JPS6225625Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は気化式バーナの燃焼ガスを温風用フア
ンからの送風と共に暖房すべき室内に放出する燃
焼式温風暖房機に係り、特に温風用フアンと給気
フアンを同一のモータによつて駆動するように構
成すると共に、仕切壁を有効に利用して構成の簡
素化を図ることができるようにした燃焼式温風暖
房機に関する。

此種燃焼式温風暖房機としては、本出願人が先
に提案した実願昭55−104809号がある。次に、こ
の先行技術による燃焼式暖房機について第１図に
基づき説明すると、第１図は全体構成図で、外装
体１内に縦設した仕切壁２によつて外装体１内を
右側の制御部３と左側の温風発生部４とに区画形
成している。そして、温風発生部４にはロータリ
ーガス化バーナ等の予混合式の気化バーナ５の炎
口部６を臨ませた燃焼室７と、フイルター８を介
して室内空気を吸引する室内空気吸込室９とを形
成しており、この室内空気吸込室９内には前記燃
焼室７に送風して温風吐出口１０より室内に温風
を供給する為の温風用フアン１１と、一方の軸で
この温風用フアン１１を回転するモータ１２とを
配設しており、又そのモータ１２の他軸は仕切壁
２を貫通して制御部３内で給気フアン１３が軸着
され、この給気フアン１３は仕切壁２とフアンカ
バー１４とにて形成された起風室１５内で回転す
ることにより、制御部３に面してフアンカバー１
４に穿設した吸込口１６から制御部３内の空気を
吸込んで前記バーナ５に燃焼空気を供給するもの
である。１７は前記バーナ５の回転噴霧器５ａを
回転せしめるモータである。

次に、斯る燃焼式温風暖房機の動作について説
明する。先ず、バーナ５のボデイが気化用の電熱
ヒータによつて予熱されて気化可能温度になると
モータ１２が駆動して温風用フアン１１及び給気
フアン１３が回転し、それと同時にモータ１７が
駆動して回転噴霧器５ａが回転する。その後、約
20秒程度経過した時点で電磁ポンプ１８が液体燃
料をバーナ５に供給し始める。この燃料は回転噴
霧器５ａで飛散されてバーナ５内で気化し、その
気化ガスと前記給気フアン１３から供給された燃
焼空気とが予混合して炎口部より燃焼室７内に噴
出した際に点火プラグで着火燃焼される。そし
て、燃焼ガスは温風用フアン１１の加速空気流と
混合して温風となつて室内に放出される。

ところで、上記せる先行技術による暖房機で
は、バーナ５の燃焼熱が制御部３内の燃料供給装
置１９や各種電気制御部品に伝わるのを防止する
仕切壁２が給気フアン１３を収容する起風室１５
の一側壁を兼ねるので、仕切壁２を有効に利用し
たことにより構成の簡素化が図れる。又、温風用
フアン１１と給気フアン１３とを同一のモータ１
２で駆動するようにしたので、モータ１２の回転
数を可変制御することにより燃焼量の増減に合致
して温風量を増減でき、快適な温風暖房を施こせ
る。更に、温風用フアン１１及びモータ１２を配
設した室内空気吸込室９内にはフイルター８を介
して室内空気が吸引されるので、温風用フアン１
１やモータ１２に埃が付きにくい等の利点があつ
た。しかしその反面、フイルター８が埃等によつ
て目詰まりした場合、フイルター８を介しての室
内空気の吸込量が減少して温風用フアン１１の空
気抵抗が減少し、それが原因となつてモータ１２
の回転数が上昇する為に給気フアン１３の回転数
も上昇し、従つて起風室１５の吸込口１６を制御
部３側に開口させたものでは、燃焼空気の供給量
が増加して過剰空気となり、バーナ５がリフテイ
ング現象を生じて失火する恐れがあつた。

第２図は、上記した先行技術による暖房機の特
性図で、パーセントで表わしたフイルターの目詰
まり率が増加するに従つてモータの回転数が上昇
し、それに伴なつてバーナ給気圧力が上昇し、燃
焼空気量が増加することになる。

本考案は以上の点に鑑みてなされたものであ
り、第３図で示すように、内部に給気フアン１３
が収容され且つ仕切壁２とフアンカバー１４とに
よつて形成された起風室１５の吸込口１６を、仕
切壁２に穿設することにより室内空気吸込室９側
に開口させ、気化バーナ５に供給する燃焼空気を
室内空気吸込室９から起風室１５内に導入するよ
うにしたものである。その他の構造は、第１図と
同様であるので同番号を付して説明を省略する。

尚、第４図は第２図に対応する特性図である。

而して、本考案では起風室１５の吸込口１６を
温風用フアン１１を備えた室内空気吸込室９側に
開口させたので、第４図の特性図で示すようにフ
イルター８の目詰まり率が進行して温風用フアン
１１の空気抵抗が減少し、そのことが原因となつ
てモータ１２の回転数が上昇しても、室内空気吸
込室９内の圧力が低下している為に給気フアン１
３によるバーナ給気圧力はほとんど上昇せず、従
つて燃焼空気量の大幅な増加を防止でき安定した
燃焼を継続できると共に、フイルターを頻繁に掃
除しなければならないというような取扱い上の手
間を省くことができる。

本考案による燃焼式温風暖房機は以上の如く構
成したものであるから、下記に列挙したような効
果を奏する。

給気フアンを収容した起風室の吸込口を、温
風用フアンが配設された室内空気吸込室側に開
口せしめたことにより、室内空気を通過させる
フイルターの僅かな目詰まりによつて気化バー
ナが安定燃焼できなくなるという不都合を解決
でき、フイルターを頻繁に掃除しなければなら
ないというような取扱い上の手間を省くことが
でき、使い勝手を大幅に向上できると共に、給
気ダクトが不要で豊かな風量の温風が得られ
る。

室内空気吸込室内にはフイルターによつて埃
の除去された室内空気が導入されるので、温風
用フアンやモータへの埃の付着を減少できるの
は勿論の事、給気フアンへの埃の付着も減少で
き、長期間にわたり両フアンの送風能力を維持
できる。

仕切壁とフアンカバーにより給気フアンを収
容する起風室を形成しているので、仕切壁の有
効利用によつて起風室の構成を簡素化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は先行技術による燃焼式温風
暖房機を示し、第１図は全体構成図、第２図は特
性説明図、第３図及び第４図は本考案による燃焼
式温風暖房機を示し、第３図は要部断面図、第４
図は特性説明図である。 １……外装体、２……仕切壁、４……温風発生
部、３……制御部、５……気化バーナ、７……燃
焼室、１１……温風用フアン、１２……モータ、
８……フイルター、９……室内空気吸込室、１３
……給気フアン、１５……起風室、１６……吸込
口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装体内に縦設した仕切壁によつて温風発生部
   と制御部とを区画形成してなる燃焼式温風暖房機
   に於て、前記温風発生部には、気化式バーナの炎
   口部を臨ませた燃焼室とフイルターを介して室内
   空気を吸引する室内空気吸込室とを形成し、該室
   内空気吸込室内には前記燃焼室に送風する温風用
   フアン及び該温風用フアンを駆動するモータを配
   設し、該モータの他軸に軸着され且つ前記気化バ
   ーナに燃焼空気を供給する給気フアンを、前記仕
   切壁とフアンカバーにて形成された起風室内に収
   容し、該起風室の吸込口を前記室内空気吸込室側
   に開口せしめたことを特徴とする燃焼式温風暖房
   機。