JP3576949B2 - ヒートシール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱溶融性シートを複数枚重ね合わせた重ね合わせ部を溶着するヒートシール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
湿気に弱い菓子やレストラン等で出される使い捨てのお手拭き等を包装する包装装置として、被包装物が一定ピッチで収容された連続筒(熱溶融性シートで形成されている)の前記被包装物相互の間を溶着シールするものが知られている。上記連続筒用のシートとしては、溶着面側に位置する熱溶融層とその外側に重なるアルミ箔等の非熱溶融層から成るラミネートシートが主として使用されているが、使用済み包装袋のリサイクル問題や該包装袋の廃棄に伴う環境問題を考慮すると、前記ラミネート紙よりも熱溶融性樹脂から成る一層構造の包装シートを使用するのが望ましい。
【0003】
図12は、上記一層構造の包装シートで使い捨てのお手拭き用のウエットティッシュを包装する包装装置の要部の斜視図である。
このものは、所謂マルチポイント方式と称されるシール方式を利用したもので、熱溶融樹脂からなる一層構造の包装シートで形成された筒状連続体(11)の内部にはウエットティッシュ(12)(12)が搬送方向に所定ピッチで収容されていると共に、筒状連続体(11)はウエットティッシュ(12)(12)の相互間が挟圧突起(17)(18)を形成した一対の加熱ブロック(14)(15)で上下から挟み付けられ、その下流側で各ウエットティッシュ(12)(12)の相互間が切断刃(21)(22)で切断されるようにしている。
【0004】
このものでは、ウエットティッシュ(12)(12)を収容した筒状連続体(11)が図12の左下から右上方向に間欠的に搬送される間にウエットティッシュ(12)(12)相互間が挟圧突起(17)(18)群で加熱挟圧され、該挟持部に点状溶着部(25)(25)が散点状に形成される。その後、前記点状溶着部(25)(25)によるシール部が切断刃(21)(22)で切断され、これにより、ウエットティッシュ(12)(12)が充填された単位包装品(10)(10)が得られる。
【0005】
このものでは、ウエットティッシュ(12)を包装する筒状連続体(11)用の包装シートは、加熱ブロック(14)(15)の対向面に形成された挟圧突起(17)(18)で挟圧される部分のみが溶融してシールされる。従って、挟圧突起(17)(18)が上記包装シートの溶融温度より多少高温であっても、上記シール部が広範囲に亘って溶融する心配がない。よって、上記シール部に大きな孔が形成されたり、該シール部が縮れるような心配が少ないから、上記挟圧突起(17)(18)部分の温度管理がラフであっても確実なシールが行える。
しかしながら、このマルチポイント方式のシールを行う包装装置では、点在する点状溶着部(25)(25)の相互間はシールされておらず気密性が不十分なことから、この包装装置は菓子等の湿気に弱い被包装物の包装には適していないという問題がある。
【0006】
一方、上記密封性を確保する為に加熱ブロック(14)(15)の対向面を平滑面に形成すると共に、非加熱状態にある加熱ブロック(14)(15)で筒状連続体(11)を挟圧してから該加熱ブロック(14)(15)を瞬間的に昇温させた直後に急冷し、その後、加熱ブロック(14)(15)を離反させる方式(以下、「インパルス方式」という。)も知られているが、このものでは、筒状連続体(11)を挟圧した加熱ブロック(14)(15)が所定温度まで昇温した後に更に冷却するまで時間待ちする必要があることから、溶着作業に時間が掛かって処理能力が悪いという問題がある。
このように、前者のマルチポイント方式及び後者のインパルス方式のいずれの方式を採用する場合でも、高い処理能力と気密性を共に確保することができないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、
