JPS6233820A - ポリ(p−フエニレンテレフタルアミド)繊維の製造法 - Google Patents

ポリ(p−フエニレンテレフタルアミド)繊維の製造法

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JPS6233820A
JPS6233820A JP17187485A JP17187485A JPS6233820A JP S6233820 A JPS6233820 A JP S6233820A JP 17187485 A JP17187485 A JP 17187485A JP 17187485 A JP17187485 A JP 17187485A JP S6233820 A JPS6233820 A JP S6233820A
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fibers
sulfuric acid
fiber
ppta
coagulation bath
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JP17187485A
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Takashi Fujiwara
隆 藤原
Tamio Ishitobi
石飛 民夫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な微細構造金有するポリ(p−7エニレ
ンテレ7タルアミド)(以下、r PPTA Jと略称
することがある)繊維の製造法に関し、さらに詳しくは
、公知のPPTA繊維にはみられなかっ九新規な構造を
有し、それ故に、極めて大きい強度を有しかつ切削加工
性にすぐれたPPTA (fi維の製造法に関する。
〔従来の技術〕
PPTAは古くから知られるポリマーであり、その剛直
な分子構造により、耐熱性および機械的性質に浸れ次繊
維が得られることが期待されていた。しかしながら、P
PTAは有機溶剤に難溶である之め、シグリアニは濃硫
酸を溶剤として湿式紡糸する基本的方法を提案したが(
特公昭38−18573号公報)、7ゾリアニの方法自
体は工業化されるに至らなかった。−万、剛直性高分子
を溶媒に溶解させた際、ある重合度以上、ある濃度以上
、るる温度条件下で液晶と構成することは古くから理論
的にも実験的にも明らかにされていた( P、 J、)
O−17−:Proc、  Roy、 Soc 、、 
 A234 +  第73ぺ一ソ(1956):)。こ
のような液晶状態にある光学的異方性を示す高分子溶液
をノズルから吐出させ、ノズル内部で生じる液晶の配向
をできるだけ乱すことなく凝固できれば、高強度、高モ
ジュラスを有し、高度に分子鎖が配向しfc繊維が製造
可能であることは容易に期待される。実際、クウオレク
は、これらの剛直で直線的な分子構造を持つ芳香族ポル
アミド類の液晶状態である濃厚溶液の湿式紡糸方法を提
案しく特公昭50−8474号公報)、再度脚光を浴び
るに至った。しかし、クウオレクの方法によっても、有
用な高い強度を得る九めには、紡糸されたままの繊維を
さらに熱緊張処理する必要があり、この熱緊張は必然的
に強度の向上と共にモノユラスの上昇をもたらし、一方
において、伸度を極端に低下せしめるという欠点をもっ
ていた。
ブレーズは、光学異方性ドープのうち高められた濃度の
ドープを空中吐出湿式紡糸することにより、紡糸したま
まの状態の繊維が高強度とクウオレクの方法に比べ改良
された伸度を有していることを開示(特開昭47−39
458号公報)しており、さらに、このfRmを緊張熱
処理することによって高モジュラス化できる(特開昭4
7−43419号公報)としている。
そして、ブレーズは、これらの繊維ておいて、結晶C軸
の繊維長方向への高い配向を有するだけでなく結晶す軸
の繊維断面半径方向への配向を有することが、構造的な
一大特徴であるとしている(例えば特開昭47−394
58号公報の審査における昭和54年8月10日付意見
