JPH0220062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は穀粒選別機における回転選別胴構造に
関する。

すなわち、玄米を係合できる壷穴を内周面に有
した回転選別胴の内方に受樋を架設して構成する
穀粒選別機において、壷穴による選別時にその回
転選別胴より未熟米を良好に選別分離させること
ができ、壷穴による選別性を向上させることがで
きるとともに壷穴の目詰まりが防止でき、簡単な
構造にして好適に実施できるよう提供するもので
ある。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は籾すり選別機全体の側断面図を示し、
圧風唐箕４、らせんコンベア５軸装の仕上米コン
ベア樋６、混合米流下棚７、らせんコンベア８軸
装の粃コンベア樋９、吸引排塵機１０などを内装
する長い風選箱Ｃの一端側上方には、供給ホツパ
ー１１や両脱ロール１２を装備する籾すり機Ｄ
を装設し、風選箱Ｃの側部にはバケツトコンベア
１３を内装して下部が前記混合米流下棚７の下方
に連通する昇降機１４を立設するとともに、前記
仕上米コンベア樋６の端部に連通するスロワー
（図示省略）を立設して構成する。

また、前記両樋６，９の下部にはそれぞれ開閉
できる底樋６ａ，９ａを枢着し、風選箱Ｃの下部
にはセツトボルト１５により固定できる底板１６
を出し入れ自在に嵌挿し、該底板１６に形成した
突片１７，１８が底樋６ａ，９ａの下部に係合し
て底樋６ａ，９ａを開閉できるように装設する
が、底板１６の出し入れにより風選橋Ｃ内の他の
部分を、掃除ができるように開閉させうるより連
動する構成にすることもできる。

前記風選箱Ｃの他端側上方には穀粒選別機Ｂを
装設するが、該選別機Ｂを構成する箱形カバー１
９の内方上下には円筒形の両回転選別胴Ａ，ａを
それぞれ架設するとともに、それぞれの両端側下
部に当接して支持する両回転輪２０，２０との摩
擦係合により両回転選別胴Ａ，ａを一方に回転駆
動できるように装設し、両端を開放する両回転選
別胴Ａ，ａの内周面には玄米が係合できる程度の
大きさの壷穴１を多数形成するとともに、円周方
向に隣り合う壷穴１，１の間には第３図および第
４図に示すように、小さい未熟米が漏下できる細
長形の選別孔３を一体にして多数形成し構成す
る。

なお、回転選別胴Ａ，ａの供給側に選別孔３
を、反対側に壷穴１を集中させて一体に形成する
こともできる。

また、上方の回転選別胴Ａの内方には側方に仕
切弁２１，２２を斜設してらせんコンベア２３，
２４を内装する受樋２ｂ，２ａを上下にして架設
するとともに、らせんコンベア２５を内装する供
給樋２６を架設し、前記昇降機１４の上部に連通
する上方のタンク２７の下部に供給樋２６の一端
側を連設して、該供給樋２６の一端側イが回転選
別胴Ａの一端側ロ寄り内方に開放するように装設
し、回転選別胴Ａの他端側ハ下方から前記供給ホ
ツパー１１に樋２８を延設して構成する。

下方の回転選別胴ａの内方には側方に仕切弁２
９を斜設してらせんコンベア３０を内装する受樋
２ｃを架設し、前記受樋２ａの終端側からは回転
選別胴ａの一端側ニ内方に向け樋３１を延設し、
前記受樋２ｂの終端側からは前記受樋２ｃの一端
側に向け樋３２を延設し、受樋２ｃの他端側より
前記仕上米コンベア樋６側に樋３３を延設し、回
転選別胴ａの他端側ホ下方から前記混合米流下棚
７側へ流穀板３４を延設して構成する。

前記回転選別胴Ａの下方には回転選別胴ａの上
方側を被覆する案内板３５を装設し、該案内板３
５の下方側でかつ回転選別胴ａの下方側には流穀
板３６を斜設するとともに、その下方側は外方に
開口する未熟米取出口３７側に連通連設して構成
する。

しかして、作業時には、両回転選別胴Ａ，ａは
矢印ヘ方向に回転し、籾する機Ｄで脱されて風
選箱Ｃで風選され、そのまま昇降機１４により揚
上される混合米がタンク２７より供給樋２６を通
して回転選別胴Ａの一端側ロ寄り内方に供給され
ると、玄米は壷穴１に係合して上方に持上げられ
る状態となり、籾は仕切弁２２により仕切られて
下方に残る状態となるが、小さい未熟米は選別孔
３より漏下して案内板３５を落流することにな
る。

そのようにして玄米は上方の受樋２ｂに取り込
まれるとともに、籾が混入する玄米は受樋２ａに
取り込まれ、回転選別胴Ａの下部に残る籾は他端
側ハより樋２８を介して供給ホツパー１１に送ら
れて再び脱されることになり、前記受樋２ａよ
り樋３１を介して回転選別胴ａに送られる混合米
は回転選別胴ａにより前記同様に選別され、選別
孔３を漏下する未熟米は前記案内板３５より流下
してくるものと合流しながら流穀板３６を流れて
取出口３７より取出されることになる。

また、前記受樋２ｂの玄米は樋３２より受樋２
ｃに送られて、回転選別胴ａにより選別された玄
米と合流して樋３３から仕上米コンベア樋６に流
れるとともにスロワールより機外に取出され、回
転選別胴ａに残る混合米は他端側ホより流穀板３
４を介して混合米流下棚７に流れ、再び選別され
ることになる。

なお、作業終了時には、セツトボルト１５を弛
め、底板１６を矢印トで示すように外方に引く
と、底樋６ａ，９ａが第６図に示すように開くこ
とになつて掃除ができることになる。

このように本考案は、玄米を係合できる壷穴を
内周面に有した回転選別胴の内方に受樋を架設し
て構成する穀粒選別機において、該壷穴を回転選
別胴の長手方向に沿つて配設すると共に該壷穴間
に長溝状の未熟粒を漏下させる多数の選別孔を一
体にして形成したから、回転選別胴が回転して壷
穴により玄米を係合し選別する際に壷穴より抜け
出て落下しようとする未熟米は選別孔から漏下さ
せて良好に選別分離させることができることにな
り、順次壷穴が回転移動する後部に長溝状の未熟
粒の選別孔が位置する為に、壷穴にて回転移動さ
れようとする未熟粒を胴内より取出すことが出
来、そのために壷穴による選別性を良好に向上さ
せることができるとともに、小さい未熟米が壷穴
に入つて目詰まりを生じるといつたことは防止で
き、従来の壷穴式選別機の駆動系をそのまま活用
したコンパクト構造でありながら、未熟粒取出し
が行え、簡単な構造にして好適に実施できる特長
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は籾すり
選別機の側断面図、第２図は第１図の一部の縦断
面図、第３図は回転選別胴の側面図、第４図は他
の実施例となる回転選別胴の一部の断面図、第５
図は第１図の一部の拡大図、第６図は第５図の作
動説明図である。 １……壷穴、Ａ，ａ……回転選別胴、２ａ，２
ｂ，２ｃ……受樋、３……選別孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 玄米を係合できる壺穴を内周面に有した回転選
   別胴の内方に受樋を架設して構成する穀粒選別機
   において、該壺穴を回転選別胴の長手方向に沿つ
   て配設すると共に、該壺穴間に長溝状の未熟粒を
   漏下させる多数の選別孔を一体にして形成したこ
   とを特徴とする回転選別胴構造。