JPS6226978Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低床式フロアを有する自動二輪車、自
動三輪車等のフロア下部に配設されるワイヤハー
ネスの支持構造に関するものである。

低床式フロアを有する自動二輪車、自動三輪車
において、車両前部から後方に配設されるワイヤ
ハーネスの配線はフロア下面を通さざるを得ず、
これの下面が路面に近いことから泥、泥水が付着
したり、小石に当つたりその他の異物と接触する
虞れがあること、フレーム周りに止着延設する場
合、多くのクリツプ、バンドやテーピングを要
し、止着個所が多く、部品点数が多くなり、又組
付も面倒となり、改善が望まれる。

本考案は以上を改善すべくなされたもので、そ
の目的とする処は、フロアを載置するフレーム前
部を横向きに開放するチヤンネル材で構成し、横
向開放溝内にワイヤハーネスを収納し、且つフレ
ーム上に載置させるフロア下面に上記フレーム開
放溝の開放面と対峙するリブを垂下突設し、これ
によりワイヤハーネスを収納した溝開放面を塞ぐ
如くし、ワイヤハーネスを泥、泥水、小石その他
の異物に触れるのを防止してこれを保護し、且つ
フロアに垂下したリブによりフロアの補強構造を
利用し、部品増加をもたらすことなく上記を企図
し得る如くしたワイヤハーネスの支持構造を提供
するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図は三輪車の側面図で、実施例では三輪車
としたが、自動二輪車、原動機付三輪車に実施す
ることができる。

三輪車１は最前部下部に一輪の操向輪をなす前
輪４を、上部にハンドル５を有する前車体２と、
前車体後下部に設けられたジヨイント９を回転支
軸１０を介して連結されたリヤフレーム１１を含
む後車体３とからなり、後車体３はジヨイント９
を支持するクツシヨンユニツト１２で上下に揺動
（スイング動）自在に、又前車体２は支軸１０回
りで左右に揺動（ローリング動）自在に構成さ
れ、リヤフレーム１１上に搭載したパワーユニツ
ト１３後部左右に駆動輪をなす二輪の後輪１４，
１４が配設され、パワーユニツト１３、後輪１４
の周りはカバー３ａで覆われている。前車体２の
前部にはハンドルポストカバー、フロントフエン
ダ、レツグシールド等を兼ねるフロントカバー６
が設けられ、又後部上にはシートポストカバー７
が起設され、上部にシート８を備える。

前車体を構成するフレームは第２図及び第３図
で明らかな如くで、フレーム２０はパイプ材から
なり、車体軸線を走る前部フレーム２１を備え、
これの前部２１ａは斜め上方に折曲起立延出され
てヘツドチユーブ２２に連結され、ヘツドチユー
ブ２２で前輪４のフロントフオーク４ａを支持す
る。前部フレーム２１の低位で後方に所定長さ延
出された後部２１ｂの左右には後部フレーム２３
をなす左右のサイドメンバ２４，２４の前端部２
４ａ，２４ａが各対称的に内方に相寄る如く折曲
されて接合され、メンバ２４，２４は前端部２４
ａ，２４ａから各外方に斜めに折曲されて前部２
４ｂ，２４ｂを構成し、これの後端部から平行に
左右に離間して斜め上方に起立されてシートポス
ト部２４ｃ，２４ｃを構成し、シートポスト部２
４ｃ，２４ｃ上端部間に燃料タンク１５を取付支
持し、又前部２４ｂ，２４ｂ間にはクロスメンバ
２５を横架し、これの中間部に前部フレーム２１
後端部２１ｃが接合されている。

以上のサイドメンバ２４，２４は横外向きに開
放された断面チヤンネル材で構成され、前照灯、
ウインカー、ホーン、メータユニツト等の前部の
電気負荷に連なるワイヤハーネス１６はヘツドチ
ユーブ２２、前部フレーム２１の前部２１ａの一
側部等をクリツプ１７で支持されつつ前部フレー
ムから後部フレーム２３に導かれる。フレーム２
３を構成する一方のサイドメンバ１２４は第５図
の如く外横向きに開放された溝Ｓを上片１２４
ａ、横片１２４ｂ、下片１２４ｃで形成し、溝Ｓ
内にハーネス１６を通し、下片１２４ｃの適所に
設けたクリツプ１８でハーネス１６を溝Ｓ内に支
持し、溝内を前後に通す。

このサイドメンバ１２４を含むサイドメンバ前
部、前部フレーム２１の垂下折曲部後方及び前部
２１ａ周りにフロア３０が敷設されて上を覆い、
フロア３０上に足を載せる如くして低床式フロア
を構成する。フロア３０は上面がフラツトなフロ
アプレート３１と、この上に載置されるフロアマ
ツト３２とからなる。フロアプレート３１は合成
樹脂で成形され、下面に前後方向へのリブ３３…
…が垂下突設され、既述のハーネス１６を溝Ｓ内
に保持したサイドメンバ１２４の溝開放側外側面
に既述のリブの所定のものを垂下延出して保護リ
ブ１３３とし、保護リブ１３３と溝外側面との間
には僅少のクリアランスを形成する如くし、この
リブ１３３のみが下方に長く垂下されている。リ
ブ１３３は第４図で明らかな如くサイドメンバ１
２４が外方に折曲されていることからこれの外形
に倣う如く平面から見て逆くの字型に配され、サ
イドメンバ１２４の低位の部分の側方を覆う。

以上で明らかな如く本考案によれば、ワイヤハ
ーネスはフレームメンバの外横向チヤンネル溝内
に収納され、従つて溝内に少ない止着部材で外部
から隔離される如く保持され、裸で直接外部に突
出しないことと併せ、フロア部材から垂下したリ
ブで低位で路面に近い部分では溝開放面が閉塞さ
れるために略密閉ボツクス内にワイヤハーネスは
収納されることと同様となり、路面に近いことに
よる泥、泥水、飛石、異物等から保護され、これ
らに触れることがなく、ワイヤハーネスの保護を
確実に行い、以上をフレーム構造を利用し、フロ
アに設けられるリブを利用して達成し得るため、
部品の追加や構造、組付の複雑化を招くことなく
簡易に企図し得る等多大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は三輪車の側面図、第２図はフレームの側面図、
第３図は同要部平面図、第４図はフロア部の平面
図、第５図は第４図５−５線断面図である。 尚図面中２４はフレーム、１６はワイヤハーネ
ス、３１はフロア部材、１３３はリブである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フレーム上にフロアメンバを配設するように
   したフロアを有する小型車両において、フレー
   ムを外横向きに開放した溝部材で構成し、該溝
   部材の溝内にワイヤハーネスを挿通するととも
   に、フロア下面に垂下した部材を上記溝の外横
   向開放面と対峙させるようにしたことを特徴と
   するワイヤハーネスの支持構造。 (2) 前記フロア下面に垂下した部材は、フロア部
   材の下面に垂下した補強用リブである前記実用
   新案登録請求の範囲第１項のワイヤハーネスの
   支持構造。