JPS6225517Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は立体駐車装置におけるチエーン巻上げ
モーターのオーバーラン検知装置に関するもの
で、チエーン巻上げモーターのオーバーランにも
とづき必要以上のチエーンが繰り出されることが
ないよう構成したものであり、装置の故障及び損
傷を防ぎ、安全であることを特徴とするものであ
る。

従来、二段駐車装置等の立体駐車装置において
は多段駐車パレツトからなる昇降体をチエーン巻
上げにより昇降操作するものが提供されている
が、安全限度を越えてチエーンが繰り出されると
該チエーンの外れ、昇降体の必要以上の下降及び
装置の故障及び損傷等を招き、さらに危険である
欠点があつた。

上記欠点を除去するため、昇降体の昇降通路に
二重、三重の検知装置を設けることも考えられる
が、例えば以下に述べる地下格納タイプの二段駐
車装置においては昇降体の下限位置が限られてお
り、昇降体通路に二重、三重の検知装置を設ける
ことが困難である。

したがつて昇降体が下限定位置にあるにもかか
わらず、チエーンが繰り出され、該チエーンが弛
むと、スプロケツトから外れる等して次の昇降操
作を困難とすることになる。

本考案は上記のごとき欠点を除去してなるもの
であり、チエーン巻上げモーターのオーバーラン
のみではなく、昇降体そのものの制御用としても
使用できるものである。

以下にその一実施例を図面について詳細に説明
する。

第１図、第２図のごとく、地下格納部ａは適宜
地表面を略々自動車の長さ巾に堀削して構成さ
れ、両側にコンクリート等で連設数に応じた長さ
の壁ｂ，b′が構成される。

つぎに上記対向する壁ｂ，b′の上端には所要の
間隔をあけて横梁１，１ａが懸架され、その両端
にあらかじめ設けたブラケツト２により完全に固
定する。

つぎに上記横梁１，１ａ間にはそれぞれ略々四
隅近くを適当長さの支柱３，３ａ，３ｂ及び３ｃ
で連結した上段パレツト４及び下段パレツト５か
らなる昇降体ｃが設けられる。

該昇降体ｃにおける支柱３，３ａ，３ｂ及び３
ｃの長さ、換言すれば上段パレツト４と下段パレ
ツト５の間隔は下段パレツト５上の自動車の出し
入れ時に不便を感じない程度の適当な間隔とされ
る。

つぎに、上記昇降体ｃが地下格納部ａを昇降す
るよう構成される。

すなわち、上記昇降体ｃを構成する下段パレツ
ト５の略々四隅部にはそれぞれチエーン７，７
ａ，７ｂ及び７ｃの一端が止着され、該チエーン
７，７ａ，７ｂ及び７ｃをそれぞれ横梁１，１ａ
の内側に設けたガイドスプロケツト８，８ａ，８
ｂ及び８ｃに懸架してチエーン巻上げモーター９
により均等に巻上げするように構成される。

図面実施例の場合、横梁１，１ａの一方端部
間、具体的には昇降体ｃの昇降の邪魔にならない
位置に駆動シヤフト１０を設け、その両端近くに
巻上げスプロケツト１１，１１ａ，１１ｂ及び１
１ｃを設け、前記ガイドスプロケツト８，８ａ，
８ｂ及び８ｃからのチエーン７，７ａ，７ｂ及び
７ｃをそれぞれ懸架し、さらに駆動シヤフト１０
には駆動スプロケツト１２を設け、横梁１の下方
に設けたチエーン巻上げモーター９の駆動回転軸
１３との間にチエーン１４を懸架して構成してい
る。

そして、本考案にあつては上記チエーン７，７
ａ，７ｂ及び７ｃの後端が第３図、第４図のごと
く、固定部、具体的には横梁１，１ａ側に止着さ
れ、巻上げられたチエーン７，７ａ，７ｂ及び７
ｃがＵ字状に垂下するように構成される。

すなわち、横梁１，１ａ上面にブラケツト１５
を設け、チエーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃの端部
を止着し、チエーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃの巻
上げに伴い、弛み部分が生ずるよう構成される。

つぎに、横梁１，１ａの下面にブラケツト１６
を設け、さらに該ブラケツト１６に後述するリミ
ツトスイツチと直列接続されたチエーン巻上げモ
ーターの停止用スイツチ１７を取付け、その操作
棒１８をＵ字状に垂下させたチエーン７，７ａ，
７ｂ及び７ｃの弛み部分内部に突出位置させる。

なお、第３図、第４図示の状態は昇降体ｃが下
限定位置にある場合であり、通常はそれ以上にチ
エーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃが繰り出されるこ
とがないものである。

図中１９はチエーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃの
外れ止めスプロケツトであり、それぞれの巻上げ
スプロケツト１１，１１ａ，１１ｂ及び１１ｃ部
に設けられている。

さらに図示しないが、昇降体ｃの昇降通路には
別に昇降体ｃを制御するチエーン巻上げモーター
９を停止させるリミツトスイツチが設けられてい
る。もつとも、本考案はチエーン巻上げモーター
９のオーバーランのみを目的とせず、上記チエー
ン巻上げモーター９の停止用スイツチ１７の取付
位置を変更すれば、昇降体ｃの制御用としても使
用できるものである。

すなわち、チエーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃが
第３図、第４図示のごとき状態にあるときチエー
ン巻上げモーター９の停止用スイツチ１７の操作
棒１８が操作されるように構成しておけば、昇降
体ｃの制御用として使用できるものである。

上記構成の本考案にあつては、通常は昇降体ｃ
の制御は昇降体ｃの昇降通路に設けられた前記リ
ミツトスイツチで制御され、上記チエーン巻上げ
モータ９の停止用スイツチ１７が作用させられる
ことはない。

しかしながら、昇降体ｃの下降時に上記リミツ
トスイツチが故障等で有効に作用しなかつた場合
には昇降ｃが下限定位置となつてもチエーン巻上
げモーター９が停止させられることがなく、チエ
ーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃが繰り出されること
となる。

その際に本考案のチエーン巻上げモーターの停
止用スイツチ１７が作用するものである。

すなわち、第３図、第４図においてチエーン
７，７ａ，７ｂ及び７ｃが繰り出されると、予め
構成した該チエーン７，７ａ，７ｂ及び７ｃの弛
み部分が上方に移動し、チエーン巻上げモーター
の停止用スイツチ１７の操作棒１８が可動させら
れ、該チエーン巻上げモーターの停止用スイツチ
１７が作用（切断）されチエーン巻上げモーター
９が停止させられるものである。

上記のごとく、本考案によれば、立体駐車装置
におけるチエーン巻上げモーターのオーバーラン
を有効に阻止することができ、装置の故障及び損
傷を未然に防止できる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は二段駐車装置の斜視図、第２図はその側面図、
第３図は第２図Ａ部の拡大図、第４図は第３図の
Ｘ−Ｘ線矢視図である。 ７，７ａ，７ｃ……チエーン、１１，１１ａ，
１１ｂ，１１ｃ……巻上げスプロケツト、１７…
…（チエーン巻上げモーターの）停止用スイツ
チ、１８……操作棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻上げスプロケツトに懸架された昇降体昇降用
   のチエーン後端を固定部に止着して巻上げられた
   チエーンがＵ字状に垂下される弛み部分を構成
   し、該Ｕ字状チエーンの弛み部分内部にチエーン
   巻上げモーターの停止用スイツチの操作棒を位置
   させたことを特徴とする立体駐車装置におけるチ
   エーン巻上げモーターのオーバーラン検知装置。