書参照)。ブレーズの方法によって得られ′fcPPT
Afj!維がケプラーあるいはケプラー49として各々
市販されていて、ゴム類やプラスチックス等の補強材な
どとして使われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの繊維の欠点の1つとして切削加
工しにくいことが指摘されている。これらの繊維を複合
材料化しない状態での繊維や織布を切断する九めに、専
用の特殊なはさみが開発されているほどである。しかし
ながら、新しい工具をもってしても問題が全て解決し几
わけではなく、依然として切断し難い状態にある。より
深刻な課題は複合材料中に補強用繊維として用いられた
時に発生し、既存の切断装置では不十分なために、レー
デや高エネルギーのウォータノエットで切断することが
検討されている。しかしながら、これらの装置は高価な
上に、技術的にも問題点を包含したままである。例えば
、切断面で繊維が、パラケて正確な端面が出せない、繊
維がひっばり出されて複合材料が部分的に崩れたり歪ん
だりするなどの現象がおこる。極端な例としては、タイ
ミングベルトの補強材として使用したときは、ベルトの
端面で繊維がきらんと切断されていない部分が存在して
、そのために使用中に繊維が引張り出され、ベルトを装
着した本体装置等にからみついて故障をひきおこすこと
さえおこっている。
本発明は、従来のPPTA繊維のもっているこのような
欠点を改良しようとする研究の過程で、全く予想せざる
現象を発現し之ことから生まれたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、高強度でかつ切削加工しやすいPPTA
 * mの実現を目指して種々の検討を行ったが、ブレ
ーズをはじめとする従来技術の枠内の技術では、目的を
達することができなかった。ところが、ブレーズをはじ
めとする従来公知の文献においては誰も試みなかった特
定の有機溶剤と水系凝固浴との組合せでPPTAの硫酸
ドープを凝固させたとき、従来のPPTA繊維には見出
せなかった新規な構造(具体的にいえば結晶す軸が円周
方向に配向した構造)の繊維が得られること、そしてこ
のような構造をもった繊維は高強度であるにもかかわら
ずナイフによる切断が容易であることを見出し、四にこ
の繊維が圧縮力に対して従来のアラミド(PPTA)繊
維にみられなかった非常に改善された抵抗力を有するこ
とを見出し、更に研究金型ねて本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、ポリ(p−7ェニレンテレフタルアミ
ド9)を硫酸′1fcは硫酸を主体とする溶媒に少なく
とも15重ffi%のポリマー濃度になるように溶解し
念ドープからポリ(p−7エニレンテレ7タルアミド)
繊維をg造する方法において、ドープを紡糸口金より気
体中に、次いで、水及び硫酸と殆んどまたは全く相溶性
を示さない有機溶剤中に導き、更に水性凝固浴に導き、
かつ少なくとも1.5のドラフトが付与される速度で核
凝固浴から凝固糸条物を引出すことを特徴とするポリ(
p−フェニレンテレフタルアミド)繊維の製造法である
本発明方法で用いるポリマーは、実質的にPPTAから
成っている。ここで、「実質的に」なる意味は、本発明
の作用効果を阻害しない範囲の少量で、PPTA以外の
プリマー〔例えば、ポリ−(m−フェニレンテレフタル
アミド)、ポリ−(p−フェニレンイソ7タルアミド)
、ポリ−(m−フェニレンイソフタルアミド)、ポリ−
(ポリメチレンテレ7タルアミドン、脂肪族ポリアミド
、脂環族ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリ
ウレタン、ポリ尿素等〕がブレンドされたり、PPTA
に他のくり返し単位(例えば、核置換されたp−フェニ
レン単位、核置換されたまたは未ft換のビフェニレン
単位、O−フェニレン単位、m−フェニレン単位、(,
1?す)メチレン単位、ピリルシン単位やエステル、ウ
レタン、尿素、エーテル、チオエーテルなどの結合単位
等)が共重合されたり、種々の添加剤、配合剤(例えば
