JPS6223650B2

JPS6223650B2 -

Info

Publication number: JPS6223650B2
Application number: JP57009713A
Authority: JP
Inventors: Kosaburo Matsuzawa
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1982-01-25
Filing date: 1982-01-25
Publication date: 1987-05-25
Also published as: JPS58126117A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は加熱されている熱可塑性シートを吸引
してブリスタを成形するブリスタ成形用ドラムに
係り、特にドラム本体にシート吸引孔を設けて加
熱されつゝある熱可塑性シートを吸引してドラム
本体の周壁面に密着せしめ、必要な個所だけを加
熱して、ブリスタをバラツキなく成形しえ、ポリ
プロピレンシートを使用しうるブリスタ成形用ド
ラムを提供することを目的とする。

まず、本発明になるブリスタ成形用ドラムを適
用してなるブリスタパツク機及びこれにより製造
された包装製品について説明する。包装製品１
は、一般に医薬品の錠剤又はカプセル剤の小分包
装形態として採用されており、第１図Ａ及びＢに
示すように、塩化ビニールシート２に錠剤寸法形
状に合わせて成形したブリスタ３内に錠剤を入
れ、下面にアルミ箔４を熱接着し、分離切断用の
ミシン目５を格子状に入れた構成としてある。

この包装製品１は、第２図に概略構成を示すブ
リスタパツク機６により製造される。熱可塑性で
ある塩化ビニールシート７はリール８より解き延
ばされ、縦ミシン目ロール９とこれに当接するロ
ール１０との間で先ず長手方向に縦ミシン目を入
れられ、続いて横ミシン目ロール１１により長手
方向に直角方向の横ミシン目を入れられる。引き
続いて、シート７は、周面に複数の凹状ブリスタ
を整列させて形成してなりシート７の走行速度に
応じた速度で矢印Ａ方向に回転するブリスタ成形
用ドラム１２の周面に添接し、このときドラム１
２の周面に対向して設けてあるヒータ１３により
加熱される。シート７がヒータ１３により充分に
加熱されドラム１２より離れる手前の位置Ｂで吸
引動作が行なわれ、シート７が凹状ポケツト内に
吸引されてブリスタが真空成形される。シート７
はブリスタ成形済シート７ａとなる。

次いで、錠剤或はカプセル剤がホツパ１４より
サプライローラ１５により上記成形されたブリス
タに１個ずつ自動供給され、ブリスタ成形済シー
ト７ａは更に走行して一対のシールローラ１６，
１７間に到る。

一方、アルミ箔１８は、光電管１９により印刷
ピツチをチエツクされ、制動装置２０の動作によ
り送り出し量を調整されながらリール２１より引
き出され、一対のシールローラ１６，１７との間
でブリスタ成形済シート７ａに熱接着される。

成形したブリスタ内に錠剤等を充填され、アル
ミ箔１８を裏面より熱接着されたシートは、テン
シヨンローラ２２により一定の張力を付与され、
フイードローラ２３，２４により間歇移送され、
打抜きトリミング機構２５により打抜かれ、第１
図に示す包装製品としてコンベア２６により搬出
される。打抜きカスは、巻取りリール２７により
巻取り整理される。

こゝで、上記の医薬品用の包装製品１の品質に
ついてみると、第１に十分な防湿性を有すること
が必要とされる。一般にシート７としては上記の
ように塩化ビニールシートが成形性が良いという
理由で採用されていた。一方、防湿性の点で塩化
ビニールに比べて格段に優れている熱可塑性樹脂
シートとして、ポリプロピレンシートがある。こ
のポリプロピレンシートは価格の点でも塩化ビニ
ール製シートに比べて安価であるものであり、塩
化ビニールシートに代わるものとしての使用が望
まれている。しかし、ポリプロピレンシートは成
形性が悪く、従来のドラムを使用した場合には、
ブリスタの頂部の厚みが薄くなつて、場合によつ
ては成形時にブリスタ頂部に孔があいてしまうこ
ともあり、またブリスタが成形されないシート部
分が加熱の影響により波打つようなシワとなり、
アルミ箔との接着不良を起こし、防湿ピンホール
検査で不合格となることが起こつてしまい、実際
上はポリプロピレンシートは使用出来なかつた。