『熱溶融性樹脂からなる一層構造の包装シート同士の重ね合わせ部を、前記熱溶融性樹脂の溶融温度以上の温度に加熱された一対の加熱挟圧面で挟み付けることにより前記包装シートの重ね合わせ部を溶着する』ヒートシール装置において、高い処理能力と気密性が確保できるヒートシール装置を提供することをその課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
[請求項1に係る発明]
上記課題を解決するための請求項1に係る発明の技術的手段は、
『前記加熱挟圧面の相互の間隙を溶着間隙に維持する間隙維持手段が設けられていると共に、前記溶着間隙は、前記重ね合わせ部の厚さ未満の間隙に設定されており、
前記一対の加熱挟圧面は、接離自在に対向配設された一対の回転ローラの夫々の外周面であり、
前記間隙維持手段は、前記一対の回転ローラを相互に接近する方向に付勢するバネと、前記一対の回転ローラ相互の最接近間隙を前記溶着間隙に設定する最接近間隙維持手段で構成されており、
前記最接近間隙維持手段は、前記各回転ローラと同軸の一対のシート挟圧円板であり、前記重ね合わせ部が前記回転ローラ外周の加熱挟圧面で挟圧されている溶着部の近傍を前記各シート挟圧円板の外周相互で挟圧した状態では前記回転ローラ相互の間隙が前記溶着間隙に設定される』ことである。
このものでは、一対の回転ローラ相互間及びシートシート挟圧円板相互間に包装シートの重ね合わせ部を入れて溶着する。
このものでは、既述バネで一対の回転ローラ相互が接近する方向に付勢されると共に該回転ローラと同軸のシート挟圧円板相互も接近する方向に付勢される。すると、包装シートの重ね合わせ部中、加熱挟圧面(回転ローラの外周面)で挟圧された部分(溶着部)の近傍を前記一対のシート挟圧円板の外周面が挟み付けた状態になる。
そして、この挟み付けた状態では、回転ローラ相互の間隙が溶着間隙(包装シートの重ね合わせ部の厚さ未満の間隙)に設定され、この状態で包装シートの重ね合わせ部を溶着するから、該溶着時には前記加熱挟圧面が相互に接触することがない。従って、前記加熱挟圧面の熱で溶融する包装シートの重ね合わせ部の厚さが0になることがなく、該重ね合わせ部が溶融して大きな孔が形成される心配がない。又、既述インパルス方式を採用する場合のように包装シートを挟み付けた状態で既述加熱ブロック(14)(15)を瞬間的に昇温させてから冷却させるまで時間待ちする必要がなく、溶着作業を迅速に行うことが出来る。又、包装シートの前記重ね合わせ部を挟み付ける一対の加熱挟圧面相互の間隙が全域的に前記重ね合わせ部の厚さ未満の寸法に維持されているから、前記挟み付けた領域が全域的に溶着状態になって十分な気密性が確保される。
このものでは、包装シートの重ね合わせ部に於ける溶着部の近傍が一対のシート挟圧円板で挟圧され、この挟圧状態で溶着作業が実行される。従って、上記溶着部が波打ったり縮れるような心配が少なくなる。
【0015】
[請求項2に係る発明]
請求項1に係る発明において、前記一対のシート挟圧円板が前記各回転ローラの軸線方向の一端側の隣接部にのみ設けられている構成以外に、『前記一対のシート挟圧円板が前記各回転ローラの軸線方向の両端側の隣接部に各別に設けられている』構成のものも採用することができる。
【0016】
[請求項3に係る発明]
請求項1又は請求項2に係る発明に於いて、
『前記一対の加熱挟圧面の夫々は平滑面である』ものでは、包装シートの溶着部表面が平滑面になる。
【0017】
[請求項4に係る発明]
請求項1又は請求項2に係る発明に於いて、
『前記一対の加熱挟圧面は、前記溶着間隙を存して互いにかみ合う凹凸面である』ものでは、包装シートの溶着部表面が上記凹凸面に倣った凹凸形状になる。
【0019】
【発明の効果】
請求項1〜4の発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
既述インパルス方式を採用する場合のように、包装シートを挟み付けた状態で既述加熱ブロック(14)(15)を瞬間的に昇温させてから冷却させるまで時間待ちする必要がないから、溶着作業が迅速に行え、処理能力が高くなる。包装シートの重ね合わせ部を加熱挟圧面で挟み付けた部分が全域的に溶着状態になるから、点在する点状溶着部(25)(25)の相互間がシールされない既述マルチポイント方式に比べ、気密性が向上する。
