JP2987233B2 - ポリケトン繊維及びその製造法 - Google Patents

ポリケトン繊維及びその製造法

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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/28Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/30Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds comprising olefins as the major constituent

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素とエチレン
とが交互する線状ポリマーの、新規な繊維に関する。該
ポリマーはまた、ポリ(エチレンケトン)、ポリケト
ン、またはポリ(エテン‐交互‐カーボンモノオキシ
ド)(poly(ethene-alt-carbonmonoxide))とも呼ばれ、
その鎖分子内に以下の繰り返し単位:
【0002】
【化1】 を有する。
【0003】本発明はさらに、ポリケトン繊維の新規な
製造法に関する。
【0004】
【従来の技術】欧州特許出願第360358号公報には、強化
剤として有用と言われるポリケトン繊維の調製法が記載
されている。
【0005】その繊維は、ポリケトン溶液を紡糸し、得
られた繊維から溶剤を除去し、該繊維を高められた温度
で伸ばす連続的な操作によって作られる。
【0006】欧州特許出願第360358号公報の明細書及び
実施例によると、ポリマー溶液の調製に好ましく使用さ
れる溶剤は、ヘキサフルオロイソプロパノール、m-クレ
ゾール、及びそれらの混合物である。さらにその上、ポ
リケトンに対する非溶剤である化合物の少量を上述の溶
剤と組み合わせて用いることができる。そのような化合
物は中でも、ケトン例えばアセトンを包含し、またエタ
ノールが好ましい非溶剤として挙げられる。
【0007】本出願の優先日の後に刊行された国際特許
出願第90/14453号公報には、ポリケトン繊維及びその繊
維の製造法が記載されている。
【0008】その繊維は、ポリケトンを適当な溶剤に溶
解し、溶液を紡糸し、紡いだ繊維から総てのまたは一部
の溶媒を除去し、該繊維を高められた温度で伸ばす連続
的な操作によって作られる。
【0009】その紡糸溶液の調製に優先的に用いられる
溶剤は、ヘキサフルオロイソプロパノール、m-クレゾー
ル、フェノール、ピロール、2-クロロフェノール、及び
3-クロロフェノールから成る群より選択される。ポリケ
トンに対する非溶剤は、紡いだ物質において溶剤からポ
リケトンの分離を促進するために用いることができる。
この転換のための適当な非溶剤は、アセトン、メチルエ
チルケトン及びトルエンである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】欧州特許出願第360358
号公報及び国際特許出願第90/14453号公報の方法はいく
つかの最終用途に有用な特性を有するポリケトン繊維を
提供するものの、使用する紡糸溶剤のコスト及び毒性、
紡糸工程の速度、並びに得られる繊維の機械的特性に関
して改善が望まれる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一酸化炭素と
エチレンとが交互する少なくとも100,000g/モルの推定
分子量(estimated molecular weight)を有するポリマー
の繊維であって、少なくとも 650×10-4の複屈折値を有
する新規な繊維を包含する。
【0012】本発明はまた、ポリケトン繊維を作るため
の新規な紡糸法を包含する。
【0013】本発明の繊維を作るポリマーは、一酸化炭
素とエチレンとが交互するポリマーである。ポリマーが
純粋なホモポリマーであれば、その場合には最適の繊維
特性が得られるので、非常に好ましい。しかしながら、
該ポリマー分子が本質的に次のタイプの鎖単位:
【0014】
【化2】 から成る限り、少量の他の単位も許容される。これは、
他の単位が5モル%を越えない量にて含まれる場合であ
る。あるいは、全混合物が
【0015】
【化3】 単位とは異なる単位を5モル%を越えて含有しないと言
