JPS6224246Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光フアイバーケーブルプラグに関し、
特に、ケーブル被覆開被部を挟持部に介装した弾
性リングの変形復元力で挟持してケーブルを固定
する光フアイバーケーブルプラグに関する。

従来の、この種、ケーブル被覆開被部の挟持機
構は第１図に示すように、ケーブルホルダー１の
後端から該ケーブルホルダー１内に締付螺杆２を
螺装し、該締付螺杆２の軸芯部に穿けたケーブル
挿通孔３にケーブル４を挿通し、該ケーブル４の
光フアイバー５を上記締付螺杆２の端面で露出さ
せて上記ケーブルホルダー１の軸芯に穿つた光フ
アイバー挿通孔６に貫挿し、光フアイバー露出部
における被覆開被部７を上記ケーブルホルダー１
と締付螺杆２との間に介在した押えリング８でケ
ーブルホルダー１の光フアイバー挿通孔６に連な
る内壁面（挟持面）９に押え付けてケーブル４を
挟持し固定を図る構成であり、従つて、この構成
によれば、ケーブルの被覆開被部７はケーブルホ
ルダー１の挟持面９と押えリング８との剛体たる
金属部材間で単に挟持され、該挟持力は締付螺杆
の締付力のみに依存するものであるから、被覆開
被部は大きな引張力に耐え難く、従つて光フアイ
バー５の固定強度において劣り、光フアイバー５
の突合位置がづれて光伝送効率の損失を招く恐れ
があり、更に、上記挟持面の加工精度が要求され
る等の欠点があつた。

そこで、本考案は、上述した従来の欠点を改良
すべく創案されたものである。

以下、本考案の具体的構成を実施例図に基づき
説明する。

第２図乃至第４図において、１５はケーブルホ
ルダーであつて、このケーブルホルダー１５には
その軸芯部の前部に光フアイバー１０を挿通する
挿通孔１６を穿設すると共に、同後部に上記挿通
孔１６と連通し、且つこれと同心円の少なくとも
光フアイバーケーブル外被１３の外径よりも大き
な内径の雌螺子孔１７を穿け、この雌螺子孔１７
の上記挿通孔１６と連通する部分に相当する先端
壁面に挿通孔１６に至るに従つて漸次先細状に収
斂する被覆挟持面１８を形成する。１９は上記ケ
ーブルホルダー１５の先端部に突設した雄螺子杆
であつて、これに後述する光フアイバーケーブル
３６が螺着される。２１は上記ケーブルホルダー
１５の雌螺子孔１７を通して上記挟持面１８に嵌
装される弾性リングであつて、この弾性リング２
１の孔２２に外被１３及び補強被覆１４より露出
させた光フアイバー１０を挿通する。尚、該光フ
アイバー１０がナイロンジヤケツト等の内被１１
で被覆されている場合には該内被１１と共に上記
孔２２に挿通する。

２３は上記ケーブルホルダー１５の雌螺子孔１
７内に上記弾性リング２１と対向するように嵌装
される押えリングであつて、この押えリング２３
の孔２４内に光フアイバーケーブル１４の外被切
除部を挿通する。

２５は締付螺杆であつて、この締付螺杆２５の
軸芯部には光フアイバーケーブル１４の挿通孔２
６を貫設し、外周に上記ケーブルホルダー１５の
雌螺子孔１６に螺合する雄螺子２７を刻設する。

２９はカツプリングナツトであつて、このカツ
プリングナツト２９の軸芯部の前部に雌螺子孔３
０を設けると共に、同後部に該雌螺子孔３０より
小径の貫通孔３１を穿設して、雌螺子孔３０と貫
通孔３１との連設部に係止段部３２を形成する。

３３は光フアイバーホルダーであつて、このホ
ルダー３３の軸芯部には光フアイバー挿通孔３４
を貫設し、該光フアイバー挿通孔３４の端部に上
記ケーブルホルダー１５の先端部に突設の雄螺子
杆１９と螺合する雌螺子孔３６を穿け、更に、光
フアイバーホルダー３３の外周の略中央部に上記
カツプリングナツト２９の貫通孔３１の内径より
大径の係止鍔３７を設け、該係止鍔３７に締付工
具と係合する係合溝３８を切欠形成する。

３９は上記ケーブルホルダー１５に締付螺杆２
５を螺着した場合に該締付螺杆２５のケーブルホ
ルダー１５から露出する部分を覆うキヤツプであ
る。

第４図に示すように、光フアイバーケーブル１
４は締付螺杆２５の挿通孔２６及び押えリング２
３の挿通孔２４に挿通され、上記押えリング２３
の先端面より露出された光フアイバー１０を内被
１１と共に上記ケーブルホルダー１５の挿通孔１
６及びこれに連通する光フアイバーホルダー３３
の挿通孔３４に挿通し、更に上記光フアイバー１
０の露出部において上記補強被覆１２を外方に開
被させ、該開被部Ｋを押えリング２３の側部周面
と弾性リング２１との間に介在させると共に開被
部Ｋの開被端を押えリング２３外周面とケーブル
ホルダー１５の内周面との間に介在させる。斯く
して、上記ケーブルホルダー１５の雌螺子孔１７
と締付螺杆２５の雄螺子２７との螺合を進行させ
ると、この螺合の進行に伴い弾性リング２１がそ
の側部周面を強圧されて展伸を伴いつつ圧縮変形
され、この結果、該弾性リング２１の側部周面と
と押えリング２３との間に介在されたケーブル開
被部Ｋが上記弾性リング２１の変形による復元力
で弾性的に強力に挟持されるに至る。

