JPS6221526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、自動バンド結束機において、テーブ
ル上の梱包物にバンドを周回させそのバンドの上
下端間にヒーターを挿入してバンドの相対する内
面を溶融の上両面を圧着して接合するに当つて、
バンド送り時に先端バンド側をバンド送りの最終
一歩手前でチエンジバンドガイドでその位置を正
確に規制し、他方引締側の下方のバンド端をバン
ドの引締方向と直角方向に引寄せて、上下のバン
ド合わせをなした上ヒーターによる溶着を完全に
なさんとするバンド引寄せ装置に関するものであ
る。

「従来の技術」 従来の自動バンド結束機では、テーブル上の梱
包物を周回させたバンド端をテーブルとの間で固
定し、バンドの引戻し引締めを行い、上方に位置
するバンド端と下方の引締側のバンドとの間にヒ
ーターを挿入して上下バンド端内面を溶融して両
者を圧着してバンドの接合を行うが、この上下バ
ンド端は単にバンド送りローラーあるいはバンド
引締めローラーでバンドガイドに沿つて送られ引
締められるだけなので、この溶着部分において上
下のバンドが必らずしも上下に正確に重なつてい
るものではない。

これがもし上下に重なつていないと、その不揃
いの状態のままバンドの溶融圧着がなされ、その
ため溶融圧着が不正確となり、その結果は接着強
度が不足となるしまた接着後の姿は乱れたものと
なる。

この問題を解決せんとして実開昭58−139406号
公報に示された考案があるが、これはバンド押え
２，７でバンドをシーラーテーブル１との間で固
定する前、すなわちバンドの送り込みの過程で、
巾寄せ板１６で上下バンドの両方をともに巾寄せ
するものである。

しかし、バンド梱包をするには、バンドの先端
を前記のようにシーラーテーブルとの間で固定し
た後でこのバンドの引戻し引締めという重要な工
程が残つている。

したがつてたとえバンド先端を固定する以前
に、バンドの上下を巾寄せして、これを、上下揃
えておいても、その後の引戻し引締めという工程
中に上下位置が乱れないという保証は何もない。

上下バンドを巾寄せして揃えるということは、
後に上下バンド間にヒーターを挿入して溶融の上
圧着し強力な接合をするためのものであるが、こ
の肝心の溶着時に上下位置が乱れていては何にも
ならないことである。

「発明の構成」 本考案はこのような問題を解決せんとするもの
であつて、バンドの溶着に先立つて、バンド端を
ライトグリツパーでスライドテーブルとの間で把
持するまで、すなわちバンドの送り工程では、梱
包物を周回させたバンドの先端をスライドテーブ
ルの下に挿入する手前に、規制板とともにバンド
先端を規制案内するチエンジバンドガイドを設け
てバンド先端側を正確に導入し、バンド端をスラ
イドテーブルとの間で把持した後は、バンドの引
締め側のみを引寄せ杆で規制板側に引寄せて正確
に上下バンドを重ねてこの上下バンドの溶着を行
うようにしたものである。

これを図面について説明する。

第１図において、２５はバンドの溶着部であつ
て、１５はスライドテーブルでこの上に梱包物を
載置する。２は梱包物を周回したバンドＢの端部
がこれに当ることによつて作動するマイクロレバ
ーで、図示のないマイクロスイツチ信号によりカ
ム軸３が回動しカム４でライトグリツパー５を上
昇させ、バンドＢ端をスライドテーブル１５との
間で固定する。６はレフトグリツパーでその後バ
ンドＢの引戻し引締めを行つた時、カム軸３に取
付けたカム４で上昇しバンドＢの引締め側をスラ
イドテーブル１５との間で固定する。

７はバンド加熱装置９のヒーター９′で上下の
バンド端両内面を溶融の上、両面を圧着するコン
プレツシヨンヘツド、８はバンドＢの引締側端を
コンプレツシヨンヘツド７との間で切断する切断
刃である。

２６はバンドガイド１４のバンド挿入側に設け
られたチエンジバンドガイドでバンドＢ先端をス
ライドテーブル１５の下に正確に導入させるもの
であつて第５図で示すようにその案内溝２６′は
規制板２４と接触しバンドＢを案内する。

１０は引寄せ杆、１１は誘導片であるが、これ
を第２図ないし第４図で説明する。

引寄せ杆１０の先端は折曲片１０′を形成し、
これに引寄せ片１２をナツト１３をもつて、その
位置を調整可能に取付ける。引寄せ杆１０の基部
はＵ字溝付のバンドガイド１４に固定され、この
バンドガイド１４はスライドテーブル１５内面の
摺動溝１５′，１５′内を摺動することができるよ
うにこれに嵌合され、バンドＢの流れ方向に対し
直角に摺動可能になつている。

