JPS627041B2 - - Google Patents

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JPS627041B2
JPS627041B2 JP3808283A JP3808283A JPS627041B2 JP S627041 B2 JPS627041 B2 JP S627041B2 JP 3808283 A JP3808283 A JP 3808283A JP 3808283 A JP3808283 A JP 3808283A JP S627041 B2 JPS627041 B2 JP S627041B2
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tape
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passage groove
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plate
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Hiroshi Hataya
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Description

【発明の詳細な説明】 <技術分野> この発明はテープによる結束装置に関し、紙や
合成樹脂からなるテープを使用して、紙片等の集
積物を結束するための装置に関している。
<従来技術> 従来より、各種カード、封筒等の紙片その他を
多数重ね合せた集積物に対して、紙等からなる結
束用テープを使用して、上記集積物を巻回した
後、テープの端部を接着する結束装置が使用され
ている。
そして、上記結束装置において、被結束物の周
囲に結束用テープを巻回する機構としては、結束
装置のテーブル上部にアーチ状のテープ案内路を
設けておき、テーブル下部からこのテープ案内路
に結束用テープの先端を送り出し、結束用テープ
をテープ案内路に沿つて周回走行させて、テープ
によるループを形成し、このループ内に被結束物
を挿入した状態で、結束用テープを絞り込んで、
被結束物の周囲に結束用テープを巻回する構造の
ものがあり、具体的には、実公昭55−39765号公
報、実公昭56−4562号公報、実公昭56−45281号
公報等に開示されている。
しかし、上記先行技術の構造では、テーブル上
面に大きなアーチ状のテープ案内路が固定してあ
り、このアーチ状のテープ案内路の中央に被結束
物を挿入配置する必要があるため、テープ案内路
が被結束物の挿入取出しの邪魔になると共に、装
置全体の嵩が高く、大型になつてしまい、取扱い
難い欠点があつた。
しかも、上記構造では、結束用テープをテープ
案内路に沿つて、確実に周回走行させないと、結
束用テープが案内路の途中に詰つたり、引掛つた
りして、ループの形成が困難になる問題もあり、
そのため、テープの走行をスムーズに行うための
機構が必要であり、前記先行技術にも種々の機構
が開示されているが、何れもテープ案内路および
結束装置が複雑になつて、製造コストが高くつく
欠点がある。
そこで、上記アーチ状のテープ案内路の欠点を
解消する、テープの巻回機構として、旋回自在な
アームで結束用テープの先端を挾持し、アームの
旋回によつて、被結束物の周囲にテープを巻回す
る構造のものもあり、上記機構として、本願発明
者も特願昭55−124982号(特開昭57−55811号参
照)を提案したが、アームの作動機構が比較的複
雑になるので、小型の結束装置には採用し難く、
さらに改善が要望されていた。
<目的> そこで、この発明の目的としては、上記従来技
術の問題点を解消し、テープの巻回機構が極めて
簡単で操作し易く、しかも装置全体の大きさも小
さく、持ち運び可能な程度に小形化できるものを
提供することにある。
<構成> そして、上記目的を達成するための構成として
は、機体上面に設けられた被結束物載置用のテー
ブルには、熱接着性結束用テープの通過溝を帯状
に切欠形成し、通過溝中央の被結束物の載置位置
には、テーブルと同一面内に、テーブル側から通
過溝側へと進退自在な受け板を設けてあり、通過
溝の長手方向左右には、各々テープを案内支承す
