JPH033110Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両におけるリヤキヤリヤの取付構造
に関する。

（従来の技術） 車体後部を左右のリヤカバーで覆い、左右のリ
ヤカバー上にシートを、後部にテールランプを配
設した車両では、リヤキヤリヤをシートの後方で
テールランプの上方に配設している。

そしてリヤキヤリヤの取付けは一般に、リヤキ
ヤリヤの前後部を車体側に取着することで行つて
いる。

リヤキヤリヤの前後の取付部のうち前方の取付
部はシートの下方に配置できるので、種々の取付
構造によつて外観性を損なうことなく結合するこ
とができるが、後方の取付部はシートの後方に位
置するため問題を生ずる。

そのため従来においてはリヤキヤリヤから一対
のステーを垂設し、車体側のブラケツト上に左右
のリヤカバーの取付部を重ね合せると共に、該リ
ヤカバー上に前記ステーの取付部を重ね、左右の
リヤカバーとステーとを車体側のブラケツトに共
締め固定することで行つている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら斯かる従来構造では、メンテナン
ス時、リヤカバーを脱着する際、その都度リヤキ
ヤリヤを脱着しなければならず、リヤカバーの脱
着を容易に行うことができない不具合があつた。

そのため、リヤカバー後部における合せ部に欠
部を設け、一対のステーを該欠部を挿通させて車
体側に取付け、リヤカバーの脱着をリヤキヤリヤ
とは別に行えるようにした取付構造も提案されて
いる。

一方、斯かる取付構造によればリヤカバーの脱
着を容易に行えるものの、前記欠部内に隙間を生
じさせないよう一対のステー間の間隔を欠部の幅
に対応させて狭く設定しているため、リヤキヤリ
ヤの形状も一対のステー間の間隔により制約され
る不具合がある。

本考案は前記事情に鑑み案出されたものであつ
て、本考案の目的とする処は、リヤカバーの脱着
を容易に行えると共に、リヤキヤリヤを所望の形
状に形成することができる車両におけるリヤキヤ
リヤの取付構造を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記目的を達成するため、 リヤキヤリヤ３１の後部から左右に間隔をおい
て一対のステー４３，４３を垂設し、 左右のリヤカバー４７，４７後部における合せ
部４７Ａに左右方向に延出する欠部５５を設け、 リヤキヤリヤ３１から垂設された前記一対のス
テー４３，４３を前記欠部５５の両側を挿通させ
て車体側２５に取着し、 前記欠部５５における一対のステー４３，４３
間の空間部分５５Ａをテールランプ５０側に形成
した起立部６３で塞ぐようにした。

（作用） リヤカバー４７の脱着をリヤキヤリヤ３１を脱
着することなく容易に行える。

また、欠部５５内における一対のステー４３，
４３間の空間部５５Ａをテールランプ５０側の起
立部６３で塞ぐので、部品点数を増加させず且つ
外観性を損なうことなく一対のステー４３，４３
間の寸法を大きく設定でき、リヤキヤリヤ３１の
形状を所望の形状に形成できる。

（実施例） 以下、本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て説明する。

第１図はスクータの側面図、第２図はシート、
リヤキヤリヤ部分の側面図、第３図はリヤキヤリ
ヤの取付構造を示す断面側面図、第４図は車両の
斜め後方から視た後ステー部分の図、第５図はリ
ヤキヤリヤ、リヤカバー部分の分解斜視図を示
す。

１はスクータ、３は前輪、５は後輪、７はハン
ドルで後輪５は車体フレーム９に結合したパワー
ユニツト１１で駆動し、車体の前部はフロントカ
バー１３で、後部はリヤカバー１５で覆い、リヤ
カバー１５上にシート１７を配設し、シート１７
の前方にはフロア１９を設け、第１図中２１はス
タンドを示す。

前記車体フレーム９の後部には第５図に示すよ
うにシートポスト９Ａ上端から屈曲して後方に延
出する延出部９Ｂを形成する。

前記延出部９Ｂの中間部にはブラケツト２３を
溶着し、延出部９Ｂの後端にはキヤツプ部材２５
を取付固定し、前記ブラケツト２３には係止片２
３Ａ及びボルト２６を介してフエンダ部材２７を
垂設する。

シート１７は前記延出部９Ｂ上に不図示のステ
ー等を介して取付ける。

リヤキヤリヤ３１は第６図に半部平面図で、第
７図に側面図で示すように後部が荷台３１Ａに形
成されたコ字状の枠体３３を備え、枠体３３の両
側前端にはスタンドグリツプ３５が嵌着されてい
る。