、染料、抗酸化剤、紫外線吸収剤、光沢剤、顔料等)が
添加されていてもよいことをいう。
繊維の製造に当って、まずPPTAを硫酸ま之は硫酸を
主体とする溶媒に少なくとも15宣i%のポリマー濃度
になるように溶解しtドープを調製する必要がある。こ
の際、 PPTAは、先述のように、もし必要なら他の
成分が少し共重合されていてもよいし、他のポリマー等
と少量ブレンドされて用いられてもよい。またPPTA
は一般にドープの状態でわずかに重合度低下をひきおこ
すので、この点を考慮して、仕込のPPTAの重合度を
火めればよい。
本発明の繊維において、望−iしいレベルの物性全確保
する意味で、仕込のPPTAは約3.5以上の対数粘度
をもっているのが好ましいであろう。PPTAは、例え
ば、特公昭35−14399号公報に記載された方法で
取得することができる。
ドープを調製するのに用いる溶媒は、硫酸または硫酸を
主体とする混合物である。硫酸は約96重量%以上の濃
度の濃硫酸であることが、溶解性の点で好ましい。いわ
ゆる発煙硫酸であってもよい。硫酸と混合しりる物とし
ては、クロルgc酸。
フルオロ硫酸、ノクロロ酢酸、酢酸、五酸化リン、ニト
ロベンゼンなどを挙げることかできる。ポリマー濃度は
15重量%以上であることが必要である。何故なら、1
5重量%に満几ないポリマー濃度のドープから紡糸され
た繊維(は、一般に密度が小さく、強度も小さいからで
ある。ポリマー濃度は、好ましくは17重量%以上であ
る。このようなポリマー濃度のとき、ドープは少し加温
する必要のあることが多い。温度が高くなると、ドープ
中のポリマーの劣化速度は犬さくなるので、あまジ高温
に長時間さらされるのは好ましくない。通常、室温〜1
20℃の範囲のドー!が使用される。
本発明に使用されるドープは、大抵の場合、光学異方性
を示す。ドープには、通常の添加剤、例えば、抗酸化剤
、紫外線安定剤等が配合されていてもよい。
このようにして調製されたドープは、紡糸口金より気体
中に、次いで特別な有機溶剤中に、史に水性凝固浴中に
押出す必要がある。紡糸口金を通過する前に、ドープの
脱気、濾過、計蓋を行うのが、特に工業的生産の場合好
ましいであろう。紡糸口金の形状、孔数、孔の大きさ等
は特に制限をうけるものではない。孔の大きさとして、
通常0.01〜0.5目の直径のものが用いられる。紡
糸口金から押出されるドープの線速度も特に制限されず
、専ら生産性や後述するドラフトの必要条件等の要請で
決めてよい。
紡糸口金から押出されたドープ流は、まず気体中を通過
することが肝要である。何故なら、気体を通さず、紡糸
口金からいきなジM磯浴剤浴や凝固浴中に押出し之とき
は、ドラフト?大さくすることが事実上不可能で、それ
によって得られる繊維は、不均一凝固のため密反が小さ
く、強度やモノ、ラスも小さいからである。気体として
は、空気、窒素、アルゴン、酸素、炭酸ガス等を挙げる
ことができるが、経済的利点、操作性などから空気が最
も好ましい。気体の厚さく即ち、紡糸口金面と凝固浴面
間のきより)は約0,2〜20纏に選ばれる。これは、
この厚さが小さい程、一般に得られる繊維が高強度高モ
ノユラス(てなりやすいからである。ただし、あまり小
さいと紡糸性が悪い之め気体の厚さは好ましくはO45
〜10flである。
気体中に押出されたドープ流は次に!寺別な凝固をうけ
る必要がある。即ち、まず、水及び硫酸と殆んどまfc
は全く用済性を示さない有殴浴剤中に導き、次に水性凝
固浴に尋くのである。有機溶剤中において、ドープ流か
らの硫酸の拡散はおこらず、殆んど専ら冷却のみが起り
、次いで水性凝固浴中で凝固が行われる。
本発明に用いられる有機溶剤としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン、エチルベンゼン、アセトフェノン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、クロロ
ホルムなどを挙げることができる。繊維の性能向上、有
機溶剤の蒸発散逸防止の両敵点から有機溶剤は約50℃
以下で用いるのが好ましく、より好ましくは約20℃以
