JPS62252694A - ガスシ−ルドア−ク溶接用フラツクス入りワイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋼構造物の溶接に用いるガスシールドアーク溶
接用金属粉系フラッフス入りワイヤに関する。

（従来の技術） 最近ガスシールドアーク溶接用７−）ックス入９ワイヤ
（以下フラックス入シワイヤと記す）は軟鋼や５０キロ
級高張力鋼をはじめとする各種鋼種を用いる鋼構造物の
溶接に広く用いられるようになった。

この理由としてフラックス入りワイヤはその内部に充填
されるフラックスの作用効果によって、溶接の作業性が
よく良好なピード形状、外観が容易に得られるとともに
ワイヤ溶着速度が高く、溶接能率に優れていることが挙
げられる。しかし最近の溶接の自動化、四ゲット化の動
向下においてさらに高性能、高能率なフラックス入りワ
イヤの開発が待望されている現状にある。

このフラックス人夛ワイヤはワイヤの外皮部が鋼であっ
て内部に１０〜３０％の７ラツクスを充填して構成され
ている。内部に充填するフラックスを大別すると次の二
系統がある。

（Ａ）チタニア系、ライム系およびライムチタニア系の
スラグ剤とＳｔ，Ｍｎなどの脱酸剤および合金剤からな
るものと、 （Ｂ）鉄粉、Ｓｔ　、　Ｍｎなどの金属粉で主として構
成するものとがある。

後者は金属粉系フラックス入シワイヤと呼ばれる。

本発明は、この金属粉系７ラツクス入シワイヤに関する
。

金属粉系７ラツクス入りワイヤは次の特長を持っている
ものの後述の欠点があシ実用化できていなかった◎ （ａ）　　ソリッドワイヤと同等以上の溶着量を得るこ
とができて高能率である。

（ｂ）　　スラグの生成が少く溶着効率が高い。厚板の
多層溶接の際などスラグ除去が要らず連続溶接が可能で
高能率である。

（ｅ）　　金属、合金類を充填フラックスに添加できる
ので溶接金属組成調整の自由度が広い。

（ａ　鋼に添加が困難な金属、合金類および小量ではあ
るが酸化物なども充填フラックスから添加できるなど多
くの特長を有している。

しかるに欠点として主として炭酸ガスをシールドガスと
するアーク溶接時にスパッタの発生が多くスパッタ発生
がこの金属粉系フラックス入シワイヤを広く実用化する
のを阻害する大きな要因になっていた。金属粉系フラッ
クス入りワイヤを実用化している欧米ではシールドガス
に高価なＡｒガスを用いてスノクツタを減少させるのが
通例である。

スノ臂ツタは、アーク溶接時にアーク発生点であるワイ
ヤ先端の溶滴が溶融池に移行せず周囲に飛散するもの、
溶融池から発生し周囲に飛散するものなどに起因するも
のであって、金属粉系）２ツクス人夛ワイヤでは前者が
大部分でおる。

アーク溶接時に発生するスｉＪ？ツタは、シールドがス
ノズルに付着してシールドガスの流れを乱し、シールド
を劣化させて溶接欠陥発生の原因となり溶接作業を阻害
する。また飛散したスパッタは、被溶接物の溶接線の周
囲に付着して溶接部の外観を劣化させる。さらに被溶接
物に付着しているスＩＪ？ツタを除去する作業を要する
。スパッタは溶着金属を減少させ、溶接能率を低下させ
る。従来の金属粉系の７ラツクス入りワイヤは高溶接電
流にするほど溶着速度が増加するのでこの溶接条件を採
用することが望ましいのであるが、溶接電流にほぼ比例
してスパッタ発生量も多くなるという問題点があった。

（発明が解決しようとする問題点） このようなスパッタ発生を押えるために、従来技術とし
て特開昭５７−３６０９６号公報、特開昭６０−２５７
９９３号公報の技術などが知られている。

これらを整理すると（イ）充填７ラツクスの緒特性調整
によるスパッタ発生の低減（ロ）シールドガス組成によ
るス／４’ツタ発生の低減である。このうち（イ）は金
属粉系フラックス入りワイヤにおける充填フラックスの
特性、例えば金属粉の嵩密度を調整することでスパッタ
減少を図るものである。しかしこの充填フラックスの金
属粉の特性調整のみから有効なスパッタ低減の対策を見
出せなかりた。