る案内板を設けてあり、またテーブル下部には、
正逆回転が可能なテープ走行機構を設けてあり、
テープを挾持可能な挾持具を、テープ走行機構の
テープ送り出し経路から受け板の近傍まで、上下
動および回転可能で、且つ通過溝の側方から通過
溝下方へと前後移動可能に設けてあり、さらにテ
ーブル下部には、受け板下面に当接可能なテープ
接着用の加熱押圧部を設け、受け板下部には、テ
ープ切断用のカツタ板を、通過溝の側方から通過
溝側に進出自在に設け、カツタ板が通過溝側に進
出したときに、受け板の下面に押圧して、テープ
を押圧挾持可能に形成していることを特徴として
いる。
<実施例> 次いで、この発明の実施例について、図を参照
しながら以下に説明する。
第1図および第2図には、結束装置の全体構造
を示しており、1,1はテーブルであり、紙片等
の集積物からなる被結束物Aを載置するものであ
り、テーブル1,1の前部と後部とが分離形成し
てあり、前方側のテーブル1が開閉自在に設けて
あつて、テーブル1の下方内部に取付けた機構部
品の点検が、容易に出来るようになつている。な
お、第1図および第2図は前方側のテーブル1を
取外した状態であり、第2図の二点鎖線部分が前
方側のテーブル位置を示している。
そして、前後のテーブル1,1同士を突き合わ
せたときに、両者の合せ目に沿つて、帯状の通過
溝10が切欠形成されている。この通過溝10
を、後述する結束用テープが通過して、テーブル
1,1上部でループを形成する。
11,12は案内板であり、通過溝10の左右
の端部に、互いに向き合つて立設してあり、各案
内板11,12はテープの背面に当接して、案内
できるように形成してある。そして、一方の案内
板12は、テーブル1の下部に設けた、結束用テ
ープの巻反部13の上方に位置し、他方の案内板
11は、巻反部13から離れた位置に設けられて
いる。
そして、案内板11,12は、巻反部13から
送り出された結束用テープTがスムーズに走行し
易く、且つテーブル1の上方で、テープTによる
ループ形状が確実に保持できる形状に形成してあ
り、図示した実施例では、両案内板11,12の
テーブル1の下方部分については、まず案内板1
2はテーブル1の直ぐ下方に略水平に配置されて
おり、案内板11は斜め下方に傾斜して略ノ字状
に形成されて、案内板11の先端は、案内板12
の先端よりも下方に位置している(第1図参
照)。また、案内板11,12のうち、テーブル
1よりも上方部分については、何れもテーブル1
面の近くは略垂直で、上端に向つて互いに緩やか
な傾斜で内側に湾曲しており、両案内板11,1
2の上端の延長線が連続した緩やかなアーチ形状
を構成するようになつている。
11a,12aは各案内板11,12のうち、
テーブル1よりも上方部分を覆つて立設した案内
枠であり、互いに対向する内面側が開放形成して
あり、案内板11,12の側面を覆い、案内枠1
1a,12aの内側面間の幅は、案内板11,1
2の幅よりも若干広く、また案内枠11a,12
aの高さは、案内板11,12と略同高に形成し
てあり、この案内枠11a,12aは案内板1
1,12を保護すると共に、テープTがテーブル
1の上方の案内板11,12に沿つて、ループを
形成するときに、テープTが前後にブレて、案内
板11,12から外れたり、案内板11,12の
幅以上に移動するのを防止している。
テーブル1のうち、案内板11に近い側の通過
溝10の、被結束物の載置位置となる、後方部分
には、テーブル1の上面と同一面に、矩形状の受
け板2が埋め込み設置してあると共に、受け板2
はテーブル1内から通過溝10側へと水平移動し
て、進退自在に形成してあり、後述する作動過程
のうち、切断用カツタとの間にテープTを挾持し
たり、加熱押圧部5でテープT同士を熱接着する
際には、通過溝10側に進出し、テープTをテー
ブル1上方に送り出してループを形成する際に
は、通過溝10から後方のテーブル1内に後退し
て、テープTによるループ形成の邪魔にならない
ようにする。そして、受け板2の材質としては、
テープT同士の熱接着時の高温に耐え得るよう
に、鉄板等から形成されている。
3はテーブル1下部の略中央で、通過溝10の
真下に設けられたテープ走行機構であり、巻反部
13から案内板12へ向けてテープTを送り出
す、正回転(第1図時計回り)の送出ローラ31
