JPS62242587A - 熱転写プリンタ−インクシ−ト用インク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写プリンターインクシート用インクに関す
るものであり、更に詳しくは、熱溶融型転写インクリボ
ンを用いる熱転写プリンターに於て、溶融したインクイ
メージをシャープに転写し、高解像度で文字や画像を印
写字可能なインクシート用熱転写性インクに関するもの
であり、熱転写方式の漢字プリンター、カラープリンタ
ー等で利用できるインクシート用インクを提供するもの
である。

〔従来の技術〕

最近カラープリンターや日本語漢字プリンターなどの末
端プリンターのニーズが高まり、特に溶融型熱転写方式
のプリンターが、普通紙に印字可能であること、又鮮明
なカラー画像や漢字印字を比較的コンパクトな装置で印
字することが可能であることなどから注目されている。

これらの溶融型熱転写方式のプリンターは、フィルム、
薄紙等の基材と熱溶融性インキ層とからなる熱転写イン
クシートに普通紙、例えば通常の上質紙などからなる受
容紙を重ね合わせ、電気信号に応じたサーマルヘッドか
らの熱により、受容紙に熱溶融性インク層の必要イメー
ジ部を転写し、受容紙上に画像を形成する。熱転写記録
方式は、インク中の着色材の主成分として顔料を用いる
ことができるため、ロイコ染料を用いる従来の直接感熱
紙と異なり、印字の耐久性があり、長期保存が可能とな
る。

しかしながら、かかる熱転写プリンターは、１）受容紙
により画像の鮮明さが左右される、２）画像に不自然な
光沢があるなどの欠点がある。

高水準な印字が可能な熱転写印字適性を付与するため、
受容紙の平滑化など様々な技術が公表されている。

例えば上質紙をスーパーカレンダー等を用いて平滑化処
理した受容紙を熱転写プリンターに使用すると良好な印
字を得ることが知られている。上質紙は通常、王研式平
滑度が１０〜５０秒程度であるが、これ１１００秒以上
とすると、特に鮮明に転写画像が得られることが知られ
ている。しかし、この処理はコストアップであると同時
に、これにより上質紙の光沢度、画像の光沢度が上がる
ため、自然紙感を損なうとして嫌フ針る場合が多く、熱
転写プリンターと一般の印刷、筆記用途との共用が困難
であった。

このため、低平滑な上質紙、例えば、コツトンリンター
バルブを主体としたラグボンド紙（王研式平滑度　１５
秒）に印字可能な熱転写インクシートが要望されていた
。ここでいう上質紙とは、晒木材パルプ、晒リンターパ
ルプを主原料として抄紙され、実質的に表面に顔料等の
塗工層がないものをいう。

低平滑な用紙に良好な印字が可能な方式として、いわゆ
るソリッドインクや通電感熱転写プリンターなどが提案
されている。

また画像の不自然な光沢を解決するためには、本発明者
らが先に、インクシートの基材に顔料をアンカーコート
することによって、転写したインクの表面に凹凸を転写
させて、光沢度を低下させ、不自然なテカテカを無くす
ことを提案した。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、この様な特殊な処理を施すことなく、普通紙
に対しても良好な印字、画像記録適性をもった、熱転写
プリンター用の熱溶融インクシートを提供することを目
的とする。

従来の熱転写インクは、画像形成の際、サーマルヘッド
からの熱に応じて、固体→液体→固体と相変化を起こし
、加熱パターンに対応したパターンで受容紙に接着転移
するため、転移時の溶融粘度が低い程、転写率が高い傾
向がある。この影響は加熱パルス巾が短いいわゆる高速
サーマルヘッドはど大きい。このため従来の熱転写用イ
ンクは、主成分の低融点ワックスの配合量を増加させ、
溶融粘度を低下させることにより、転写量を増やし、画
質を向上させてきた。しかし、この方法では、低平滑な
受容紙への良好な転写画像は得られなかった。

熱転写方式は、小型ノンインパクトプリンターの主流と
して、小型の漢字プリンター用に、又カラープリンター
用としても使われることが多く、普通紙に熱転写方式に
よって鮮明な画像が得られるインクシートが要望されて
いた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは叙上の欠点を改良すべく鋭意研究を重ねた
結果、熱転写インクに、加熱転写時に良好な接着性を付
与すると同時に、転写した画像の表面にマット化効果を
持たせることにより、低平滑な受容紙への良好な、かつ
自然感のある印字を可能にしたものである。