そこで、本発明はブリスタを安定性よく成形し
うるようにして塩化ビニールシートは勿論ポリプ
ロピレンシートも使用しうるようにしたブリスタ
成形用ドラムに係るものであり、以下その一実施
例について説明する。

第３図は本発明になるブリスタ成形用ドラムを
示す。ブリスタ成形用ドラム３０は、ドラム本体
３１と側板部材３２とよりなる。ドラム本体３１
と側板部材３２とは側端面３１ａ，３２ａ同士を
当接させた位置関係で軸３３に支持してある。側
板部材３２は回転しないように固定してあり、ド
ラム本体３１は側端面３１ａが摺接しつゝ回動す
る。

ドラム本体３１は熱伝導度の大なる材質、例え
ばアルミニウム製であり、水を内部を循環させて
冷却されている。また、ドラム本体３１の周壁面
３１ｂには、第４図及び第５図Ａ，Ｂに併せて示
すように、複数の凹状ポケツト３４が円周方向及
び軸方向上に整列して設けてある。この凹状ポケ
ツト３４は熱伝導度の小なる材料例えばポリイミ
ド樹脂が周壁部３５ａ及び底部３５ｂを形成し、
スリツト状吸引口３６ａ〜３６ｄを有する構造で
ある。各凹状ポケツト３４は、吸引口３６ａ〜３
６ｄを通して、ドラム本体３１の軸方向吸引路３
７と連通している。吸引路３７は軸方向に整列し
ている凹状ポケツト群毎に一つずつ、半径R₁の
円に沿つて並んでいる。

３８は本発明の要部をなすシート吸着孔であ
り、相隣り合う軸方向整列凹状ポケツト群の間に
ドラム軸方向に整列して配列してあり、ドラム本
体３１内の吸引路３９と連通している。この吸引
路３９は軸方向に整列した吸引孔群毎に一つず
つ、半径R₂（≠R₁，＞R₁）の円に沿つて並んでい
る。４０は吸着溝であり、所定のシート吸着孔３
８ａより各ドラム軸線方向整列凹状ポケツト群の
相隣る凹状ポケツトの間に進入するようにドラム
本体表面に形成してある。

各吸引路３７，３９は共にドラム本体３１の側
端面３１ａに開口している。

また側板部材３２の側端面３２ａには、半径
R₁の位置に、第１の円弧状溝４１及び第２の円
弧状溝４２、及び半径R₂の位置に第３の円弧状
溝４３が形成してある。第１の溝４１は位置Ｂの
位置に形成してあり、配管４４を通してブリスタ
完全成形用吸引ポンプ４５と連通してある。第２
及び第３の溝４２，４３は第１の溝４１に対して
ドラム本体３１の回転方向上先行する位置に所定
角度に亘つて形成してある。特に第３の溝４３
は、第２図中ヒータ１３に対応する角度範囲（位
置Ｂ−Ｃ）に亘つて形成してあり、第２の溝４２
は第３の溝４３より狭い角度範囲（位置Ｄ−Ｅ）
内に形成してある。第２の溝４２は配管４６を通
してブリスタ半成形用吸引ポンプ４７と連通して
ある。第３の溝４３は配管４８を通してシート吸
着用吸引ポンプ４９と連通している。溝４１、配
管４４、及びポンプ４５がブリスタ成形吸引手段
を構成し、溝４３、配管４８、ポンプ４９が密着
用吸引手段を構成する。

次に上記構成のブリスタ成形用ドラム３０を第
２図のドラム１２の代わりに組付け、熱可塑性シ
ートとしてポリプロピレンシートを使用してブリ
スタを成形するときでの動作について説明する。