次に（ロ）のシールドガス組成についてであるが、従来
の金属粉系フラックス入りワイヤはスパッタ低減のため
に高価カ不活性ガスＡｒを主体に用いるのが通例である
。Ａｒガスがアーク放電を安定化する効果によってスパ
ッタを低減するものである。

しかし一般に大電流溶接条件下ではシールド性を上げる
丸めにガス流量を増す必要がある。この結果、溶接のト
ータルコストが高くなシ、金属粉系フラックス入りワイ
ヤのメリットがない。

本願発明は安価な炭酸ガスを主とするシールドガス組成
下においてスノ々ツタの低減を狙い、金属粉系７ラツク
ス入シワイヤの実用化および適用範囲の拡大を意図する
ものである。

本発明は上記の問題点を改善し、スパッタ発生が少く、
良好な溶接性能を発揮するところの金属粉系フラックス
入シワイヤの提供を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは前述の金属粉系７ラツクス入りワイヤによ
るスノｔツタ発生の問題点を克服するために長期間に渡
シ多くの実験と検討を行ってきた。

ス・々ツタ発生防止の対策として充填フラックスの原材
料の組合せ、および溶接の諸条件等について検討した。

さらにワイヤの構造つまフワイヤの開口部の有無などに
ついても着目し、スパッタ発生挙動を研究した。

この結果、金属粉系フラックス入りワイヤにおいてはワ
イヤ外皮のＣとＳにス／イッタ発生の要因があるとの知
見を得て本発明をなしたものである。

本発明の要旨とするところは主として炭酸ガスをシール
ドガスとし鋼製のワイヤ外皮に金属粉を９０チ以上含有
するフラックスを充填してなるフラックス入シワイヤに
おいて鋼製のワイヤ外皮の化学成分（重量％）中ＣとＳ
を夫々重量％でＣ：０．００２〜０．０４５チ、Ｓ：０
．０１１〜０．０２０％に調整したことを特徴とする金
属粉系フラックス入りワイヤにある。

以下本発明について詳細に説明する。

（作用） 本発明においてフラックス中の金属粉を９０％以上と限
定したのは、本発明のブラックス入りワイヤは余分なス
ラグな溶接中に生成させず、溶着効率を高めるためであ
る。フラックス中の金属粉の比率が９０％未満では溶着
効率においてソリッドワイヤと比べ低くなることと、生
成スラグが多くなシ過ぎ１・臂ス毎にスラグ除去を要す
るようになシ溶接能率が低下する。従ってフラックスの
９０−以上は金属粉でなければならない。なおここで言
う金属粉とは鉄粉の他、８１　、　Ｍｎ　、　Ｔｉ　、
　Ｂ　。

Ａｔ１Ｍｇ、Ｃａ等の脱酸性元素とＮｉ　ｓ　Ｃｎ　ｅ
　Ｍｏ　＃　Ｃｕ等の合金元素を意味している。これら
元素の添加方法としては各々単体で添加しても、またこ
れら元素の合金として添加してもよい。

次に鋼製ワイヤ外皮の化学成分中Ｃ”ｉｏ、００２〜０
．０４５％、８１！：０．０１１〜０．０２０％に限定
した理由について述べる。

まずワイヤ外皮のＣであるが、ワイヤ外皮のＣ１−０，
００２％から０．０６７％の間で種々変化させて金属粉
系フラックス入りワイヤその他の条件を同一として作成
しスフ４ツター発生の挙動ヲ調べ友。その結果次の事実
を知った。

（、）　　スフ４ツター発生量はワイヤ外皮のＣ１ｓに
ほぼ関係している。ワイヤ外皮のＣ量が０．００２〜０
．０４５％の時に発生量そのものは少くなる。

（ｂ）シかし発生するスミ４ツタは大粒となった。溶接
中ワイヤ先端に形成される溶滴のサイズが大きくなり、
それがス／４ツタ化し次ものと判った。

スパッタは発生量そのものも問題であるが同時に入／４
ツタのサイズも問題で大粒のスノ臂ツタはど溶接作業に
与える悪影響が強い。

ワイヤ外皮のＣとスノ臂ツタ発生の関係はワイヤ先端の
溶滴における激しいＣｏ反応に関係しているものと推定
される。ワイヤ先端ではシールドガスの炭酸ガスによシ
溶滴は酸化され、この酸素がワイヤ外皮のＣと反応する
ものと見られる。従ってワイヤ外皮のＣ低下と共にＣｏ
反応は少くなシスツヤツタ発生は抑えられる。しかしこ
のＣｏ反応はワイヤ先端における溶滴離脱力もあわせ持
つものであるからＣｏ反応の減少で溶滴離脱力が減じ上
述の（ｂ）の現象となったものと考察される。