バンドガイド１４のガイド片２３は送り込まれ
たバンド端を下方の通路２３′で先ず案内し、さ
らに梱包物を周回したバンド端を前記チエンジバ
ンドガイド２６を経て上方の通路２３″でマイク
ロレバー２まで案内するものである。

バンドガイド１４の裏面にはピン軸１６を支承
する留め具１７，１７を固定し、このピン軸１６
には揺動杆１８の２股状の先端１９を係合させ
る。

揺動杆１８の下端１８′はカム軸３に固定した
カム２１と係合する。２４はバンドガイド１４の
左右両側に設けたバンドの規制板、前記誘導片１
１は操作中引寄せ片１２の部分に誤まつて指が挾
まれることを防止するものである。

「発明の作用」 その作用を説明する。

前記せるように、バンドＢはバンドガイド１４
の下方の通路２３′で案内されて、その先端は、
さらにスライドテーブル１５上の梱包物を周回し
てチエンジバンドガイド２６を経て再びバンドガ
イド１４の上方の通路２３″で案内されその先端
がマイクロレバー２を押すことによりカム軸３が
60度回転しライトグリツパー５が上昇しバンドＢ
端をスライドテーブル１５との間で把持し、その
後バンドＢの引戻し引締めがなされる。また、カ
ム軸３の回転によりカム２１が回転し、これで揺
動杆１８が揺動し、その２股状の先端１９と係合
するピン軸１６を介してバンドガイド１４をスラ
イドテーブル１５の摺動溝１５′，１５′に沿つて
後退させ、これで引寄せ杆１０は後退する。

この引寄せ杆１０の後退で引戻ししようとする
バンドＢをその引寄せ片１２とバンドＢの通路の
規制板２４とで形成される規制通路をバンドが引
戻し引締めされるのでバンドの側面が完全に揃い
バンド合わせをする。

そしてカム軸３が再度回転しレフトグリツパー
６が上昇して、バンド引締側をスライドテーブル
１５との間で把持し、両バンドの間にヒーター
９′が挿入される。そしてコンプレツシヨンヘツ
ド７の上昇途中でバンドＢ端を切断刃８とで切断
しさらに上昇し両バンドの両内面をバンド加熱装
置９のヒーター９′で溶融し両バンドを圧着接合
という一連のバンド接合操作がなされる。

「発明の効果」 その効果を説明する。

本考案においては、バンド送り時に梱包物を周
回したバンド先端をチエンジバンドガイドを通過
させることによつて上方のバンド位置を規定しバ
ンド端をライトグリツパーでスライドテーブルと
の間で把持する。バンド端をライトグリツパーで
スライドテーブルとの間で把持した後は、バンド
ガイドの退避に伴つて、バンドの引戻し側を引寄
せ杆で通路の規制板まで引寄せてバンド合わせを
なし、上下バンドの側面を完全に揃えて一致させ
た状態で上下バンドの溶融圧着の操作を行うの
で、バンドの送り込みは、チエンジバンドガイド
によつて、その位置が正しく規制される。そして
最終段階で下方のバンドのみを規制板まで引寄せ
その位置を規制するだけなので、円滑迅速にバン
ド送りをすることができるし、また溶着に先立つ
てバンド合わせを行うことによつて溶着の操作を
正確に確実に行うことができ、バンド面の溶融が
不完全となつたり、その圧着が上下正しくなされ
ないことによつての接着強度が不足するようなこ
とが全くなくなる。

しかも簡単な機構でこれを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案バンド接着装置の正面図、第２
図はその側面図、第３図は引寄せ杆の部分の平面
図、第４図はスライドテーブルの斜視図、第５図
はバンドガイド部分の斜視図である。 １０……引寄せ杆、１２……引寄せ片、１４…
…バンドガイド、１５……スライドテーブル、２
３′，２３″……バンド通路、２４……規制板、２
６……チエンジバンドガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スライドテーブル１５の下部に、バンドガイド
   １４を、バンドＢの流れ方向に対して直角に前後
   摺動可能に設け、これにバンド通路２３′，２
   ３″を上下に形成し、バンドガイド１４の両側に
   はバンドＢの巾方向を片側において規制する規制
   板２４，２４を設け、また梱包物を周回させたバ
   ンドＢの先端を、前記規制板２４と、バンドガイ
   ド１４のバンド挿入側に設け、かつ規制板２４に
   直角状に当接したチエンジバンドガイド２６とを
   もつてバンドＢの流れ方向に規制案内し、かつバ
   ンドガイド１４にはその摺動により、先端をスラ
   イドテーブル１５との間で固定したバンドＢの引
   戻し側をバンドの流れ方向と直角に奥の方に引寄
   せる引寄せ片１２を具備した引寄せ杆１０を前方
   に突設した自動バンド結束機のバンド引寄せ装
   置。