又、包装シートの重ね合わせ部に於ける溶着部の近傍が一対のシート挟圧円板で挟圧されつつ溶着作業が進行するから、前記溶着部が波打ったり縮れるような心配が少なくなる。
【0020】
請求項2に係る発明では、一対のシート挟圧円板が前記各回転ローラの軸線方向の両端側の隣接部に各別に設けられているから、回転ローラの軸線方向の一端にのみシート挟圧円板を設ける場合に比べ、包装シートの溶着部の波打ちや縮れが一層確実に防止できる。
請求項4に係る発明では、包装シートの溶着部表面が凹凸面になるから、溶着部表面が平滑面である場合に比べて強固に結合され、一層確実なシールを行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
[前提技術]
次に、上記した本発明の実施の形態の前提技術を図面に従って詳述する。
図1は、本発明の実施の形態の前提技術を説明する包装装置の正面図であり、装置本体(31)の上部には熱溶融性樹脂からなる一層構造の包装シート(30)を巻き取った原反ロール(32)が配設されている。
又、前記原反ロール(32)の下方には、被包装物たるウエットティッシュ(12)(12)を図示しない供給装置から受け取ってこれを包装工程に搬送する物品搬送装置(34)が設けられていると共に、該物品搬送装置(34)の下流側には原反ロール(32)から引き出された包装シート(30)を連続した筒状に整形する整形筒(41)と、該整形筒(41)から包装シート(30)を引き出すシート送り装置(43)と、前記連続した筒状体の下面に位置する包装シートの重ね合わせ部を溶着する第1ヒートシール装置(51)と、筒状連続体(11)を搬送方向に所定間隔を置いて上下に溶着すると同時に切断して単位包装品(10)(10)を完成させる第2ヒートシール装置(61)と、前記単位包装品(10)(10)を下流側に排出する送り出しコンベヤ(91)が設けられている。
【0022】
以下、各部の詳細を説明する。
[原反ロール(32) 等について]
装置本体(31)の上部に装着される原反ロール(32) は、熱溶融性樹脂からなる一層構造の帯状の包装シート(30)を巻き取ったもので、支軸(35)によって装置本体(31)に回転自在に取付けられている。又、原反ロール(32) の下流側には、該原反ロール(32) から包装シート(30)を引き出す一対のフィードローラ(36)(36)と、その下流側のガイドローラ(37)が設けられている。
【0023】
[物品搬送装置(34)等について]
上記原反ロール(32) の下方に配設された物品搬送装置(34)は、駆動側スプロケット(38)と従動側スプロケット(39)の間に架設されたチェーン(33)の外周に所定ピッチで移送棒(26)(26)を配設したもので、図2に示すように、前記移送棒(26)(26)は物品滑走板(27)に形成されたスリット(28)内を物品搬送方向に走行するようになっている。
従って、物品滑走板(27)上に載置されたウエットティッシュ(12)は、該物品滑走板(27)に形成されたスリット(28)内を走行する移送棒(26)で押されて後述の整形筒(41)側に搬送される。
【0024】
[整形筒(41)について]
原反ロール(32) から引き出された包装シート(30)を連続した筒状に整形する整形筒(41)は軸線方向の両端が開放していると共に、図3に示すように、該整形筒(41)の底壁には軸線方向の全域に亘る下方スリット(45)が形成されている。そして、該下方スリット(45)の長手方向の途中には、該下方スリット(45)を挟んで対向するシート合わせ板(47)(47)が垂下している。
又、整形筒(41)の入口部(42)は上流側及び下方に開放していると共に、該入口部(42)は物品搬送装置(34)に於ける移送棒(26)(26)の走行域の下流端部にかぶさった状態になっている。又、図3に示すように、整形筒(41)の両側壁には上流端の下端コーナ部に位置し且つ下流側に向けて順次低くなったシート案内翼(44)(44)が設けられている。
【0025】