う条件で、ポリケトンにターポリマーを混合することも
可能である。
【0016】該ポリマーは当業者に周知であり、多くの
製造法が、例えば米国特許第3,689,460 号明細書に記載
されている。本発明で用いられるポリマーは、少なくと
も100,000 の推定分子量(Mw)を有すべきである。推
定分子量は、m-クレゾール溶液中での固有粘度(Intrins
ic Viscosity:IV)を測定することによって決定する
ことができる。固有粘度はまた、極限粘度数(Limiting
Viscosity Number:LVN)とも呼ばれ、dl/g で表さ
れる。推定分子量(単位 g/モル)と、m-クレゾール中
25℃で測定したIV(単位dl/g )との関係は、次式:
IV= 1.0×10-4×Mw0.85によって与えられる。
【0017】ポリマー繊維では普通のように、引張り特
性、特に強度は、Mwが高いほど好ましくなる。従っ
て、可能な限り高いMwを得ることが目的であるが、し
かしこのことは、製造及び加工性の限界があると言う実
際的な制限を受ける。本発明の繊維の製造は紡糸ドープ
の調製を必要とするため、用い得る最大のMwは約1,00
0,000 である。実際的な目的のためには、好ましいポリ
マーは2〜20の範囲内のIVを有する。
【0018】ポリマーの製造方法はまた、欧州特許第12
1965号、第222454号、第224304号、第227135号、第2287
33号、第229408号、第235865号、第235866号、第239145
号、第245893号、第246674号、第246683号、第248483
号、第253416号、第254343号、第257663号、第259914
号、第262745号、第263564号、第264159号、第272728号
及び第277695号公報に記載されている。
【0019】該ポリマーは常に、異なる分子量の分子の
混合物であり、Mw分布ができるだけ小さい混合物が好
ましい。
【0020】繊維の製造法 本発明の繊維は、ポリマー及び特定の溶剤混合物から
紡糸ドープを調製し、続いてそれを、それが液状である
温度で、引き伸ばされた構造物へと押出することを含む
紡糸工程によって製造することができる。次に、該構造
物を固化して固体物品を作り、ドープ溶剤に可溶なポリ
マーに対する非溶剤での抽出によって該構造物から溶剤
を除去し、その後それらを伸ばすまたは延伸する。固化
が熱可逆的な結晶化により起こる場合には、この方法は
通常、ゲル紡糸と呼ばれる。それが溶剤の抽出による結
晶化、すなわち凝集によって起こる場合、この方法は湿
式紡糸と呼ばれる。
【0021】非常に効率的な紡糸方法は、いわゆるエア
ギャップ紡糸法またはドライジェット(dry jet)-湿式紡
糸法である。この方法自体は当分野において古く、1961
年もの早くから記載されている;例えば、カナダ国特許
第711,166 号明細書またはフランス国特許第1327017 号
公報を見よ。
【0022】紡糸ドープの溶剤 該ポリマーを溶解するために非常に多くの有機化合物
を使用することができるものの、その殆どは本発明の方
法において紡糸ドープの溶剤としては使用できない。紡
糸ドープの溶剤は、数多くの要請、例えば:低い毒性再
生の容易性余りに低すぎない沸点余りに高価ではないこ
と紡糸浴として使用し得る液体への溶解度その工程の条
件下で安定であることそのポリマーに対して化学的に不
活性であることポリマーとの組み合わせが紡糸し得る溶
液を与えること、すなわち、該溶液が工業的な紡糸範囲
のために十分なポリマーを含有し、かつ、溶剤からのポ
リマーの結晶化は遅すぎることも早すぎることもないと
言うことを満たすべきである。
【0023】欧州特許出願第360358号公報及び国際特許
出願第90/14453号公報に従い、ヘキサフルオロイソプロ
パノールを、ポリケトン紡糸のための溶剤として好まし
く用いることができる。この化合物は該ポリマーのため
の非常に良好な溶剤であるものの、工業的使用のために
は、余りに毒性が高くかつ高価である。その上、その使
用は、本発明に従い達することのできる優れた機械的特
性を有する繊維を生じない。
【0024】同様に、o-クロロフェノール及びクロロプ
ロパノールのような化合物も、実際問題において、使用
するには余りに毒性が高い。
【0025】欧州特許出願第360358号公報及び国際特許
出願90/14453号公報にはまた、好ましい溶剤としてm-ク
