JPS6233496B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は灯油等の液体燃料をガス化して燃焼さ
せるガス化式のバーナを用いた温風暖房機に関す
る。

ガス化式のバーナとしてロータリーガス化バー
ナがあるが、このバーナは霧化体を回転させて燃
料を霧化させた後に気化せしめ、この気化燃料と
燃焼用空気を予混合して燃焼させるものである。
ところで、従来では霧化体と給気フアンとを同一
のモータにて駆動させており、従つて強弱切換燃
焼によつて室内温度をコントロールする場合に、
弱燃焼時では給気量を減少させると霧化体の回転
も低下して霧化状態が悪くなるという欠点があつ
た。

本発明は以上の点に鑑みてなされたものであ
り、以下本発明の実施例を図について説明する。
１は温風暖房機の置台、２は置台１上に一体に装
着した本体、３は本体２の前面上部に設けた温風
放出ルーバー、４は本体２の背面下部に設けたフ
イルター５付の室内空気の吸込口、６は本体２内
を左右に仕切る画壁、７は本体２内の右側の置台
１上に固定された定油面器となる貯油槽、８は貯
油槽７上に着脱自在に載置された給油用のカート
リツジタンク、９はカートリツジタンク８の挿入
室を形成する遮熱兼ガイド板である。１０は前記
貯油槽７の前方上部に固定した電磁ポンプ、１１
は燃料供給パイプであり、その先端は後述するバ
ーナ１２内に開口されている。又前記電磁ポンプ
１０は発振数を可変することによつて貯油槽７内
から汲み上げる燃料の汲み上げ量を増減できるよ
うになつている。

１３は本体２内の左側を上下に仕切るように設
けた水平基板、１４は該水平基板１３の下面に装
着したフアンケース、１５はフアンケース１４内
のシロツコフアン等の温風フアンで、この温風フ
アン１５は吸込口４を介してフアンケース１４内
に吸引した室内空気を水平基板１３に開設した送
風口１６より後述の燃焼室１７の内部に送風する
ようになつている。

１７は水平基板１３上に形成した燃焼室で、該
燃焼室１７は本体２周壁と間隔を存して水平基板
１３上に立設した側方遮熱板１８と後方遮熱板１
９の一部を室壁として利用すると共に、画壁６と
間隔を存して水平基板１３上に遮熱端板２０を起
立装着し、更に前面板部２１ａ及び上面板部２１
ｂを有する如く逆Ｌ字状に形成した燃焼室基板２
１を前記遮熱端板２０と側方遮熱板１８との間隔
を覆うように装着することによつて構成してい
る。又、２２は前記上面板部２１ｂに開設した燃
焼室１７の温風流出口である。

２３は前記画壁６の内面適所にリングパツキン
２４を介して装着した浅絞り椀状の給気筐で、そ
の前面略中央に一次空気口２５が開設され且つ該
一次空気口２５の周囲には必要に応じて多数の小
さな二次空気口２６，２６…が環状に穿設してあ
る。

１２は給気筐２３の前面に中央開口の断熱材２
７を介して装着した略円筒状のバーナで、前記一
次空気口２５と連通する気化室２８を有すると共
に該気化室２８を加熱する気化用ヒータ２９を周
設している。３０は前記バーナ１２の先端開口部
に螺合装着した燃焼部となるバーナヘツドで、基
端面に前記気化室２８に連通する絞り開口３１を
設けると共に該絞り開口３１と対面する面に多数
の小孔３２，３２…を穿つた筒状の支持体３３周
側には金網等の環状炎口部材３４が設けてある。
そして、バーナヘツド３０は前記燃焼室１７の内
部一側に露呈している。

３５は画壁６の外側面に露出状態で装着した霧
化用の小型モータで、その回転軸３５′を画壁６
を貫通して前記気化室２８内に突入せしめると共
に、該気化室２８内にて誘導コーン３６ａ、飛散
円板３６ｂ及び撹拌羽根３６ｃから成る霧化体３
６を軸着している。そして、この霧化用モータ３
５は常に設定された略一定の回転数にて駆動し、
燃料供給管１１の先端流出部１１′から流出する
燃料を気化室２８内で回転霧化させている。

３７は画壁６の外側面にパツキン３８を介して
装着した偏平なフアンケースで、その内部にター
ボフアン等の給気フアン３９を内設すると共に、
該給気フアン３９の中心部と対応するその外側面
に吸入口４０が開設され、且つこの吸入口４０か
らの空気を前記画壁６の連通口４１を介して前記
給気筐２３内に送気する給気通路４２が一体に形
成してある。

