。この排気ブローダウンはアイドル時及び低
負荷時においては短時間で終了する。例えば、アイドル
時及び低負荷時の弱い排気ブローダウンにおける排気ポ
ート22の圧力は、瞬間的に2〜3kg/cm2程度になるが、
直ぐに1.05kg/cm2程度に下がり、正圧の背圧を維持しつ
つ安定化する。
ピストン16の下降により燃焼室18内が負圧になり、第
5図(b)に示されるように排気ガスが矢印Qのように
再流入し、排気ポート22の構造、マスク56等のスワール
形成手段により、燃焼室18内で排気ガスのスワールSが
形成される。下死点BDC前50度になると、低負荷吸気弁
(FA)20が開く。新気はスロットル弁40で調量され、過
給機42の過給圧も比較的に低い。また、吸気弁24が実質
的に全開になるのに時間がかかるので新気は直ちには流
入せず、低負荷吸気弁(FA20)の開弁当初にも排気ガス
の逆流及びスワール形成は続いている。このように排気
スワールの形成はかなりの時間続けられ、このスワール
はシリンダ軸線の回りに形成されるものである。
しかる後に、第5図(c),(d)に示されるよう
に、吸気弁24が実質的に全開になると新気が入ってく
る。このときにはピストン16の下降速度も小さくなって
いるので燃焼室内にはほとんど負圧が形成されず且つ前
述したように過給圧も小さいので、新気はゆっくりと燃
焼室18に入る。従って、流入した新気は排気スワール上
にゆっくりと乗り、前述したように同じ方向に回るよう
に供給されるので、排気スワール上で排気スワールとと
もにスワールするようになる。このようにして、新気は
シリンダヘッド14側の点火プラグ28側に近い部位に集ま
り、即ち、シリンダヘッド14側の新気とピストン16側の
排気との成層化が達成されるのである。この新気と排気
の成層は、第5図(e)に示されるように、ピストン16
が下死点まで下降した後、それから少し上昇して排気弁
26が閉じ、そして吸気弁24が閉じても維持される。尚、
ピストン16が下死点を過ぎて上昇に転じても暫くは運動
速度が遅く、そして、各排気マニホールド50に設けた触
媒52が排気ポート22及び排気マニホールド50の圧力の低
下を妨げるので、燃焼室18から排気ポート22への新気の
流出、いわゆる新気の吹き抜けはほとんど起こらない。
また、各排気マニホールド50に設けた触媒52は、排気ブ
ローダウン時の圧力を反射させる作用をもつことが確認
されており、この反射圧力が、ピストン16が下死点を過
ぎて上昇に転じた後で燃焼室18に背圧を与え、新気の吹
き抜け防止に効果を発揮する。
ところで、第5図(d)または(e)に示されるよう
に成層化が形成された後で、この成層化が乱されること
は好ましくない。例えば、第4図ではBDC後40度で排気
弁26が閉じるが、BDC後30度で他の気筒の排気弁26が開
くとすると、その排気ブローダウンがまだ開弁中の当該
気筒に作用し、せっかく形成された成層化が乱されるこ
とになる。これを防止するために、本発明においては、
バルブタイミングが、或る気筒の排気弁の開弁期間が他
の気筒の排気弁の開弁期間とオーバーラップしないよう
に定められている。さらに詳細に説明すると、例えば、
第2図の下側の排気マニホールド50は120度ずつ位相の
ずれた第1,2,3気筒に接続され、排気弁26の開弁期間EO
が120度以下となるようになっている。第4図は排気弁2
6の開弁期間EOが丁度120度の場合を示しており、第2気
筒の開弁期間がEO2、第3気筒の開弁期間がEO3でそれぞ
れ示されている。従って、掃気中の気筒が他の気筒の排
気ブローダウンを受けることがない。なお、排気弁の開
弁期間を極端に小さくすることは実際上難しく、6気筒
機関の場合には第2図に示されるように2つの気筒グル
ープに分離して、少なくとも排気ガスの挙動に関して各
グループが他のグループと独立するようにし、そして各
グループ内で上記したように排気弁の開弁機関がオーバ
ーラップしないようにするのが好ましいのである。
燃料は吸気弁24が閉弁する前の適切な時点に噴射され
る。従って、アイドル時及び軽負荷時には、濃い混合気
がシリンダヘッド14側の点火プラグ28側に近い部位に集
まり、点火プラグ28によって容易に着火して確実な燃焼
が得られるようになるのである。そして、この混合気及
び次の新気は排気ガスの上に乗っており、高温の排気ガ
スによって活性化され、ラジカル燃料成分を含む活性熱
雰囲気状態を形成して、着火性が高められた状態の中で
燃焼を行うことができるのである。
中高負荷時には吸気制御弁48が開かれるので両方の吸
気ポート24を通って新気が供給されるようになり、特
に、大量の空気が高負荷側の吸気ポートFB24を通ること
ができるようになる。このように新気量が多くなると再
流入排気ガスのスワールの効果はなくなり、多量の新気
による横断掃気が行われるようになる。このときに、シ
リンダヘッド14の中央を横断するマスク56があるので、
排気ポート22に向かって供給された新気はマスク56に当
たって下向き流れになり、結局、新気が最初下向きに流
れ次にピストン16に当たって上向きになり、U字状の流
れで掃気を行う。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば特にアイドル及
び低負荷時に新気と残留排気との間で成層化を形成し、
この成層化を維持して確実に排気浄化性能の優れた燃焼
を行うことができ、低負荷から高負荷まで良好な燃焼を
することのできる2サイクル内燃機関を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は第3図の吸気弁と排気弁を通る垂直断面図、第
2図は本発明を適用した6気筒の2サイクル内燃機関を
示す図、第3図は第2図の1気筒の燃焼室の近傍を詳細
に示す図、第4図はバルブタイミングを示す図、第5図
は低負荷時の成層化を説明する説明図である。 14……シリンダヘッド、16……ピストン、 18……燃焼室、20……吸気ポート、 22……排気ポート、24……吸気弁、 26……排気弁、42……過給機、 48……吸気制御弁、56……マスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 13/02 A (72)発明者 中村 徳彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 野口 博史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 梅花 豊一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−44404(JP,A) 実開 昭60−116030(JP,U) 特公 平5−68608(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給手段を有する新気供給系と、シリンダ
    ヘッド部分に設けられた吸気ポート及び排気ポートを開
    閉するために、クランク角に同期して駆動される吸気弁
    及び排気弁とを有する2サイクル内燃機関において、ピ
    ストン下降速度の速い時期に排気弁を吸気弁よりも早く
    開く弁駆動機構と、排気弁の開弁時に排気ポートから排
    出した排気ガスの一部が燃焼室に逆流する際に該逆流排
    気ガスにシリンダ軸線の回りにスワールを与える手段と
    を有し、吸気弁より供給された新気がアイドル時及び低
    負荷時に該排気スワール上にゆるやかに流入するように
    するとともに、排気マニホールドを共有する気筒群のバ
    ルブタイミングが、或る気筒の排気弁の開弁期間が他の
    気筒の排気弁の開弁期間とオーバーラップしないように
    定められていることを特徴とする2サイクル内燃機関。
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