JPH04135973U - 紡機におけるローラ巻付き防止機構 - Google Patents

紡機におけるローラ巻付き防止機構

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JPH04135973U
JPH04135973U JP4113391U JP4113391U JPH04135973U JP H04135973 U JPH04135973 U JP H04135973U JP 4113391 U JP4113391 U JP 4113391U JP 4113391 U JP4113391 U JP 4113391U JP H04135973 U JPH04135973 U JP H04135973U
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roller
protrusion
suction
bottom roller
duct
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JP4113391U
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究 新美
賢二 木下
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株式会社豊田自動織機製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リング精紡機におけるフロントローラへのフ
リースの巻付き防止機構に関し、フロントローラに対す
る吸引用開口部の吸引力を改善する機構を提供すること
を目的とする。 【構成】 紡機のドラフト装置(3)の下方のフレーム
内に、機台の長手方向に沿って風綿吸引用ダクト(4)
を設け、該ダクトの前面を構成するフロントカバー(1
0)と上部を構成するアッパーカバー(11)によっ
て、フロントボトムローラ(R)の下面を指向する長手
方向に連続する吸引開口部(5)を形成した清掃装置に
おいて、前記フロントカバー(10)を加工して吸引開
口部(5)に内側に張り出した突起(12)を設けて、
フロントボトムローラ(R)との間の間隔を狭めて風速
を大きくすると共に、該突起(12)の後方のダクト内
に渦流を発生させるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、紡機特にリング精紡機におけるフロントローラへのフリースの巻付 き防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
リング精紡機においては、紡出中のフリース等から発生する風綿が機台上に堆 積して紡出中の糸に連れ込まれて糸の品質を低下させることを防ぐために、図3 に示すような清掃装置を具えたものがある。 即ち、精紡機1の左右両側に配置されたドラフト装置3の後方の下部フレーム の中央部には、機台の長手方向に沿ってダクト4が設けられ、その内部に回転羽 根車8が設置され、図示しない駆動手段によって矢印方向に駆動されてダクト内 部に気流を発生させるように構成されている。
【0003】 ダクト4の左右両側の上部にはドラフト装置3のフロントボトムローラRの裏 面下部を指向する吸気用開口部5が長手方向に連続して延在し、更に、前面側に は多数のスリット状開口部6(図4参照)が並列して設けられ、また、下部にも 連続開口部7が設けられ、前記回転羽根車15によって発生した気流によって、 ダクト4内に外部から吸引気流F1を導入し、前記各開口部5,6,7から風綿 を吸い込んで機台の清掃作用を行うようになっている。吸引された風綿は、ダク ト4内に設けられたフィルタ用ネット9に吸着され、該ネット9と共に機台のヘ ッド部にまで移動して、図示ない清掃手段によって除去される。
【0004】 これらの吸引開口部の中で、フロントボトムローラRを指向して設けられた開 口部5は、糸の紡出経路に最も近く、風綿の発生割合が高い位置に設けられてい ると共に、糸切れが生じた場合には、フロントローラから連続して紡出されるフ リースを完全に吸い取って他に障害を及ぼさないようにする必要があるため、重 要な地位を占めている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、この開口部5は、図4に示すような2枚のプレート、即ちフロントカ バー10とアッパーカバー11によって形成され、前述のように機台の長手方向 に連続している。従って、開口面積が比較的大きいため大量のフリースを吸引す る必要のある糸切れ発生時には吸引力が不足して、フロントローラ上へのフリー スの巻付きが生じる恐れがあった。
【0006】 本考案はこのような従来技術の問題点を解決し、フロントローラに対する吸引 用開口部の吸引力を改善する機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的は、紡機のドラフト装置の下方のフレーム内に、機台の長手方向に沿 って風綿吸引用ダクトを設け、該ダクトの前面を構成するフロントカバーと上部 を構成するアッパーカバーによって、フロントボトムローラの下面を指向する長 手方向に連続する吸引開口部を形成した清掃装置において、前記フロントカバー の吸引開口部に内側に張り出した突起を設けて、フロントボトムローラとの間の 間隔を狭めたことを特徴とする紡機におけるローラ巻付き防止機構によって達成 される。
【0008】
【作用】
フロントカバーの上縁を加工して突起を形成し、フロントボトムローラとの隙 間を狭くしたので、清掃装置の作動時にここから吸い込まれる気流の風速が増加 し、突起を通り越した下流側では急に減速して渦を発生する。この渦の領域は周 囲に比して負圧となるので、フロントボトムローラの表面に付着して巻き上がろ うとするフリースを下方に吸引してダクト内に引き込む作用をする。これによっ てフリースのローラ巻付きが解消する。
【0009】 この突起を各錘のフロントボトムローラの位置に対応して間隔をおいて設けれ ば、この吸引開口部を通じて吸引される気流の風量を実質的に減少させることな く、所期の効果を挙げることができる。 以下、図面に示す実施例に基づいて、本考案を更に詳細に説明する。
【0010】
【実施例】
図1は本考案の原理を示す吸引開口部の側断面図であり、(a)は従来の場合 、(b)は本考案の場合を示す。 従来の開口部5は、フロントカバー10とアッパーカバー11とによってフロ ントボトムローラRの下部表面を指向するように形成され、吸引気流F1は抵抗 を受けることなく、矢印のように円滑にダクト4内に流入している。