下、最も好ましくは5℃以下である。有機溶剤の比重も
特に制限されないが、水性凝固浴の上に有機溶剤層を浮
かべて使用するのが合理的な方法であるので、比重が水
性凝固浴よりも小さい有機溶剤が好ましい。ただし、こ
の方法に限定されるわけではなく、例えば、戸斗状の浴
を2段に用いて上の浴を有機溶剤用に用い、下の浴を水
性凝固浴に用いることもできる。有機溶剤層の厚みは通
常ICIn以上で用いられる。重要なことは疏水性の有
機溶剤層中をドープ流が通過することによって、ドープ
が冷却されることであって、これによって従来のPPT
A繊維には見られない特異なり軸配向をもった横維が得
られる。
なお、特開昭47−39458号公報には、ドープを紡
糸口金から直」妾にトルエンやヘゲタン中に押出し、次
いで水性凝固浴に導く方法が開示されているが、この方
法では特異なり軸配向をもつ念繊維は得られない。
本発明の方法において、有機溶剤中を通過させたドープ
流は、次に、水性凝固浴にて凝固をうける。水性凝固液
としては、水、硫酸水溶液、アルカリ水溶液、水と混合
しうる有機溶剤の水溶液が用いられる。
以下余白 本発明において、凝固浴の温度は特に限定されるもので
はなく、通常、−30〜+50℃程度で用いられる。蒸
発や保冷エネルギー等の工業的な実施における経済性か
らは一10〜+20℃が好ましい。
凝固浴中に押出されたドープ流は、凝固浴中で凝固をう
け、次に、この凝固糸条物を凝固浴から少なくとも1.
5のドラフトがかかる速度で引出す必要がある。ここで
、「ドラフト」とは、凝固浴から引出すときの凝固糸条
物の線速度を紡糸口金を通過するドープの線速度で除し
た値である。ドラフトが1.5未満であると、繊維の強
度の点で物足りないからである。ドラフトの上限は特に
指定されないが通常15以下である。ドラフトは、3〜
10の範囲に選ぶのが、繊維の強度の点から好ましい。
凝固浴から引出された凝固糸条物は、硫酸等を除去する
工程を通る。硫酸等が糸条物中に多着に残っていると繊
維の性能が損われる。好ましくは、残存する硫酸等は2
000 ppm以下、より好ましくは500 ppm以
下とする。硫酸の除・去は、通常、水または/及びアル
カリ水溶液で凝固糸条物を洗浄することで行われる。こ
の洗浄工程には、種々の方法が採用可能で、例えば2つ
以上のローラ間を走行する糸条を処理する方法、ローラ
上で処理する方法、ボビンや総にまきつけて行う方法、
ネット上に堆積させて行う方法、或いはこれらを組み合
せて行う方法などから選べばよい。
繊維には、望む工程で油剤等が付与されてよい。
また、洗浄や乾燥の終了した繊維を、望むならば熱処理
して、その性能の変更を行ってもよい。熱処理は、弛緩
下または緊張(例えば1〜15g/d’1下に約150
〜600℃で行うことができる。好ましくは、窒素等の
不活性雰囲気で行うことである。熱処理によって一般に
結晶が成長して耐薬品性が向上するであろう。また、緊
張下の熱処理は分子鎖配向を一層進ませるので、一般に
、モジュラスの増大が期待できる。
〔作用および発明の効果〕
本発明方法により得られる繊維は、高強度、高モジュラ
ス、高耐熱性という従来のPPTA繊維の特徴に加えて
、切削加工性が非常にすぐれている。
この繊維のもつこのような特徴は、PPTAの結晶す軸
のもつユニークな配向様式に求めることができ、特開昭
55−122012号公報に記載される方法で測ったT
RIV (繊維軸の垂直方向に振動する偏光による繊維
の屈折率の勾配)が−0,2から−0,005の範囲に
ある、即ちOよゆ小さいことによって判定できる。TR
Ivが負であるということは、I’PTAの結晶す軸が
繊維の断面において円周方向に優先的に配向しているた
めと考えられ、本発明者らの知る限り、このような構造
のPPTA繊維は未だかつて報告されてい會い。従来公
知のPPTA nl、維は全てTRIvがO又は正であ
り、結晶す軸が断面の半径方向に配向しているか、また
はb軸配向のない構造であるかのいずれかであった。
PPTA繊維にみられるこのような結晶す軸の配向挙動