熱転写インクの転移はインクシートと受容紙の密着性に
より支配されているので、受容紙に凹凸があると凸部は
インクシートと接触し、溶融した熱転写インクが転移す
るが、凹部はインクシートと接触し、ないため熱転写イ
ンクが転移しない。このため低平滑の一般上質紙への鮮
明な印字は困難である。

本発明者らは熱転写インクにマレイン醸付加ポリオレフ
ィンワックスを配合することにより、転写温度に於て、
受容紙への良好な接着性を持たせ、単に粘度を低下させ
たのでは得られない鮮明な画像を得ることができ、同時
に、受容紙の上で、サーマルヘッドで加熱形成されたイ
ンクパターンに応じた画像が受容シートに接着すると、
光沢感がなくなることを見出した。

本発明の熱転写インクは、少くとも、マレイン酸付加ワ
ックス及びパラフィンワックスとを必須成分として含む
。この外、マレイン酸付加ワックス及びパラフィンワッ
クス以外の他のワックスを含むことが好ましい。又、必
要に応じて着色材などを配合する。

ここで用いるマレイン酸付加ワックスとは、ポリオレフ
ィンワックスをパラフィンワックスト混合したものを無
水マレイン酸と付加反応させて得られるものである。無
水マレイン酸と付加反応させた場合、ワックス内のオレ
フィン残基にマレイン酸付加が行われる。無水マレイン
酸をポリオレフィンと共重合させて得ることもできる。

これらのワックスでも一定の品質の熱転写インクシート
が得られるが、ポリオレフィンワックスとパラフィンワ
ックスとを混合して無水マレイン酸と反応させたものの
場合、パラフィンワックスとの相溶性が一層改善される
ので好ましい。さらにパラフィンワックスの添加により
、大幅な印字品質の改善と印字の光沢が低下することに
よる画像の不自然な光沢が解消され、マット化が達成さ
れる。

本発明において、マレイン酸付加ワックスは、重量を基
準として２５〜９０重量％含有させる。

マレイン酸付加ワックスを、この範囲で含むことにより
、低平滑な上質紙への良好な接着性が得られ、このため
転写が良好で、自然感のある画像が得られる。特に４０
〜８０重量％とするのが望ましい。上記範囲外では、接
着性が不良となって転写が適切に行われないか、又は不
自然な光沢のある画像となって適当な結果が得られなく
なる。

マレイン酸付加ワックスは、融点が６５℃以下で、５０
℃以上のものが適している。この場合ワックスは、７０
〜１００℃で半溶融状態となって、すみやかに受容紙に
接着する。その後７０℃以下で非画像部と厚さ２〜３μ
のインクのフィルムが加熱接着パターンに応じて切断し
、画像パターンのみ転写する。この際良好な転写のため
には、インクフィルムの強度、高温での流動性が適当な
レベルであることが望ましく、特にマレイン酸付加ワッ
クスを４０〜６５重量％とすると解像度が良くなる。

パラフィンワックスは５〜５０重量％含有させる。５重
量％以下であれば、インクシートに加工する場合の粘度
が高く、流動性が不足する。特に２０重量％以下である
ことが好ましく、５０重量％以上となると、マレイン酸
付加ワックスの解像度改善効果が不足する。

本発明の熱転写インクには、主成分であるマレイン酸付
加ワックス、パラフィンワックスの作用に影響を与えな
い限り、カルナバワックス、アミドワックス、マイクロ
クリスタリンワックス、エステルワックス、フィッシャ
ートロプシュワックスなど、通常ワックス状を呈し、熱
転写インクシート用インクに配合することが知られてい
る物質を配合することは差支えない。これらのワックス
は融点が５０℃以上２００℃以下であるものが望ましい
。

本発明の熱転写インクにおいては、この外、着色材を使
用する。着色材としては、カーボン複写紙の分野で従来
から使用されている各種顔料、染料の中から選択すれば
よい。画像濃度の点から１〜１５％（重量）の範囲とす
るのが適当である。