従って、原反ロール(32) から引き出された包装シート(30)は、整形筒(41)に挿通されることによって筒状連続体(11)に整形されると共に、物品搬送装置(34)の下流端から移送棒(26)(26)で押し出されるウエットティッシュ(12)(12)は整形筒(41)の入口部(42)部分に押し込まれ、これにより、筒状連続体(11)内に一定ピッチでウエットティッシュ(12)(12)が収容された状態になる。
又、整形筒(41)に挿通される包装シート(30)の両側縁部は、該整形筒(41)の底壁から垂下するシート合わせ板(47)(47)で重ね合わされて鉛直状態になると共に、該重ね合わせ部(19)が後述するシート送り装置(43)の送り円板(48)(48’)で挟圧されつつ(図4参照)搬送方向の下流側に送られる。
【0026】
[シート送り装置(43)について]
整形筒(41)の下流側に配設されたシート送り装置(43)は、図4に示すように、回転軸(46)(46’) の上端に取付けられた送り円板(48)(48’)を具備すると共に、上記回転軸(46)(46’)はこれらの軸線方向の中程に取付けられた歯車(40)(40’)で動力伝達状態に連結されている。又、上記一方の回転軸(46)は図示しない駆動源で回転されるようになっている。
上記回転軸(46)(46’)を支持する軸受(81)(81’)の下部に固着された取付ブラケット(83)(83’)は、装置本体(31)のテーブル(29)に立設された支持脚(49)(49)に対して共通の支軸(84)で回動自在に軸支されている。そして、軸受(81)(81’)の上部外周から突出するバネ掛けピン(80)(80’)に架設された引っ張りバネ(82)によって、軸受(81)(81’)の上端相互が接近する方向に付勢され、これにより、該軸受(81)(81’)で保持された回転軸(46)(46’)の上端の送り円板(48)(48’)が相互に圧接された状態に維持されている。
従って、整形筒(41)で整形された筒状連続体(11)の下面から垂れ下がっている包装シート(30)の重ね合わせ部(19)は、引っ張りバネ(82)の付勢力で圧接された状態で回転する送り円板(48)(48’)で挟圧され、これにより、送り円板(48)(48’)の回転に伴って筒状連続体(11)が搬送方向の下流側に送られる。
【0027】
[第1ヒートシール装置(51)について]
上記筒状連続体(11)の下面から垂れ下がった重ね合わせ部(19)を溶着する第1ヒートシール装置(51)は、図5に示すように、回転軸(56)(56')の上端に設けられた回転ドラム(55)(55')を具備していると共に、該回転ドラム(55)(55')の上端外周には既述した回転ローラに対応する円盤状のシーラ(57)(57')の外周部が張り出している。又、回転ドラム(55)(55')の下端外周には上記シーラ(57)(57')よりも更に外側に張り出した間隙設定円板(58)(58')が設けられている。そして、これら間隙設定円板(58)(58')の外周は相互に当接した状態に維持されており、これにより、外周が平滑面になった前記シーラ(57)(57')の相互間には溶着間隙(54)が形成されるようになっている。そして、前記溶着間隙(54)の寸法が、既述筒状連続体(11)の下面から垂れ下がった重ね合わせ部(19)の厚さ(本前提技術では包装シート(30)の二枚分の厚さ)より小さくかつ0よりも大きな設定寸法Sになるように、シーラ(57)(57')や間隙設定円板(58)(58')の外径寸法が決定されている。具体的には、両間隙設定円板(58)(58')の半径の和は両シーラ(57)(57')の半径の和よりも前記重ね合わせ部(19)の厚さ未満の寸法だけ大きく設定されている。尚、本前提技術では、シーラ(57)(57')は互いに同一半径に設定されていると共に、間隙設定円板(58)(58')の半径も互いに同一半径に設定されているが、両間隙設定円板(58)(58')の半径の和が両シーラ(57)(57')の半径の和よりも重ね合わせ部(19)の厚さ未満の寸法だけ大きく設定されている限り、シーラ(57)(57')の半径は相互に異なっていても良く、又、間隙設定円板(58)(58')の半径も相互に異なっていても良い。尚、本前提技術では、シーラ(57)(57')の外周面はテフロン(登録商標)系の樹脂でコーティングされている。
【0028】