ポリプロピレンシート５０がリール８より引き
出される速度に応じて、ドラム本体３１が矢印Ａ
方向に回転する。シート５０はドラム本体３１の
周面ではドラム本体３１と一体的に移動する。
こゝで、ドラム本体３１の周面のうち、ヒータ１
３に対向する区間（位置ＣとＢとの間の区間）で
は、吸引路３９が第３の円弧状溝４３に対向する
ことになり、吸引ポンプ４９によりシート吸着孔
３８及び吸着溝４０を通して空気が吸引され、シ
ート５０はドラム本体３１の周壁面３１ｂ上に吸
着される。即ち、シート５０はこれ自体のテンシ
ヨンに加えて、吸引作用によつてドラム本体周壁
面３１ｂ上に密着しているものであり、ヒータ１
３に対向する個所を移動するときに周壁面３１ｂ
より浮き上がることなくこの周壁面３１ｂ上に密
着した状態に保たれる。このため、シート５０が
ヒータ１３により加熱されつゝ移動するとき、シ
ート５０のうち凹状ポケツト３４に対向する以外
の部分、即ち全体として格子状パターンをなす部
分はヒータ１３により熱は加えられるも水冷ドラ
ム本体３１により熱を奪われて実際上は全く加熱
されずに確実に一様に冷却状態のまゝとされ、加
熱される個所は凹状ポケツト３４を覆つてこれに
対向する部分、即ち引き伸ばされてブリスタが形
成される部分だけとなる。

このため、ヒータ１３に対向する部分を通過し
てドラム本体３１を離れたブリスタ成形済ポリプ
ロピレンシート５０ａにおいて、ブリスタが成形
されない格子状パターンのシート部分は加熱の影
響を受けず元の平坦なまゝとなり、従来のような
シワは生じない。このため、シート５０ａとアル
ミ箔１８とは良好に熱接着され、接着不良は起こ
らず、包装製品は優れた防湿性を有する。

なお、シート吸着孔３８は径が0.7mmと小さい
孔であり、シートはシート吸着孔３８内にまでは
吸引されず、突起は形成されない。

なお、シート５０が従来のようにそれ自体のテ
ンシヨンの作用だけでドラム本体の周壁面に添接
している場合には、シート５０がドラム本体周壁
面に完全に密着した状態となることは困難であ
り、シート５０は移動中に部分的にドラム本体周
壁面より僅かではあるが浮き上がり、また密着す
る動作を繰り返えす。シート５０が僅かでも浮き
上がると、シート５０は加熱されて温度が上昇す
ることになる。このため、本来は加熱されるべき
でないシート部分もヒータ１３に対向する部分を
移動している際中に加熱と冷却を繰り返し、波打
つようなシワとなつてしまうものである。しか
し、本発明によれば、本来加熱されるべきでない
シート部分は位置Ｃ−Ｂ区間では上記のようにド
ラム本体周壁面に密着して実際には加熱されずに
冷却状態に維持されるため、シワは生ぜず、元の
平坦状態に保たれる。

またブリスタは、シート５０が位置Ｄから位置
Ｅまで移動する間に吸引されて徐々に成形されて
半成形状態となり、位置Ｅで強力に吸引されて完
全な形に成形される。第６図は成形されたブリス
タ５１を示す。こゝで、吸引されて伸展してブリ
スタを形成するシートは各凹状ポケツト３４に対
向している部分だけであるため、各ブリスタ５１
は頂部の厚さにバラツキがない状態で形成され、
厚さ等が一定したものとなる。こゝで、ブリスタ
成形途中でシートは凹状ポケツト３４の内壁面に
接触することになるが、凹状ポケツト３４は周壁
部３５ａと底部３５ｂをポリイミド樹脂製として
あるため、加熱されているシート５０は周壁部３
５ａ及び底部３５ｂの表面に接触しても冷却され
ずに加熱状態に保たれる。即ち、ブリスタ成形中
のシートはブリスタ成形途中においても加熱状態
に保たれ、加熱された部分が略一様に伸展してブ
リスタを形成するため、頂部の厚いブリスタが得
られる。

これにより、熱可塑性シートとしてポリプロピ
レンシートを使用して、第１図Ａ，Ｂに示す包装
製品１が実現できる。

また上記のブリスタ成形ドラム３０には一般の
塩化ビニールシートを使用することも出来るのは
勿論であり、この場合には、ブリスタが従来に比
べてより均一にバラツキなく成形され、場合によ
つては従来のシートより薄いシートを使用するこ
とが可能となり、素材費の低減を図ることが出来
る。