以上詳述したが要するにワイヤ外皮のＣ調整のみではス
パッタ発生量を押えると共に大粒のスノ々ツタを減らす
目的を達成できなかった。

本発明者は多くの試行錯誤の結果、ワイヤ外皮のＣ調整
と同時にＳを調整することによシ目的が達成されること
を発見した。ワイヤ外皮のＣを０．００２〜０．０４５
％としワイヤ外皮のＳを０．０１１チ〜０．０２０％と
した時スパッタ発生量およびスノ々ツタのサイズ細粒化
を果し得ることができた。

Ｓは溶滴の界面張力を低下させる界面活性元素であるこ
とがこの理由とみられる。外皮のＳは０．０１１％以下
でも０．０２０％を越えても効果がなかつ九。過剰なＳ
のスパッタ発生増加の理由は詳らかでないが、Ｓは溶接
金属に高温ワレ、材質劣化を生起させるものであるから
上限として０．０２０ｑｂに限定した。なお、充填フラ
ックスからのＳ添加では全く効果がなかった。

本発明の金属粉系フラックス入りワイヤはフラックス充
填率１０〜３０チの範囲でワイヤ径１．０〜２゜４１！
ｌ直径であることが望しい。ワイヤの断面構造ではワイ
ヤ断面で開口部のあるワイヤおよび開口部のないシーム
レスワイヤのいずれにおいても適用可能である。

またシールドガス組成としては炭酸ガスに酸素ガスある
いはアルゴンガスな混合する場合も適用可能である。ア
ルゴンガスとの混合ガスの場合、アルゴンのアーク安定
化作用が重畳されるのでさらにスパッタを減少させるこ
とができる。

（実施例） 第１表に示す充填フラックスを用いて、充填率２０％の
フシックス入シワイヤを第２表に示す１７種類の外皮を
用いてワイヤ直径１．６顛で作成した。

この時その他のワイヤ作成条件は同一にしている。

なお第２表のワイヤ外皮の化学成分はＣ１ｓの他の成分
を極力均一にした。特に外皮の酸素はＡｔ脱酸により一
定のレベルを保つようにしている。

第１図はこれら直径１．６鶴のワイヤを用いて、下向溶
接時にスパッタ発生量を求めた実験例である。なおこの
下向溶接条件はＣＯ２ガス流量２５１／ｍ溶接電流４０
０　Ａ、アーク電圧３４ｖ１溶接速度４０弓ｉ、給電チ
ップと母材間の距離２５隨、母材とトーチの角度９０°
とし、板厚１４ｍｍの鋼板（ＪＩＳ　Ｇ３１０１　、Ｓ
Ｍ　４１　）を溶接し、銅製のスパッタ捕集箱によりス
パッタ発生量を測定した。この図からワイヤ外皮のＣが
ｏ、ｏｏｚ〜０．０４５チ、Ｓが０．０１１〜０．０２
０％の範囲においてスノ量ツタ発生量が極めて少いこと
が判る。

第　　　１　　　表 第　　　２　　　表 一発明の効果） 本発明の効果として、主として炭酸ガスを用いもツノ４
ツタ発生の少い優れた金属粉系７ラツク入りワイヤを提
供することができ、この種ワイの実用性を飛躍的に高め
ることができる。又溶の自動化、ロゲット化および高能
率に答えるもであシ、本発明の価値は顕著に高いもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はワイヤ外皮のＣ，Ｓ量とスノクツタ発生関係を
示す図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 金属粉を９０％以上含有するフラックスを充填してなる
   フラックス入りワイヤにおいて、鋼製のワイヤ外皮の化
   学成分中ＣとＳを夫々重量％でＣ：０．００２〜０．０
   ４５％ Ｓ：０．０１１〜０．０２０％ にしたことを特徴とするガスシールドアーク溶接用フラ
   ックス入りワイヤ。