又、回転軸(56)(56’)は、これらの軸線方向の中程に取付けられた歯車(52)(52’)で動力伝達状態に連結されていると共に、一方の回転軸(56)は図示しない駆動源で既述シート送り装置(43)の回転軸(46)(46’)と同期回転されるようになっている。
上記回転軸(56)(56’)を支持する軸受(53)(53’)の下部に固着された取付ブラケット(95)(95’)は、装置本体(31)のテーブル(29)に立設された支持脚(96)(96)に対して共通の支軸(97)で回転自在に軸支されている。そして、軸受(53)(53’)の上部外周から突出するバネ掛けピン(98)(98’)に架設された引っ張りバネ(99)(既述バネに対応している。)によって、上記軸受(53)(53’)の上部が相互に接近する方向に付勢されている。これにより、該軸受(53)(53’)で保持された回転軸(56)(56’)の上端の回転ドラム(55)(55’)に備えられた間隙設定円板(58)(58’)が相互に圧接され、その上方のシーラ(57)(57’)の相互間に既述設定寸法Sを有する最接近間隙たる溶着間隙(54)が確保される。
【0029】
従って、シーラ(57)(57')を包装シート(30)の溶融温度又はこれより若干高い温度に維持すると共に図示しない駆動源で回転軸(56)を回転させると、シート送り装置(43)から下流側に搬送される筒状連続体(11)の下面に垂れ下がった重ね合わせ部(19)(本前提技術では、包装シート(30)の二枚分の厚さを有している)が、上記シーラ(57)(57')で連続的に挟圧されながら溶着間隙(54)を搬送方向に通過する。このとき、前記溶着間隙(54)は既述の設定寸法Sになっているから、図6に示すように、上記重ね合わせ部(19)中、加熱挟圧面たるシーラ(57)(57')の外周面で加熱挟圧された部分が搬送方向に連続的に溶着されると共に該溶着部の厚さは上記溶着間隙(54)の設定寸法Sと同一の寸法になる。よって、上記溶着部に孔が開いたり該溶着部が部分的に切れるような不都合が防止でき、該溶着部の確実な気密性が確保される。又、第1ヒートシール装置(51)の回転ドラム(55)(55')を回転させながら上記溶着を連続的に行えるから、既述インパルス方式を採用する場合のように包装シートを挟み付けた状態で加熱ブロック(14)(15)を昇温させた直後に冷却するまで時間待ちする必要がなく、迅速な溶着作業が可能となって処理能力が向上する。
【0030】
尚、図6の想像線で示すように、筒状連続体(11)の下面とシーラ(57)(57’)の間にテーブル板(90)を設けると、上記筒状連続体(11)に於けるウエットティッシュ(12)(12)の収容部の下面がシーラ(57)(57’)に接触して溶融することがなく、該下面に透孔が形成される不都合が防止できる。
【0031】
[第2ヒートシール装置(61)について]
筒状連続体(11)の下面に垂れ下がった包装シート(30)の重ね合わせ部(19)が第1ヒートシール装置(51)で溶着されると、その後、筒状連続体(11)が第2ヒートシール装置(61)に供給され、ウエットティッシュ(12)(12)の相互間に位置する筒状連続体(11)の上下のシート部が第2ヒートシール装置(61)で相互に溶着されると同時に溶断される。
【0032】
上記第2ヒートシール装置(61)は図7,図8に示すように構成されている。
筒状連続体(11)の搬送方向と直交する方向に延びる一対の平行な水平回転軸(62)(62’)には、回転ローラたる高温筒(63)(63’)が回り止め状態に外嵌していると共に、該高温筒(63)(63’)の外周には、その軸線方向に連続する山形部(64)(64’)が隆起しており、該山形部(64)(64’)の頂面は既述した設定寸法Sと同一寸法の溶着間隙(60)を存して噛み合う凹凸歯(65)(65’)が刻設された凹凸面となっている(図9参照)。又、山形部(64)(64’)の頂部の厚み方向の中央には、高温筒(63)(63’)の軸線方向と平行な切断刃(66)(66’)が植設されている。
【0033】
