JPS6221674Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建屋に開設した窓開口部に装着する
戸袋付サツシの戸袋支持装置に関し、その目的は
窓枠体に連設する戸袋枠体の支持強度に優れた戸
袋支持装置を提供することにある。

次に、本考案の一実施例を図にしたがつて説明
すると、図中Ｓは窓開口部Ｗに装着された雨戸付
サツシ（以下単にサツシという）であつて、窓開
口部Ｗに装着される窓枠体１には障子摺動部２と
雨戸摺動部３とが一体に形成され、この雨戸摺動
部３の一側の連結部Ｐには連結部材１４，１４′
を介して戸袋枠体９が連設されてサツシＳが構成
されている。

４は窓枠体１の上枠であつて、窓開口部Ｗの鴨
居２４に沿つて取付けられるもので、その断面に
おいて、４Ａは摺動ウエブであつて、障子ウエブ
４Ｂと網戸ウエブ４Ｃとが屋外側で図示段差状に
形成されるとともに、その下面長手方向に沿つ
て、障子溝４Ｄ，４Ｅおよび網戸溝４Ｆが形成さ
れている。また、４Ｇは摺動ウエブ４Ａの屋外側
上方に設けられた上縁であつて屋外側へやや下傾
して設けられ、その屋外端には網戸ウエブ４Ｃの
外端に接続する接続片４Ｈが垂設されている。ま
た、上縁４Ｇの屋内端には鴨居２９の屋外面に取
付ける取付片４Ｊが上設されるとともに、下方へ
垂設されて障子ウエブ４Ｂに接続する屋内片４Ｋ
が設けられて中空部４Ｌが一体に形成されてい
る。また、接続片４Ｈの一部には屋外側へ所定の
張出幅で水平状に張出す雨戸ウエブ４Ｍが設けら
れ、その外端には前縁４Ｎが垂設されて雨戸ウエ
ブ４Ｍの下面側には雨戸摺動部３を構成する雨戸
溝４Ｐが形成されている。また、前縁４Ｎの下端
部屋内側にはその長手方向に沿つて気密部材３２
を嵌着するあり溝４Ｒが形成されている。なお、
４Ｔは上枠４の長手方向に沿つて形成されたビス
受けである。

５は窓枠体１の下枠であつて、上枠４と対応し
て窓開口部Ｗの敷居３０に沿つて取付けられるも
ので、その断面において、５Ａは摺動ウエブであ
つて、屋外側へ下降する階段状に障子ウエブ５
Ｂ，５Ｃおよび網戸ウエブ５Ｄが形成され、各ウ
エブ５Ｂ，５Ｃ，５Ｄにはレール５Ｅが条設され
ている。また、網戸ウエブ５Ｄの屋外端には上枠
４の接続片４Ｈと対応する接続片５Ｆが垂設さ
れ、その下端部は雨戸ウエブ５Ｇに接続されてい
る。この雨戸ウエブ５Ｇは網戸ウエブ５Ｄの屋外
側下位に上枠４の雨戸ウエブ４Ｍと対応して水平
状に設けられ、その屋外端には気密部材３２を嵌
着するあり溝５Ｊおよびビス受け５Ｋを有する前
縁５Ｈが形成され、雨戸ウエブ５Ｇの上面側には
雨戸溝５Ｌが形成されている。また、雨戸ウエブ
５Ｇの屋内端には断面略かぎ形状の水切りを兼ね
る受片５Ｍが垂設されている。また、摺動ウエブ
５Ａの屋内端には下端部が敷居３０の上面に当接
かつ上方へ立上る上垂片５Ｎが形成されるととも
に、同片５Ｎの上端部には取付片５Ｐが形成され
ている。また、摺動ウエブ５Ａの一部には敷居３
０の屋外面に沿つて取付けられる取付片５Ｒが垂
設され、同片５Ｒと受片５Ｍとの間には下縁５Ｔ
が設けられて中空部５Ｕが一体に形成されてい
る。