と、この送出ローラ31および案内板11,12
等にて、テープTから所定形状のループを形成し
た後、被結束物Aに対してテープTを結束するた
めの、逆回転(第1図反時計回り)の結束ローラ
32とを並設してあり、両ローラ31,32は何
れも、モータ等にて駆動され、テーブル1の垂直
な背板1aに対して、固定取付されている。
また、各ローラ31,32の直上部には、各々
自由回転する補助ローラ33,34が設けてあ
り、両方の補助ローラ33,34のうち、何れか
一方を選択的に、各々の直下の送出ローラ31ま
たは結束ローラ34に当接するよう下降自在に、
テーブル1の背板1aに取付けてある。即ち、巻
反部13のテープTを、案内板11から案内板1
2へと送り出す場合には、補助ローラ31が下降
して、送出ローラ31との間にテープTを挾んだ
状態で当接し合うと共に、補助ローラ34は下降
せず結束ローラ32から離れている。そして、テ
ープTを被結束物Aに対して結束する場合には、
上記とは逆に、補助ローラ34が下降して、結束
ローラ32との間にテープTを挾んだ状態で当接
し合うと共に、補助ローラ33は送出ローラ31
と離れている。なお、補助ローラ33および結束
ローラ32には、テープTの走行を滑らかに行な
わせるために、小さな押えローラ35,36が設
けてある。
4は挾持具であり、上下一対の開閉自在な挾持
具部材4a,4bからなり、挾持具部材4a,4
bでテープTを挾持できると共に、挾持具4全体
を上下移動、回転および前後移動自在に形成し
て、前記案内板11の下端とテーブル1面との間
に取付けてある。即ち、挾持具4は、送出ローラ
31と補助ローラ35の間の、テープTの送出個
所の近くから、前記した受け板2の側方付近まで
を上下に移動すると共に、上下移動を伴つて挾持
具部材4a,4bの位置関係を上下で転換しなが
ら、挾持具4が略1回転するようになつている
(第6図参照)。また、挾持具4は、テーブル1の
背面側から通過溝10側へと前後に進出移動す
る。
次に、5はテープTの端部を熱接着するための
加熱押圧部であり、受け板2の下方で斜め前方か
ら、通過溝10に進出した受け板2の下面に当接
する位置まで、移動自在に設けてあり、加熱押圧
部5には、結束装置全体の駆動源となるモータ
(図示せず)と連結されて旋回自在なリンク5
1、このリンク51の先端に連結された受け台5
2、受け台52の上に固定されたヒータ53、お
よび受け台52の先端とリンク51の途中を連結
する支持杆54を有し、リンク51の旋回移動に
よつて、ヒータ53を受け板2側に移動させる。
なお、支持杆54にはスプリング等の弾性体が
取付けてあり、ヒータ53がテープTを挾んで受
け板2の下面に当接するときに、テープTの接着
面を、受け板2に対して、弾力的に押圧できるよ
うになつている。
さらに、受け板2の下部には、テーブル1内か
ら通過溝10側へ進出移動できるテープ切断用の
カツタ板21が設けられており、細幅状のカツタ
板21を旋回自在に取付けて、テーブル1の背面
側で垂直下方に垂下した状態から、カツタ板21
を上方に旋回させて、水平に通過溝10を横断す
る位置へと移動するようになつており、このと
き、カツタ板21が受け板2の下面に当接して、
カツタ板21と受け板2との間にテープTの端部
を挾持できるようになつている。
そして、カツタ板21と受け板2によつて挾持
したテープTの端部に、ヒータ53の移動によつ
て押圧された巻反部13側のテープTが重ね合さ
れ、ヒータ53によつて所定温度まで加熱押圧さ
れて、テープ同士が熱接着された後、ヒータ53
が離れると同時に、カツタ板21が下方に旋回移
動して、巻反部側のテープTを切断する。
上に説明した、各作動部材は何れも、リンク機
構、カム機構等を介して、互いに連動するように
構成されており、詳しい作動機構については説明
を省略するが、通常の結束機等と同様の機構が採
用される。また、結束装置には、作動スイツチや
クラツチ機構等も設けてあるが、図示を省略して
いる。
結束用テープTとしては、紙その他の融着性の
ない主材tの、少なくとも片面に、熱可塑性樹脂
PをラミネートしたテープT(第5図)を用い、
該テープTを重ね合せて、ヒータ等で加熱するこ
とによつて、互いに熱接着可能なものであり、通
常テープ幅20〜50mm程度のものが好ましい。
次に、上記の如く構成された、結束装置の作動
