JPS6231352A - 車両用交流発電機の回転子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両用交流発電機の回転子において、界磁コイ
ルとボビン、ポールコアとボビンとの間の回動防止に関
するものである。

〔従来の技術〕

年々の車両負荷の増大により、オルタネータの出力性能
も高出力化されようとしているが、その手段として高速
回転化が採用されつつある。しかし一方ではそれに伴い
車両用交流発電機に於いては、急加速度変動及び振動も
大きくなり、特に回転子に於いては、ポールコアに対し
ボビンが回動したり、またボビンに対して界磁コイルが
回動して、界磁コイルが断線する問題点があった。

そこで、ポールコアに対するボビンの回動防止策として
、特開昭５３−１３１１２号公報に示すように、ボビン
のフランジ部とポールコアの磁極爪の底部との間に、エ
ポキシ粉体シート（セミキュアシート）をはさみこんで
、後工程の加熱絶縁処理時にキュアさせることにより、
ボビンとポールコアとの間を固着している。

また、ボビンに対する界磁コイルの回動防止策として、
実開昭５６−６１１７３号公ｉ［こ示すように、ボビン
の筒部と界磁コイルとの間に、熱硬化性樹脂を溶融・硬
化させて、ボビンに界磁コイルを固着している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、上述した従来のものにおいて、界磁コイルの
断線を防止するには、ボビンと界磁コイルとの間、ボビ
ンとポールコアとの間を固着するために、それぞれの間
に接着剤を塗布する必要があり、工数が増してしまうと
いう問題点がある。

そこで、本発明は工数を増すことなく、界磁コイルの断
線原因であるポールコアに対するボビン、界磁コイルの
回動を防止するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

外周に界磁コイルが巻装される筒部と、この筒部の端面
に形成されたフランジ部とを有するボビンと、 このボビンの筒部内に配置されるボス部と、前記ボビン
のフランジ部と対向する底部と、この底部より軸方向に
のびた複数個の磁極爪とを有するポールコアとを備え、 前記ボビンの筒部もしくはフランジ部には、複数個の穴
が形成されており、この穴を通して、前記ボビンを前記
界磁コイルとの間および前記ボビンと前記ポールコアと
の間に、熱硬化性接着剤を溶融、硬化させてなる固着層
を形成したことを特徴とする車両用交流発電機の回転子
とすることである。

〔作用〕

ボビンの筒部もしくはフランジ部に穴を形成することに
より、接着剤の溶融の時に、この穴を通して、ｌｉミコ
イルボビン、ボビンとポールコアとの間に流れ込んで、
固着層が形成され、ポールコアに対するボビンおよび界
磁コイルの回動防止を確実にできる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明においては、ポールコアとボビ
ンとの間もしくはボビンと界磁コイルとの間およびボビ
ンに形成した穴のいづれかに、熱硬化性接着剤を配置し
、加熱して溶融させることにより、ボビンに形成された
穴を通して、ポールコアとボビンとの間およびボビンと
界磁コイルとの間の両方を固着することができ、工数低
減を計ることができると共に、ボビンに形成された穴を
通して、界磁コイルとポールコアとの間に固着層が形成
され、ポールコアに対するボビンおよび界磁コイルの回
動を確実に防止できるという優れた効果がある。

〔実施例〕

以下本発明を図に示す実施例について説明する。

第１図は本発明車両用交流発電機の回転子の半断面図で
あり、１゜１′はポールコア、３はボビン、５は界磁コ
イルである。

そして、ポールコア１，１′にはそれぞれ中心にシャフ
ト４が貫通する貫通穴１ａ、ｌａ’を有するボス部１ｂ
、１ｂ’と、このボス部１ｂ、１ｂ′の端面より直角方
向に形成された底部１ｃ。

ｉ　ｃ　／と、この底部１ｃ＋１ｃ’より軸方向にのび
る複数個の磁極爪１ｄ、ｌｄ’と、これら磁極爪１ｄ、
１ｄ’間に形成されたＵ字溝１ｅ、ｌｅ’とから構成さ
れる。

また、ボビン３は第２図および第３図に示すように、外
周に界磁コイル５が巻装される筒部３ａと、この筒部３
ａの両端より屈曲し、ポールコア１．１′の底部１ｃ、
ｌｃ’と対向するフランジ部３ｂと、ポールコア１，１
′のＵ字溝１８．１ｅ′に嵌合するＵ字状突起３Ｃと、
筒部３ａに形成され、軸方向に長円である複数個の穴３
ｄとから構成される。

次に、回転子の製造方法について説明すると、第４図に
示すように、ボビン３の筒部３ａの外周に熱硬化性接着
剤をなすインシュレーションシート６を装着し、このシ
ート６上に界磁コイル５を巻装する。そして、ボビン３
の筒部３ａ内に、それぞれ１対のポールコア１．１′の
ボス部１ｂ。