６は窓枠体１の図示左側の縦枠であつて、その
断面において、６Ａは戸当ウエブで上枠４および
下枠５の摺動ウエブ４Ａ，５Ａとほぼ対応する張
出幅を有して鉛直状に設けられ、その図示右側面
には仕切片６Ｂ，６Ｃ，６Ｄが設けられ、仕切片
６Ｃの屋外面には気密部材を嵌着するあり溝６Ｅ
が形成されている。また、戸当ウエブ６Ａの一部
には窓開口部Ｗの縦柱３１の屋外面に沿つて取付
ける取付片６Ｆが形成され、また、戸当ウエブ６
Ａの屋外端にはあり溝６Ｇがその長手方向に沿つ
て形成されるとともに、同溝６Ｇには取付片６Ｈ
が形成されている。

７は窓枠体１の図示右側の縦枠であつて、その
断面形状は左縦枠６に形成したあり溝６Ｅが屋内
側に形成されたことが相違するのみで他の形状に
対称形状に形成されているので番号７に同位の符
号Ａ〜Ｈを附してその説明は省略する。

８は窓枠体１の雨戸部縦枠であつて、左縦枠の
屋外側へ連設されて雨戸摺動部３の戸当壁を形成
するもので、その断面において８Ａは戸当ウエブ
であつて、その図示左側には断面略Ｅ字形状の補
強枠８Ｂが設けられて中空部８Ｃ，８Ｃを有する
断面略密封箱型状に形成されている。また、戸当
ウエブ８Ａの屋外端には図示右側へ突出する前縁
８Ｄが形成され、また、この雨戸部縦枠８の屋内
側には縦枠６に形成したあり溝６Ｇと係合する断
面略かぎ形状の係合片８Ｅと縦枠６の取付片６Ｈ
に重合状に取付けられる取付片８Ｆが形成されて
いる。

このように形成された上枠４、下枠５および左
右の縦枠６，７の端部は相互に結合されて方形状
に枠組みされるとともに左縦枠６の屋外側には雨
戸部縦枠８が連設されて窓枠体１が形成されてい
る。

次に、上記した窓枠体１の雨戸摺動部３の図示
右側に連設される戸袋枠体９について説明する。
この戸袋枠体９は戸袋上枠１０、戸袋下枠１１お
よび戸尻縦枠１２とより構成されている。なお、
戸袋上枠１０と戸袋下枠１１とはその断面形状が
対称形状に形成されているので戸袋下枠１１につ
いて説明すると、その断面において、１１Ａはウ
エブであつて、複数枚の雨戸２８（本例では２枚
の場合を例示した）を収納するに足る張出幅を有
して水平状に設けられ、その内外両縁には上方へ
立上る屋内片１１Ｂと前縁１１Ｃとが設けられ、
前縁１１Ｃの上端部長手方向に沿つてねじ受け１
１Ｄが一体に形成されている。

１２は戸袋枠体９の戸尻縦枠であつて、戸当壁
を形成するもので、その断面において、１２Ａは
戸当ウエブであつて、戸袋上下枠１０，１１のウ
エブ１０Ａ，１１Ａと対応する張出幅を有して鉛
直状に設けられ、その屋外端には前縁１２Ｂが形
成され、また、屋内端には屋内縁１２Ｃが形成さ
れている。

このように形成された戸袋上下枠１０，１１の
右端部には雨戸用ガイド部材３３が取付けられて
戸尻縦枠１２の上下端部は戸袋上下枠１０，１１
のねじ受け１０Ｄ，１１Ｄおよびガイド部材３３
にねじにより止着されて略コ字形状の戸袋枠体９
が形成され、同戸袋枠体９は窓枠体１の雨戸摺動
部３に対し連結部材１４，１４′を介して一体状
に連結されている。

