JPH0634244Y2

JPH0634244Y2 - 薬剤分包袋の搬送装置

Info

Publication number: JPH0634244Y2
Application number: JP1989151772U
Authority: JP
Inventors: 正二湯山
Original assignee: 正二湯山
Priority date: 1989-12-28
Filing date: 1989-12-28
Publication date: 1994-09-07
Anticipated expiration: 2004-09-07
Also published as: JPH0390805U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、薬剤が充填された数包分の単位分包袋を積
み重ね装置に向けて搬送する薬剤分包袋の搬送装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

幅方向に二つ折りされた熱融着性シートを一方向に搬送
し、その搬送途中においてシートの折り目間に薬剤を間
歇的に供給し、かつシール装置によりシートを幅方向と
互いに重なる両側縁を互いにヒートシールして薬剤が充
填された分包袋を連続的に形成する薬剤分包袋置は従来
から知られている。

上記薬剤分包袋置によって形成された分包連続体は、通
常、カッタ装置により数包分毎に切断され単位分包袋が
形成され、その単位分包袋の複数を互に積み重ね、結束
した状態で患者に手渡すようにしている。

単位分包袋の積み重ねには、その単位分包袋を長さ方向
に搬送するコンベヤの端に受台を設け、その受台上に単
位分包袋を落下させて互に積み重ねるようにした方法
や、上記コンベヤの搬出端に反転台を設け、その反転台
上に単位分包袋が送り込まれたとき、上記反転台を180
°反転させてコンベヤの一側方に単位分包袋を積み重ね
るようにした方法が存在する。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、薬剤分包袋置からコンベヤ上に単位分包袋が
送り込まれるとき、その分包袋は両側の長辺を上下とし
てコンベヤ上に送り込まれるため、分包袋の内部に収納
されている薬剤は下方に片寄り、その片寄りによって分
包袋の下辺部は厚肉となる。そして、コンベヤ上に分包
袋が送り込まれると、厚肉部を支点にして単位分包袋が
一方向に倒れ、単位分包袋の厚肉部は同一側に並ぶ状態
で一方向に搬送される。

このため、前記いずれの方法を用いて単位分包袋を積み
重ねても、第７図に示すように単位分包袋A₁は厚肉部ｂ
を同方向として積み重ねられることになり、多数積み重
ねると崩れ、また、結束装置において結束するとき、良
好に結束することができない不都合がある。

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、積み重ね装
置に向けて単位分包袋を搬送するコンベヤ上に単位分包
袋の厚肉部が左右交互に配置されるように単位分包袋を
送り込むようにして単位分包袋をきわめて安定よく、結
束し易い状態に積み重ねることができるようにした薬剤
分包袋の搬送装置を提供することを技術的課題としてい
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案においては、分
包袋が連続し、両側の長辺を上下として斜め下向きに移
送される分包連続体を数包分毎に切断して単位分包袋を
形成するカッタ装置と、そのカッタ装置から送り出され
る単位分包袋の移動を案内する先下り傾斜するシュート
と、このシュートから送り出される単位分包袋を一方向
に搬送する搬送コンベヤとから成り、前記シュートの底
板上に単位分包袋の移送方向に長いガイド部材を設け、
そのガイド部材の長さ方向中央部を揺動自在に支持し、
ガイド部材の両側には単位分包袋の移送方向に向けて外
側方に傾斜し、かつ上辺から下辺に向けて外側方に傾斜
する一対の案内面を形成し、そのガイド部材をカッタ装
置の動作に連動して左右に揺動させる揺動機構を設けた
構成を採用したのである。

〔作用〕

上記の構成から成る薬剤分包袋の搬送装置は、カッタ装
置の作動により単位分包袋を形成し、シュートに沿って
移動する上記単位分包袋をガイド部材の一側の案内面に
沿って移動させ、その案内面の傾斜方向に単位分包袋を
伏倒させる。そして、そのガイド部材をカッタ装置が作
動する毎に左又は右方向に交互に揺動させて単位分包袋
を先に送り出された単位分包袋の伏倒方向に対して逆方
向に伏倒させ、単位分包袋の薬剤の片寄りによって生じ
る厚肉部の位置が先に伏倒された単位分包袋の厚肉部の
位置と左右対称となるようにして搬送コンベヤ上に落下
させ、その搬送コンベヤにより積み重ね装置に向けて搬
送する。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、帯状の熱融着性シートＳの移送路
には、そのシートＳを幅方向に二つ折りする三角板１が
設けられ、その三角板１によって二つ折りされたシート
Ｓは、図示省略した送りローラによって同図の矢印方向
に連続的に搬送される。

