JPS6225517B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は転写型感熱印字装置に関し、特に印字
部の構造に関するものである。

従来、この種の転写型感熱印字装置は第１図に
示すように、受け台２に固定された既知の方法に
よる発熱体を有する印字エレメント１は、溶融性
インクリボン１１と印字すべき媒体１２をはさん
で、図示せぬモータにより前記媒体１２を矢印Ａ
方向に送り可能なプラテン１３と対向している。

前記受け台２はフレーム３の丸軸３１に、プラ
テン１３に沿つて横方向に移動可能に且つプラテ
ン１３に対し起倒可能に支持され、その上部には
軸２１を介して金具２２で回動自在に固定された
ベアリング２３を備えているとともに、ワイヤロ
ープ２４の一端が固定されており、また該ワイヤ
ロープ２４はワイヤロープモータ２５の軸に固定
されたプーリ２６に巻き付けられてその他端がフ
レーム３に固定（図示せず）されている。

前記ベアリング２３を上下方向からはさんでい
る上部ガイド２７と下部ガイド２８とは、前記受
け台２の摺動範囲を越えたその両端で、前記ベア
リング２３の外径寸法より若干大きめの寸法を有
するシム２９をはさんで一体に固定されている。
シム２９の片側にはシヤフト３２が圧入され、該
シヤフト３２はリンク３３を介して電磁ソレノイ
ド３４の上下動する可動片３５にリンクピン３６
で連結されている。前記シヤフト３２にはその先
端部にスプリング３７の一端が掛けられ、該スプ
リング３７の他端は前記フレーム３の折り曲げ部
３８に掛けられており、印字動作中以外は丸軸３
１を中心として前記受け台２をスプリング３７で
常に吊り上げて前記印字エレメント１と前記プラ
テン１３との間に隙間を保たせている。またシヤ
フト３２はそれが貫通しているフレーム３の上下
方向に位置する長穴一部３９の上側部に突き当つ
て上方への動きが規制される。

次に印字動作について説明する。

図示せぬ駆動回路により電磁ソレノイド３４が
動作すると、その可動片３５がリンク３３を介し
スプリング３７を伸ばしながらシヤフト３２を引
き下げる。これにより上部ガイド２７がベアリン
グ２３の上端部を押し下げて丸軸３１を中心にし
て受け台２をプラテン１３側に押し倒し、受け台
２に固定された印字エレメント１で、溶融性イン
クリボン１１と印字すべき媒体１２とをプラテン
１３に押し付ける。この状態で図示せぬ印字回路
が働らきエレメント１の発熱体を発熱して転写が
行なわれる。

印字文字を形成する場合には、ワイヤロープモ
ータ２５が同時に駆動されて回転することによ
り、ワイヤロープ２４に結合された受け台２が軸
３１に案内されて矢印Ｂ方向に摺動する。そし
て、１行の印字が終了すると、電磁ソレノイド３
４が解放され、受け台２がスプリング３７の張力
により復帰して印字エレメント１がプラテン１３
から上方に離れる。ワイヤロープモータ２５を逆
回転させることにより印字エレメント１を受け台
２とともに矢印Ｂ方向と逆方向に摺動させて引き
戻し、図示せぬポジシヨン検知により印字開始時
待機位置に停止させる。

また、図示せぬリボン送り駆動回路によりリボ
ン巻取りモータ１４を回転させて矢印Ｃ方向に溶
融性インクリボン１１を印字済１行分送り、リボ
ン巻取りスプール１５に巻取る。

次に印字エレメント１を備えた受け台２が印字
開始時待機位置にあるときに、図示せぬ紙送りモ
ータを駆動させてプラテン１３を回転させ、媒体
１２を所望量だけ矢印Ａ方向に送つて改行させ
る。

ところで、転写型感熱印字装置において、従来
は特に必要とされる印字時の押し付け力をスプリ
ング３７に勝る電磁ソレノイド３４の力に頼つて
いたために、印字品質が悪く、不安定であり、媒
体１２の厚さ等が均一でないときは印字が不可能
となる欠点があつた。