１４，１４′は上記した連結部材であつて、ア
ルミニウム等の軽合金材あるいは鉄鋼材等より形
成されるもので、上枠４および下枠５の雨戸ウエ
ブ４Ｍ，５Ｇと戸袋上下枠１０，１１のウエブ１
０Ａ，１１Ａを同位に突合せ状に連結するもので
上下の連結部材１４，１４′は略対称形状に形成
されているので下枠５，１１間に取付ける連結部
材１４′について説明する。この連結部材１４′は
下枠５の雨戸ウエブ５Ｇの下面に当接される図示
長方形状の連結ウエブ１４′Ａと戸袋下枠１１の
ウエブ１１Ａの下面に当接される幅広の図示台形
状の連結ウエブ１４′Ｂとがその当接面１４′Ｃを
同一平面として一体に形成されるとともに、この
両ウエブ１４′Ａ，１４′Ｂとの間の下面およびウ
エブ１４′Ｂの側端下面に沿つてリブ１４′Ｄが形
成され、このリブ１４′Ｄの屋外端部には戸袋下
枠１１の前縁１１Ｃの端面に当接しかつ屋外面に
当接する図示かぎ形状の立上り片１４′Ｅが形成
され、同片１４′Ｅには前縁１１Ｃに形成したね
じ受け１１Ｄと整合する孔１４′Ｆが貫設されて
いる。また、連結ウエブ１４′Ａの図示屋内側の
一部（リブ１４′Ｄに近接した位置に例示した）
には下枠５の屋外側面すなわち受片５Ｍに当接さ
れる垂下片１４Ｇが垂設されている。なお。上部
側の連結部材１４には、その連結ウエブ１４Ｂの
右側端に上部戸袋支持装置１５と係合する凹部１
４Ｈが形成されている。

このように形成された連結部材１４，１４′は
戸袋上枠１０および戸袋下枠１１に対しその連結
ウエブ１４Ｂ，１４′Ｂの当接面１４Ｃ，１４′Ｃ
がそれぞれのウエブ１０Ａ，１１Ａの上面および
下面に当接されるとともにその立上り片１４Ｅ，
１４′Ｅを前縁１０Ｃ，１１Ｃの端面側に当接し
て連結ウエブ１４Ｂ，１４′Ｂはそれぞれウエブ
１０Ａ，１１Ａにねじ３４により止着され、ま
た、立上り片１４Ｅ，１４′Ｅは前縁１０Ｃ，１
１Ｃの端部に形成したねじ受け１０Ｄ，１１Ｄに
ねじ３５により止着されている。また、この連結
部材１４，１４′を止着して戸袋上下枠１０，１
１には図示のように対応して雨戸２８の倒れ止め
部材３６が止着されている。また、ウエブ１０Ａ
と連結ウエブ１４Ｂとの間には凹部１４Ｈにより
上部戸袋支持装置１５の可動部材１７を嵌合する
隙間が形成されている。このように戸袋上下枠１
０，１１に連結部材１４，１４′を止着した戸袋
枠体９は窓枠体１に対し、その戸袋上枠１０側は
窓枠体の上枠４の雨戸ウエブ４Ｍの上面に連結部
材１４の連結ウエブ１４Ａが重合当接されるとと
もに雨戸ウエブ４Ｍと戸袋上枠１０のウエブ１０
Ａの端面が突合せ状に当接されてねじ３４により
止着されている。また、戸袋下枠１１側は下枠５
の雨戸ウエブ５Ｇの下面に連結ウエブ１４′Ｂが
当接されるとともに相互のウエブ５Ｇ，１１Ａの
端面が突合せ状に当接され、また、連結ウエブ１
４′Ａの屋内側に形成された垂下片１４′Ｇが下枠
５の受片５Ｍに当接されて連結ウエブ１４′Ａは
雨戸ウエブ５Ｇにねじ３４により止着されてい
る。なお、この下枠５の受片５Ｍにはリブ１４Ｄ
の屋内側端面も当接されている。

このように連設された戸袋枠体９は雨戸摺動部
３と連通されてサツシＳが形成され、窓枠体１は
窓開口部Ｗに装着されるとともに、戸袋枠体９の
戸尻縦枠１２側はその側壁３８の屋外側にブラケ
ツト３７を介して取付けられるとともに、戸袋上
枠１０および戸袋下枠１１には窓枠体１と戸袋枠
体９との連結部Ｐに近接して上部戸袋支持装置１
５および下部戸袋支持装置１８がそれぞれ附設さ
れている。