【0011】 本考案の場合には、フロントカバー10の上縁近傍がダクトの内部に向かって 突出したリブ状の突起12となるように板金加工されている。これによって、フ ロントカバー10とフロントボトムローラRの下部表面との間隙が狭くなり、吸 引される気流F1の流速が増加する。この突起12のすぐ下流側では急に流路が 広がるので、そこに流れの停滞が生じ、渦が発生する。この渦によってこの領域 は周囲に比して負圧となり、ローラ表面に対して下向きの吸引力を作用させる。 その結果、糸切れの際に、ローラに沿って紡出されるフリースはローラ表面から 引き剥がされてダクト内に吸引される。
【0012】 上の例では、この突起12は、フロントカバー10を作製する際に、板金加工 によってその長さ方向に一様にリブ状に形成されているものとして説明した。し かし、フリースが紡出されるドラフト装置は各錘毎に所定の間隔で設置されてい るので、本考案の目的を達成するためには、フロントボトムローラの全長にわた ってこの突起12を設ける必要はない。むしろ、全長にわたって突起を設けた場 合には、吸引される風量が全体として減少して風綿の清掃に悪影響を与える場合 も生じる。
【0013】 従って、図2に示すように、この突起部12をドラフト装置の設置間隔に合わ せてフロントカバー10の上縁に形成するように、プレス加工することが望まし い。これによって、必要な箇所にのみ突起部12が形成され、他の部分は従来通 りの広い風綿吸引面積が得られる。 更に、この突起部12はフロントカバー10と同じ材料によって一体加工され たものでなくてもよく、例え適宜な樹脂によって別部品として準備し、これを接 着等の手段によってフロントカバー10の上縁の所定箇所に取付けるようにして もよい。
【0014】
【考案の効果】
本考案によれば、フロントボトムローラに対面するダクトの吸引開口部内に突 起を設け、ここを通過する吸引気流を制御してフロントボトムローラの表面に吸 引力を及ぼすように構成したので、糸切れ時にローラ表面に沿って運動するフリ ースを効果的にダクト内に引き込み、ローラに巻き付く事故を防止することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の原理を説明するための、従来及び本考
案のダクトの吸引開口部の断面図である。
【図2】所定の間隔で設けられた本考案の突起部とフロ
ントボトムローラとの関係を示す平面図である。
【図3】本考案の適用される精紡機の清掃装置の構成を
示す断面図である。
【図4】従来の吸引開口部を形成するフロントカバーと
アッパーカバーを示す斜視図である。
【符号の説明】
1…精紡機 3…ドラフト装置 4…ダクト 5…吸引開口部 R…フロントボトムローラ 10…フロントカバー 11…アッパーカバー 12…突起部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡機のドラフト装置の下方のフレーム内
    に、機台の長手方向に沿って風綿吸引用ダクトを設け、
    該ダクトの前面を構成するフロントカバーと上部を構成
    するアッパーカバーによって、フロントボトムローラの
    下面を指向する長手方向に連続する吸引開口部を形成し
    た清掃装置において、前記フロントカバーの吸引開口部
    に内側に張り出した突起を設けて、フロントボトムロー
    ラとの間の間隔を狭めたことを特徴とする紡機における
    ローラ巻付き防止機構。
  2. 【請求項2】 前記突起が紡機の各錘のフロントボトム
    ローラの領域に限って設けられている請求項1に記載の
    ローラ巻付き防止機構。
  3. 【請求項3】 前記突起がフロントカバーの板金加工に
    よって該カバーと一体的に形成されている請求項2に記
    載のローラ巻付き防止機構。
  4. 【請求項4】 前記突起がフロントカバーとは別部品で
    形成されている請求項2に記載のローラ巻付き防止機
    構。
JP4113391U 1991-06-03 1991-06-03 紡機におけるロ―ラ巻付き防止機構 Expired - Lifetime JP2508694Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP4113391U JP2508694Y2 (ja) 1991-06-03 1991-06-03 紡機におけるロ―ラ巻付き防止機構

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JP4113391U JP2508694Y2 (ja) 1991-06-03 1991-06-03 紡機におけるロ―ラ巻付き防止機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04135973U true JPH04135973U (ja) 1992-12-17
JP2508694Y2 JP2508694Y2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=31921984

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JP4113391U Expired - Lifetime JP2508694Y2 (ja) 1991-06-03 1991-06-03 紡機におけるロ―ラ巻付き防止機構

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222773A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Mas Fab Rieter Ag 糸吸引装置を有する精紡機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222773A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Mas Fab Rieter Ag 糸吸引装置を有する精紡機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2508694Y2 (ja) 1996-08-28

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