ｌｂ’を組み付ける。

この時、各々のポールコア１，１′の磁極爪１ｄ、ｌｄ
’が交互に配置されると共に、ボビン３のＵ字状突起３
Ｃがポールコア１．１′のＵ字溝ｌｅ、ｌｅ’に嵌合す
る。

次に、後工程で加熱絶縁処理を行うことで、ボビン３の
筒部３ａの外周に巻かれたインシェレーションシート６
が溶け、筒部３ａとコイル５との間に流れると共に、ボ
ビン３の筒部３ａに設けられた複数個の穴３ｄよりポー
ルコア１．１′のボス部１ｂ、１ｂ’上に流出し、ボス
部１ｂ、ｌｂ’とボビン３の筒部３ａとの間の狭い隙間
を毛管現象で拡がり、挿入される。そして、溶融したシ
ート６が固着して、第５図に示すように、界磁コイル５
とボビン３の筒部３ａとの間およびボビン３の筒部３ａ
とポールコア１．１′のボス部１ｂ。

ｌｂ’との間に固着層６ａを形成する。また、穴３ｄを
通して、界磁コイル５とポールコア１．１′のボス部１
ｂ、ｌｂ’との間にも固着層が形成される。さらに、穴
３ｄに形成される固着剤には、穴３ｄのまわりのみに形
成される時もある。

上述したように、界磁コイル５とボビン３の筒部３ａと
の間にシート６を介在し、加熱処理することで、ボビン
３の穴３ｄを通して、ボビン３の筒部３ａとポールコア
１．１′のボス部１ｂ、１ｂ′との間も固着することが
でき、ボス部ｔｂ。

ｌｂ’と筒部３ａとの間に別々に接着剤を塗布すること
な（、ポールコア１，１′に対するボビン３の回動およ
びボビン３に対する界磁コイル５の回動を防止すること
ができ、界磁コイル５の断線を防ぐ。

また、ポールコア１．１′のボス部１ｂ、１ｂ’の外周
とボビン３の筒部３ａとの間を固着するので、ポールコ
アに対するボビンの回動の主な原因であるボビンの筒部
とポールコアのボス部との間の隙間により生ずる径方向
振動を押さえて、回動防止を確実なものとしている。

さらに、界磁コイル５が、ボビン３の筒部３ａの穴３ｄ
を通して、固着層６ａで、ポールコア１゜１′のボス部
１ｂ、ｌｂ’に固着されており、穴３ｄに形成された固
着層６ａにより、ボビン３の回動防止も確実で、かつ界
磁コイル５のポールコア１．１′に対する回動防止も確
実である。

そして、上述した回転子を用いた車両用交流発電機を第
６図に示す。

ここで、外殻をなす１対のフレーム９．９′は共に椀状
で、開口部側を直接接合させて、複数個の対になったス
タッドボルト１０１ナツト８　（図面では、１対のみ示
す）により、相互に固定されている。

上記フレーム９の内周には、ステータ２が上記スタッド
ボルト１０により、圧入固定されている。

ステータ２は、ステータコア２ａ及びこれに巻かれたス
テータコイル２ｂから構成されている。

両フレーム９．９′の側面部中央には、発電機内部に向
かって突出する円筒状のベアリングボックス１９．１９
’が形成され、前記ベアリングボックス１９．１９’に
はそれぞれベアリング１１゜１１′が取付けられ、該両
ベアリング１１．１１’にシャフト４が回転自在に支持
されている。

前記ポールコアｌ、１′の両側面にはステータ内径より
も小さい径の遠心型冷却ファン７．７′がシャフトに同
心に、各々ファン７．７′の羽根７ａ、７ａ’をポール
コアと反対方向に向け、適宜の手段によりポールコアに
密着し固着されている。

さらにファン７は、ロータコイル５を冷却するように、
ポールコアｌ、１′内に冷却風を押しこむため羽根７ａ
を回転方向に前傾させた斜流式となっている。

前記１対のエンドフレーム９．９′の両側面には前記フ
ァン７．７′の羽根７ａ、７ａ’に適宜なギャップを持
って対向した、ファンのガイド板の役目を果たすシュラ
ウド（覆）９ａ、９ａ’が形成されている。

又、両エンドフレーム９．９′の両側面のベアリング１
１′の近傍にはファン７．７′により冷却風がフレーム
内部に吸入されるように吸入窓９ｂ、９ｂ’が形成され
ており、ステータコイル２ｂの外周に位置する部分には
冷却を終えた熱風を吐出するための吐出窓９Ｃが形成さ
れている。なお、第１図では９Ｃのみしか図示していな
いがエンドフレーム９′側にも吐出窓がある。

エンドフレーム９．９′の外側に配置されたプーリ１２
はベアリング１１を介して、ナツト１３によってシャフ
ト４に結合されている。さらにシャフト４は前記プーリ
１２を介し、エンジン（図示されていない）により、回
転される。

エンドフレーム９，９′により形成された外枠のプーリ
側と反対の外側には、ダイオード（図示されていない）
を備えたダイオードフィン１４゜ロータコイル５に励磁
電流を供給するブラシ１５ａを内部に保持するブラシホ
ルダ１５．および出力電圧を調整するＩＣレギュレータ
（図は省略）の各電気機能部品が、リアカバー１６と共
に、フレーム９′に固定されている。

