JPS6229402Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ねじキヤツプの弛み防止装置に関す
るものである。

従来、壜口に螺合したキヤツプが弛まないよう
にしたものとしては、例えば実開昭52−30348号
公報および実公昭47−30941号公報に開示されて
いるものがある。

実開昭52−30348号公報に開示されているもの
は、瓶首部のネツクリングの外周対称位置に凸起
を設け、可撓性樹脂製蓋の内筒を瓶首部に螺合す
ることにより、前記凸起間の距離よりも小さな内
径を有する内筒の裾部の内周面に、凸起を大きな
摩擦力によつて接触させるようにしたものである
が、このものにあつては、蓋を瓶首部に螺合した
際、前記凸起によつて内筒の裾部が外方に拡開
し、内筒に無理な力が加わる欠点がある。

また実公昭47−30941号公報に開示されている
ものは、キヤツプのねじ部の上方内周面全周に、
半径方向に延びる薄く可撓性のあるフランジを形
成し、このフランジの半径方向の長さを、容器の
口部外周面とキヤツプの内周面との間隔よりも長
くし、前記容器の口部外周面に、前記フランジが
フツクがけ的に係合されるべき段部を形成し、前
記キヤツプを容器から離脱するときの前記フラン
ジが反転するに要する力が、キヤツプを容器へ装
着するときの前記フランジが反転するに要する力
に比べて強大であるようにしたものであるが、こ
のものにあつては、キヤツプの着脱の都度、フラ
ンジが弯曲変形し、かつ反転するので、フランジ
自体に無理な力が加わるという欠点がある。

しかも前記フランジを、容器のねじ部の上方外
周面全周にも形成した例の場合には、キヤツプの
装着の当初から、キヤツプのねじ部に、容器側の
フランジが喰い込むような状態となり、どこまで
がキヤツプの容器口部に対する螺合完了位置なの
か判然としないという欠点があると共に、キヤツ
プの離脱の最後まで、キヤツプのねじ部に、容器
側のフランジが喰い込むような状態となり、キヤ
ツプの離脱がスムーズに行えないという欠点があ
る。

本考案は、かくの如き各従来例の欠点を除去す
べくなしたものであつて、その構成を第１図に基
づき以下に説明する。

第１図に示す如く、合成樹脂製ねじキヤツプ１
の雌ねじ１ａが刻設されていない大径裾部１ｂの
内周面に、壜口２の雄ねじ２ａの外周に接触する
ことなく、かつ雄ねじ２ａの外径よりも大きな外
径を有する壜口２のネツクリング部２ｂの上面
と、前記ねじキヤツプ１の壜口２への螺合完了時
に密接する当接片１ｃを設けたものである。

本考案は、上記構成を有するので、前記ねじキ
ヤツプ１を壜口２に完全に螺合した際、前記当接
片１ｃを壜口２のネツクリング部２ｂの上面に恰
もブレーキの如く密接させることができ、従つて
当接片１ｃ自体にそれ程大きな曲げ応力を発生さ
せることなく、しかもねじキヤツプ１の大径裾部
１ｂに外方への無理な拡開力が全く加わることな
く、ねじキヤツプ１の雌ねじ１ａと壜口２の雄ね
じ２ａとの螺合完了時における相互の摩擦力と相
まつて、ねじキヤツプ１の弛みを防止できる。

またねじキヤツプ１の着脱時に、前記当接片１
ｃが壜口２の雄ねじ２ａと全く干渉することがな
いので、当接片１ｃを変形させることがなく、ね
じキヤツプ１の着脱をスムーズに行うことができ
る。

なお、前記当接片１ｃは、前記裾部１ｂの内周
面に環状に設けてもよく、あるいは裾部１ｂの内
周面に任意数分断して設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す半縦断面図であ
る。 １……ねじキヤツプ、１ａ……雌ねじ、１ｂ…
…大径裾部、１ｃ……当接片、２……壜口、２ａ
……雄ねじ、２ｂ……ネツクリング部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製ねじキヤツプ１の大径裾部１ｂの内
   周面に、壜口２の雄ねじ２ａの外周に接触するこ
   となく、かつ雄ねじ２ａの外径よりも大きな外径
   を有する壜口２のネツクリング部２ｂの上面と、
   前記ねじキヤツプ１の壜口２への螺合完了時に密
   接する当接片１ｃを設けたねじキヤツプの弛み防
   止装置。