レゾールが開示されている。この化合物は、他の芳香族
アルコール、例えばフェノール、ヒドロキノン及びレゾ
シノールと同様、満足すべき溶剤であるが、該ポリマー
はこれらの溶剤の溶液からは容易に結晶化せず、従っ
て、それらの使用は、工業的実施には余りに低い紡糸速
度をもたらす。
【0026】他の化合物、例えばエチレンカーボネート
及びプロピレンカーボネートは、該ポリマーを高温度に
て溶解し得るものの、それらの使用は、ポリマーの余り
に早い結晶化を伴い、冷却の間に余りに粗な成形品をも
たらし、それ故、得られる糸は受容し得る機械的特性を
有さない。
【0027】本発明に従い、溶剤混合物(その内の少な
くとも一つは、芳香核にアルキル残基置換基のない芳香
族アルコールであり、その他は芳香族アルコール以外の
液体である)中のポリマーの溶液を、少なくとも1m/
分の押出速度で溶剤含有成形品へと押出し、その後に、
冷却または凝固によって該物品を固化し、かつ溶剤混合
物に溶解するポリマーに対する非溶剤での抽出によって
溶剤を除去し、そして、該物品を少なくとも180 ℃の温
度で延伸するところの方法を用いる。
【0028】好ましくは、押出速度は少なくとも3m/
分である。
【0029】物品は、好ましくは少なくとも5の、より
好ましくは少なくとも10の延伸比率で延伸される。
【0030】本発明に従い、(a) エチレンカーボネート
またはプロピレンカーボネート、及び(b) 芳香核にアル
キル残基置換基のない芳香族アルコールの、 (a):(b)
の重量比が1:1〜19:1の範囲内である混合物を用い
ると、優れた結果が得られる。
【0031】芳香核にアルキル残基置換基のない好まし
い芳香族アルコールは、フェノール、レゾルシン及びヒ
ドロキノンである。
【0032】該紡糸ドープの他の好ましい成分は、アセ
トン及び水である。
【0033】本発明のポリマー溶液の調製に用いられる
最も好ましい溶剤混合物は、レゾルシン及び水を含有す
る。上記混合物における、水に対するレゾルシンの重量
比は、1:2〜20:1の範囲内であって良い。好ましく
は、2:1〜5:1の範囲内である。
【0034】芳香族アルコールに混合して用いることの
できる他の非芳香族アルコール系液状物は、例えば1,6-
ヘキサンジオール、1,4-ブタンジオール、ベンジルアル
コール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、
グリセリン、トリエチレングリコール、イプシロン‐カ
プロラクタム、ジメチルフタレート、ジメチルスルホキ
シド、リン酸、N-メチル-2- ピロリドン、α‐ピロリド
ンである。
【0035】本発明の溶液のポリマー含有量は、通常1
〜50重量%の範囲内、好ましくは5〜30重量%の範囲内
である。
【0036】結晶の特性 本発明に従う繊維は、先行技術のポリケトン繊維、例
えば欧州特許出願第360358号公報に開示された方法によ
って得られる繊維よりも非常に高い複屈折値を有する。
本発明に従う繊維の値は、少なくとも 650×10-4、好ま
しくは 659×10-4以上である。最適な繊維は、少なくと
も 670×10-4の複屈折値を有する。達成し得る最高値
は、約 750×10-4である。
【0037】本発明の繊維の並み外れて高い複屈折値
は、その独特の機械的特性、すなわち非常に高い初期モ
ジュラス及び強度に関連する。
【0038】本発明の繊維の、繊維のX線解析写真を、
プレセッションカメラを用い、CuKα照射で取ること
ができる。
【0039】本発明に従う繊維は、4.09〜4.13、3.43〜
3.49及び2.84〜2.90オングストロームの、赤道における
三つの主要な反射のd‐面間隔を有する、独特の結晶パ
ターンを示し、ホモポリマーのみがこの範囲に主要な赤
道の反射を示すことに鑑み、それが好ましい。
【0040】本発明に従う繊維は、主に繊維の軸方向に
配向した結晶を有し、そのことは配向角(orientation a
ngle:OA)が低いと言うことを意味する。
【0041】繊維は、結晶と非晶質物質との混合物から
成る。理想的には、繊維は完全に結晶であるべきであ
る。密度が非晶質物質の量により影響を受けるとする
と、密度の測定から結晶化度の所見が与えられるであろ
う。本発明の繊維は1.25〜1.38 g/cm3 の範囲内の密度
を有し、この範囲の上の方の値、特に1.31〜1.38 g/cm
3 の範囲内の密度が好ましい。