水平回転軸(62)(62')には、上記高温筒(63)(63')の両端面に添設される間隙設定円板(67)(67')が外嵌していると共に、該間隙設定円板(67)(67')の半径は、上記高温筒(63)(63')における山形部(64)(64')の頂部に形成された凹凸歯(65)(65')の谷部と水平回転軸(62)の中心軸とを繋ぐ半径より若干大きく設定されている。又、水平回転軸(62)(62')は相互に接離し得るように図示しない軸受けで回転自在に保持されていると共に、図示しない駆動源によって既述第1ヒートシール装置(51)の回転軸(56)(56')やシート送り装置(43)の回転軸(46)(46')と同期回転されるようになっている。又、水平回転軸(62)(62')に回転自在に外嵌されたバネ受けリング(68)(68')の外周には圧縮バネ(69)(69')の一端が押し付けられている。従って、上記圧縮バネ(69)(69')の付勢力によって間隙設定円板(67)(67')が相互に圧接され、これにより、凹凸歯(65)(65')の相互間に上記設定寸法Sを有する溶着間隙(60)が確保される。即ち、凹凸歯(65)(65')は前記溶着間隙(60)を存して互いにかみ合っている。
【0034】
このものでは、図示しない駆動源で水平回転軸(62)(62’)を回転させると共に、高温筒(63)(63’)を包装シート(30)の溶融温度またはこれより若干高い温度に維持し、この状態で、ウエットティッシュ(12)(12)が一定ピッチで収容された筒状連続体(11)を第2ヒートシール装置(61)の配設部に供給する。すると、ウエットティッシュ(12)(12)の相互間に位置する筒状連続体(11)の上下の包装シート(30)が高温筒(63)(63’)の外周に突出する山形部(64)(64’)相互で加熱挟圧される。即ち、上側の高温筒(63)の外周下部まで回転移動して来た特定の山形部(64)と下側の高温筒(63’)の外周上部まで回転移動してきた特定の山形部(64’)の先端部相互で筒状連続体(11)が上下に加熱挟圧され、これにより、該加熱挟圧部に於いて上下に重なった二枚の包装シート(30)が相互に溶着される。又、これと同時に切断刃(66)(66’)によって、上記溶着部の搬送方向の中央部が強く加熱挟圧されて溶断され、これにより、ウエットティッシュ(12)が収容された単位包装品(10)が出来上がり、該単位包装品(10)がその下方の送り出しコンベヤ(91)上に落下して下流側に排出される。
【0035】
[実施の形態]
次に、本発明の実施の形態を説明する。
上記した第1ヒートシール装置(51)では、シーラ(57)(57')の溶着間隙(54)を確保するために間隙設定円板(58)(58')を相互に当接させるようにしたが、本実施の形態では、上記溶着間隙(54)を確保する為に図10に示す構造を採用している。
このものでは、筒状連続体(11)の下面に垂れ下がる既述重ね合わせ部(19)を溶着する円板状のシーラ(57)(57')の上下面に熱伝達率の低い材料から成るシート挟圧円板(59)(59)を添設したもので、シーラ(57)(57')及びシート挟圧円板(59)(59)(59')(59')の集合が既述した図5に現れる第1ヒートシール装置(51)の回転ドラム(55)(55')に対応している。そして、図10のものでは、上記シーラ(57)(57')及びシート挟圧円板(59)(59)(59')(59')以外の部分は既述図5のものと同様に構成されている。
【0036】
このものでは、引っ張りバネ(99)の付勢力でシーラ(57)(57’)が相互に圧接された状態では、シート挟圧円板(59)(59’)の相互間に間隙(50)(50)が形成されるようになっている。そして、該間隙(50)(50)は筒状連続体(11)の下面に垂れ下がる既述重ね合わせ部(19)の厚さt(図11参照)より小さく且つ0よりも大きな寸法に設定されている。具体的には、シート挟圧円板(59)(59’)の半径方向の和はシーラ(57)(57’)の半径の和よりも上記重ね合わせ部(19)の厚さt未満の寸法だけ小さくなっている。従って、図11に示すように、上記重ね合わせ部(19)がシーラ(57)(57’)及びシート挟圧円板(59)(59’)で挟圧されると、シーラ(57)(57’)の相互間の溶着間隙(93)は上記重ね合わせ部(19)の厚さtより小さく0より大きな既述設定寸法Sに維持される。