１５は上記した上部戸袋支持装置であつて、戸
袋枠体９の戸袋上枠１０の上面に対し、窓枠体１
との連結部Ｐに近接して附設されるもので、同装
置１５は支持杆１６と同杆１６に摺動可能に取付
けられる可動部材１７とより構成され、可動部材
１７には連結部材１４に形成した凹部１４Ｈと係
合する係合片１７Ａが形成されている。

１８は上記した下部戸袋支持装置であつて、戸
袋下枠１１の下面に対し、窓枠体１との連結部Ｐ
に近接して附設されるもので、支持杆１９と支持
部材２０および支持部材２０を固定する固定部材
２１とより構成されている。

１９は装置１８の支持杆であつて、戸袋下枠１
１のウエブ１１Ａに対し鉛直状で所定の張出幅を
有する支持部１９Ａと同支持部１９Ａの基部には
取付部１９Ｂが設けられて図示略Ｌ字状に形成さ
れている。また、支持部１９Ａの先端部には取付
部１９Ｂと対応する前縁１９Ｃが形成されるとと
もに、同前縁１９Ｃのほぼ中心の所定位置には押
圧ねじ２２と螺合するねじ孔１９Ｄが貫設されて
いる。また、支持部１９Ａの先端寄りには支持部
材２０を移動可能に支持する支持ピン２３と螺合
るねじ孔１９Ｅおよびこのねじ孔１９Ｅに近接す
る所定位置には固定部材２１を枢着するピン２４
と螺合するねじ孔１９Ｆが貫設されている。な
お、１９Ｇは膨出状に形成された補強用の凸条で
ある。

２０は支持装置１８の支持部材であつて、所定
の幅を有するウエブ２０Ａの両縁には側片２０
Ｂ，２０Ｃが垂設されてウエブ２０Ａの下面側に
は下方開放の溝部２０Ｄが形成されている。ま
た、一方の側片２０Ｂの所定位置の長手方向には
支持ピン２３を挿通可能な所定長さの長溝孔２０
Ｅが貫設されている。このように形成された支持
部材２０は所定の支持長さ例えば戸袋下枠１１の
ウエブ１１Ａの張出幅とほぼ同じ長さに形成され
ている。また、溝部２０Ｄの幅は支持杆１９の前
縁１９Ｃを納める幅に形成されている。

２１は支持装置１８の固定部材であつて、略三
角形状の支持アーム２１Ａと同アーム２１Ａの前
面側には斜状に受板２１Ｂが設けられるととも
に、同受板２１Ｂには凹条溝２１Ｃが形成されて
いる。また、受板２１Ｂの上端には固定片２１Ｄ
が形成されている。また、支持アーム２１Ａの基
端にはピン２４を挿通する孔２１Ｅが貫設されて
いる。

このように形成された固定部材２１はピン２４
およびカラー２５を介して支持杆１９のねじ孔１
９に螺合されて固定部材２１は支持杆１９に対し
回動可能に枢着されるとともに、支持杆１９の前
縁１９Ｃのねじ孔１９Ｄには押圧ねじ２２が螺合
され、その先端部は固定部材２１の凹条溝２１Ｃ
に係合され、同押圧ねじ２２を螺進退することで
固定部材２１Ｃはピン２４を中心として矢印方向
へ回動される。このように固定部材２１を枢着し
た支持杆１９には支持部材２０が支持部１９Ａお
よび固定部材２１をその溝部２０Ｄ内に納めるよ
うに被冠されるとともに、支持ピン２３が長溝孔
２０Ｅに挿通され、同支持ピン２３はねじ孔１９
Ｅに螺合されて支持部材２０は支持部１９Ａに対
し長溝孔２０Ｅを介して移動可能に取付けられて
いる。