４３は支持具４４にて水平基板１３下部に支持
せしめた送風用のモータで、この送風用モータ４
３は横向きの回転軸４３′の両端に前記温風フア
ン１５と前記給気フアン３９が取り付けてあり、
しかもこの送風用モータ４３は前記電磁ポンプ１
０の燃料汲み上げ量の増減と相関関係に回転数を
増減できるようになつている。

又、４５は点火電極と炎検知電極とを備えたプ
ラグ、４６は室内空気の温度を感知するサーモス
タツトである。

上述の構成において、まずバーナ１２を強燃焼
させる場合、送風用モータ４３を約970rpm程度
に回転させると共に電極ポンプ１０の汲み上げ量
を約５c.c.／min程度としておき、且つ気化用モー
タ３５は約2800rpm程度に駆動させる。この状態
において給気フアン３９は大量の燃焼空気を供給
し、バーナ１２は発熱量が約2500Kcal／ｈで燃
焼する。更に、温風フアン１５はこの強燃焼に応
じて燃焼室１７内に多量の送風を行なえるもので
ある。

次にバーナ１２を弱燃焼させる場合、送風用モ
ータ４３の回転数を約770rpm程度に低下せると
共に電磁ポンプ１０の汲み上げ量も約2.8c.c.／
min程度に減少させる。ここで、給気フアン３９
の給気量は電磁ポンプ１０の汲み上げ量の減少に
応じて小量となり、従つてバーナ１２は発熱量が
約1400Kcal／ｈの弱燃焼に移行する。ところ
で、気化用モータ３５はバーナ１２の弱燃焼への
移行にも拘らず回転数を略一定に設定してある
為、従来のように弱燃焼時に霧化体３６の回転が
低下して霧化状態が悪くなることがなく、弱燃焼
時にも良好な燃焼を持続できる。更に送風用モー
タ４３の回転数の減少により、温風フアン１５か
らの燃焼室１７内への送風もバーナ１２の弱燃焼
に応じて小量となるので、バーナ１２の発熱量に
適合した熱交換用送風量が得られることになり、
良好な暖房を施こすことができる。

以上の如く本発明によれば、本体内に設けた燃
焼室内に燃焼部を臨ませたバーナと、このバーナ
の霧化体を回転させる霧化用モータと、前記燃焼
室に送風する温風フアン及び前記バーナに送風す
る給気フアンの双方を回転させる送風用モータ
と、前記霧化体に貯油槽の燃料を汲み上げて供給
する電磁ポンプとを備え、前記バーナは前記送風
用モータの回転数と電磁ポンプの汲み上げ量を増
減せしめることにより強弱切換燃焼する如く成
し、且つ前記霧化用モータはバーナの強弱切換燃
焼とは無関係に回転数を略一定に設定して成るこ
とを特徴としたので、バーナは弱燃焼時に霧化体
の回転が低下して霧化状態が悪くなることがなく
常に良好な燃焼を持続できると共に、送風用モー
タにて燃焼室に送風する温風フアンとバーナに送
風する給気フアンの双方を回転させるようにした
ので、温風フアンの送風量をバーナの強弱切換燃
焼による発熱量の大小に応じて増減でき、バーナ
の発熱量に適合した温風フアンの送風による快適
な暖房を施こせる。又、霧化用モータは霧化体を
回転させるだけでよいので小型化できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明温風暖房機の切欠正面図、第２
図は同縦断側面図、第３図は同要部の断面図であ
る。 ２……本体、７……貯油槽、１０……電磁ポン
プ、１２……バーナ、１５……温風フアン、１７
……燃焼室、３５……霧化用モータ、３６……霧
化体、３９……給気フアン、４３……送風用モー
タ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体内に設けた燃焼室と、燃料霧化用の回転
   式霧化体、及び前記燃焼室に臨ませた燃焼部を有
   するバーナと、このバーナの霧化体を回転させる
   霧化用モータと、前記燃焼室に送風する温風フア
   ン及び前記バーナに送風する給気フアンの双方を
   回転させる送風用モータと、前記霧化体に貯油槽
   の燃料を汲み上げて供給する電磁ポンプとを備
   え、前記バーナは前記送風用モータの回転数と電
   磁ポンプの汲み上げ量を増減せしめることにより
   強弱切換燃焼する如く成し、且つ前記霧化用モー
   タはバーナの強弱切換燃焼とは無関係に回転数を
   略一定に設定して成ることを特徴とする温風暖房
   機。