JPS6231057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はリードスイツチの周囲に、所定のキユ
リー点をもつ感温磁性材料とこれよりはるかに高
いキユリー点をもつ永久磁石とを配設してなる感
温リードスイツチを備えた液体加熱器の温度制御
装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、この種の温度制御装置に用いられる感温
リードスイツチとしては、種々の構成のものが知
られているが、これらを電熱器具の温度制御のた
めに用いる場合、この感温リードスイツチを受放
熱の働きを兼ねた設置用フインに装着し、かつこ
の設置用フインを被温度検出部に設置固定してい
た。

一方、このような電熱器具においては、異常時
の温度過昇防止のために、温度ヒユーズが用いら
れているが、従来、この温度ヒユーズは感温リー
ドスイツチと別個に取付けられていた。

このため、取付けのためのスペースが大きく必
要になるとともに、取付用金具を複数個必要とす
るため、部品点数が多くなり、その取付作業が繁
雑になるとともに、コスト的にも不利となり、し
かも受熱特性のバラツキが大きいという欠点を有
していた。

考案の目的 本考案は感温リードスイツチを有する温度制御
体の被温度検出体への設置性および受感特性を向
上させることを目的とするものである。

考案の構成 本考案は非磁性体で、かつ良熱伝導性を有する
伝熱フインの一端に感温リードスイツチを巻着
し、かつ他端に絶縁材料で被覆した温度ヒユーズ
を捲着して構成した温度制御体を備え、前記伝熱
フインの中央部両端にフランジを立設し、このフ
ランジと係合する係止部と、前記感温リードスイ
ツチまたは温度ヒユーズの巻着部を押圧する押圧
部とを有する押さえばねにより、前記温度制御体
を被温度検出体に密着保持することにより、所期
の目的を達成するようにしたものである。

実施例の説明 以下、本考案の一実施例について添付図面にも
とづいて説明する。

第１図〜第３図において、１は筒状のボデー
で、このボデー１の上端には注口２が固定され、
かつ下端には基台３が固定されている。４は注口
２に回転自在に取付けられた把手、５は注口２を
覆う蓋体で、この蓋体５に設けたロツクつまみ６
を押圧操作することにより蓋体５の開閉着脱が行
なえる。７は前記蓋体５に内装されたベローズポ
ンプで、押し板８により押圧されたベローズポン
プ７内の空気は中蓋９を介して内容器１０内へ送
られる。この空気圧により、内容器１０内の湯が
吸上管１１、吐出管１２を通つて外部に注ぎ出さ
れる構成になつている。

１３は内容器１０の外底部にスポツト溶接等に
より固定して一体化した容器取付板１４にビス等
により固定された支持金具で、この支持金具１３
の両端部は裏板１５よりネジで螺合されて内容器
１０をボデー１内に保持している。

１６は温度制御体で、この温度制御体１６は内
容器１０の外底面に設けた段押し部１０ａに密着
するように、押さえばね１７により押圧保持され
ている。

前記温度制御体１６は次のように構成されてい
るもので、すなわち、アルミ板等の非磁性でかつ
良熱伝導性を有する伝熱フイン１６ａの両端部を
カール加工し、その一端に絶縁チユーブ１６ｂを
介して温度ヒユーズ１６ｃを巻着し、かつ他端に
感温リードスイツチ１６ｄを巻着することにより
構成されている。

また伝熱フイン１６ａの中央部両側面には押さ
えばね１７の巾より若干広い位置にフランジ１６
ｅが立設され、このフランジ１６ｅにより押さえ
ばね１７の横ズレを防止している。押さえばね１
７には、中央部に、感温リードスイツチ１６ｄ側
または温度ヒユーズ１６ｃ側（向きはどちらでも
可、この向きにより温度ヒユーズ側か感温リード
スイツチ側かが決まる）の内上面より押圧して温
度制御体１６を支持金具１３の側壁に引き寄せる
とともに内容器１０の底面に圧接する押圧部１７
ａを形成するとともに、伝熱フイン１６ａのフラ
ンジ１６ｅ間に位置して伝熱フイン１６ａを押圧
する２本の係止部１７ｂを形成しており、この押
さえばね１７を支持金具１３にねじ止めすること
により、温度制御体１６を内容器１０の外底面の
段押し部１０ａ内の所定の位置に押圧保持するよ
うにしている。

１８は内容器１０の下部に設けたヒーターで、
このヒーター１８は取付金具１９、取付座金２０
により巻装して取付けられている。

上記構成において、温度制御体１６は平面度の
良い内容器１０の外底面段押し部１０ａ内の所定
の位置に、支持金具１３に取付けられた押さえば
ね１７で固定されている。この時、押さえばね１
７の中央の押圧部１７ａは温度ヒユーズ１６ｃま
たは感温リードスイツチ１６ｄの内上面方向より
押圧するため、温度制御体１６全体を支持金具１
３側へ引き寄せることができ、また両側の係止部
１７ｂは両端面で、伝熱フイン１６ａのフランジ
１６ｅの内面に係合し、横ズレ防止をはかるとと
もに、伝熱フイン１６ａの全面を内容器１０の段
押し部１０ａに圧接している。

特に段押し部１０ａの平面度が悪くなつても、
押さえばね１７は、押圧部１７ａと係止部１７ｂ
が一体に形成され、温度制御体１６の三点を押圧
するため、伝熱フイン１６ａを段押し部１０ａの
面に沿うように密着押圧することができる。これ
により、内容器１０内の湯温を精度よく制御する
ことができるとともに温度過昇防止もより確実と
なる。また部品点数も大巾に減少するため、取付
作業の繁雑さから解放されるとともに原価的にも
非常に有利なものとなる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、感温リードスイ
ツチと温度ヒユーズとを一体にし、かつ１つの押
さえばねで係合位置決めおよび内容器外底面への
密着押圧をバランスよく確実に行なうようにして
いるため、その取付作業は押さえばねを支持金具
に取付けるだけの簡単な作業で被温度検出体に温
度制御体を取付けることができるのである。しか
も部品点数が大巾に減少するため、原価低減およ
び取付スペースの減少を図ることができる等、そ
の実用的価値は極めて大となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すポツトの一部
欠截断面図、第２図は同ポツトの内容器の要部斜
視図、第３図は同要部断面図である。 １０……内容器、１６……温度制御体、１６ａ
……伝熱フイン、１６ｂ……絶縁チユーブ、１６
ｃ……温度ヒユーズ、１６ｄ……感温リードスイ
ツチ、１６ｅ……フランジ、１７……押さえば
ね、１７ａ……押圧部、１７ｂ……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非磁性体でかつ良熱伝導性を有する伝熱フイン
   の一端に感温リードスイツチを巻着し、かつ他端
   に絶縁材料で被覆した温度ヒユーズを捲着して構
   成した温度制御体を備え、前記伝熱フインの中央
   部両端にフランジを立設し、このフランジと係合
   する係止部と、前記感温リードスイツチまたは温
   度ヒユーズの巻着部を押圧する押圧部とを有する
   押さえばねにより、前記温度制御体を被温度検出
   体に密着保持してなる液体加熱器の温度制御装
   置。