上述の如く、本発明になるブリスタ成形用ドラ
ムは、周面に複数の凹状ポケツトを有し周面に添
接して移送され加熱状態にある熱可塑性シートを
吸引してこれに該凹状ポケツトの形状に応じたブ
リスタを連続的に成形するブリスタ成形用ドラム
において、ドラム本体の周面のうち上記隣り合う
凹状ポケツトの間の部分に開口するようにシート
吸着孔を設け、且つシート吸着孔のうち上記シー
トが巻装された部分に位置するシート吸着孔につ
いて継続的に吸引動作させ、該シートをこれが上
記の外部のヒータにより加熱される間上記ドラム
本体の周面に密着させ続ける密着用吸引手段を設
けてなる構成であるため、熱可塑性シートがドラ
ム本体に添接して加熱されつゝ移送されるとき熱
可塑性シートはドラム本体の周面に確実に密着
し、且つこの密着状態を維持し、これにより、熱
可塑性シートは凹状ポケツトに対向する部分以外
は熱伝導度の大なる材質製のドラム本体に密着し
てドラム本体に熱を奪われ実質上加熱されない状
態に保たれ、伸展されてブリスタが成形される個
所である凹状ポケツトに対向する部分だけが局部
的に加熱状態とされ、このため、成形性の悪いポ
リプロピレンシートを使用した場合にも伸展して
ブリスタを形成するシート部分が各ブリスタにつ
いて同じくなり、然してブリスタを頂部厚さのバ
ラツキを無くして均一に成形することが出来、ま
たそれ以外のシート部分は冷却状態に維持されて
加熱の影響を受けず、シワとならずに元の平坦状
態に保たれ、アルミ箔との接着性は何ら損なわれ
ず、ポリプロピレンシートを使用した防湿性に優
れた包装製品を得ることが出来、また塩化ビニー
ルシートを使用した場合には従来に比べて薄いシ
ートを使用してもブリスタを良好に成形すること
が可能となり、然して薄いシートでもよく、素材
購入費を削減しうる等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ及びＢは夫々包装製品の１例の平面
図、及び側面図、第２図は本発明になるブリスタ
成形用ドラムを適用しうるブリスタパツク機の全
体の構成を概略的に示す図、第３図は本発明にな
るブリスタ成形用ドラムの一実施例をドラム本体
と側板部材とに分解して示す斜視図、第４図は第
３図中ドラム本体の一部を示す側面図、第５図Ａ
及びＢは第３図のドラムの一の凹状ポケツトを示
す平面図及びVB−VB線に沿う断面図、第６図は
第５図Ａ，Ｂの凹状ポケツトにより成形されたブ
リスタの斜視図である。３０……ブリスタ成形用ドラム、３１……ドラ
ム本体、３１ｂ……周壁面、３２……側板部材、
３３……軸、３４……凹状ポケツト、３５ａ……
周壁部、３５ｂ……底部、３６ａ〜３６ｄ……ス
リツト状吸引口、３７，３９……吸引路、３８，
３８ａ……シート吸着孔、４０……吸着溝、４
１，４２，４３……円弧状溝、４４，４６，４８
……配管、４５，４７，４９……吸引ポンプ、５
０……ポリプロピレンシート、５１……ブリス
タ。

Claims

【特許請求の範囲】

１熱伝導度の大なる材質製であり、その周面に
熱可塑性シートが巻装され、回転して該シートを
外部のヒータにより加熱させつゝ移送させるドラ
ム本体と、成形すべきブリスタに対応した形状を
有し該ドラム本体の周面に形成してある複数の凹
状ポケツトと、加熱された上記シートを該複数の
凹状ポケツトのうち所定の凹状ポケツト内に吸引
してブリスタを形成するブリスタ成形吸引手段と
よりなるブリスタ成形用ドラムにおいて、該ドラ
ム本体の周面のうち上記隣り合う凹状ポケツトの
間の円筒部分に開口するようにシート吸着孔を設
け、且つ該シート吸着孔のうち上記シートが巻装
された部分に位置するシート吸着孔について継続
的に吸引動作させ、該シートをこれが上記の外部
のヒータにより加熱される間上記ドラム本体の円
筒周面に密着させ続ける密着用吸引手段を設けて
なる構成としたことを特徴とするブリスタ成形用
ドラム。