前記リヤキヤリヤ３１の車体への取付けは、第
５図に示すように枠体３３の両側前部から突設し
たステー３７を、前記ブラケツト２３から突設し
たステー３９にボルト４１を介して取着すると共
に、左右に間隔をおいて荷台３１Ａから斜め下方
に垂設した一対のステー４３，４３の接続部４３
Ａをボルト４５を介して前記キヤツプ部材２５に
取着して行い、荷台３１Ａをシート１７の後方に
位置させる。

前記リヤカバー１５は第８図に平面図で、第９
図に側面図で、第１０図に第９図のＸ矢視図で示
す左右のカバー半体４７，４７で構成し、、各カ
バー半体４７の上部には前記ステー３７挿通用の
欠部４９を形成し、また後部にはテールランプ５
０取付用の欠部５３を設ける。

前記欠部５３の上部における合せ部４７Ａには
前記一対のステー４３，４３間の寸法に対応させ
て左右に延出する欠部５５を形成する。

前記テールランプ５０はテールランプケース５
１を備え、テールランプケース５１にはランプ５
９を組込み、ランプ５９はライトレンズ６１で覆
う。

更にテールランプケース５１の上部には、前記
一対のステー４３，４３間の寸法に対応させた
幅、及び前記欠部５５の高さに対応させた高さで
起立片６３を突設し、起立片６３の上端からは屈
曲部を介して前方に延出する取付片６５を形成す
し、実施例では起立片６３が起立部を構成してい
る。

次にリヤカバー１５及テールランプ５０の車体
への取付けについて説明すると、左右のカバー半
体４７，４７は前縁４７Ｂ側を合せ、カバー部材
６７と共にボルト６９，６９を介して車体フレー
ム９側に取付ける。

テールランプケース５１はリヤフエンダ５７と
一体に形成され、ねじ７１，７１を介してフエン
ダ部材２７の取付部７３，７３に取付け、起立片
６３をステー４３，４３間に位置させると共に、
取付片６５をステー４３，４３間に挿通させる。

そして各カバー半体４７の欠部５５内の外端に
前記ステー４３を位置させ、カバー半体４７，４
７の後部上面の取付部４７Ｃ，４７Ｃをブラケツ
ト２３の取付部２３Ｂ上で重ね合せ、更にテール
ランプケース５１の取付片６５を取付部４７Ｃ上
に重ね、ボルト７５を介して取付部２３Ｂ，４７
Ｃ，４７Ｃ及び取付片６５を共締め固定し、また
カバー半体４７，４７の後部内端の各取付部４７
Ｄをねじ７７を介してリヤフエンダ５７の側面取
付部５７Ａ及びテールランプケース５１の側面取
付部に取付ける。

本実施例は前記のように構成したので、リヤキ
ヤリヤ３１を脱着することなくリヤカバー１５の
脱着を行え、リヤカバー１５の脱着を簡易、迅速
に行うことができる。

また、欠部５５内における左右のステー４３，
４３間に生ずる空間部５５Ａをテールランプケー
ス５１の起立片６３で塞ぐようにしたので、部品
点数を増加させず、且つ外観性を損なうことなく
ステー４３，４３間の寸法を大きく設定でき、リ
ヤキヤリヤ３１の形状を所望の形状に形成するこ
とができる。

（考案の効果） 以上の説明で明らかなように本考案によれば、
リヤカバーの脱着を容易に行えると共に、リヤキ
ヤリヤを所望の形状に形成することも可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はスクータの側面図、第２図はシート、
リヤキヤリヤ部分の側面図、第３図はリヤキヤリ
ヤの取付構造を示す断面側面図、第４図は車両の
斜め後方から視た後ステー部分の図、第５図はリ
ヤキヤリヤ、リヤカバー部分の分解斜視図、第６
図はリヤキヤリヤの半部平面図、第７図は同側面
図、第８図はリヤカバー半体の平面図、第９図は
同側面図、第１０図は第９図のＸ矢視図である。 尚、図面中１……スクータ、３……前輪、５…
…後輪、１７……シート、１５……リヤカバー、
３１……リヤキヤリヤ、４３……ステー、５０…
…テールランプ、５５……欠部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体後部を左右のリヤカバーで覆い、 左右のリヤカバー上にシートを、後部にテール
   ランプを配設し、 シートの後方でテールランプの上方にリヤキヤ
   リアを配設し、 テールランプの上方でリヤキヤリヤの下方に前
   記リヤカバー後部の左右の合せ部を配設した車両
   において、 前記リヤキヤリヤの後部から左右に間隔をおい
   て一対のステーを垂設し、 前記左右のリヤカバー後部における合せ部に左
   右方向に延出する欠部を設け、 リヤキヤリヤから垂設された前記一対のステー
   を前記欠部の両側を挿通させて車体側に取着し、 前記欠部における一対のステー間の空間部分を
   テールランプ側に形成した起立部で塞ぐようにし
   たことを特徴とする車両におけるリヤキヤリヤの
   取付構造。