弾性リング２１は上記開被部Ｋを開き方向に引
張し、これを緊張させつつ展伸させることができ
る。又、弾性リング２１はケーブル開被部Ｋが介
在される間隙の許容する範囲で変形され、該変形
にてリング組識の一部を開被部Ｋの折返部外面と
ケーブルホルダー１５の雌螺子孔１７内面との間
に圧入して、開被部Ｋを強力に挟持固定する。

第６図は弾性リング２１を受けるケーブルホル
ダー１５の挟持面１８を締付螺杆２５の押圧方向
に対して直角に対向するように形成した実施例を
示す。

又、第５図に示すように、弾性リング２１の外
径を押えリング２３の外径よりも大きな径にし且
つ弾性リング２１の中心部を押圧することにより
弾性リング２１の外方への展伸がより良好に促さ
れ第４図及び第６図につき説明した挟持力をより
強力なものとすることができる。

第７図は上述したケーブルの開被部Ｋの挟持固
定機構に加えて、ケーブルの外被１３を付けす
る筒４０を併用した例を示す。上記筒４０は
第８図に示すように、その軸芯部にケーブルを挿
通する挿通孔４１を貫設し、外周部過半後部に先
細の片４２を形成し、他方上述の締付螺杆２５
の挿通孔２６の先端開口部に上記筒４０に同調
する截頭円錐形の締付孔２６ａを形成する。上記
筒４０を締付螺杆２５の締付孔２６ａに対設す
るように上記押えリング２３と締付螺杆２５との
間に介装し、上記締付螺杆２５のケーブルホルダ
ー１５への締付けにより、締付孔２６ａで片４
２を締付け、この締付力により片４４を変形さ
せてケーブル外被を付けする。尚、上述の押え
リング２１の代りに締付螺杆２５の先端面でケー
ブル被覆の開被部Ｋを直接押圧する構成として実
施することもできる。

而して、本考案によれば、ケーブル被覆の開被
部を挟持する挟持部材間に弾性リングを介装して
同開被部を該弾性リング側部周面と挟持部材間に
環状に挟持し、該弾性リングの側部周面を上記挟
持部材の締付により押圧して圧縮変形させること
により同リングの側方弾発力を上記ケーブル被覆
の開被部に作用させてこれを弾性リング側部周面
と上記挟持部材間に弾力的に確固に挟持すること
ができ、光フアイバーケーブルに引き抜き方向の
力が作用した場合には弾性変形部材が喰い込み方
向に変形してこれを阻止することができ、従つて
弛みにくく、長期に亘つてプラグ組立時における
光フアイバーケーブルの挟持固定状態を保持する
ことができ、光フアイバーの突合せ状態を常に光
伝送に好ましい最良の状態に保つことができる等
の利点を有するものである。

又弾性リングはその側部周面が被覆開被部に添
圧されつつ、圧縮進行に伴ない外径方向に展伸し
て開被部を開き方向に引張する作用を生じてこれ
を緊張させることができ、開被部にしわや遊びを
生じさせずに適正な締付挟持状態を形成すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の光フアイバーケーブルの挟持固
定機構を示すプラグ縦断面図、第２図乃至第８図
は本考案の実施例を示し、第２図はプラグの縦断
面図、第３図は同分解縦断面図、第４図は光フア
イバーケーブルを固定した状態のプラグの縦断面
図、第５図は弾性リングと押えリングとの対向状
態の他例を示す同要部断面図、第６図は開被部の
挟持部の他例を示す同要部断面図、第７図は筒
を伴用した他例の実施例の同要部断面図、第８図
は第７図の筒の斜視図である。 １０……光フアイバー、１２……補強被覆、１
４……光フアイバーケーブル、Ｋ……ケーブル被
覆の開被部、１５……ケーブルホルダー、２１…
…弾性リング、２３……押えリング、２５……締
付螺杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラグ内でケーブル端部から露出された被覆の
   開被部を挟持し、ケーブルを固定する光フアイバ
   ーケーブル固定機構において、上記ケーブル被覆
   の開被部を挟持する挟持部材間に弾性リングを介
   装して同開被部をケーブル端部において該弾性リ
   ング側部周面と挟持部材間に環状に挟持し、該弾
   性リングの側部周面を上記挟持部材の締付により
   押圧して圧縮変形させ、該圧縮に伴なう同リング
   の復元弾発力で上記ケーブル被覆の開被部を弾性
   リング側部周面と上記挟持部材間に弾力的に挟持
   する構成としたことを特徴とする光フアイバーケ
   ーブル用プラグ。