について、第3図〔イ〕〜〔ヘ〕および第4図
〔イ〕〜〔ヘ〕に基づいて、順次説明する。
まず、第3図〔ヘ〕および第4図〔ヘ〕には、
1サイクルの作業工程が終了した状態、または作
業工程に入る前の状態を示しており、結束用テー
プTは、巻反部13から引き出されて、互いに離
れている補助ローラ34と結束ローラ32の間を
通つて、互いに当接し合つている送出ローラ31
と補助ローラ33の間に挾み込まれる。そして、
送出ローラ31と補助ローラ33の間から出た、
テープTの先端は、案内板11下端の直ぐ上付近
(以下、単に下部位置という)に下降し、通過溝
10側に進出している挾持具4に挾持されてい
る。
この状態から、第3図〔イ〕および第4図
〔イ〕に示すように、挾持具4が上方に移動し、
受け板2の下方付近(以下、単に上部位置とい
う)まで移動すると同時に、図中反時計回りに略
1回転すると、挾持具4で挾持されたテープTの
端部と、巻反部13側のテープTの間に小さなル
ープが形成される。
次いで、第3図〔ロ〕および第4図〔ロ〕に示
すように、送出ローラ31が正回転することによ
つて、補助ローラ33との間に挾んだテープT
を、巻反部13から引き出して、案内板11に沿
つて送り込む。すると、テープTの端部は挾持具
4で固定されているので、送り込まれたテープT
は、案内板11および案内板12に沿つて上方に
大きく脹れ上り、テーブル1の上方に、案内板1
1,12の湾曲形状に沿つた、大きなループを形
成することになる。また、受け板2をテーブル1
の背面側から通過溝10側に進出させた後、テー
プTによるループの中央に被結束物Aを挿入し
て、受け板2の上部に載置する。
次に、第3図〔ハ〕および第4図〔ハ〕に示す
ように、カツタ板21が旋回作動して、テーブル
1の背面側から通過溝10を横断する水平位置へ
移動し、テープTの先端下面を、カツタ板21と
受け板2で挾持する。その後、挾持具4では、上
下の挾持具部材4a,4bを開いて、テープTの
挾持を解除した後、テーブル1の背面側に後退
し、さらに時計回りに1回転しながら下部位置ま
で戻つて、次の作業サイクルに対する待機状態に
なる。
また、補助ローラ33を送出ローラ31から離
すと同時に、他方の補助ローラ34を下降させ
て、テープTを挾んだ状態で、結束ローラ32に
当接させる。そして、結束ローラ32が逆回転す
ることによつて、テーブル1上方で大きなループ
を形成しているテープTを引き戻し、テープTを
被結束物Aの周囲に密着するように引き絞る。な
お、結束ローラ32は、上記テープTの引き絞り
を必要量だけ行つた後、回転を停止する。
次に、第3図〔ニ〕および第4図〔ニ〕に示す
ように、挾持具4をテーブル1の背面側から通過
溝10側に進出させて、テープTの途中を挾持さ
せる。また、加熱押圧部5のヒータ53が、受け
板2の下方へと接近する。
そして、受け板2とカツタ板21との間に挾持
されたテープTの端部と、案内板11から巻反部
13側に連続するテープTの途中とを、重ね合せ
た状態で、下面側からヒータ53を押圧して、テ
ープT同士を加熱接着する。
テープTの加熱接着が終了すると、第3図
〔ホ〕および第4図〔ホ〕に示すように、ヒータ
53がリンク51等の作動によつて、受け板2の
下面から離れた後、受け板2との間にテープTの
端部を挾持していたカツタ板21が下方に旋回し
て、巻反部13側に繋がるテープTの途中を、加
熱接着部分のすぐ側で切断し、カツタ板21は通
過溝10からテーブル1背面側に戻る。
その後、第3図〔ヘ〕および第4図〔ヘ〕に示
すように、被結束物AとテープTとの間に挾まれ
ていた受け板2が、通過溝10からテーブル1の
背面側に後退すれば、一連の結束作業は終了し、
次回の結束作業のために、テープTの端部近くを
挾持具4で挾持したまま、待機状態となる。
なお、上記工程中、被結束物Aの載置位置とな
るテーブル1の上面には、結束作業の安全確保の
ために、スイツチSが設けられている(第2図参
照)。このスイツチSの作用としては、1サイク
ルの結束作業が完了しても、被結束物Aがテーブ
ル1上にある間は、被結束物AがスイツチSの上
に載りスイツチSを押し下げていることによつ
て、新たなテープTを送り出すためのモータの駆
動、即ち送出ローラ31等の作動を行わないよう
にしている。そして、結束作業が完了した被結束