は、古くから知られているセルロースの配向挙動と同様
に、凝固過程における水素結合に深く関わっていると信
じられる。本発明者らの知りうる限りでは、PPTAの
硫酸ドープを水(水素結合能が非常に大。)または水性
の凝固浴で凝固させた場合、ドープ中のポリマー濃度や
光学的な性質の如何にかかわらず、基本的には結晶す軸
が凝固面に垂直に(即ち、繊維の場合、半径方向に)配
向するものである。ただし、凝固速度や凝固時の張力如
何で、凝集構造に乱れが生じた場合には見かけ上す軸の
配向がランダムになることがある。
本発明の方法によって得られる繊維が例数このような特
異な構造をしているのかについては、本発明者らは未だ
正確を機構を解明できない。
しかl−ながら、この繊維は、その特異な配向構造の故
に、繊維・織布・複合材料の切断が極めて容易でちると
いう実用上の特徴を生み出すことがわかった。本発明の
方法による繊維は、また、フィブリル化しにくい、紡糸
したまま(即ち、熱処理しなh状態)でのモジュラスが
大きいという特徴も有している。更に、繊維の半径方向
の寸法安定性にすぐれていることが期待でき、そのため
【温湿度等の変化の大きい環境で使用される複合材料の
補強用繊維として特に好ましく用いられる。
本発明の方法による繊維の他の特徴は、従来のPPTA
繊維に比べて著しく改善された圧縮力への抵抗性を有す
ることであシ、このため、圧縮応力や折り曲げ力のかか
る分野への使用に好適である。
このような好ましい圧縮特性は、本発明の方法による繊
維が従来のPPTA繊維にみられない結晶す軸の特異な
配向構造を有するためと信じられる。
本発明の方法により得られる繊維は、上述のような性質
を利用して、タイヤコード、各種ベルト等のゴムの補強
材、プラスチックスの補強材として有用である。本発明
の繊維は、これらゴムやプラスチックスの補強に用いら
れるときは、通常マルチフィラメントの形態で用いられ
ることが多いが、本発明方法による繊維はそれに限定さ
れるものではなく、モノフィラメント、ロービングヤー
ン、スフ、チョツプドストランドなどの形で、ロープ、
織布、プラスチックス、金屑、セメント、セラミックス
等の補強材、わたなどとして利用することも可能である
〔実施例〕
本発明を具体的に説明するために以下に実施例を挙げる
。実施例において、各測定は次の方法によって行りたも
のである。単繊維の強度、伸度、モジュラスの測定は特
開昭47−39458号公報の方法に準じて測定を行い
、繊維の長さ方向と垂直方向に振動する偏光による屈折
率の傾きTRI、は、特開昭55−122012号公報
記載の方法で行った。
PPTA繊維の密度はトルエンと四塩化炭素を用い、2
5℃で密度勾配管を用いて測定した。繊維の切削加工性
を評価する方法として、ナイフカット強度を用いた。ナ
イフカット強度は、引張試験機の固定把持側に切出しナ
イフをセットし、移動把握側に単繊維の両端をセットし
て、ナイフで単繊維の折り返し部を切断するときの切断
強度で評価した。このときの単繊維の測定長は5cWL
として、その他は単繊維強度をはかるときと同じ条件に
して行った。
繊維の圧縮応力に対する抵抗性は、圧縮力を繊維に付与
したのちの残留引張強度の原引張強度に対する比で表わ
す。圧縮力の付与は、ナイロン6フィルムを湿式法で調
製するときの収縮力を利用した。すなわち、ナイロン6
の15チギ酸ドープをつくり、試験すべきPPTAフィ
ラメントを置いたガラス板上に流延し製膜し、これを水
中で凝固させて洗浄し、105℃で1時間で乾燥した。
ナイロン6フィルムは凝固・乾燥を通じて収縮し。
フィルム中に保持したPPTA繊維に圧縮力が作用する
ようにした。乾燥後の試料をギ酸中に入れて、ナイロン
6をほぼ完全に溶解除去し1次いで水洗、乾燥して、こ
の試料を引張試験に供した。(引張試験は、前記の単繊
維試験法と同じである。)実施例1 特開昭55−122012号公報の参考例にしたがって
、対数粘度5.8のPPTAを得た。
PPTAを99.8チ硫酸にポリマー濃度が18.5重
量%にセるように80℃で溶解し、約2時間減圧下に脱
泡した。約80℃に保持したドープを濾過しつつ、0.