該リアカバー１６は前記ダイオードフィン１４、ブラシ
ホルダ１５、レギュレー、夕を取り囲む様に形成され、
側面にはレギュレータ冷却穴、ダイオード冷却穴が、適
宜開けられている。

なお、第７図および第８図に示すように、ボビン３の筒
部３ａに形成した穴３ｄは、交互に配置された円状であ
ったり、回転方向に伸びる長円状であってもよい。

また、第９図に示すように、ボビン３の筒部３ａの内側
にあらかじめ熱硬化性樹脂のシートを接着あるいは粉体
吹付２０等を施しておいてもよい。

そして、加熱させて、シート、粉体吹付２２等を溶融し
て、ボビン３の筒部３ａの穴３ｄを通して、均一に拡が
ると共に、穴３ｄを通して、界磁コイル５とポールコア
１，１′のボス部１ｂ、ｌｂ’との間に固着層６ａが形
成されるため、ポールコア１．１′に対するボビン３、
界磁コイル５の回動を防止することができる。

また、第１０図および第１１図においては、ボビン３の
フランジ部３ｂに貫通穴３ｅが形成されている。そして
、ボビン３の筒部３ａの外周に界磁コイル５を巻装した
後に、貫通穴３ｅに、液状または粉体の熱硬化性エポキ
シ樹脂２０を充填する。その後、ボビン３を１対のポー
ルコア１．１′に組み付け、界磁コイル５の外周にコイ
ル塗膜２１を形成する時の加熱の際に、エポキシ樹脂２
０が熱溶融する。そして、熱溶融した樹脂２０が、穴３
ｅより、界磁コイル５とボビン３のフランジ部３ｂとの
間およびボビン３のフランジ部３ｂと１対のポールコア
１．１′の底部１ｃ、ｌｃ’との間に入り込んで、固着
される。従って、上述した第１実施例と同様な効果を得
ることができる。

なお、上述した第２実施例では、ボビン３のフランジ部
３ｂの穴３ｅに樹脂２０を入れたが、ポールコア１，１
′の底部１ｃ、ｌｃ’に樹脂２０を塗布しておいた後、
ボビン３を組み付けることで、ボビン３のフランジ部３
ｂに形成した穴３ａに入り込むようにすることも可能で
ある。

また、ボビン３のフランジ部３ｄおよび筒部３ａの両方
にそれぞれ穴を形成して、樹脂をこの穴を通して、界磁
コイル５とポールコア１，１′を固着するようにすれば
、ポールコア１，１′に対するボビン３．界磁コイル５
の回動をより確実に防止することができる。

さらに、ボビン３のフランジ部３ｄおよび筒部３ａとの
屈曲部もしくはこの屈曲部に近接した所に穴を形成し、
この穴を通して、接着剤を流し込むようにすれば、ボビ
ン３のフランジ部３ｄとポールコア１．１′の底部１ｃ
＋１ｃ’との間およびボビン３のフランジ部３ｄと界磁
コイル５との間、ボビン３の筒部３ａとポールコア１，
１′のボス部１ｂ、ｌｂ’との間およびボビン３の筒部
３ａと界磁コイル５との間の両方を一度に固着すること
も可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明車両用交流発電機の回転子の一実施例を
示す半断面図、第２図は第１図におけるボビンの斜視図
、第３図は第２図におけるボビンの半玉面図、第４図は
界磁コイルを巻装したボビンの半断面図、第５図は第１
図におけるＱ部を示す拡大図、第６図は第１図における
回転子を適用した車両用交流発電機の半断面正面図、第
７図および第８図は本発明車両用交流発電機の回転子に
適用されるボビンの他の実施例を示す正面図、第９図は
本発明における界磁コイルを巻装したボビンの他の実施
例を示す要部断面図、第１０図は本発明車両用交流発電
機の回転子に適用されるボビンの他の実施例を示す側面
図、第１１図は第１０図におけるボビンを適用した回転
子の半断面図である。 １．１′・・・ポールコア、ｌｂ、ｌｂ’・・・ボス部
。 ｌｃ、ｌｃ’・・・底部、ｌｄ、ｌｄ’・・・磁極爪、
３・・・ボビン、３ａ・・・筒部、３ｂ・・・フランジ
部、３ｄ・・・穴、５・・・界磁コイル、６・・・熱硬
化性接着剤をなすインシュレーションシート、６ａ・・
・固着層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 外周に界磁コイルが巻装される筒部と、この筒部の端面
   に形成されたフランジ部とを有するボビンと、 このボビンの筒部内に配置されるボス部と、前記ボビン
   のフランジ部と対向する底部と、この底部より軸方向に
   のびた複数個の磁極爪とを有するポールコアとを備え、 前記ボビンの筒部もしくはフランジ部には、複数個の穴
   が形成されており、この穴を通して、前記ボビンを前記
   界磁コイルとの間および前記ボビンと前記ポールコアと
   の間に、熱硬化性接着剤を溶融、硬化させてなる固着層
   を形成したことを特徴とする車両用交流発電機の回転子
   。