物Aを、テーブル1から取り上げることによつ
て、スイツチSがテーブル1の上部に突出復帰
し、前記モータ等の駆動を可能にする。従つて、
上記スイツチSにより、被結束物Aがテーブル1
上にあるうちに、新たなテープTを送り出してし
まつて、ループの形成が出来なくなつたり、テー
プTが絡んだり詰つたりする問題が解消できる。
以上のような、一連の工程を順次繰り返すこと
によつて、連続して結束作業が行なえるものであ
り、この結束装置に適用できる被結束物Aとして
は、紙幣、カタログ、宝クジ、商品巻等の印刷
物、あるいは印刷用紙類等の種々の形状のものが
使用できる。さらに、この発明の結束装置は、寿
司用海苔のように、品物自体が柔らかく、過度の
結束力によつて、簡単に損傷を受けるおそれがあ
るような品物に対しても、結束ローラ32の回転
力等を調整することによつて、安全に使用できる
ものである。
なお、上述した実施例においては、テープの走
行機構として、送出ローラ31と結束ローラ32
の2個のローラを並設して、テープTの送出およ
び結束を別々のローラで行うようにしているが、
正逆回転が可能な1個のローラで、送出および結
束に兼用することもできる。また、カツタ板21
の作動機構としては、カツタ板21が水平から垂
直への旋回運動を行つて、テープTを下方へ引き
千切るようにして切断しているが、上記旋回運動
の代わりに、カツタ板21をテーブル1から通過
溝10側へ水平状態のまま前後移動自在に設け、
カツタ板21がテープTを幅方向に殺ぎ切るよう
にして切断することもできる。その他、カツタ板
21の作動機構、即ちテープTの切断方法として
は、従来の結束装置等と同様の機構または方法で
実施できる。
<効果> 上記のごとく構成された、この発明装置によれ
ば、結束用テープTを被結束物Aの周囲に巻回す
る機構として、テープTの一端を挾持具4で挾持
した後、テープ走行機構3によつて、テープTの
途中を、テーブル1の通過溝10から上方に送り
出し、通過溝10の左右に設けた案内板11,1
2に沿つて、テープTによるループを形成し、こ
のループの中に被結束物Aを挿入した後、テープ
走行機構3により、テープTを引き絞つて、被結
束物Aの周囲にテープTを結束するものであり、
従来のようなアーチ状のテープ案内路が不要にな
つた。
即ち、従来の結束装置では、テープの端部を、
被結束物の周囲に周回させて、ループを形成して
いたため、テープの端部が確実に被結束物の周囲
を周回移動する為には、被結束物の全周を覆う連
続したアーチ状のテープ案内路が必要であるが、
この発明装置では、テープTの端部は挾持具4で
挾持したままで、テープTの途中を脹れ上げさせ
て、ループを形成するため、テープTの案内はル
ープの左右を規制する案内板11,12のみで充
分になる。従つて、大掛りなアーチ状の案内路が
不要になつて、装置全体の嵩が低くなり、被結束
物Aをテーブル1上に載置したり取上げる際に邪
魔になることも無くなる。
しかも、従来のように、テープの端部をアーチ
状の案内路に沿つて走行させる場合には、テープ
の端部あるいはテープの途中が、常に案内路に沿
つて滑りながら走行するので、テープが案内路の
途中に引掛つたり、詰つてしまう問題があり、特
にテープの端部が案内路に引掛ると、ループの形
成が不可能になる問題があるが、この発明装置で
は、テープTは端部から順次案内板11,12等
に沿つて走行するのではなく、端部は全く移動せ
ず固定しておき、テープTの途中を脹れ上げさせ
てループを形成し、案内板11,12は形成され
たループの左右を規制して、ループ形状を確実に
維持するだけのものであるから、テープTが案内
板11,12と長い距離に亘つて接触しながら走
行することはなく、テープTが案内板11,12
に引掛る可能性はほとんど無い。特に、テープT
の端部が全く移動しなくてもよいため、テープT
の端部が案内路等に引掛つて、ループの形成が不
可能になる問題は、完全に解消できる。
従つて、従来の結束装置のように、テープTを
確実に走行させるための機構を、アーチ状のテー
プ案内路に設けるために、テープ案内路が一層複
雑で嵩が高くなる問題も全く生じず、装置全体の
構造を極めて簡略化でき、特にテーブル1上部の
構造が非常に簡単で嵩も低くなる。
さらに、従来の結束装置では、アーチ状のテー
プ案内路の大きさによつて、結束できる被結束物