このように形成された上部戸袋支持装置１５は
その可動部材１７が支持杆１６に沿つてその係合
片１７Ａが連結部材１４の凹部１４Ｈに係合当接
されて支持杆１６は側壁３８に止着されている。
また、下部戸袋支持装置１８はその取付部１９Ｂ
を介して連結部Ｐに近接した側壁３８に止着さ
れ、その支持部材２０が長溝孔２０Ｅを介してそ
のウエブ２０Ａが戸袋下枠１１のウエブ１１Ａ下
面に当接する位置まで移動されるとともに、押圧
ねじ２２を螺進退することで固定部材２１が矢印
方向へ回動されて支持部材２０のウエブ２０Ａは
その前傾あるいは後傾の状態が調整されて水平状
に保持されかつ戸袋下枠１１のウエブ１１Ａの下
面に対しウエブ２０Ａのほぼ全体が当接されて戸
袋下枠１１の連結部Ｐ側は支持されている。

なお、図中２６は障子摺動部２に建付けられた
ガラス障子、２７は同じく網戸、２８は雨戸摺動
部３に建付けられた雨戸である。

次に、上記のように構成された本実施例の作用
および効果について説明する。

さて、本例戸袋支持装置１８は戸袋枠体９の下
部を支持するものであつて、側壁３８の屋外面に
止着する支持杆１９の支持部１９Ａには長溝孔２
０Ｅを介して屋内外に移動可能にかつ戸袋枠体９
の戸袋下枠１１の下面に当接する支持部材２０を
設け、しかも支持杆１９の支持部１９Ａには支持
部材２０の下方に位置して枢着され、押圧ねじ２
２の螺進退で回動され、支持部材２０を当接支持
する固定部材２１を設ける構成としたものであ
る。したがつて、支持部材２０をその長溝孔２０
Ｅを介して戸袋下枠１１の下面に当接する位置へ
移動するとともに、支持部材２０の下方に位置し
て枢着された固定部材２１の凹条溝２１Ｃと係合
した押圧ねじ２２を螺進退すると回定部材２１は
矢印方向へ回動されて、支持部材２０の前傾ある
いは後傾の状態を調整して支持部材２０を水平状
に保持することができるとともに、ウエブ１１Ａ
を戸袋下枠１１の下面に確実に当接して支持固定
することができる。また、この支持部材２０のウ
エブ２０Ａのほぼ全体が戸袋下枠１１のウエブ１
１Ａの張出幅方向に沿つて当接されるので、戸袋
下枠１１のたわみを防止することができ、ひいて
は戸袋枠体９全体の変形を防止することができる
等多くの特長がある。

なお、本実施例において例示した枠部材はアル
ミニウム等の軽合金材を押出成形した型材により
全て形成されている。

さて、本考案は戸袋枠体の下部を支持する戸袋
支持装置であつて、外壁に止着する支持杆には長
溝孔を介して屋内外に移動可能にかつ前記戸袋枠
体の戸袋下枠に当接する支持部材を設け、しか
も、前記支持杆には前記支持部材の下方に枢着さ
れて押圧ねじにより回動されかつ前記支持部材を
当接支持する固定部材を設けたことにより、支持
部材を戸袋枠体の戸袋下枠に確実に当接して支持
固定することができるとともに、支持部材のウエ
ブのほぼ全体を戸袋下枠の張出幅方向に沿つて当
接されるので戸袋下枠のたわみを防止することが
でき、ひいては戸袋枠体全体の変形を防止するこ
とができるので戸袋支持装置として極めて実用性
に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は水平断
面図、第２図は窓枠体側の縦断面図、第３図は戸
袋枠体側の縦断面図、第４図は戸袋支持装置の拡
大分解斜視図である。 ９……戸袋枠体、１１……戸袋下枠、１８……
戸袋支持装置、１９……支持杆、２０……支持部
材、２０Ｅ……長溝孔、２１……固定部材、２２
……押圧ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 戸袋枠体の下部を支持する戸袋支持装置であつ
   て、外壁に止着する支持杆には長溝孔を介して屋
   内外に移動可能にかつ前記戸袋枠体の戸袋下枠に
   当接する支持部材を設け、しかも、前記支持杆に
   は前記支持部材の下方に枢着されて押圧ねじによ
   り回動されかつ前記支持部材を当接支持する固定
   部材を設けたことを特徴とする戸袋支持装置。