三角板１の前側にはヒートシール装置10が設けられ、そ
のヒートシール装置10と三角板１間において、二つ折り
されたシートＳの折り目間に薬剤が間歇的に定量供給さ
れる。

実施例では、薬剤の定量供給装置を省略してある。

ヒートシール装置10は、一対の互に逆方向に回転される
加熱ローラ11、11を有し、各加熱ローラ11には円筒径加
熱面12と軸方向加熱面13とが設けられ、円筒加熱面12に
よって二つ折りされたシートＳの互に重なり合う両側縁
部が帯状にヒートシールされる。また、軸方向加熱面13
によってシートＳは幅方向に帯状にヒートシールされ、
同時に、上記軸方向加熱面13に設けたミシン刃14によっ
てシール部にミシン目（イ）が形成される。

このため、二つ折りされたシートＳがヒートシール装置
10を通過することによって、薬剤の充填された分包袋ａ
が連続する分包連続体A₀が形成される。

分包連続体A₀は、両側の長辺を上下として斜め下方に向
けて送り出され、その移送路にカッタ装置20が設けられ
ている。

カッタ装置20は一対のカッタロール21、21を有し、各カ
ッタロール21、21の外周に軸方向に長いカッタ22が設け
られている。一対のカッタロール21、21は指令信号に基
づいて互いに逆方向に１回転し、分包連続体A₀を隣接す
る分包袋ａ間より切断する。その切断によって複数の分
包袋ａが連続する単位分包袋A₁が形成される。

上記カッタ装置20の下流側には単位分包袋A₁の移動を案
内するシュート30が設けられている。シュート30は底板
31の両側に一対の側板32を設けた構成とされ、上記底板
31は下り勾配をもって傾斜状に配置されている。

上記シュート30の底板31上にはガイド部材33が設けられ
ている。ガイド部材33は第２図および第４図に示すよう
に単位分包袋A₁の移動方向に長く、下面の長さ方向中央
部に設けた支持ピン34が底板31に形成した孔35に挿通さ
れて回動自在に支持されている。

また、ガイド部材33の両側には単位分包袋A₁の移動を案
内する一対の案内面36が設けられ、その案内面36は、単
位分包袋A₁の移動方向に向けて外側方に傾斜し、かつ上
辺から下辺に向けて外側方に傾斜している。

上記案内面36に沿って単位分包袋A₁を確実に移動させる
ため、シュート30の側板32には内面上部に一対のガイド
バー37が取付けられている。ガイドバー37は内方に傾斜
する内向き傾斜部38を単位分包袋A₁の搬入端部に有し、
その内向き傾斜部38の端に直線案内部39が形成され、さ
らにその端に外方に傾斜する外向き傾斜部40が設けられ
ている。

上記ガイド部材33は、前記カッタ装置20の動作に連動し
て左右に揺動される。ガイド部材33を揺動させる揺動機
構50は、シュート30の底板31に支持ピン34を中心とする
弧状の長孔51を形成し、その長孔51に挿入したピン52の
一端をガイド部材33に連結し、ピン52の他端と前記支持
ピン34を連結するアーム53に長孔54′を設けてある。ま
た、アーム53の下方に設けた円板54の軸55をシュート30
の下面に取付けたブラケット56で回動自在に支持し、上
記円板54の上面外周部に突設した偏心ピン57をアーム53
の長孔54′に挿入してある。

さらに、円板54の軸55にプーリ58と前記カッタ装置20の
一方のカッタロール21の下端に取付けたプーリ59との間
にベルト60をかけ渡してある。ここで、プーリ58の外径
はプーリ59の２倍径から成っている。

このため、カッタロール21が１回転すると、円板54が半
回転し、その円板54の回転により偏心ピン57を介してア
ーム53が支持ピン34を中心に揺動するため、ガイド部材
33は支持ピン34を中心に左方向又は右方向に揺動する。

上記シュート30の搬出端には、搬送コンベヤ70が接続さ
れ、その搬送コンベヤ70は、シュート30が送り出される
単位分包袋A₁を図示省略した積み重ね装置に向けて搬送
する。

実施例で示す搬送装置は上記の構造から成り、次にその
作用を説明する。

いま、ヒートシール装置10によって分包連続体A₀は一対
のカッタロール21間よりシュート30の底板31上に送り込
まれる。このとき、ガイド部材33は、右方向か左方向の
いずれかに傾斜しており、シュート30に向けて送り出さ
れた分包連続体A₀は、その下辺が底板31で案内され、一
側面がガイド部材33の一方の案内面36で案内されながら
斜め下向きに移動する。このとき、分包袋ａ内に収納さ
れた薬剤は、分包袋ａの底に溜る片寄った状態にあり、
分包袋ａの底の肉厚は上辺の肉厚より厚くなっている。