の最大寸法に制限を受け、またテープ案内路に比
べてあまり小さな被結束物では、テープで一定形
状の大きなループを形成するので無駄が多く、作
業性も悪くなるが、この発明装置では、テープT
によるループの大きさは、テーブル1の上方に送
り出すテープTの量によつて自由に調整でき、被
結束物Aの寸法に合わせて、適当な大きさのルー
プを形成することができ、融通性に優れていると
共に無駄がなく、作業性も良くなる。
さらに、この発明装置においては、テープTの
端部を挾持する挾持具4が、走行機構3付近から
受け板2付近まで上下動すると共に回転し、さら
にテーブル1の背面から通過溝10内に進出後退
することによつて、巻反部13から引き出された
テープTの端部を挾持したまま、ループを形成し
たり、テープTの端部を受け板2とカツタ53と
に受け渡した後、テープTの途中を挾持して、次
回の結束作業に備える等の、一連のテープTの取
扱いが自動的に行え、連続的な結束作業を行う上
で、極めて能率的で確実に作動でき、しかも機構
的には簡単なものとなる。
また、受け板2によつて、カツタ板21との間
にテープTの端部を挾持して、テープTの引き絞
り時に、被結束物Aの直下に密接してテープT端
部を保持できると共に、テープTの熱接着や切断
を行う際の、テープTの固定保持を果し、しかも
加熱押圧部5のヒータ53を当接してテープTを
熱接着する時に、ヒータ53の熱が被結束物53
側に伝わらないようにする効果もある。
さらに、上記挾持具4や受け板5に対応して、
加熱押圧部5やカツタ板21を設けて、テープT
の巻回後の、熱接着や切断を自動的に行なうよう
にしているので、結束作業全体を連続的にかつ確
実に行なえる。
しかも、上記した各機構構造は何れも、比較的
簡単な構造で嵩も低く、結束装置全体を極めて小
形化でき、持ち運び可能な卓上型の結束装置を形
成することも可能になり、製造コストも安価であ
る等、種々の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例を示すものであり、第1
図は概略構造正面図、第2図は平面図、第3図
〔イ〕〜〔ヘ〕および第4図〔イ〕〜〔ヘ〕は結
束作業を工程順に示す要部斜視図、第5図は結束
用テープの一部切欠斜視図、第6図は挾持具の作
動説明図である。 1……テーブル、10……通過溝、11,12
……案内板、2……受け板、21……カツタ板、
3……テープ走行機構、31……送出ローラ、3
2……結束ローラ、4……挾持具、5……加熱押
圧部、53……ヒータ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 機体上面に設けられた被結束物載置用のテー
    ブルには、熱接着性結束用テープの通過溝を帯状
    に切欠形成し、通過溝中央の被結束物の載置位置
    には、テーブルと同一面内で、テーブル側から通
    過溝側へと進退自在な受け板を設けてあり、通過
    溝の長手方向左右には、各々テープを案内支承す
    る案内板を設けてあり、またテーブル下部には、
    正逆回転が可能なテープ走行機構を設けてあり、
    テープを挾持可能な挾持具を、テープ走行機構の
    テープ送り出し経路から受け板の近傍まで、上下
    動および回転可能で、且つ通過溝の側方から通過
    溝下方へと前後移動可能に設けてあり、さらにテ
    ーブル下部には、受け板下面に当接可能なテープ
    接着用の加熱押圧部を設け、受け板下部には、テ
    ープ切断用のカツタ板を、通過溝の側方から通過
    溝側に進出自在に設け、カツタ板が通過溝側に進
    出したときに、受け板の下面に押圧して、テープ
    を押圧挾持可能に形成していることを特徴とする
    テープによる結束装置。 2 テープ走行機構としては、正回転用の送出ロ
    ーラおよび逆回転用の結束ローラを並設したもの
    からなる上記特許請求の範囲第1項記載のテープ
    による結束装置。 3 テープ走行機構としては、正逆回転が可能な
    送出および結束兼用ローラを設けたものからなる
    上記特許請求の範囲第1項記載のテープによる結
    束装置。
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