この他、必要により、可塑剤、酸化防止剤、粘着付与剤
樹脂、熱可塑性エラストマー、染料などを含有させるこ
とができる。たとえば、粘度を低下させる目的でナフテ
ン系、パラフィン系などのオイルを可塑剤として併用す
ることが可能である。

インクの粘着付与剤樹脂としては、脂肪族系又は芳香族
系の石油樹脂、水素化石油樹脂、チル（ン樹脂、ロジン
類が挙げられるが特にＣ５石油樹脂といわれるピペリレ
ンな重合成分としたものが優れている。

酸化防止剤としては、２．６−ジー第３ブチル−ｐ−ク
レゾール、４，４′−チオビス（６−第３ブチル−ｍ−
クレゾール）、２．２’−メチレンビス（４−メチル−
６−第３ブチルフエノール）等公知のものを必要により
用いることができる。

本発明の熱転写インクは、基材、たとえばポリエステル
、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロ
ン、ポリイミドなどの厚さ３〜３０μｍのフィルムまた
はコンデンサー紙、薄葉紙、電気絶縁紙、硫酸紙等の厚
さ７〜３０１１ｍの紙に１〜１５９／ｒｎ”となるよう
釦塗工して、熱転写インクシートとして使用する。

〔実施例〕

次に実施例をあげて本発明の熱転写プリンターインクシ
ート用インクを説明する。

実施例１゜ パラフィンワックス　　　　　　　５ｋｇＣ５石油樹脂
　　　　　　　　　　５に９カーボンブラツク　　　　
　　　　　８にｇ生成した熱転写インクの９００での粘
度は１００ｍＰα・Ｓであった。このインクを６μｍの
ポリエステルフィルムに４μｍ塗工して、熱転写インク
シートを得た。

実施例２゜ １０）　　　　　　　　　　　２０に９パラフインワツ
クス　　　　　２０．８句カーボンブラック　　　　　
　　４に９酸化防止剤　　　　　　　　　　０，２１℃
ｇ生成した熱転写インクの９０℃での粘度は１５０−〇
・８であった。このインクを６μｍのポリエステルフィ
ルムに４μｍ塗キして、熱転写インクシートを得た。

比較例１゜ カルナバワックス　　　　　　　３２に９Ｃ５石油樹脂
　　　　　　　　　　５にｇカーボンブラック　　　　
　　　　８に９生成した熱転写インクの９００での粘度
は２５０ｍＰα・８であった。このインクを６μｍのポ
リエステルフィルムに４μｍ塗工して、熱転写インクシ
ートを得た。

比較例２゜ パラフィンワックス　　　　２０．８ｋｇカーボンブラ
ック　　　　　　４Ｉｃｇ酸化防止剤　　　　　　　　
　０．２〜生成した熱転写インクの９０℃での粘度は３
８０ｍＰα・Ｓであった。このインクを６μｍのポリエ
ステルフィルムに４μｍ塗工して、熱転写インクシート
を得た。

これらのインクシートに、受容紙として、富士ゼロック
ス社製り紙を用い、熱転写試験機で、１９ｒｒＬＶ１ｒ
ｒＬ秒８　ｄｏｔ／ＩＢで印字して、転写画像を評価し
た。評価結果を表に示す。

インクシート　　画像の鮮明度　　光沢度１　　　実施
例１　　　　０　　　　２１％２　　　実施例２　　　
　　◎　　　　　３４３　　　比較例１　　　　　Δ　
　　　　４２４　　　比較例２　　　　　　　　　　４
０Δ 〔発明の効果〕 本発明の熱転写プリンターインクシート用インクは、低
平滑から高平滑の普通紙に、良好な、低光沢の画像がプ
リントできる優秀なものであり、従来の欠点を解決した
普通紙熱転写プリンターを可能ならしめるものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポリオレフィンワックスとパラフィンワックスとの
   混合ワックスを無水マレイン酸と付加反応させて得たワ
   ックスを２５〜９０重量％、及びパラフィンワックスを
   ５〜５０重量％含むことを特徴とする、熱転写プリンタ
   ーインクシート用インク。 ２、着色材を１〜１５％含む特許請求の範囲第１項記載
   の熱転写インクシート用インク。３、その他のワックス
   を含む特許請求の範囲第１項記載の熱転写インクシート
   用インク。