ヒートシール装置10によって所定数の分包袋ａが形成さ
れると、カッタロール21が互に逆方向に回転して分包連
続体A₀を切断する。その切断によって形成された単位分
包袋A₁はシュート30の底板31を滑りながら下方に移動す
る。このとき、単位分包袋A₁はガイド部材33の案内面36
に沿って移動し、その案内面36は上辺から下へ向けて外
側方に傾斜しているため、単位分包袋A₁は案内面36に沿
って倒れ、ガイド部材33を通過すると完全に倒れて水平
状態になり、シュート30の先端から搬送コンベヤ70上に
滑り落ち、その搬送コンベヤ70によって積み重ね装置に
向けて搬送される。

また、カッタロール21の回転に連動して揺動機構50が作
動し、その揺動機構50によってガイド部材33は支持ピン
34を中心に右方向又は左方向に揺動するため、カッタロ
ール21からシュート30の底板31上に送り出される次の分
包袋連続体A₀は、ガイド部材33の他方の案内面36に沿っ
て移動する。所定数の分包袋ａが形成されると、カッタ
ロール21が回転して分包連続体A₀を切断し、単位分包袋
A₁が形成される。

この２番目に形成された単位分包袋A₁は、ガイド部材33
の他方の案内面36に案内されながらシュート30の底板31
上を滑り落ちるため、２番目の単位分包袋A₁は、先に送
り出された単位分包袋A₁の逆方向に倒れて水平状態にな
り、シュート30の先端から搬送コンベヤ70上に滑り落
ち、積み重ね装置に向けて搬送される。

ガイド部材33はカッタロール21が分包連続体A₀を切断す
る毎に左方向と右方向に交互に揺動するため、シュート
30上に次々と送り込まれる単位分包袋A₁は右方向又は左
方向に交互に倒れることになる。

このため、シュート30から搬送コンベヤ70上に滑り落ち
た単位分包袋A₁の薬剤の片寄りによって生じる厚肉部は
搬送コンベヤ70の移送方向に対して左右交互に並ぶこと
になる。したがって、搬送コンベヤ70によって積み重ね
装置に送り込まれた単位分包袋A₁を上下方向に積み重ね
ることにより、第６図に示すように、単位分包袋A₁の厚
肉部ｂは、左右交互に並び、単位分包袋A₁をきわめて安
定よく積み重ねることができる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案に係る搬送装置によれば、シュ
ート上に設けられたガイド部材の両側に単位分包袋の一
側面の移動を案内する一対の案内面を形成し、その案内
面を単位分包袋の移送方向に対して外側方に傾斜させ、
かつ上辺から下辺に向けて外側方に傾斜させ、そのガイ
ド部材をカッタ装置の作動毎に左右方向に交互に揺動さ
せるようにしたので、薬剤の片寄りによって生じる単位
分包袋の厚肉部が左右交互に並ぶように各単位分包袋を
搬送コンベヤ上に送り出すことができる。このため、単
位分包袋をきわめて安定よく積み重ねることができると
共に、結束装置において複数の単位分包袋を確実に結束
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る搬送装置の一実施例を示す斜
視図、第２図は同上の縦断正面図、第３図は同上の縦断
側面図、第４図は同上の平面図、第５図は第２図のＶ−
Ｖ線に沿った断面図、第６図および第７図は単位分包袋
の積み重ね状態を示す断面図である。 A₀……分包連続体、A₁……単位分包袋、 20……カッタ装置、30……シュート、 33……ガイド部材、36……案内面、 50……揺動機構、70……搬送コンベヤ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】分包袋が連続し、両側の長辺を上下として
斜め下向きに移送される分包連続体を数包分毎に切断し
て単位分包袋を形成するカッタ装置と、そのカッタ装置
から送り出される単位分包袋の移動を案内する先下り傾
斜するシュートと、このシュートから送り出される単位
分包袋を一方向に搬送する搬送コンベヤとから成り、前
記シュートの底板上に単位分包袋の移送方向に長いガイ
ド部材を設け、そのガイド部材の長さ方向中央部を揺動
自在に支持し、ガイド部材の両側には単位分包袋の移送
方向に向けて外側方に傾斜し、かつ上辺から下辺に向け
て外側方に傾斜する一対の案内面を形成し、そのガイド
部材をカッタ装置の動作に連動して左右に揺動させる揺
動機構を設けた薬剤分包袋の搬送装置。