【0042】それから糸が作られるところのホモポリマ
ーの融点Tm は約 257℃であるが(明らかなように、少
量のターポリマーの存在はTm を減少させる)、糸の結
晶構造は、好ましくは 265℃未満の温度で溶解しないよ
うなものである。本発明に従う特定の紡糸方法は、その
融点を4〜23℃上昇させる。ポリマーの分子量が高くな
ると、融点の上昇が高くなる。より高い融点はより高い
結晶化度を表すと言う点で、本発明の繊維の融点はその
品質の指標である。 265〜280 ℃、特に 270〜280 ℃の
融点を有する繊維が好ましい。該融点は、重量約1〜5
mg、長さ1〜5mmの繊維片の試料について、パーキン
エルマー(Perkin Elmer)のDSC7を用い、20℃/分の
走査速度にて測定したDSC熱分析におけるピークの融
点である。該DSC装置は、インジウムのテスト試料に
ついて熱分析を記録することによって較正した。
【0043】本発明の繊維の特性 本発明の繊維は、それらを産業上の用途、例えばタイ
ヤ及びコンベヤーベルトのようなゴム製品の強化糸とし
ての用途に適するものとする非常に好ましい特性を有す
る。それらはまた、織布または不織布において、屋根材
の強化のために、及びジェオ布帛(geo-textile) のため
に用いることもできる。一般に、本発明の繊維は、レー
ヨン糸、ナイロン、ポリエステル及びアラミド糸のよう
な慣用の産業用糸の代わりにすることができる。
【0044】該糸は高い引張り強度を有する。それを特
に価値あるものとするものは、その高いクリープ抵抗で
あり、これは高モジュラスポリエチレン糸だけでなく、
ポリエチレンテレフタレート糸に比べても非常に優れて
いる。
【0045】本発明の繊維は、エンドレスフィラメント
から成るフィラメント糸として使用することができ、そ
の糸は、より合わされ、接着剤で慣用の方法によって処
理され、また他の処理で処理されて、その特性を高める
ことができる。
【0046】該繊維は、クリンプ加工されてまたはされ
ずに、ステープルファイバーへと変形することができ
る。あるいは、それは公知の慣用の方法でパルプへと変
形することができる。こうして得られたパルプは、摩擦
材料、アスファルト,コンクリート等の強化のために、
並びにアスベストの代用品として有用である。
【0047】測定及びテスト 固有粘度(IV) IVは次の等式:
【0048】
【数1】 により定義される;ここで、cはポリマー溶液の濃度で
あり、ηspec(比粘度)は毛細管粘度計で25℃にて測定
した、ポリマー溶液と溶媒の流れ時間(夫々t、t0
から得る比である。用いた溶媒はm-クレゾールである。
すなわち、比粘度は
【0049】
【数2】 である。
【0050】IVテストは、m-クレゾール中、25℃にて
行った。ポリマーを溶媒中に 135℃で15分間混合するこ
とによって溶解した。ポリマー濃度は予期されたIVに
応じ、次のように選択した: 繊維の特性 少なくとも24時間、20℃、相対湿度65%の条件に設定さ
れた繊維について、フィラメントの特性を測定した。
【0051】強度(すなわち破断強さ)、伸度(破断点
伸度)、及び初期モジュラスを、インストロンテスター
で、単フィラメント糸またはマルチフィラメント糸を切
断することによって得た。切断した単一フィラメントの
ゲージ長は10cmであった。三つのフィラメントの結果を
平均した。全ての試料は、10mm/分の一定の引張り速度
で伸ばした。
【0052】フィラメントカウント(tex.にて表され
る)は、関数共鳴周波数(functionalresonant frequenc
y、ASTM D1577-66 、パート25、1968)または顕微
鏡による測定によって算出した。
【0053】ASTM D 2256-88に定義された、強度、
伸度及び初期モジュラスは、負荷‐伸度曲線及び測定し
たフィラメントカウントから得た。
【0054】強度及び初期モジュラスは、GPa 及びmN/
tex.の単位にて表される。比較を容易にするため、これ
らのパラメーターの意味及びそれらの間の関係は以下の
通りであると言うことを示す: 1 GPa=109 N/m2 1 mN/tex.=10-3N/tex.
【0055】
【数3】 (固体物質の密度は g/cm3 の単位である)本発明の好
ましい繊維は、少なくとも1300mN/tex.の、特に1500mN
/tex.以上の強度(T)、及び少なくとも35N/tex.