【0037】
尚、図10のものでは、シーラ(57)(57’)の上下両面にシート挟圧円板(59)(59’)を添設したが、シーラ(57)(57’)の上面側又は下面側のいずれか一方にのみシート挟圧円板(59)(59’)を配設してもよい。
又、図10,図11のものでは、シーラ(57)(57’)は互いに同一半径に設定されていると共に、間隙設定円板(59)(59’)の半径も互いに同一半径に設定されているが、間隙設定円板(59)(59’)の半径の和が両シーラ(57)(57’)の半径の和よりも重ね合わせ部(19)の厚さ未満の寸法だけ小さい限り、シーラ(57)(57’)の半径は相互に異なっていても良く、又、間隙設定円板(59)(59’)の半径も相互に異なっていても良い。
【0041】
尚、上記実施の形態では、包装シート(30)を二枚重ねにした重ね合わせ部を溶着するようにしたが、該包装シートを三枚以上重ね合わせた重ね合わせ部を溶着する場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する前提技術たる包装装置の概略正面図
【図2】図1の包装装置の物品滑走板(27)部分の説明図
【図3】図1の包装装置の整形筒(41)部分を斜め下方から見た状態の斜視図
【図4】図1の包装装置に於けるシート送り装置(43)の配設部の拡大図
【図5】図1の包装装置に於ける第1ヒートシール装置(51)の配設部の拡大図
【図6】図5の第1ヒートシール装置(51)で包装シート(30)の重ね合わせ部(19)を挟圧した部分の拡大図
【図7】第2ヒートシール装置(61)の縦断面図
【図8】第2ヒートシール装置(61)の正面図
【図9】第2ヒートシール装置(61)の要部の拡大図
【図10】本発明の実施の形態を説明する第1ヒートシール装置(51)の説明図
【図11】図10の第1ヒートシール装置(51)で包装シート(30)の重ね合わせ部(19)を加熱挟圧した状態を示す部分拡大図
【図12】従来例の説明図
【符号の説明】
(19)・・・重ね合わせ部
(30)・・・包装シート
(57)(57')・・・シーラ
(58)(58')・・・間隙設定円板
(59)(59')・・・間隙設定円板
(65)(65')・・・凹凸歯
(67)(67')・・・間隙設定円板
(75)(75')・・・間隙設定ピン
Claims (4)
- 熱溶融性樹脂からなる一層構造の包装シート同士の重ね合わせ部を、前記熱溶融性樹脂の溶融温度以上の温度に加熱された一対の加熱挟圧面で挟み付けることにより前記包装シートの重ね合わせ部を溶着するヒートシール装置に於いて、
前記加熱挟圧面の相互の間隙を溶着間隙に維持する間隙維持手段が設けられていると共に、前記溶着間隙は、前記重ね合わせ部の厚さ未満の間隙に設定されており、
前記一対の加熱挟圧面は、接離自在に対向配設された一対の回転ローラの夫々の外周面であり、
前記間隙維持手段は、前記一対の回転ローラを相互に接近する方向に付勢するバネと、前記一対の回転ローラ相互の最接近間隙を前記溶着間隙に設定する最接近間隙維持手段で構成されており、
前記最接近間隙維持手段は、前記各回転ローラと同軸の一対のシート挟圧円板であり、前記重ね合わせ部が前記回転ローラ外周の加熱挟圧面で挟圧されている溶着部の近傍を前記各シート挟圧円板の外周相互で挟圧した状態では前記回転ローラ相互の間隙が前記溶着間隙に設定される、ヒートシール装置。 - 請求項1に記載のヒートシール装置に於いて、
前記一対のシート挟圧円板が前記各回転ローラの軸線方向の両端側の隣接部に各別に設けられている、ヒートシール装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のヒートシール装置において、
前記一対の加熱挟圧面の夫々は平滑面である、ヒートシール装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のヒートシール装置において、
前記一対の加熱挟圧面は、前記溶着間隙を存して互いにかみ合う凹凸面である、ヒートシール装置。
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