JPS6225768B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は１対のローラから成る送出機構と、そ
の直ぐ下流に設けた案内素子とを含み、前記案内
素子がウエツブ面とを交叉する案内面を有すると
共に、少くとも１つの静止案内面を有し、案内素
子の上方側の縁が上方ローラと隣接し、カードの
送出機構から繰出されたフリースを引出してスラ
イバとして集束するためカードに組込まれた装置
に係わるものである。

公知の装置にあつては案内素子の下方側の縁が
下方ローラと隣接している。この場合には特に汚
染の著しい繊維や絞りローラによつて押しつぶさ
れた屑が落下せずにガイド面の下方彎曲域の内側
に蓄積されることになる。

本発明の課題は屑物が案内素子の案内面上につ
まらないようなフリースの繰出し装置を提供する
ことにある。

この課題は本発明では下方側の縁を下方ローラ
と間隔をへだてて配置することによつて解決す
る。

下方側の縁を下方ローラから間隔をへだてて配
置することにより案内素子が下向きに開口状態と
なるから、フリースからの屑物を落下させること
ができる。

この場合、案内素子は３つの部分から成る。即
ち、第１域は上方のローラと隣接してフリースを
上方から遮断し、そしてフリースの側縁に作用す
る上方からの空気流を遮断するように形成させ、
閉鎖した上方部分である。

この上方部分に続くのが案内面の中央部分であ
り、この中央部分は下方の開口部分で移行し、こ
の開口部分を通して絞りローラからの屑物を自由
に落下させることができる。案内面は中央部分か
ら下方へ垂直に延びるのが好ましい。このように
扁平な形状を採用すれば製造が容易になる。案内
面を下方に延長させた場合、空気流遮断効果がさ
らに高くなる。但し、屑物を排除できるように案
内面を下向きに傾斜させても好ましい効果が得ら
れる。ローラにむかつて傾斜させても空気流遮断
効果が高められる。

以下添付図面に図示する実施例に従つて本発明
の構成・作用効果を詳述する。

第１図に於いて、公知のカードの絞りローラ
１，２の下流に案内素子３を設けてあり、その上
方側の縁４は間隔をへだてて上方ローラ１と隣接
し、縁４の最上端はこの上方ローラ１よりも高い
位置まで突出している。下方側の縁５は間隔をへ
だてて下方のローラ２の周面と隣接している。第
２図から明らかなように、静止案内面６は下方へ
垂直に延びており、上部彎曲部分に扁平部分が連
続している。この案内面６はそのまま下方へ延
び、その下方側の縁５は下方ローラ２の最下端よ
りも低い位置を占める。上方側の縁４と上方ロー
ラ１の周面との間隔は例えば約2.5乃至５mmであ
り、案内面６の扁平部分と下方ローラ２の周面と
の間隔は例えば30乃至40mmである。第３図の場
合、ガイド面は繊維屑などを排除できるようにロ
ーラ１，２にむかつて下縁が傾斜している。第４
図は上方側の縁４が上方ローラ１の周面とこのロ
ーラ１の中心に相当する高さで隣接している実施
態様を示す。静止案内面６の垂直扁平中間部分に
続く下方の斜行扁平部分はローラ１，２にむかつ
て傾斜している。第５図はフリースから形成され
たスライバを導出するための開口部７を中央に設
けた案内素子の斜視図であり、案内素子の上方部
分は前記開口部から外方へ広がり、そのローラ軸
に沿つた縁４ａ，４ｂがローラ１を上方から掩つ
ている。下方側の縁５は間隔をへだてて下方ロー
ラ２と対向している。

第６ａ図に下方側の縁５が絞りローラ１，２の
長手軸線との間に２つの鋭角を形成するように構
成した本発明装置を示している。第６ｂ図では絞
りローラ１，２（図面では絞りローラ１のみを図
示）を出たフリース９の縁端部９ａ，９ｂ（破線
で図示）が案内素子３の静止案内面６にぶつかつ
て内側に捲き込まれ、集められて開口部１１から
スライバ１２として案内素子３を出た後、集束管
１３及び引出しローラ１４，１５（図面では引出
しローラ１４のみを図示）を介して引出される。
案内素子３は下向きに開口しているフリース９か
らの屑が落下できる。下方側の縁５はフリース９
の縁端部９ａ，９ｂが案内面６にぶつかり、これ
によつて方向を変えられる一方、フリース９が開
繊状態を維持するように、即ち、三角形に近い形
状を維持するように絞りローラの長手軸線に対し
て鋭角を形成するように構成してある。絞りロー
ラ１，２とフリース集束管１３との間の進路に於
いてフリース９は絡みのない単繊維から成り、密
度が薄いから比較的開繊維状態にあり、従つて屑
物などは容易に落下させることができる。第６ｃ
図は直角保持匡体８によつて囲まれた彎曲した案
内素子３の断面図である。第６ｄ図は直角案内素
子３の断面図である。

【図面の簡単な説明】

第１図は略示したカードに設けた本発明装置の
側面図であり、第２図乃至第４図は案内面の種々
の形状を示す側面図であり、第５図は本発明装置
の一実施態様を示す斜視図であり、第６ａ図は長
手方向下縁が絞りローラの長手軸線と２つの鋭角
を形成するように実施した本発明装置の斜視図で
あり、第６ｂ図は第６ａ図に対応の平面図であ
り、第６ｃ図は第６ｂ図のＡ−Ａ線に於ける断面
図であり、第６ｄ図はＡ−Ａ線に於ける他の実施
態様の断面図である。 これらの図に於て、１，２は絞りローラ、３は
案内素子、４は案内素子の上方縁、５は案内素子
の下方縁、６は静止案内面、９はフリース、１１
は案内素子の開口部、１２はスライバ、１３は集
束管、１４，１５は引取りローラ、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １対のローラ１，２から成る送出機構と、そ
   のすぐ下流に設けた案内素子とを含み、前記案内
   素子がフリース平面と交差する案内面を有すると
   共に少くとも１つの静止案内面６を有し、案内素
   子の上方側の縁が上方のローラ１と隣接し、カー
   ドの送出機構から出たフリースを引出してスライ
   バとして集束するようにカードに組込まれた装置
   に於いて、下方側の縁５が間隔をへだてて下方の
   ローラ２と隣接することを特徴とする装置。 ２ 案内素子３が下向きに開口していることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 静止案内面６が下方へ垂直に延びていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項
   に記載の装置。 ４ 静止案内面６が下方へ延長させたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項から第３項までのい
   ずれか１項に記載の装置。 ５ 屑物などを排除できるように静止案内面６を
   下向きに傾斜させたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載の装置。 ６ 下方側の縁５が絞りローラ１，２の長手軸線
   と鋭角を形成することを特徴とする特許請求の範
   囲第１項から第５項までのいずれか１項に記載の
   装置。