06 m直径の細孔50ケを持つ紡糸口金より押出し、
約5mの空気中を走行させた後、約5crrLのトルエ
ン層をうかべた水凝固浴に導いた。
トルエン、水ともに5〜10℃の温度であった。
凝固糸条は凝固浴中な約60c!rL走行するようにし
て、105m/分で引き出した。このとき、計算上約6
.7のドラフトがかかったことになる。
凝固浴から取出した繊維を一旦ステンレス製の?ビンに
捲きとり、流水中で一晩洗浄し、次いで100℃で乾燥
した。
得られた繊維の性質を次に記す。
TRIv=−0,009、密度= 1.449/cm 
、単繊維デニール=1.2、単繊維強度=24.597
デニール、単繊維伸度=3.1%、単繊維モジュラス=
678、!il/デニール、ナイフカット強度=4.9
,9/デニール、圧縮抵抗力=0.75゜ 実施例2 対数粘度6.20PPTAを99.7チ硫酸に19.3
Mgk%で溶解した。減圧下に脱泡し、r過したドープ
を、約85℃に保持した紡糸口金(0,07m直径50
ケ)から、約101の空気ギャップ部を通じて、約0℃
のn−ヘプタンを満したr斗状の浴に導き、浴の底に設
けた4mm直径の孔から随伴するn−へブタンとともに
ドープ流を10%硫酸水溶液を満した第2のP斗状の浴
に入れて凝固させた。硫酸水溶液も約0℃に保持した。
第2の浴はn−ヘゲタン浴の下方約35cInに設け、
その底部には約5■直径の孔があって、この孔から凝固
糸条をドラフト4.0でとり出し、これをローラを介し
て、ステンレス金網の上に振シ込んだ。次に、金網上で
水洗して完全に硫酸を抜いた。金網にのせたまま室温で
風乾して、PPTA繊維を得た。彦お、金網にふり込む
前に凝固糸条をサンプリングし、含有硫酸分を測定した
ところ、硫酸/ポリマー比は0.18であった。
得られた繊維の性質は、TR1,= −0,016、密
度= 1.459/crrL5、単繊維デニール=2.
1、単繊維強度=25.19/デニール、単繊維伸度=
4,9%、単繊維モノユラス=62097デニール、ナ
イフカット強度=4.997デニール、圧縮抵抗力=0
.70であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)を硫酸ま
    たは硫酸を主体とする溶媒に少なくとも15重量%のポ
    リマー濃度になるように溶解したドープからポリ(p−
    フェニレンテレフタルアミド)繊維を製造する方法にお
    いて、ドープを紡糸口金より気体中に、次いで、水及び
    硫酸と殆んどまたは全く相溶性を示さない有機溶剤中に
    導き、更に水性凝固浴に導き、かつ少なくとも1.5の
    ドラフトが付与される速度で該凝固浴から凝固糸条物を
    引出すことを特徴とするポリ(p−フェニレンテレフタ
    ルアミド)繊維の製造法。
JP17187485A 1985-08-06 1985-08-06 ポリ(p−フエニレンテレフタルアミド)繊維の製造法 Pending JPS6233820A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03227479A (ja) * 1987-08-13 1991-10-08 Sumitomo Chem Co Ltd 有機繊維からなるシート状成形品及びその製造方法
JPH0458416A (ja) * 1990-06-26 1992-02-25 Matsushita Electric Works Ltd ブレーカ動作監視用機能ユニット

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