本発明は発熱体を有する印字エレメントと、印
字エレメントを支える受け台との間に弾力部材を
設け、さらに受け台と媒体との接触部を別に設け
ることにより上記欠点を解決し、印字品質が良く
厚さの異なる媒体にも印字することができる装置
を提供できるものである。

すなわち、本発明は、プラテンと、該プラテン
に沿つて横方向に移動するとともにプラテンに対
し起倒する受け台と、該受け台に回動可能に支持
された、発熱体を有する印字エレメントと、該印
字エレメントを印字すべき媒体側に附勢する弾力
部材と、前記受け台に取付けられ前記インクリボ
ン及び媒体をプラテンに押し付けるローラと、受
け台をプラテン側に倒してローラでインクリボン
と媒体とをプラテンに押し付ける手段とを備えた
ことを特徴とするものである。

以下、本発明の実施例について図面を参照して
説明する。

第２図において、発熱体を有する印字エレメン
ト１をエレメント支持板５に固定し、該エレメン
ト支持板５を、受け台２０の溝に嵌合させたピン
５１、ピン５２で受け台２０に枢支し、前記エレ
メント支持板５と前記受け台２０との間に弾力部
材としての圧縮スプリング５３を介装してスプリ
ング５３で印字エレメント１に下方へのばね力を
与える。さらに前記受け台２０に、溶融性インク
リボン１１及び媒体１２をプラテン１３に押し付
けるガイドローラ５４を回転自在に支持させたも
のである。

次に印字動作を説明する。電磁ソレノイド３４
を動作させ、受け台２０を上方に引き上げている
図示せぬスプリングに勝る力で結合されたリンク
（図示せず）により受け台２０を丸軸３１を中心
にプラテン１３側に傾けると、受け台２０に設け
てあるガイドローラ５４が溶融性インクリボン１
１、媒体１２を介してプラテン１３上に押し付け
られる。このとき、受け台２０に支えられたエレ
メント支持板５に圧縮スプリング５３が作用して
印字エレメント１が前記溶融性インクリボン１
１、媒体１２をプラテン１３に適正な押し付け力
で接触させる。

したがつて、印字エレメント１は電磁ソレノイ
ド３４の力に頼ることなく圧縮スプリング５３の
みの押し付け力が作用し、かつ受け台２０は媒体
１２と溶融性インクリボン１１とにガイドローラ
５４を介して接触するため、媒体１２の厚さの変
化に対応しながら均一な押し付け力が常に得ら
れ、品質の良に印字を行なうことができる。

第３図は本発明の他の実施例を示すものであ
る。第３図は、媒体１２の他に印字装置により異
なる厚さを有する銀行用通帳６１を使用した場合
の実施例であり、第２図の例で示したエレメント
支持板５を使用せずに、印字エレメント１をシヤ
フトピン５５で受け台２０に回転自在に直接支持
させたものであり、上述のような良好な印字品質
が得られ、異なる厚さを有する他の媒体でも印字
可能となものである。

尚、上記２つの実施例では弾力部材として圧縮
スプリング５３を使用したが、これに限られるも
のでなく、板バネ等を使用しても実現可能である
ことはいうまでもない。

以上説明したように本発明は印字エレメントと
受け台との間に弾力部材を設け、さらに受け台と
媒体との接触部分を別に設けたため、印字品質を
向上でき、しかも厚さの異なる他の媒体を取り扱
うことができる効果を有すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の転写型感熱印字装置の部分的斜
視図、第２図は本発明の一実施例を部分的に示し
た一部断面を含む側面図、第３図は本発明の他の
実施例を示す一部断面を含む側面図である。 １……発熱体を有する印字エレメント、２……
受け台、１３……プラテン、２０……受け台、５
３……圧縮スプリング、５４……ガイドローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラテンと、該プラテンに沿つて横方向に移
   動するとともにプラテンに対し起倒する受け台
   と、該受け台に回動可能に支持された、発熱体を
   有する印字エレメントと、該印字エレメントを印
   字すべき媒体側に附勢する弾力部材と、 前記受け台に取付けられ前記インクリボン及び
   媒体をプラテンに押し付けるローラと、受け台を
   プラテン側に倒してローラでインクリボンと媒体
   とをプラテンに押し付ける手段とを備えたことを
   特徴とする転写型感熱印字装置。