JPS6227227Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、砂利採取場や砕石場において、濁水
から砂を選別し回収する分級機に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、回転ドラムから成り、案内板、掻上げ羽
根等に多数の水切孔を穿設した分級機が、特開昭
49−124671号公報、特公昭57−2067号に記載され
ている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、これらはいずれも回転ドラムの
内部にスパイラル羽根を設けたものであり、内部
に砂利がつまつたり、あるいはそれを除去するた
めにノズルパイプ等を設置しなければならず、作
業能率上、あるいは費用等において好ましくな
い。

（問題を解決するための手段） そこで、これらを解決するものとして本出願人
は、先に水平スパイラル型分級機なるものを特願
昭56−65166号として出願している。

これは動かない沈降槽の上方に沈降物移送用の
スパイラル羽根を支架した濁水導入管を回転自在
に軸架し、沈降物の排出側には円錐シユートとそ
の回りに掻上げバケツトを放射状に設けた分級機
である。

本考案はこの水平スパイラル型分級機を改良
し、脱水機能の向上を図ることを目的とするもの
で、その手段として、掻上げバケツトの外側面を
輪形板で閉塞し、かつ輪形板と円錐シユートの両
方に多数の水切孔を穿設した。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面について説明す
る。

第１図は本出願に係る分級機の正面図であつ
て、動かない沈降槽Ａとその上方に回転自在に軸
架した回転体Ｂからなつている。回転体Ｂは濁水
導入管１とこれに直結した回転軸２からなり、沈
降槽Ａ上に回転可能に軸架してある。濁水導入管
１には更に複数のスパイラル羽根３…が架設され
ており、回転軸２には円錐シユート４が設けられ
ている。

円錐シユート４はその先端にフランジ状の保護
体４ｄが形成された筒状部４ｃを有する円錐体４
ａと、この円錐体４ａに連設した頭円錐体４ｂか
らなり、全体として円錐形状を呈している。円錐
体４ａは、その筒状部４ｃが回転軸２に嵌着され
ており、底縁は濁水導入管１に支持枠１４，１５
で固着され支持されている前記頭円錐体４ｂの上
縁に固着されている。従つてこの円錐シユート４
は、スパイラル羽根３同様濁水導入管１と一緒に
回転する。以上のような円錐シユート４の頭円錐
体４ｂには多数の水切孔２０を穿設してあり、こ
れによつて円錐シユート４上を滑降する砂を脱水
する。

次に、円錐シユート４の外周には放射状に、ス
パイラル羽根３の終端に対応して掻き上げバケツ
ト５…が配設されており、更に掻き上げバケツト
５の全面は輪形板６で閉塞されている。輪形板６
は掻き上げバケツト５と共に濁水導入管１と一緒
に回転し、又、その中心開口部６ａから、円錐シ
ユート４を滑降してきた砂が排出されるようにな
つている。又、輪形板６には第３図に示すように
掻き上げバケツト５に対応して点検窓１７が設け
てあり、この点検窓１７以外の輪形板６全面に水
切孔２０′が多数穿設してある。従つて、バケツ
ト５で掻き上げられてくる砂の水分の大部分は、
掻き上げられてくる途中でこの水切孔２０′から
流出することとなる。

その他１８は、ガイドプレートであつて、これ
はその一辺が掻き上げバケツト５に、もう一辺が
円錐シユート４に、他の一辺が輪形板６にそれぞ
れ固着されていて、掻き上げバケツト５からの砂
を円錐シユート４上に案内するようになつている
ものであるが、本実施例においてはこのガイドプ
レート１８にも多数の水切孔２１を穿設して一層
脱水作用の向上を図つている。

以上のような分級機は、濁水導入管１の流入口
７から流出口８を通じて濁水が沈降槽Ａに供給さ
れ、沈降槽Ａに落下した濁水は、一時沈降槽Ａに
貯溜される。ここで比重の重い砂は底に沈降し、
砂の沈降した上澄水は、その水位が沈降槽Ａの上
縁に達するとオーバーフロー桶９に流出し、排出
口１０から排出される。

一方、沈降槽Ａの底に沈積した砂は、モータ１
１からプーリ１２を介して回転させられる回転体
Ｂのスパイラル羽根３で図上左方から右方へ移送
され、その終端部においてスパイラル羽根３から
掻き上げバケツト５に受け継がれる。掻き上げバ
ケツト５に入つた砂は、掻き上げバケツト５の回
転によつて掻き上げられるが、この際、輪形板６
に穿設された水切孔２０′から水が流出し脱水を
行なう。

更に掻き上げバケツト５から円錐シユート４に
砂が受け継がれる際、ガイドプレート１８によつ
て水切され脱水する。更にまた砂が円錐シユート
４上を滑降する際水切孔２０によつて水切され、
最終的に著しく脱水された砂が排出シユート１３
より排出される。

（考案の効果） 以上のような本考案の分級機によれば、スパイ
ラル羽根の上部が外部に露出しているから内部に
砂利等がつまつても簡単に除去することができ、
回転ドラム式分級機のようなノズルパイプ等を必
要としない。又、本考案の分級機によつて排出さ
れる砂は輪形板に穿設された水切孔によつてバケ
ツトで掻き上げられる際に水切りされ、更に円錐
シユート上を滑降する際、ここに穿設された水切
孔によつて水切されるから、著しく脱水された砂
を得ることができ、トラツク等で運送する際に水
が路上に散乱する等の問題を生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係わる分級機を部分的に切
欠した概略正面図。第２図は同上概略平面図。第
３図は同上一部切欠右側面図である。 Ａ……機体、２……回転軸、４……円錐シユー
ト、５……掻き上げバケツト、６……輪形板、２
０，２０′……水切孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 動かない沈降槽の上方に沈降物移送用のスパイ
   ラル羽根を支架した濁水導入管を回転自在に軸架
   し、沈降物の排出側には円錐シユートとその回り
   に掻上げバケツトを放射状に設けた分級機におい
   て、前記掻上げバケツトの外側面を輪形板で閉塞
   し、かつ該輪形板と前記円錐シユートの両方に多
   数の水切孔を穿設したことを特徴とする分級機。