の、特に50N/tex.以上の初期モジュラス(M)を有す
る。本発明の繊維の破断点伸度は、好ましくは 2.5〜10
%の範囲内である。
【0056】tex.は1000mの糸の重量に等しい数であ
る。
【0057】公知の糸についての強度及びモジュラスの
標準の値は次の通りである: ポリパラフェニレン T=3 GPa(2100mN/tex.) テレフタルアミド : M=120GPa(84N/tex.) 鋼 : T=2.8GPa(360mN /tex.) M=200GPa(26N/tex.)複屈折値 複屈折値は、エイチ デ フリース(H. de Vries) によ
ってレーヨン レビュー(Rayon Revue、1953年) 173〜
179 ページに記載された方法に従い、測定することがで
きる。繊維をジブチルフタレートに浸漬し、558.5 nmの
波長を有する光を用いた。10回測定した結果を平均し
た。
【0058】
【実施例】一酸化炭素とエチレンとのホモポリマーを使
用した。固有粘度の値は、m-クレゾール中、25℃にて測
定した。実施例のいくつかにおいては、得られた繊維の
強度を GPa(これはGN/m2 と同じである)にて記し;
これらの場合においては、繊維の横断面を顕微鏡で測定
した。強度がmN/tex.で記されている場合には、繊維の
線密度は振動計で測定した。
【0059】総ての実施例においてポリマーは、溶剤混
合物中、均一な溶液が得られるまで加熱及び撹拌して溶
解させた。該溶液を次に、気泡が消えるまで減圧下に置
いた。こうして得られた紡糸ドープを、表2〜4に示し
た温度にて、表2〜4に示したように、紡糸口金を通し
て紡糸浴へと紡糸した。洗浄してドープ溶剤不含とした
後、該糸を管上に巻き揚げ、乾燥した。該糸を次に、表
2〜4に記した温度及び延伸速度で延伸した。こうして
得られた糸の特性を、表5〜7に記す。
【0060】各実施例で用いた紡糸口金は夫々、 実施例1:直径 300μmの毛細管を一つ 実施例2:直径 500μmの毛細管を一つ 実施例3:直径 500μmの毛細管を一つ 実施例4:直径 250μmの毛細管を六つ 実施例5:直径 250μmの毛細管を六つ 実施例6:直径 500μmの毛細管を一つ 実施例7:直径 125μmの毛細管を六つ を有した。
【0061】各実施例における押出及び巻き揚げ速度、
並びにエアギャップ長さは、夫々以下の通り:
【0062】 製造工程の間の条件が最適でないならば、得られる繊維
は勿論、総ての場合において高レベルの機械的特性を示
すということはないであろう。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】 1):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではmN/tex.を
単位とする 2):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではN/tex.を
単位とする
【0067】
【表6】 1):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではmN/tex.を
単位とする 2):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではN/tex.を
単位とする
【0068】
【表7】 1):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではmN/tex.を
単位とする 2):実施例1では GPaを、実施例2〜7ではN/tex.を
単位とする三つの実施例の繊維の広角X線解析(WAX
D)記録をとったところ、以下のd‐面間隔に従う赤道
の反射が示された。
【0069】 実施例 d(110) d(200) d(210) 2e 4.110 3.454 2.86 4d 4.107 3.476 2.88 5e 4.109 3.462 2.86
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に従う繊維の広角X線回折パターンを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バスティアーン クリンス オランダ国、6932 ジーケー ヴェステ ルフォールト、デ カンプ 13 (72)発明者 アンドレイ ミーシスラウ ピオトロー スキー アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10566、ピークスキル、クレストビュー アベニュー 14 (72)発明者 エリオット アイザック バンド アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10591、ノース タリータウン、パイン ストリート 19 (56)参考文献 特開 平2−112413(JP,A) 特開 平1−124617(JP,A) 特表 平4−505344(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 6/30 D01F 6/96

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素とエチレンとが交互する少な
    くとも100,000g/モルの推定分子量を有する線状ポリマ
    ーから、高引張り強度、高モジュラスの繊維を作る方法
    において、 少なくとも一つは芳香核にアルキル残基置換基のない芳
    香族アルコールであり、その他は芳香族アルコール以外
    の液体であるところの溶剤の混合物中のポリマーの溶液
    を、少なくとも1m/分の押出速度で、溶剤を含有する
    成形品へと押出し、 該成形品を、該ポリマーに対する非溶剤中で冷却または
    凝固することによって固化し、かつ溶剤混合物に可溶の
    ポリマーに対する非溶剤での抽出によって溶剤をポリマ
    ーから除去し、しかる後該成形品を少なくとも 180℃の
    温度で延伸することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 成形品が少なくとも10の延伸比で延伸さ
    れる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該紡糸ドープがエアギャップ紡糸法で繊
    維へと紡糸される、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 押出速度が少なくとも3m/分である、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 溶剤混合物が (a)エチレンカーボネート
    またはプロピレンカーボネート及び (b)芳香族アルコー
    ルを、 (a):(b) の重量比が1:1〜19:1の範囲内と
    なるように含有する、請求項1〜4のいずれか一つに記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 芳香族アルコールがレゾルシンである、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 芳香族アルコールでない液体がアセトン
    である、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 芳香族アルコールでない液体が水であ
    る、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 ポリマー溶液の調製に使用する溶剤混合
    物がレゾルシンと水を含有する、請求項1〜4のいずれ
    か一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 水に対するレゾルシンの重量比が2:
    1〜5:1の範囲内である、請求項9記載の方法。
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